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Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
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夏の前くらいから散乱状態にあった本とレコードの片付けを続けています。一冊も、一枚も処分しないってところからはじめているので、それらを収めるためのスペース作り、スキマ探しをやらなくてはなりません。

そのスペースを作るために捨てられるものは捨てようと思いつつ、よっぽどのものでない限りは捨てない。壊れていたり、傷だらけでみすぼらしくなっているものは直して使うようにしています。だから余計に時間がかかる。先日も…、まっ、いいかそれは。

片付けを中断するのは他にもあって、一番多いのはずっと見当たらなかったものが見つかって、あるいは思わぬものを発見してついついそれを眺めてしまうことですね。


うれしかったのは平川克美さんの「路地裏人生論」の朝日新聞beに掲載されていた時の切り抜きが見つかったこと。

現在それは2015年に出た『路地裏人生論』にすべて掲載されているんですが、2013年ごろ、土曜日になると、さあ、今日はどんなことが書かれているんだろうかとわくわくしながら新聞を買いに近所のコンビニに行ってい幸福な日々が蘇ってきました。

新聞を買ってきて、朝、最初のコーヒーを飲みながら一度目を読み、食後にもう一回読み直し、夜、また読み返して。

本当にあのエッセイ、好きでした。

『路地裏人生論』、平川さんという人を知るにはこれ以上なくいい本なので、ぜひ読んでみてください。大瀧さんの話も出てきます。


さっ、これから大谷くんの出場している試合を横目で見ながら作業開始です。

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by hinaseno | 2018-09-29 11:25 | 文学 | Comments(0)

Country Shade and Lemonade


ときどき無性にパティ・ペイジを聴きたくなる。

パティ・ペイジといえばなんといっても「テネシー・ワルツ」。でも、僕が一番好きなのはこの「オールド・ケイプ・コッド(Old Cape Cod)」という曲。1957年に発表され、この年に大ヒット。




話はちょっと逸れるけど、大瀧さんの『ゴー!ゴー!ナイアガラ』でパティ・ペイジの曲が1曲だけかかっています。それは「Don't Read the Letter」という曲。




なかなかいい曲ですね。曲がかかったのはあのジャック・ケラー特集。作曲者がジャック・ケラーなんですね。ジャック・ケラーは「Don't Read the Letter」のほかにパティ・ペイジのために2曲、「I Wish I'd Never Been Born」と「Maybe He'll Come Back to Me」という曲を書いています。いずれも1960年代初頭のアメリカン・ポップスの全盛期。どれもあまりヒットしなかったけど。


この「Old Cape Cod」を耳にするたびに、この曲に強く惹かれたきっかけがなんだったんだろうといつも考え、でも、理由がわからないまま「Old Cape Cod」は再び僕の中で忘れられるということを繰り返していました。

「Old Cape Cod」は1993年にライノから出た『Sentimental Journey: Pop Vocal Classics』という4枚シリーズのCDのDisc 4に収録されていて、そのCDを手に入れたときに初めて聴いたと思いますが、そのときは他の似たような雰囲気の曲の1曲としてただ聴き流していただけでした。


でも、それから何年か後に、あることがきっかけでその曲を強く意識して、『Sentimental Journey: Pop Vocal Classics』に収録されていることがわかって何度も繰り返して聴いているうちに、この曲にすっかりはまってしまってしまいました。で、タイトルのケープ・コッドという場所のこともいろいろと調べました。

ところがそこまでやったのに、その小さくはないきっかけをすっかり忘れてしまったんですね。


でも、思わぬことがきっかけでそれを思い出させてもらいました。そのきっかけを与えてくれたのは、またまたアゲインの店主。ほんとに不思議な方です。

まず、最初のきっかけは今週の月曜日、24日の夜のこと。

寝ようとした時に、ふとキャス・エリオットのこの2005年に出たこのCDのことを思い出して、無性に聴きたくなってしまったんですね。

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明日になったら聴こうと思って眠りにつきました。ちなみにこの2枚組CDのDisc 1の1曲目に収録されているのはこの「Dream a Little Dream of Me」。




翌朝、目覚めて、例によって枕元の携帯でいつも朝起きて最初にチェックするアゲインの石川さんのブログを見たら、石川さんが【今日はこの曲】で紹介していたのがまさにこのキャス・エリオットの「Dream a Little Dream of Me」。これにはびっくり。どうやら前日にアゲインで行われたイベントに登場した人がそれをカヴァーしたのがきっかけだったようです。たまたまですね。

で、夜、いろんな作業が終わった頃を見計らって石川さんに電話。確認事項がいくつかあってその話をして、まあ、キャス・エリオットの「Dream a Little Dream of Me」のことは石川さんには伝えないでブログにでも書けばいいかと思って電話を切りかけたんですが、ちょっとした話のきっかけで結局そのキャス・エリオットのことを話したんですね。すると今度は石川さんがなぜか激しく動揺。


どういうことだろうと思って翌日のブログを見たら、なんとキャス・エリオットのことをいろいろと書かれていたんですね。僕が電話したのはそれを書き終えた直後のことだったようです。まあ、石川さんにしてみれば先日、たまたま紹介する形になったキャス・エリオットの「Dream a Little Dream of Me」の流れでキャス・エリオットのアルバムを翌日に聴いてそれについて書こうとされただけなんですが、でも、僕が驚いた話が結果的に石川さんを驚かせることになったようです。それにしても、いつもながら本当に不思議なことがよく起こります(石川さんには逆に「君は不思議だ」と言われたけど)。


ところでこの話はこれで終わりませんでした。

石川さんが翌日、つまり昨日のブログで紹介されていたのはキャス・エリオットの『Cass Elliot』というアルバムでした。このアルバム、ランディ・ニューマンやジュディ・シルなどいい曲をカバーしていて僕も愛聴盤なんですが、石川さんはブログで1曲1曲紹介されていたんですね。その中で僕がぴくっと反応したのはこの曲のコメントでした。




曲のタイトルは「ディズニー・ガールズ(Disney Girls)」。

ビーチ・ボーイズに途中から加入したブルース・ジョンストンが書いた名曲のカバー。キャス・エリオットの歌ったものでブルースはバックコーラスをしています。ちなみにこの曲、ビーチ・ボーイズの『Surf’s Up』に収録された曲では「Disney Girls (1957)」と、タイトルに括弧付きで1957とつけられているんですね。


さて、僕が反応したのは石川さんのこの言葉でした。


「Country Shade and lemonadeという歌詞が出てくるところが好きです」


そうそう、僕も韻を踏んだあのフレーズ大好き。

で、久しぶりにこの「ディズニー・ガールズ」の歌詞を見ました。

すると。

なんと、その「Country Shade and lemonade」のちょっと上にパティ・ペイジの「オールド・ケイプ・コッド」が出てきてたんですね。


Patti Page and summer days
On old Cape Cod
Happy times, making wine
In my garage
Country shade and lemonade
Guess I'm slowing down
It's a turned back world
With a local boy in a smaller town

これだったんだ!

で、僕がこの「ディズニー・ガールズ」の歌詞を詳しく読んだきっかけもわかりました。

村上春樹の『村上ソングズ』。

この中で「ディズニー・ガールズ」を取り上げていたんですね。タイトルは「1957年のディズニー・ガールズ」。パティ・ペイジが「オールド・ケイプ・コッド」をヒットさせたのがまさに1957年でした。


上の歌詞の村上訳を。ちなみにオリジナルは「local boy」ではなく「local girl」。


パティー・ペイジと夏の日々、
懐かしのケープ・コッド。
うちのガレージでワインを作った
幸福な思い出。
静かな木陰で飲んだレモネード。
なんだか心のねじが緩んでいくようだ。
小さな町と、近所の女の子たち。
そんな世界に僕は連れ戻される。

村上さんは曲の解説でこんなことを書いています。


 この時期(この曲が作られた時)にはブライアンの創作力は極端に落ちていたので、アルバムを作るにはバンドのほかのメンバーがそれぞれに曲を持ちよらなくてはならず、そういう事情もあって、ブルースのこの「1957年のディズニー・ガールズ」も日の目を見ることができた。もしブライアンが意気軒昂であったなら、この曲はたぶん「ちょっと雰囲気が違うんだよなあ」ということで、ラインアップからはじき出されていたのではなかろうか。(中略)こう言ってはなんだが、よくもまあこんな真っ正面な曲をビーチ・ボーイズがLPに入れたよなと思って、かすかに冷や汗が出てくる。
 というわけで、実に真っ正面に懐古的で感傷的な曲である。でも、いいんだよね。50年代のアメリカの小さな町の風景。人々は教会に通い、子供たちはディズニー映画に夢中で、自動車はあくまでも大きく、コンバーチブルの屋根をあけるとそこには満天の星があった。ラジオからはパティー・ペイジの「オールド・ケープ・コッド」が流れている。それはもう幻想の世界だ。そんなものはもうどこにも存在しない。しかし彼が見つけた恋人は、彼をもう一度そんな世界に連れ戻してくれる。

そうそう、って感じですね。

ということで、長年、喉に小骨が刺さったような状態が続いていたパティー・ペイジの「オールド・ケープ・コッド」問題もようやく氷解。またまたですが、石川さんに感謝です。


では最後にビーチ・ボーイズの、というかブルース・ジョンストンの「Disney Girls (1957)」を。




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by hinaseno | 2018-09-27 16:34 | 音楽 | Comments(0)

世田谷ピンポンズさんは歌っている途中でときどきこんなふうに外を見やることがあります。

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そこから見えていていたのはこんな風景(写真は別の日に撮ったもの)。

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松本穂香さんがどこかに見えていたかどうかはわかりませんが、ピンポンズさんが歌の途中で窓から外を見やるというのは姫路のおひさまゆうびん舎でもよく見られたこと。おひさまゆうびん舎から見えているのは大手前通りを行き交う車や人。そうやってその土地の風景を取り込むことで、同じ曲でも違って聴こえる。それがピンポンズさんのライブのいいところなんでしょうね。


さてジャンクションカフェでのライブで最高だったのはなんといっても「カーニヴァルの晩」でした。この曲は今回のアルバムにも収録されていて、こんなミュージックビデオも作られています。




このビデオでピンポンズさんと一緒に歌っているのがあゔぇまりなさん。二人ともお盆を持って歩いているかと思ったら、いきなり商店街で踊り出すんですね。この踊り、何度見ても笑ってしまう。

で、これをジャンクションカフェでのライブでやったわけです。これはもう腹を抱えて笑いました。

まずは店のお盆を借りて(そうくるだろうと店の方できちんと用意していました)、演技指導? が始まりました。

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でも、歌が始まると、お盆を持つわけにはいかないのでギターを弾きながらこんな踊り。

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飛び跳ねています。笑ったな〜。でも、さすがに歌い終えた後はがっくりきていました(笑)。

ピンポンズさん、これからあちこちでライブがあるはずなので、ぜひどこかで見てください。これホントに最高です。


そういえばミュージック・ビデオでピンポンズさんとデュエットしているあゔぇまりなさんって独特の声をしてますね。で、ピンポンズさん、それを何度も聴いていたせいか、あゔぇまりなさんのパートではなんとなくあゔぇまりなさんの声を真似た歌い方になっていました。


ところでCDではこの「カーニヴァルの晩」で見事なエレキギターを弾いているのがひらまつりょうたさん。たけとんぼというグループのメンバーとのこと。いつもはフォークギター1本で歌っているピンポンズさんが今回のアルバムではバンドで演奏ってことになったわけですが、特にこのひらまつりょうたさんのエレキギターの存在は大きいと思いました。

ひらまつさんがエレキギターを弾いているのはこの「カーニヴァルの晩」の他には「大陸」と「回転展望台」の2曲。いずれも姫路の曲ですね。とりわけ驚いたのは「回転展望台」のエレキ。サーフィンっぽいっというかヴェンチャーズっぽいというか、これまたご機嫌なサウンドに仕上がっていました。ひらまつさん、あのあたりの音楽、よくご存知のようです。


ってことで、まだまだ書きたいことはいっぱいありますが、とりあえずはこれくらいにしておきます。こんな素敵な1日を作ってくれた世田谷ピンポンズさんと余白珈琲さんに心から感謝します。

再見!再見!さらバイバイ。


ところで「カーニヴァルの晩」の「再見!再見!さらバイバイ」の「再見」ってピンポンズさん、どう発音しているんだろう。「サイチェン」とわりと言われているようですが、正しくは「ザイ・ジエン」になるとか。

僕はライブの後、ずっと「サイチェン、サイチェン」って言ってました。


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by hinaseno | 2018-09-26 14:50 | 音楽 | Comments(0)

松本穂香さんが主演したテレビドラマ『この世界の片隅に』も先週の日曜日で終了。テレビドラマをリアルタイムで見たのは久しぶりのことでした。このテレビドラマ編、何度もうれしい驚きを用意してくれていたのですが、最後の最後にもありました。

『この世界の片隅に』の原作はどうなっているのか知らないけど、アニメでは最後にすずが母を失った幼い少女を連れて帰る場面でいつも泣けてしまっていたんですが、ドラマではその少女が年老いた女性になっている現在の場面が挿入されているんですね。

その女性を演じていたのがなんと香川京子さん。香川京子さんが登場した時から、うすうすとはそうじゃないかと思っていましたが。なんだか小津の『東京物語』とつなげてくれた感じがして、しかも香川京子さんが『東京物語』の東山千栄子さんと同じようなアクセントで「ありがとう」と言った瞬間は泣けそうになりました。

その香川京子さんが先日紹介した『岡田恵和 今宵、ロックバーで』の、次回9月30日の放送にゲストで出演されるとのこと。世田谷ピンポンズさんの「すみちゃん」なんかがかかったら最高ですね。


さて、ずいぶん日が経ってしまいましたが塩屋のジャンクションカフェで行われた世田谷ピンポンズさんのライブの話を。ライブが行われたのは余白珈琲さんがジャンクションカフェを夏の終わりの3週間を借りて開いていた喫茶余白の最終日前日。

入り口には余白珈琲さんのロゴの潜水艦がさりげなく飾られていました。

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さりげなくといえば玄関を入ってすぐ右手にある本棚に置かれていたこの本。


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池澤夏樹の『スティル・ライフ』。

おっ! でした。


店内にはよく知ったあの人この人。

さて、記念すべきライブの1曲目は…。こんな歌い出しでした。


「夜になったカラス 空になれぬウサギ…」

一瞬「???」。きっと来ていた人の多くも同じだったはず。

でも、すぐに気づきました。松本穂香さんが歌った『この世界の片隅に』の挿入歌「山の向こうへ」のカバーだったんですね。ピンポンズさん、ライブが始まるまで店内に流していた僕の作ったCDを控えの部屋で聴いていたようで、急遽、カバーしたみたいです。


この日のライブではこの曲を含めて松本穂香さんの話は何度も出て来ました。やはり松本さんに新作のコメントをもらったのはものすごくうれしかったようです。

笑ったのは、ちょうどライブの直前くらいにアップされた例の松本穂香さんのInstagram、Weekly Matsumotoのこの写真の話。

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坂を転がってくるキャリーケースを松本さんが受け止めているものなんですが、ピンポンズさん、生まれて初めてキャリーケースになりたいと思ったと言ってました。


さて、松本穂香さんといえば「すみちゃん」。今回のライブでももちろん歌われました。「すみちゃん」は『喫茶品品』の1曲目に収録されていて、予想通りバンドサウンドでご機嫌な曲に仕上がっているのですが、ライブの段階では僕はまだ聴いていません。

でも、前回、おひさまゆうびん舎でのライブで聴いた時よりも全然違った感じの曲になっていて、一言で言えばかっこいい曲だなあと。アルバムに収録した曲をピンポンズさん自身が何度も聴いた影響が出ているんでしょうね。

ってことで、「すみちゃん」を歌う前のMCと曲の最初の方だけ。


ところでライブ終了後、CDを買ったりサインをしてもらっているときにも松本穂香さんの話になりました。

ちょうど『この世界の片隅に』の最終回が放送された9月16日に松本穂香さんの1stフォトブック「negative pop」発売記念のお渡し会が開かれて、ピンポンズさんはそれに行くと言ってたんですね。ピンポンズさん、ただサインをもらって握手するだけでは満足しない。その先の段階のことも目指していると言ってました。果たしてどうなったんでしょうか。話、聞いてみたいですね~。


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by hinaseno | 2018-09-25 15:04 | 音楽 | Comments(1)

昨年の暮れに、初めて「喫茶大陸」(今回のアルバムでは「喫茶」が取れて「大陸」というタイトルになっています)を聴いたとき、もしも期待通りに喫茶店関係の曲を集めたアルバムが出たら、「大陸」はそのアルバムを代表する曲になると確信しました。

今回、アルバムを通して聴いてみて、やはりそれは間違いないと。もし、このアルバムを誰かに勧めるときに、まず最初に聴いてもらうのならやっぱりこの「大陸」だなと。それくらいキャッチーな曲に仕上がっています。


でも。

実は初めて聴いた時から一番気に入ったのは2曲目の「ピース」でした。

まず惹かれたのはそのアレンジ。なんと大好きなペダル・スティール・ギターが使われていたんですね。ということでフォークというよりもカントリーという雰囲気。もう抜群なんですね。

ペダル・スティール・ギターを弾いているのは渡瀬健吾さん。roppenとbjonsというバンドでギターを弾いているようですが、roppenとbjons、いくつか曲を聴きましたがなかなかいいバンド。ちなみに「喫茶ボンボン」でベースを弾いている橋本大輔さんもroppenとbjonsのメンバー。


ということで(こういう言い方がいいかどうかはわからないけど)ちょっと耳の肥えた人にはまずこの「ピース」を聴いてもらいたいなと。きっと気に入ってもらえるはず。特に僕のようなペダル・スティール・ギターのファンの方はぜひぜひ。


そういえば松本穂香さん主演のドラマ『この世界の片隅に』の脚本を書いた岡田惠和さんがパーソナリティをされているラジオ番組『岡田恵和 今宵、ロックバーで』の先週9月16日の放送で、世田谷ピンポンズさんの曲がかかったのですが、それが「ピース」。岡田惠和さんは脚本家になる前は音楽評論家やDJをされていたので音楽にはかなり詳しい人だとは知っていましたが、「ピース」を選曲したのはさすが! でした。


ところでこの曲の歌詞って、ちょっと聴き取りにくいところが多いんですね。歌詞カードを見て、こんな歌詞だったのかと結構驚かされます。そういうところも好きです。

一部分だけ貼っておきます。




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by hinaseno | 2018-09-22 12:20 | 音楽 | Comments(0)

もしも世田谷ピンポンズというアーティストのことを知らないで、ある日どこかのCDショップ、あるいは古本屋さんの棚で、目立つポップもないなかでこのCDを目にしたら、帯に書かれている言葉に目を留め、そしてそれをアルバム・タイトルだと思い込んでしまうかもしれない。

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「珈琲の味は恋の味 二人には少し苦い味」

姫路にある喫茶店、茶房大陸をモチーフにして作った曲「大陸」の歌詞の一部。昨年、おひさまゆうびん舎で開かれたゆずぽん&天使さんの結婚式でこの曲を聴いて、とりわけこの歌詞のフレーズを気に入ってしまって、「珈琲の味は恋の味」という言葉をブログのタイトルにして何回かに分けて結婚式の話を書いていたので、初めてこのCDを手にしたとき、帯にこの言葉が書かれているのがわかって「わおっ」となってしまいました。


「珈琲の味は恋の味」と題したブログの最終回にはこの音源を貼って、


で、最後にこんなことを書きました。


以前(おひさまゆうびん舎の)窪田さんがピンポンズさんに喫茶店関係の曲を集めたアルバムを作ってほしいと言っていましたが本当にその通り。「喫茶 大陸」はそのアルバムを代表する曲になると思いました。アルバム・タイトルは「珈琲の味は恋の味」で。ヒット間違いなしです。

ということなので、この日書いた願いは9割は実現した感じです。

でも、『喫茶品品』はCDの表側に「喫茶品品」の文字がどこにもないので、知らない人は帯の「珈琲の味は恋の味 二人には少し苦い味」という言葉をアルバム・タイトルだと思う可能性は高そう。

というのは、実は以前おひさまゆうびん舎に並べられていた『H荘の青春』を買ったとき、かなり長い間CDのタイトルを『都会、なんて夢ばかり』と思い続けていたんですね。いや、確かパソコンに取り込んだときにも『都会、なんて夢ばかり』って出たような気がするな。実際にはこのアルバムには右下に『H荘の青春』との文字が入っているけど。

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考えてみたらアルバムタイトルと間違うかどうかは別として、あの又吉直樹さんはレコードショップに行ったときにこの「都会、なんて夢ばかり」という言葉と目が合って世田谷ピンポンズというアーティストに注目するようになったんですね。


というわけできっと帯の「珈琲の味は恋の味 二人には少し苦い味」の言葉に惹かれて、それをアルバムタイトルだと思って手に取る人がいるかもしれないなと。そういう出会い方をしてくれる人がいたら素敵だなと思う。そんな珈琲好きの女の子もどこかに必ずいるはず。松本穂香ちゃんみたいな可愛い女の子だったら最高だけど。


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by hinaseno | 2018-09-19 15:52 | 音楽 | Comments(0)

あれはどこに行っちゃったんだろう状態があまりにもひどくなってしまって、どうにかしなければと8月の後半くらいから本やレコードの整理を始めて約一ヶ月。ようやく片付いてきたかなという感じになってきました。それでもまだ本があふれているので久しぶりに処分しなくちゃと考えています。いざとなると悩むんだな、これが。

片付けをしながら一番聴いていたのは世田谷ピンポンズさんの新しいアルバム『喫茶品品』。しんどいときに結構励まされます。

で、もちろんちょっと一息つきたいときにコーヒーを飲みながら聴くのもいい。

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by hinaseno | 2018-09-18 16:21 | 音楽 | Comments(0)

Blue On Blue


先日、寺尾紗穂さんがカバーをしていることを知ったジョニ・ミッチェルの「A Case of You」という曲に関して、佐藤泰志原作の『きみの鳥はうたえる』という映画でヒロイン佐知子を演じた石橋静河さんのインタビューを紹介しましたが、つい最近、日本映画専門チャンネルで放送された『きみの鳥はうたえる』の特別番組の中のインタビューで石橋静河さんが「A Case of You」のことを語っているシーンがあったので紹介します。

最初は先日紹介したネットに載っていたインタビューと同じものかと思ったんですが、ちがっていました。どうやらいくつかの「たまたま」があったようです。

こちらがその部分の前半。



で、後半。最後に語られたたまたまの出来事にびっくり。




石橋さんが映画を撮る前に聴いていたCDというのはこの『BLUE』というアルバム。

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で、またまた「たまたま」の話になるんですが、8月の末のブログにDewayne Blackwellがらみで書いたのが「Mr. Blue」という曲でした。考えたらそこから不思議な「Blue」つながりが始まりました。

実はブログに書いた後、この「Mr. Blue」とついでに「Come Softly To Me」をいろんな人が歌ったものを集めたCDを作ったんですね。紗穂さんのライブに行くときにずっと聴いていたのがそのCDでした。

「Mr. Blue」の(「Come Softly To Me」も)オリジナルはフリートウッズ。Doltonというなんともかわいらしい名前のレーベルから出ているこのシングル盤、レーベルのデザインも可愛らしいことがわかったので、海外から取り寄せました。

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すると、なんとおまけで「Come Softly To Me」も付けてくれたんですね。コンディションもとてもいいもので。うれしかったな。

それから何人かの「Mr. Blue」を聴いていて気に入ったのがボビー・ヴィントンのバージョンで、僕はそれをiTunes Storeで買ったんですが、それが収められているアルバムを探したらこんなのが出ていたことがわかったんですね。

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なんとタイトルに「Blue」がついた曲を集めたアルバム。「ゴー!ゴー!ナイアガラ」で大瀧さんはボビー・ヴィントンの「Blue」がタイトルについた曲をいくつもかけていたので、もしかしたらこのアルバムも持っていたのかもしれないと思って、こちらも海外から入手。

それから例のルイス・ヴァン・ダイクが演奏した「Go Away little Girl(Boy)」の収録されたアルバムにはどちらもタイトルに「Blue」がついています。

アン・バートンの『BLUE BURTON』、そして『BALLADS IN BLUE』。

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おどろくほど「Blue」が続いていますね。

ってことを一昨日に書きたかったんですが、書く時間がなくて、そうしたら例のアゲインのマスターが昨日のブログで紹介足ていた曲が「Am I Blue」という曲だったんでずっこけそうになりました。


そういえばボビー・ヴィントンのアルバムにも「Am I Blue」が入っていて、それがよかったんです。特にアレンジが。例のあの感じです。




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by hinaseno | 2018-09-15 09:22 | 音楽 | Comments(0)

Go Away little Girl(Boy)


寺尾紗穂さんのライブを見終えて加古川から電車に乗り、向かったのは塩屋。汗びっしょりかきながら坂を上ってジャンクションカフェに。そこで開かれていたのは夏限定の喫茶余白。

余白珈琲さんが淹れたアイスコーヒーと紫都香さんが作ってくれたガーリックピラフがテーブルに並んだ頃に、美しいピアノ・トリオの曲が流れ出す。

曲は「Go Away little Girl」。

大瀧さんがこよなく愛する曲。もちろん僕も大瀧さん経由で大好きになった曲。作曲はキャロル・キング。

ジャンクションカフェで流れていた「Go Away little Girl」でピアノを弾いていたのはルイス・ヴァン・ダイク。2005年に発売されたアルバム『BALLADS IN BLUE』に収録。

実はルイス・ヴァン・ダイクは40年近く前の1968年に、アン・バートンの名作『BLUE BURTON』で同じ曲を演奏している。ただし、その時は女性が歌っていたのでタイトルは「Go Away little Boy」。アン・バートンの『BLUE BURTON』を手に入れたのはたぶん20年くらい前。当時CDで出ていたような気がするけど買ったのはLP。




ルイス・ヴァン・ダイクが「Go Away little Girl(Boy)」を再演しているのを知ったのは喫茶余白のためのCDを作っていたとき。見つけたのはやはりたまたま。


「Go Away little Girl」といえば村上春樹の「アフター・ダーク」の最初の方にも登場します。きっとその場面を読んで「おっ」と思う人間はそんなにはいないはずだけど。

場所はデニーズ。ボストン・レッドソックスのBのマークのはいった帽子をかぶった女の子が熱心に本を読んでいる。で、こんな言葉。


小さな音で店内に流れている音楽はパーシー・フェイス楽団の『ゴー・アウェイ・リトル・ガール』。もちろん誰もそんなものは聴いていない。

ジャンクションカフェにはそのとき10人くらい客がいたけど、やはり「Go Away little Girl」を聴いていた人はだれもいない。たぶん。


ところで話は変わって、先日紹介した夏葉社の『冬の本』と寺尾紗穂さんが編集した『音楽のまわり』の両方にエッセイを寄稿している人のこと。

浜田真理子さん。

浜田さんが『音楽のまわり』に書いたのは、大学生の時に、ナイトクラブでこの「お別れ公衆電話」という曲を弾き語りしたときの話。浜田さんもいい文章書きますね。

ちなみに「お別れ公衆電話」というのはこの曲。歌っていたのは松山恵子。




いわゆる演歌ですね。浜田さん、こんな曲を20歳のときに歌ってたなんてすごい。

で、エッセイの後に添えられた紗穂さんのコメント。


あったかな心
人と繋がって学ぶこと
浜田さんからはプラスの
エネルギーが伝わってくる

浜田さんの文章はそれとはまた違う魅力

過ぎた時間、いなくなった人々を
見つめる感傷は甘過ぎず、
淡々と静かに胸を刺す

文章とご本人
そのギャップに
何だかメロメロになってしまうのです

さて、話はまた「Go Away little Girl」のことに。

ルイス・ヴァン・ダイクの「Go Away little Girl」を見つけたついでに何年かぶりに「Go Away little Girl」のカバーをチェックしたら驚くくらいたくさんアップされていることがわかりました。とりわけ「Go Away little Boy」というタイトルで女性シンガーが歌ったものが特に2000年代以降に多くなっていることに驚きました。きっかけがなんだったのかはわかりませんが、完全に女性シンガーにとってのスタンダード・ソングになっています。ちなみに僕が以前から持っていたのはナンシー・ウィルソンとアン・バートンが歌ったものだけ。iTunes Storeを見たら女性シンガーが歌った「Go Away little Boy」がずらりと並んでいます。

で、YouTubeでチェックしていたらこれが目に飛び込んできたんですね。




なんと浜田真理子さんが「Go Away little Boy」をカバーしていたんです。しかも素晴らしいカバー。

浜田さんはこの「Go Away little Boy」を、浜田さん自身の曲である「のこされし者のうた」とメドレーで歌っているんですが、メロディ的にもその2曲、似た雰囲気があるんですね。「Go Away little Boy」を下敷きにして「のこされし者のうた」が作られたのか、あるいは偶然似たのか。

すごいのはそのエンディング。

「Go Away…」と「ゆかないで」を繰り返しながら2つの曲が融合していく。蛇足ですが詞に関して説明すると「Go Away…」は「出て行って」という意味で、「のこされし者のうた」で繰り返される言葉は「ゆかないで」。

もちろん「Go Away…」はそのあとに「Before I beg you to stay」と続いていて、その意味は「わたしがあなたにいてほしいと請い願う前に出て行って」ということで、本心としては本当は出て行って欲しくはない。浜田さんはそのことはよく知った上でエンディングで「Go Away…」と「ゆかないで」という反する言葉を繰り返す。

これ、目の前で聴いたら絶対に泣きますね。

紗穂さんの「A Case of You」のカバーと同時に聴けたらどれだけ素晴らしいだろうと思ってしまいました。できれば「I Think It's Gonna Rain Today」のカバーも聴けたら最高。


で、ちょっと調べたら3年前の12月に神戸で浜田さんと紗穂さんのジョイントライブが行われていたんですね。悔しいなあ。

いつかお二人のジョイントライブを見れる日を夢見ています。


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by hinaseno | 2018-09-12 14:50 | 音楽 | Comments(0)

A Case of You


今月13日に発売される高橋和枝さんの新しい絵本『トコトコバス』の表紙の画像がついにアップされました。

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いや、いいですね~。講談社のサイトの内容紹介では「読み聞かせ3歳から ひとり読み5歳から」となっていますが、いい年をした大人の僕が読んでもおもしろいこと間違いなしだと思います。もともと高橋さんの描かれるバスの絵が大好きですし。


ところでその高橋さんが「楕円の夢」とともに、とりわけその歌詞に心惹かれたと言われていたのがこの「A Case of You」という曲でした。




これはジョニ・ミッチェルの名盤『Blue』に収められた曲のカバー。




『Blue』はもちろん持っていてこの曲もよく聴いていましたが(実は一番よく聴いたのはジョニ・ミッチェルではなくジミー・ウェッブの妹のスーザン・ウェッブのカバー)、これが画家の歌だったとは知りませんでした。まあ、ジョニ・ミッチェルさんは画家でもあるけど。

この歌詞を訳されたのは紗穂さんでしょうか。ジョニ・ミッチェルの書いた歌詞を忠実に訳しています(YouTubeの紗穂さんのビデオの下にどなたかがたぶん聞き取りした歌詞を載せていますが「悪(devil)」が「枠」になっていますね)。

ということで、ここ数日、ジョニ・ミッチェルとスーザン・ウェッブと紗穂さんが歌った「A Case of You」の聴き比べをずっとしていました。どれもすばらしいのですが、紗穂さんのバージョンは日本語だけに一つ一つの言葉が突き刺さってきますね。


さて、「A Case of You」を毎日聴いていたら、昨日、ネット上にあふれている情報の中で、ぱっと「A Case of You」に目が止まったですね。それはこちらに載っているインタビュー記事。

あの佐藤泰志の『きみの鳥はうたえる』という小説が映画化されて、この9月に公開されたのですが、そのヒロイン佐知子を演じた石橋静河さんがこんなことを語っていたんですね。ちょっとその部分を。


石橋:…佐知子の気持ちについて現場で感じることが沢山あったんです。でも佐知子は理由があって好きになったわけじゃないとも思っていて、逆に理由が無くていいというか。かといって単にフラフラしている女の子ってわけでもなくて。これをどうやったら誠実に伝えられるのかずっと考えていて、ちょうど撮影中に聴いていた曲が佐知子の心情とリンクすることがあって、それで腑に落ちるところがあって。
―――差し支えなければ、曲を聞いてもいいですか?
石橋:ジョニ・ミッチェルの「A Case Of You」って曲なんですけど、その曲を聴いて、理由や理屈は要らないと思ったというか、目の前に素敵な人がいたからその人と一生懸命向き合って、その次にまた素敵な人が現れて、その人と一生懸命向き合った結果、この映画で描かれる形になったけど、それは誰かに対して誠実じゃなかったということではなくて、ただただ目の前にいる人と向き合って、自分とも向き合った結果なんだなって。それでいいな。そう思ったんです。

佐藤泰志といえば、このブログでも何度か書いてきましたが、とりわけ好きなのが映画にもなった『海炭市叙景』。その『海炭市叙景』について最近、ちょっとした勘違いがあったのでその話を。

紗穂さんの『愛し、日々』を読み終えて、最後のページを見た時に、「編集:北沢夏音」が目に止まったんですね。

おお、北沢夏音さん。

北沢さんって、ときどき名前を見かけるんですが、音楽や文学に関する趣味が僕とよく合うので、ある時期から北沢さんの文章を見かけるたびにチェックしていました。

その北沢さんを意識するようになったのは夏葉社から出た『冬の本』に載っていたエッセイでした。確か、その『冬の本』で佐藤泰志の『海炭市叙景』を取り上げていたはずだと。

でも、記憶違い。『海炭市叙景』を取り上げていたのは吉本由美さん。で、北沢さんが取り上げていたのは山川方夫の「待っている女」でした。

もちろん僕は山川方夫が好きですが、その北沢さんのエッセイにも書かれているように山川方夫といえば「夏」のイメージ。荒井良二さんが表紙のイラストを描かれた『夏の葬列』は大好きな本です。ちなみに巻末には川本三郎さんが書かれた「鑑賞」というエッセイが載っているんですが、これがまたすばらしいんだ。

その北沢夏音さん。寺尾紗穂さんの初期のいくつかの作品のクレジットに名前が載っていました。


さて、「A Case of You」のこと。紗穂さんがこの曲をカバーしたいきさつはわかりませんが、先日紹介した紗穂さんのインタビューでこんなやりとりがありました。


寺尾:気に入るとそればかり聴いているというか。あまり触手を他に伸ばせないというか、音楽を普段あまり聴かないんですよね。自分に似ているとか、影響をうけたんでしょうって言われると聴くようにはしているんですけど。
―――たとえば?
寺尾:ジョニ・ミッチェルとかローラ・ニーロとか。ファンの方に頂いて一番好きだったのはジュディ・シルですね。

ローラ・ニーロ! ジュディ・シル!

僕はジョニ・ミッチェルのアルバムは数枚しか持っていませんが、ローラ・ニーロは全部持っています。女性のシンガー・ソングライターでは一番好きなので。ジュディ・シルも出ているCDは全部持っているはず。

そういえば昨日、紗穂さんの『風はびゅうびゅう』の「答え」を聴いていたら、ローラ・ニーロっぽさを感じてにっこり。好きな曲がどんどん増えていきます。

というわけで結局今日も寺尾紗穂さんの話を続けてしまいました。


ところで紗穂さんが「冬の本」を一つ選ぶとしたら、一体誰の何という本(作品)を選ぶんだろう。

島田さん、次に『冬の本』のようなものを出すときには、ぜひ紗穂さんにエッセイを書いてもらってください。世田谷ピンポンズさんに書いてもらうのは言うまでもないけど。


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by hinaseno | 2018-09-10 13:04 | 音楽 | Comments(0)