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by hinaseno
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カテゴリ:音楽( 389 )



三寒四温という感じで、だんだんと暖かい日が増えてきました。で、暖かい日が増えてくると、しばらく聴いていなかったさわやかな音楽を聴きたくなってきます。何年か前に作ったさわやかサウンドの曲を集めたCDも調べたら2月に作っていました。2015年2月25日のブログにそのCDのことを書いています。前日、つまり2月24日に作ったと。ちょうど3年前の今日。


今年も数日前にそのCDにも収められている曲が唐突に僕の心の中に舞い降りてきたんですね。スパンキー&アワ・ギャングの「Like To Get To Know You」。




この曲と出会ったときの話はすでに書いてますね。1989年の新春放談で初めて聴いて、それから間もなく神戸の三宮近くにあったCDショップでこの曲の収録されたCDを手に入れました。

ただ、それ以降、いわゆるソフト・ロックというのがブームになっていろんなものを聴いているうちにやや忘れかけた存在になっていたんですが、あることがきっかけでこの曲の素晴らしさに改めて知り、今では死ぬほど好きな曲の一つになっています。


きっかけは、やはり「ゴー!ゴー!ナイアガラ」でした。4年前の3月の初めに1976年2月10日に放送された「御葉書」特集を聴きながら姫路駅の南のあたり(南畝町です)を散歩していたらこの曲がかかったんですね。

この特集を聴いたのはその時が初めて。御葉書の特集となっていますが、かかった曲はどれもさわやかサウンドの曲ばかり。やっぱり大瀧さんも2月になって少し暖かくなってきた頃にこんな曲を聴きたくなるみたいです。


ところで不思議なもので「Like To Get To Know You」が流れ始めたときに歩いていた場所をいまだに覚えているんですね。ときどきありますね。曲を聴いた場所を鮮明に覚えているということが。

今、ちょっと調べたら、あの「南畝町288」からほんの200mほど離れたあたり。本当によく歩いたな、あのあたり。

せっかくなのでGoogleマップのストリートビューを使ってヴァーチャルウォークしました。

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赤い矢印が歩いていたところ。右上の水色の丸したところが「南畝町288」。姫路に縁のない人にとっては(縁のある人でも)なんのこっちゃですね。


で、久しぶりに昨日1976年2月10日放送の「ゴー!ゴー!ナイアガラ」を聴きました。すると面白いことに太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」の話が出てきてたんですね。「木綿のハンカチーフ」のことをいろいろ書いていたときに、「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のどこかで「木綿のハンカチーフ」の話が出てたはずだったなあと思っていたんですが、この回だったんですね。

葉書を書いてきたリスナーはおそらくはっぴいえんどのファン。「木綿のハンカチーフ」は前年1975年の暮れに発売されているので、発売されて間もない時期に大瀧さんの番組に葉書を書いたようです。こんな葉書。


松本さん作詞の「木綿のハンカチーフ」を1位にする会を作って、『歌謡なんとか』の番組に必死になってリクエストしているのです。今度の歌は詞の中に松本さんの顔がちらついてちょっといいんじゃないかな。

で、大瀧さんの言葉。


いいですね。今度の太田裕美の「木綿のハンカチーフ」、僕も非常に好きでね。♫君のはららほにゃらは~♫ってのがいいですね~。あ~、ぎゃんぎゃんリクエストしてください。

面白いのはこのとき大瀧さんが「木綿のハンカチーフ」の一節を♫君のはららほにゃらは~♫って歌ってるんですが、まだそれほど聴いていなかったのかメロディもうろ覚え、歌詞もはっきりしなくてどこを歌っているのかわからないんですね。


このリスナーが葉書を書いた時には「木綿のハンカチーフ」はまだ知る人ぞ知る曲という感じだったようです。こうしたリスナーが歌謡番組に何枚もリクエスト葉書を送り続けた結果、曲が多くの人の耳に届いて大ヒットにつながったんでしょうね。


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by hinaseno | 2018-02-24 15:23 | 音楽 | Comments(0)

もうひと月近く前になりますが、東京のペットサウンズから注文していた1枚のCDが届きました。レターパックや中に書かれた手書きの字を見てにっこり。これは♪ミソラ♪ちゃんの字に違いないと。

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尾道つながりということで、ひと月ほど前に書こうとして予告までしていたのに先延ばしになっていた話を書くことにします。なんで尾道つながりなのに東京のペットサウンズから届いたものと関係があるのかってことですが。


2年前、尾道に行って弐拾dBさんで世田谷ピンポンズさんのライブを見た日と同じ2016年9月10日に、東京のアゲインであるイベントが行われていたんですね。それは大好きなマイクロスターのトークイベント。新作『She Got The Blues』についての話でした。司会はペットサウンズの森陽馬さん。

このときほど体が2つあればと思ったことはなく、ピンポンズさんの素敵なライブを堪能しながらも、心のどこかで東京の空の下のことを考えていました。そう、その日、僕の魂は尾道とアゲインを焦点とした楕円の中をぐるぐると飛び回っていたわけです。


数日後、ありがたいことにアゲインの石川さんからそのイベントを録画したものを送っていただいたんですね。

曲ごとに、曲にまつわるエピソードや下敷きにした曲が紹介される中、一番驚いたのが『She Got The Blues』の中でもとりわけ好きな「My Baby」に関する話でした。


僕はこの曲のサビの部分の下敷きにしたのはロジャー・ニコルスが作曲した「The Drifter」(パイザノ&ラフのバージョン)に違いないと思っていたのですが、マイクロスターの佐藤さんから驚きのエピソードが紹介されたんですね。この時の話はこの日のブログで書いているので詳しくは繰り返しませんが、ポイントは、そう♪ミソラ♪の話。


マイクロスターご夫妻の最初のお子さん(女の子)が生まれたのが2003年。いくつかの名前を考えていたときに有力な候補となったのが「みそら」。で、佐藤さんはあることを思いついたんですね。「みそら」なら「ミ・ソ・ラ」で曲ができるなと。そうやって作られたのが「My Baby」のあのサビの部分でした。でも、結局娘さんの名前は別の名前にされたそうですが。


さて、話は先月の中頃のこと。マイクロスターの飯泉裕子さんが、武蔵小山のペットサウンズで娘さんが店員をするというツイートをされているのを発見。そう、中学生対象の職場体験。年齢的なことを考えるとこれは絶対に♪ミソラ♪ちゃんにちがいないと。


ということで速攻でペットサウンズにCDを注文。届けられたのが上の写真のものでした。

本当だったらレターパックの入れ物とかはすぐに捨てちゃうんですが、これは大切にとっておきます。いい記念になりました。

この場を借りて、♪ミソラ♪ちゃん、どうもありがとう。そしていろんなこと、がんばってね。


そういえば『She Got The Blues』のLPは昨年出たけど、シングル・ボックス(個人的にはこっちを強く希望しているので)はまだでしょうか。気長に待っています。


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by hinaseno | 2018-02-11 14:15 | 音楽 | Comments(0)

One For The Boys


長い話が続いていたので、今日はさらりと短く。

ビートルズとビーチ・ボーイズに重ねる形で「有縁」と「無縁」のことを考えていたら、ここ最近ビーチ・ボーイズ関係のものをあまり聴いていないことに気がつきました。で、ふと夏に買ったもののあまり聴いていなかったブライアン・ウィルソンの新譜(ソロ時代のベスト盤プラスアルファ)『Playback: the BRIAN WILSON anthology』を久しぶりに取り出して聴いていたら、それを最初に買って聴いていた時期にあることをしようと考えたことを思い出したんですね。

『Playback: the BRIAN WILSON anthology』は僕がかつて愛し続けてきたRhinoから発売され、しかも未発表曲も含まれているということだったので、購入前はずいぶん興奮したんですが、いざ手に入ると未発表曲はいまいちだし(未発表のままになっている『Sweet Insanity』から何曲か入れてほしかった)、収録された曲にも不満があって(まあ、仕方ないけど)、だったら自分で作っちゃえ、と思って作りかけていたんですが、いろいろとバタバタしていたので結局中断したままになっていたんですね。

で、ここ数日ちょこちょこと作業を進めて昨日ようやく完成。全部で24曲。

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ジャケットに使ったのは『Playback: the BRIAN WILSON anthology』のブックレットに使われていた写真。これはいい写真ですね。タイトルは1曲目に入れた曲のタイトルをそのまま。

ブライアンのソロ作品として一番好きなのはやはり1988年に出たファースト・ソロ『Brian Wilson』。好きな曲がいっぱいあるんですが、結果的には『Playback: the BRIAN WILSON anthology』に収録されなかった曲を選ぶことになりました。でも、たった3曲だけど。というか3曲に限定しました。

一番多く選んだのは2015年に出た『No Pier Pressure』に収録された曲。これもあまり聴かなかったんですが、改めて聴いたらいい曲がたくさん。結局5曲も選びました。


一応収録した曲を紹介しておきます。( )は収録されたアルバム。


1. One For The Boys(『Brian Wilson』)
2. Little Children(『Brian Wilson』)
3. Meet Me In My Dreams Tonight(『Brian Wilson』)
4. He Couldn't Get His Poor Old Body To Move(『Brian Wilson』Bonus Track)
5. I Do(『Sweet Insanity』)
6. Thank You(『Sweet Insanity』)
7. Daddy's Little Girl(『Sweet Insanity』)
8. Where Has Love Been?(『Imagination』)
9. Dream Angel(『Imagination』)
10. On Christmas Day(『What I Really Want For Christmas』)
11. Gettin' In Over My Head(『Gettin' In Over My Head』)
12. Forever She'll Be My Surfer Girl(『That Lucky Old Sun』)
13. Midnight's Another Day(『That Lucky Old Sun』)
14. Southern California(『That Lucky Old Sun』)
15. Just Like Me And You(『That Lucky Old Sun』)
16. The Like In I Love You(『Reimagines Gershwin』)
17. Whatever Happened(『No Pier Pressure』)
18. On The Island(『No Pier Pressure』)
19. Somewhere Quiet(『No Pier Pressure』)
20. I'm Feeling Sad(『No Pier Pressure』)
21. One Kind Of Love(『No Pier Pressure』)
22. This Isn't Love(『Live At The Roxy Theater』)
23. Love and Mercy(『I Just Wasn't Made for These Times』)
24. Your Imagination (A Cappella)(『Imagination』)

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by hinaseno | 2018-02-09 13:19 | 音楽 | Comments(0)

今日はいい天気、というよりは晴れたり曇ったり。曇ってるほうが多いかな。ただ気温は高くて(室温は14℃)暖かい。今日のような日ではなく、もっと気温が低くて、でも雲ひとつなくスッキリ晴れたような日に口ずさむのがこの「Sunny Winter」という曲。今年はすでに何度か口ずさみました。




歌っているのはキャロル&シェリル(Carol & Cheryl)という2人組の女性グループ。レーベルはコルピックスですね。プロデュースはもちろんステュ・フィリップス。


「Sunny Winter」という曲を初めて聴いたのは山下達郎さんの『サウンド・ストリート』のサーフィン&ホット・ロッド特集でした。放送されたのは1984年9月13日。

冬の、しかもサーフィンでもホット・ロッドでもない曲が「サーフィン&ホット・ロッド特集」でかかったかというと、この曲のA面が「Go Go G. T. O. 」というそこそこ有名なホット・ロッドの曲で、でも達郎さんはB面の綺麗な「Sunny Winter」が好きなのでこっちをかけたということ。そのとき以来、僕も大好きになったんですが、でもこの曲、いまだにまともな形でCD化されていないんですね。A面の「Go Go G. T. O. 」は宮治さんが監修して3年前の夏に発売された『ワーナー・サーフィン&ホット・ロッド・ナゲッツ』に収録されました。早くきちんとした形でCD化して欲しいですね。というよりもシングル盤がほしい。けど、めっちゃ高い。


ちなみに「Sunny Winter」が収録されたCDで僕が持っているのはこのCD。もちろん正規盤ではありません。でも、今となったらかなり貴重なものかもしれません。


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このアルバムの写真に写っているのがキャロル・コナーズ(Carol Connors)という人。キャロル&シェリルのキャロルがこの人です。

キャロル・コナーズについてはこの日のブログとか何度か書いていますね。その日のブログで紹介しているThe Storytellersというのは彼女とスティーブ・バリが作っていたのいたグループ。『ワーナー・サーフィン&ホット・ロッド・ナゲッツ』と同時に発売された『ワーナー・ガール・ブループ・ナゲッツVol,4』に収録されてびっくりした「Time Will Tell」はキャロル・コナーズとスティーブ・バリの共作。女性の声は一人ではない気がするのでたぶんシェリルも参加しているのではないかと思っています。


そのシェリルというのは彼女の妹。達郎さんの番組でも「妹だと思います」と説明しています。まだ情報が少ない当時、限られた資料で的確な推測をしていますね。そういえばその時の放送ではキャロル・コナーズがテディ・ベアーズのアネット・クラインバートと同一人物かどうかまではわかっていなかったようで、達郎さんも「一説には言われていますが、定かではありません」という表現に留めています。

このあたりのことは大瀧さんといろんな情報を交換しあっていたことは間違いありません。


さて、今年、最初に「Sunny Winter」を聴いた日だったか、その次の日くらいに、そのシェリルの方に関する驚くような情報を目にして、椅子から転げ落ちそうになりました。そっ、そんなところにまで、という話。

その話はまた次回に。


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by hinaseno | 2018-01-18 14:22 | 音楽 | Comments(0)

今年の10曲


年末なので「今年の10曲」を選んでみます。曲を選びながら、今年1年を振り返る形になりそうです。


1. Beats There A Heart So True / 野口久和 THE BIG BAND with “BREEZE”

今年の5月、東京のライブハウスでこの曲を聴いたときの感動は今でも忘れない。MCで曲が紹介され始めたときの心臓の鼓動、ライブ会場で石川さんが紹介されたときの喜び、ビッグバンドによる演奏が静かに始まり、さらにBREEZEによる極上のコーラスが始まったときの興奮……、今思い出しても涙があふれそうになります。石川さんがいなければこんな奇跡のような瞬間に出会うことは絶対にありませんでした。東京での二日間のいろんなことも含めて今年最高の出来事でした。今年もやはり誰よりもアゲインの石川さんに感謝することになりました。


2. 海が泣いている / 太田裕美




今年は僕にとっては太田裕美さんの曲を聴き続けた1年でした。4月末に放送されたNHKの「名盤ドキュメント 太田裕美『心が風邪をひいた日』 木綿のハンカチーフ誕生の秘密」を見て以来、どっぷりと太田裕美さんにはまりました。東京の行き帰りの新幹線の中でずっと聴いていたのも『心が風邪をひいた日』でした。

『太田裕美白書』を手に入れてからは、さらに他のアルバムの曲も聴くようになり、そして出会ったのが『海が泣いている』のタイトル曲である「海が泣いている」。

で、iPhoneで作ったばかりの太田裕美さんのプレイリスト(松本隆さんが作詞したものに限定)を聴きながら塩屋に行き、ちょうど塩屋に着いたあたりで流れてきたのが「海が泣いている」でした。あまりに素晴らしすぎて体が震え、その瞬間から、余白珈琲さんが珈琲を淹れていた場所に行くときも塩屋の町を歩いていたときもずっとこの曲を聴いていました。坂道から海を見下ろしながら曲を聴き、海岸に行って腰を下ろして曲を聴き……。

それ以降、いったい何回この曲を聴いたかわかりません。昨日も年越しそばを予約していた大好きなうどん屋さんへの行き帰りに聴いていました。間違いなく今年一番聴いた曲。塩屋という海街でこの曲と出会えたのはなんと幸福なことだろう。


3. 喫茶大陸 / 世田谷ピンポンズ


今年もおひさまゆうびん舎で開かれたいくつものイベントに参加させてもらいましたが、とりわけ強く印象に残っているのが先日の結婚式。そこでサプライズとして世田谷ピンポンズが歌った「喫茶大陸」はとにかく最高でした。録画していたものを何度リピートしたことか。今年の後半は珈琲のことをずっと考える日々が続いていたので、「珈琲の味は恋の味」と歌われる歌詞もタイムリーすぎました。

ちなみに僕がInstagramにアップしたのはこの歌詞の部分。


珈琲の味は恋の味 
二人には少し苦い味
白鷺(しらさぎ)飛んで大手門
喫茶大陸 二人の世界

実はこの「しらさぎ」という言葉が次なる縁を作っていたとはこの時は知る由もありませんでした。どうやらこの日は赤いエンジェルだけでなくしらさぎの姿をしたしらさぎ色のエンジェルも飛んでいたようです。


4. Sleeping Beauty / 松田聖子




今年読んだ音楽の本の中で『太田裕美白書』とともに大きな影響を受けたのが『作編曲家 大村雅朗の軌跡』でした。亡くなってから20年も経ってこんな本が出るとは、うれしいやらびっくりやら。

編曲家としてではなく作曲家としての大村雅朗がもっと評価されるべきだとずっと思っていたので、これを機に『大村雅朗ソングブック』のようなものが出たらいいと思っていましたが、とりあえずということで自分で作ったんですね。「松本隆作詞、松田聖子歌」というくくりで。

で、いろいろと聴いていた時、この「Sleeping Beauty」にはまってしまいました。とりわけYouTubeにあったこのライブ音源にはびっくりでした。


5. She Chose Me / Randy Newman




今年買った新譜で一番よく聴いたのがランディ・ニューマンの『Dark Matter』でした。これがとてもすばらしかったんですね。いい曲がいくつもありますが、1曲となるとこの「She Chose Me」かな。実はこの曲、先日の結婚式のときに作ったCDに入れようかと思っていたんです。

こんな歌詞なんですね。


僕は話し下手だし
自分の見た目がどんなのかもわかってる
人生について知っていることといったら
本から学んだものばかり
でも、世界中のすべての人々の中で
彼女が僕を選んでくれた


ゆずぽんさんは見た目も爽やかだし、それから決して話し下手でもないけど「本」が出てきたのでいいかな、と思ったんですね。まあそれだけですが。

結局は他の曲とテイストが違うのでやめました。


6. 資生堂「香り’77」/ シリア・ポール

東京で関口直人さんにお会いしたときに、別れ間際にこの曲の話のことを思い出して、で、訊いたら、「ああ、あれは樋口康雄さんの曲です」と教えられてようやくあの奇跡のセレンディピティの日からず気になっていたこの曲のことがわかったんですね。しかも、来年発売される『夢で逢えたらVOX』(ブックレットには関口さんのコメントも載っていそうです)に収録されるという信じられないことにもつながって。クレジットがすごく気になります。


7. CAFE AGAIN / 村田和人

昨年亡くなられた村田和人さんはアゲインで何度もライブをされていて、その村田さんの「HELLO AGAIN」という曲を石川さんが少し歌詞を変えられて村田さんに店で歌ってもらったんですね。その音源を今年聴かせてもらったんですが、すごく笑えて、そして泣けました。


8. The Old Crowd / Lesley Gore




この曲のことは一昨年のこの日のブログで書いていますね。レスリー・ゴーアの中では(作曲はキャロル・キングなのに)なんとなく地味な感じがして、どちらかといえばそんなにいい曲だとは思っていなかったのですが、このブログに書いた頃からどんどんよくなってきて、今ではレスリー・ゴーアで一番好きな曲になってしまいました。

その日のブログの最後に書いているように、この曲の日本盤が出ていることを知って、ずっと探していました。なかなか見つからなかったんですが、今年の秋にオークションに出品されたんですね。おおおっ! と思ったけど、どんどん価格が上昇。結局一度も入札することなく終わってしまいました。

悔しくて先日海外オークションでアメリカ盤を手に入れました。落札価格は日本盤の4分の1くらい。ピクチャー・スリーブ付きで、音もこっちの方がいいはずなんだけど、やっぱり「なつかしいお友達」という邦題のついた日本盤もほしいです。


9. Beautiful Dreamer / Roy Orbison




今年の夏に石川さんから送っていただいた朝妻一郎さんの『ポピュラーミュージックヒストリー ~発展の歴史と舞台裏~』というラジオ番組の第一回目にかかったのがこの曲。スティーブン・フォスターの曲ですが、このときから僕のロイ・オービソンの曲を聴く日々が始まりました。

で、朝妻さん、大瀧さん、そしてロイ・オービソンをめぐる話を書き続けていたわけですが、話の着地点をいろいろと考えているうちに中断した形になってしまいました。


10. Somebody's Smiling (While I'm Crying) / Curtis & Del




最後の1曲は何にしようかと考え、いくつかの候補を抑えてこの曲に。今年のブログには一度も登場していませんが、朝妻さん、大瀧さん、そしてロイ・オービソンをめぐる話の流れで絶対にこの曲を紹介しようと思っていました。この曲って、まさに大瀧さん! って感じの曲なんですね。個人的には大瀧さんの好みの究極の曲だと考えています。

で、この曲の流れで紹介しようと思っていたのがスラップスティックの「星空のプレリュード」という曲。というわけで10曲目は最終的に「星空のプレリュード」か「Somebody's Smiling (While I'm Crying)」のどっちにしようかと思って、結局YouTubeに音源があるほうを選びました。

スラップスティックの「星空のプレリュード」は大瀧さん作曲の曲なのに、なぜかCD化がされていないんですね(10年ほど前に『スラップスティック CD-BOX』が出ていますがすでに廃盤。とんでもない高値がついています)。で、実はこの日のブログに書いている、あの『Complete EACH TIME』のアナログ盤を手に入れたときに見つけて買ったのが「星空のプレリュード」の収録されたアルバムでした。

大瀧さんがスラップスティックに提供した曲は多少手を入れて(作詞を松本隆さんにしたことが一番大きい)『ロング・バケーション』に入れられたのですが、この「星空のプレリュード」は素晴らしい曲だけど入れられなかったんですね。「カナリア諸島にて」にかぶるからでしょうか。面白いことに「カナリア諸島にて」の続編的な形で作られた松田聖子さんの「風立ちぬ」は結果的に「星空のプレリュード」に似たものになっているんですね。つまり「星空のプレリュード」には大瀧さんの好みの究極の形が出ていると言えるわけです。なんてことを今年のうちに書こうと思っていました。


それではよいお年を。


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by hinaseno | 2017-12-31 15:36 | 音楽 | Comments(0)

リッキー・ネルソンがジョン・ウェインから星のバッジを受け取る。ディーン・マーティンが一度投げ捨てた星のバッジをもう一度手にして敵と戦う決心をする。そしてふたりで歌を歌う。「My Rifle, My Pony And Me」、そして「Cindy」。ウォルター・ブレナンがハーモニカで伴奏。ジョン・ウェインは珈琲を飲みながらその様子を見て微笑む。さあ、いよいよ映画のクライマックス…。


そのときある方から電話がかかってきました。

観ていたのは西部劇の中でも一番好きな『リオ・ブラボー』。もう何度観たかわかりません。最も多く観た映画は間違いなくこれ。でも、何度観てもワクワクするんですね。


ところで西部劇にはタイトルに「星」がついたものがいくつかあります。『胸に輝く星(The Tin Star)』とか『星を持つ男(Stars In My Crown)』とか『星のない男(Man Without A Star)』とか。この「星」というのは保安官バッジのこと。星型をしているんですね。それらの映画にはそのバッジを受け取ったり、あるいは外したりする印象的なシーンが必ずあります。

『リオ・ブラボー』ではジョン・ウェインが保安官。ディーン・マーティンとウォルター・ブレナンが保安官助手。リッキー・ネルソンは元々は牧童だったけど新たに保安官助手となって一緒に敵と戦います。


これを見終えた後で、その日送られてきたDVDを見ようと思っていたら、それを送ってくれた方から電話がかかってきたんですね。もしかしたら間違ったものを送ったのではないかと思ったので確認してほしいと。

電話をかけてきた人、つまり贈り主はアゲインの石川さん。贈ってくれたDVD-ROMには先日アゲインで行われたモーメント・ストリング・カルテットの『大瀧詠一 弦楽トリビュートライブ2017冬』のチラシが入っていました。

確認のためにDVD-ROMをセット。すぐにモメカルのメンバー4人が映ったので「大丈夫です」と報告。そのあと1時間くらいいろんな話をして、眠る時間が近づいてきて、どうしようかと思って、ふとさっきちらっと見たモメカルが最初に演奏していた曲はなんだろうと思って、改めてそれを見ました。

大瀧さんの曲ではないなと思いながら聴いていて、まず浮かんだのはこれはリッキー・ネルソンの曲だと。リッキー・ネルソンがつながったなと。

でも、メロディを聴いても詞が浮かばず、すぐに曲名が浮か出てこなくて、ようやく曲の最後の頃にわかりました。


「アゲイン」


アゲインでモメカルのライブをするときには必ずこれが1曲目と決まっていたんですね。モメカルがアゲインでライブをするのは本当に久しぶりのことなので僕もすっかり忘れていました。

ちなみに「アゲイン」という曲はスタンダード・ソング。作曲者はランディ・ニューマンの叔父にあたるライオネル・ニューマン。曲の後のMCで石川さんは美空ひばりさんのバージョンが一番お好きだとおっしゃられていました。

ただ僕はリッキー・ネルソンのバージョンでこの曲を知って、それがスタンダード・ソングとは知らないまま、ずっとリッキー・ネルソンの曲だと思っていたんですね。

スタンダード・ソングと知ってからいろんな人の歌ったものを聴きましたが、やはり一番好きなのはリッキー・ネルソンが歌ったもの。とりわけこのテレビ・バージョンが好きです。




さて、神戸でのライブ以来、久しぶりに聴くモメカルによる大瀧詠一トリビュート。メンバーは当時とは2人変わっていたけど(岡山の、隣町出身の子がいなかったのはちょっと残念)、やっぱり素晴らしいですね。細かいところまで原曲に忠実なことは以前通りで、そのために4人の方々がやっている様々な工夫は何度見ても感心します。ただ、以前よりはクラシカルな雰囲気がやや強くなっている気がしました。


一番心に響いたのは「夢で逢えたら」。年とともにこの曲をますます好きになっています。そしてこの曲は弦に本当によく合っています。

一番びっくりしたのはその「夢で逢えたら」の次に演奏された達郎さんの「クリスマス・イブ」。この曲のバロック的な雰囲気が弦楽四重奏にぴったりでした。とりわけ間奏に使われているバロックの「パッヘルベルのカノン」には感動。


それにしてもこのライブで一番笑えたのは石川さんのMCでした(とりわけはっぴいえんどの曲の前後は何度聴いても吹き出してしまいます)。やっぱり場所がアゲインというのがいいんですね。考えたらこのアゲインもまさにスキマのような場所。ライブハウスではなくカフェという場所でこんなライブをしている。だからこそ生まれる親密な空気があるんですね。

そして何度も魔法のようなことが起こる。


そういえば僕が石川さんに送っていただいた「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のシリア・ポール特集を聴いていて、そこでちらっと登場した関口という名前の人が「昔日の客」のあとがきを書いている人と同一人物とわかったまさにその日に関口直人さんがアゲインにいらしたというのは、僕の「セレンディピティ」の極致。


ってことで僕は、つい先日、まさにその僕の究極の「セレンディピティ」の話をある方にしちゃったんですね。その方とはまさに僕に「セレンディピティ」という言葉を教えてくれたご本人である河野通和さんでした。


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by hinaseno | 2017-12-22 13:09 | 音楽 | Comments(0)

コーヒーをめぐる話を書くつもりでいましたが、時間があんまりないので別の話を(でも、少しだけかすっています)。


昨日は『太田裕美白書』を読みながら太田裕美さんのアルバムを何枚か聴いていました。『心が風邪をひいた日』を何度か聴いたあとは『ELEGANCE』。もちろん聴いたのはLP。これは手放していませんでした。曲は1曲を除いて全て作詞松本隆、作曲筒美京平の黄金コンビ。

A面の2曲目に大好きな「ピッツア・ハウス22時」。太田裕美さんの曲の中では5本の指に入るくらいに好きな曲。詞を書いた松本さんもお気に入りのようです。


そしてB面。2曲目に素晴らしい曲が流れてくる。この「煉瓦荘」という曲(このYouTube映像には最初にちょっと余計な音楽が入っています)。




この曲のことはすっかり忘れていました。もちろん「ピッツア・ハウス22時」と同じくらい大好きだった曲。

京平さんの曲も素晴らしいけど、松本さんの詞がたまらなくいいですね。最初の数行でその世界に引き込まれてしまいます。


 あれからは詩を書き続けた

 哀しみにペン先ひたして

 想い出で余白をつぶした

 君の名で心を埋めた


 井の頭まで行ったついでに

 煉瓦荘まで足をのばした

 …

東京のはずれの小さな町での「売れない詩人とデザイナーの卵」のささやかな物語。都会的と言われる松本隆さんの歌詞も太田裕美さんに関しては地方色が感じられるのもが多いですね。この曲の詞の舞台は東京ですが、登場人物(のどちらか)はおそらく(「木綿のハンカチーフ」の主人公と同じく)地方出身。

そういえばこの曲を昔聞いていたときには全く知らなかった「井の頭」も川本三郎さんのエッセイによく出てくるので今では身近に感じられる場所になっています。川本さん、井の頭公園はよく散歩されているんですね。夏葉社からも近いので島田さん、息子さん連れて散歩してるかな。


それはさておき、やはりA2(A面2曲目)とB2(B面2曲目)にはいい曲が多いですね。A2理論とB2理論を証明するような作品です。これをCDや、あるいはダウンロードした音源で聴いたのでは「煉瓦荘」という曲の魅力に気づかないかもしれません。


話は変わりますが、昨日の「姫路サウンドトポロジー2017」での世田谷ピンポンズさんのライブ、どうやら新曲が2曲歌われていたようです。そのうちの一つはなんと姫路にある喫茶店がタイトルに。

「喫茶 大陸」

大陸はおひさまゆうびん舎の近くにある喫茶店ですね。『世田谷ピンポンズの世界』に写っている手帳にも「大陸(姫路)」という記載がありました。僕は店の前を通ったことは何度もありますが一度も入ったことがありません。せっかくなので今度行ってみよう。一人で入るのにはちょっと勇気がいりそうだけど。


「喫茶 大陸」はどうやらそのあとおひさまゆうびん舎でこっそりと開かれたシークレット・ライブでも歌われたようです。おひさまゆうびん舎さんのツイートでちらっとその曲が聴けましたが、とってもチャーミングな曲。きちんと聴いてみたい。


それにしてもピンポンズさん、いつもながらいい場所見つけます。


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by hinaseno | 2017-11-06 13:01 | 音楽 | Comments(0)

海辺の小さな町の物語




僕には大好きな「海街」が3つあります。
牛窓、神戸、そして尾道。
もしも鎌倉に行けばきっと大好きな「海街」のひとつに加わることはまちがいありません。行っていないけれどもきっと好きになるはずの海街といえば…


なんてことを書いていたのは昨年の春のことでした。昨年は尾道に3回くらい行ったんですね。神戸は暮れに1回。松本隆さん関連のイベントに行ったんですが、例によってハックルベリーという中古レコード店に行き、そしてM&Mというジャズ喫茶へと足を運びました。本当は海文堂にも立ち寄るというのが10年近く続いたおきまりのルート。でも、今はもうなくなってしまったのでそのかわりに1003という素敵な書店に行きました。神戸とはいっても本当に好きなのは元町近辺のほんの限られた辺り。神戸という大きな街の中にある小さな町です。


さて、行けばきっと大好きな「海街」のひとつになるなるにちがいない茅ヶ崎という海辺の小さな町を舞台にした宮治淳一さんの『MY LITTLE HOMETOWN 茅ヶ崎音楽物語』をようやく(あっという間だったけど)読み終えました。

こんなにワクワクしながら本を読んだのは久しぶり。8章から最終章にかけてはたまらない話のオンパレード。茅ヶ崎には(たぶん)縁はないはずだけど大瀧さんの名前も何度か登場します。


ところでこの本の副題は「MY LITTLE HOMETOWN」。実は僕はずっと「MY LITTLE TOWN」と記載していました。宮治さん、すみませんでした。「Small town」や「Little Town」という言葉が好きで、つい宮治さんにとっては大切な「Home」を外してしまいました。

外すといえばこの本、カバーを外したら結構おしゃれなんですね。

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バート・ゴールドブラットがデザインしたレコードのジャケットのような雰囲気があります。写真に写っているのは茅ヶ崎のシンボルともいうべき烏帽子岩。烏帽子岩のことも最後の最後に出てきました。「烏帽子岩は、ただの岩ではない」というタイトルで人類学者の中沢新一さんが登場して(映画に出演されているようです)、「海民」の話まで出てきたのには驚きました。

で、巻末に載っていたのが茅ヶ崎の地図。副題の通り茅ヶ崎って本当に小さな町なんですね。小津のいた茅ヶ崎館と上原謙、加山雄三親子が暮らしていた家は目と鼻の先。その中間あたりにはこの作品において重要な建物でもある「ブレッド&バター」というカフェがあって、そこで南佳孝がライブをしたのを宮治さんが見に行ったらアンコールでランディ・ニューマンの「セイル・アウェイ」を歌ったとか、桑田佳祐がここで生放送でラジオ番組をしたとか、すごい話ばかり。

それから茅ヶ崎駅のすぐそばには大瀧さんと高田渡をつないだ添田唖蝉坊の家もあったというのもびっくりでした。やはり茅ヶ崎という土地の何かの力があるとしか思えないですね。


ところで「縁」の話をしたらきりがない小津の『早春』にも茅ヶ崎が出てきます。池部良と岸恵子が接近するきっかけとなったピクニックのシーンがここで撮影されているんですね。

これはそのロケの時の写真。

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すごい格好でカメラを覗いているのが小津監督です。ここはいったい茅ヶ崎のどのあたりになるんだろう。茅ヶ崎についてもいろいろと調べたくなりました。いや、なによりも今すぐにでも行ってみたい。もちろん宮治さんのブランディンに。


とはいっても茅ヶ崎まで行くのはやはり大変。

でも、茅ヶ崎とは別の海辺の小さな町に、今月行く予定にしています。きっかけはやはり「縁」。その町も行ったらきっと大好きになるでしょうね。


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by hinaseno | 2017-11-01 15:12 | 音楽 | Comments(0)

10月23日のブログに書いた、ちょっと驚きの内緒の話、わかった人がいたようです。わかるとしたらあの人たちだろうなと思っていましたが。


ところで、急にいろんな用事が入ってきたりして思うようにブログが書けない日々が続いていますが、これも昨日書こうと思っていた話。

一昨日、ビヴァリー・ケニーの『Sings For Playboys』を車で聴きながら向かったのは市内にある大きな本屋。そこで3冊の本を買ってきたんですね。『柴田元幸翻訳叢書 ジャック・ロンドン 犬物語』、鷲田清一・山極寿一著『都市と野生の思考』、そして宮治淳一著『MY LITTLE TOWN 茅ヶ崎音楽物語』。

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夜、その前に読んでいた本(ミシマ社の『ちゃぶ台3』)を読み終えて、寝るまでにそんなに時間はないけれど、次に読む本のことを考えました。本当は『ちゃぶ台3』と同時に買っていた吉田篤弘さんの『京都で考えた』(ミシマ社)を読むつもりでいたのですが、ちょっと考えて手に取ったのは宮治淳一さんの『MY LITTLE HOMETOWN 茅ヶ崎音楽物語』でした。

この本、つい先日ペットサウンズ・レコードのホームページで紹介されていて、これは絶対に買わなければと思ったんですね。実は少し前にアゲインの石川さんから宮治さんが出演している映画『茅ヶ崎物語~MY LITTLE TOWN~』のチラシを送ってもらっていてそれもびっくりしたんですが、まさか本まで出されるとは思いもよりませんでした。


宮治淳一さんはこのブログでも何度も紹介している音楽評論家。現在茅ヶ崎でブランディンという音楽カフェも経営されていて(いつか行ってみたい)、アゲインで定期的に出張ブランディンというイベントをされています。例の「2017年は JK(ジャック・ケラー)の時代」という歴史に残る(?)発言をされたのもこのイベントでした。


さて、寝る前に序章だけ読んでみようと読み始めたんですが、いや、すばらしい。完全に僕のツボにはまってしまいました。

ご自身の生まれた茅ヶ崎という海辺の小さな町で、なぜ多くの優れた音楽家(代表的なのは加山雄三とサザンの桑田佳祐ですね)を輩出したかというテーマももちろんツボですが、なによりもそのテーマに向かう過程の描かれ方が素晴らしい。


 私の前に長いこと立ちはだかっていた謎について、明確な答えが得られぬまま筆を執ることになった。
 しかし私は思っていた。きっと書いていくうちに分かってくることもある。

僕はこういう姿勢で書かれたものが好きなんですね。さらに言えばその語り口。宮路さんの実際の語りはいろんなメディアで見聞きしていましたが、それとはかなり違う。こんな言葉も書かれていました。


 人生の終盤、レコードでいえばB面の3曲目あたりにさしかかり、そこに自分が生まれ育ってきたことの意味のようなものを、なにか自分が納得できる形で確認したい、残したいという気持ちが生まれてくることも、珍しくはないのかもしれない。

宮路さんがB面の3曲目あたりならば、僕はB面の1曲目の終わりくらい、『ロング・バケーション』で言えば「雨のウェンズデイ」のエンディングのピアノの独奏あたりになるんでしょうか。


ということで、文句なしに面白い本であることを確信して本を閉じて、で、寝る前に(たいてい12時過ぎ)にいつもそうしているようにアゲインのサイトを開きました。その時間に新しいものが更新されていることもあれば、そうでないこともありますが、その日は更新されていました。

驚いたことに、そこにはまさにその宮治淳一さんの『MY LITTLE HOMETOWN 茅ヶ崎音楽物語』を紹介した文章がかかれていました。にっこり×4。でも、読まずに寝ました。


翌日(昨日ですね)3章まで読んで、石川さんのブログを読みました。そこで石川さんが紹介していた文章は僕も心に強く響いて線を引いた言葉。


 偶然のなせる業全てを「縁」という実に便利な日本語ですまそうとする。だが日々の生活で計画された以外の事象は全て偶然に過ぎない。偶然と「縁」とは次元が違う。
 私たちは偶然の世界に生きている。だが偶然がいつしか必然と思えるとき、それは「縁」に昇華する。


ここ、僕のような人間が反応しないはずはありません。

で、今日更新されたブログで石川さんはさらに詳しく本の紹介をされていましたが、それはコピーしておくことにして、本を読み終えてから読ませていただくことにします。


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by hinaseno | 2017-10-27 15:16 | 音楽 | Comments(0)

秋になると聴きたくなるものはいくつもありますが、ビヴァリー・ケニーのこの『Sings For Playboys』もそんなアルバムの一つ。

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ビヴァリー・ケニーは女性のジャズ・ボーカリストの中では一番好き。

何よりもとびっきりの美人。幸か不幸か若くして亡くなっているので、若いときの写真しか残っていないこともありますが、どの写真も美しいものばかり。

それから歌っている曲がいい曲ばかり。彼女が歌うとよく聴こえるのかもしれないけど、でもやはり選曲の素晴らしさには感心してしまいます。


でも、何よりも最高に魅力的なのが彼女の声であることはいうまでもありません。で、その声の魅力について今朝からずっと考えていたんですが、ひとつ気づいたことがありました。それは彼女は地声も裏声もどちらも魅力的なこと。こういうシンガーはなかなかいないんですね。

ということで彼女は地声で歌えるところを裏声で歌ったりして、地声と裏声が何度もひっくり返るんですね。とにかく見事という他ないくらいにひっくり返しをしています。


地声と裏声のひっくり返しといえば大瀧さんですが、大瀧さんはお母さんがよく聴いていた平野愛子さんの歌でそのひっくり返しの魅力に気がついたそうですが、ビヴァリー・ケニーのひっくり返しは平野愛子さんどころではありません。彼女自身も、あるいは彼女のレコードを作っていたスタッフもその魅力をよく知っていたんですね。

というわけで『Sings For Playboys』に収録されたこの曲を貼っておきます。




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by hinaseno | 2017-10-25 15:01 | 音楽 | Comments(0)