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by hinaseno
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カテゴリ:音楽( 456 )



映画『アメリカン・グラフィティ』と、それからレコード、喫茶店つながりで神戸の元町のジャズ喫茶M&Mに触れた話を昨日書いていたら、ちょうど今日このレコードが届いたので紹介しておきます。

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ジョージ・シアリングの『On The Sunny Side of The Strip』。

いつのことだったかすっかり忘れてしまったけど、20年以上前の暑い夏の日。

その日、例によって元町のレコード屋巡りをしてから夕方3時すぎくらいにM&Mに足を入れました。テーブルに腰を下ろして、いつものようにコーヒーとチーズケーキを注文して一息ついた頃、店内に涼しげなヴィブラフォンの音色が流れていることに気づきました。今まさに聴きたい音楽だなとしばらく曲を聴いて、それからカウンターの横に立てかけてあるジャケットを見ました。

それはまさに『アメリカン・グラフィティ』のワンシーンのようなおしゃれなジャケット。でも、残念ながら僕の座っていたところからはアーティスト名もアルバムのタイトル名もわからない。

コーヒーを飲み終え、お金を支払うときにジャケットをしっかりと見ました。


ジョージ・シアリング

オン・ザ・サニー・サイド…


メモするものもなかったので頭の中に記憶させる。ジョージ・シアリングはよく知っていて何枚かCDも持っていたので、ヴィブラフォン→ジョージ・シアリング→サニー・サイドつながりで覚えておけば、たぶん記憶できるだろうと。

家に戻って、さあパソコンで検索…

ってわけにはいきません。なぜならその当時、パソコンなんてまだ持っていなかったのだから。

というわけなので中古レコード屋さんを巡ってはこのレコードを探す日々が続きました。でも、見つからないまま、いつしかこのレコードのことは忘れてしまう。

それから何年かたったある日、ふとこのレコードのことを思い出して調べようとしたんですが、覚えていたのはジャケットの絵だけ。アーティスト名もタイトル名も、最初の手がかりとなるはずのヴィブラフォンすら忘れてしまっていました。

でも、どうにか思い出すことができたんですね。たぶんジョージ・シアリングを思い出したような気がします。

そして、そのときにはパソコンという強力な武器があったので、すぐになんというアルバムかわかりました。調べたらCDで発売されていることも。

CDを買おうかなと思ったんですがやめました。やっぱりレコードで手に入れたいと。でも、まだeBayは知らない(存在しなかったかな)。ということでレコード屋さんで再び探す日々が始まったんですが、見つからないまままた忘れてしまう。


少し前、ドロシー・フィールズについていろいろ調べていたときに、彼女が詞を書いた「On The Sunny Side of The Street」という曲のタイトルが目に入ったときに、このレコードのことを思い出したんですね。思い出したのはタイトルとジャケットの絵だけ。アーティストが誰だったかは思い出せない。

で、とりあえずAmazonで「On The Sunny Side of The Street」と入力してみました。でも、そのタイトルのCDにあのジャケットのものは出てこない。

おかしいな。確かCDでも出ていたはずだけど。

仕方なく今度はGoogleで「On The Sunny Side of The Street」「LP」と入力して画像検索してみました。でも、見当たらない…、と思って下の方へスクロールしていったら、1つ見覚えのあるジャケットの画像が。

で、その画像を見て気がついたんですね。実はタイトルの最後の単語がちょっと違っていたことを。「Street」ではなく「Strip」。

「On The Sunny Side of The Street」でもあの画像が載っていたのは、そのサイトの出品者が間違って「Street」にしていたためでした。ってことで、eBayを検索したらいっぱい安いのが出ていたのでポチ。それが今日届いたというわけです。

レーベルはCapital。この時代のCapitalのレコードは本当におしゃれ。

ちなみにこのレコードにドロシー・フィールズ=ジミー・マクヒューの「On The Sunny Side of The Street」は収録されていません。そして「On The Sunny Side of The Strip」という曲もありません。


と書いた後で、LPを手にして眺めていたら、なんだかいつかどこかで手に入れたような気が? もしかしたらレコード棚からもう1枚、『On The Sunny Side of The Strip』が出てくるかもしれない。


by hinaseno | 2019-04-15 15:51 | 音楽 | Comments(0)

Goodnite Sweetheart, Goodnite


映画『アメリカン・グラフィティ』のラストシーン。

場所はアメリカ郊外のスモールタウン。高校生活の最後の夜、街ですれちがった女性に一目惚れしたカートは、どうにか彼女と連絡を取りたいと思い、最後の手段としてDJに彼女宛のメッセージを言ってもらう。

夜が明けた頃、連絡先にしていた電話ボックスに、ラジオでメッセージを聞いていた彼女からの電話が入る。

「どこかで会えない?」とカートが言うと、彼女は「私は毎晩車に乗って街を走ってるから、今夜もまた会えるわよ」と。でも、カートはその日の朝、都会の大学へ出発しなければならなかった。

「…いや、ダメなんだ、僕は何時間か後にこの街を離れることになってるんだ。せめて君の名前だけでも教えてほしい」

「カート…、さよなら、カート」


ここでDJのウルフマン・ジャックの言葉が入る。

「Good night, sweetheart. (おやすみ、愛しい人。)それでは、また。さあ、スパニエルズの曲だ!」

で、この映画の最後の曲が流れ始める。

♫ドゥ・ドゥ・ドゥ・ドゥ・ドゥ~、グッドナイト・スウィートハート、ウェル・イッツ・タイム・トゥ・ゴ~♫


場面は空港に変わり、カートは見送りの家族と友人に別れを告げて飛行機に乗り込む。その間ずっとスパニエルズの「グッドナイト・スウィートハート・グッドナイト」が流れ続ける。




  *     *     *


昨日はレコードストアデイ、さらに喫茶店の日だったようですが、残念ながらレコード店にも喫茶店にも行くことはできませんでした。神戸のハックルベリーとかでレコードを買ったあとM&Mに行って大きなスピーカーから流れてくるジャズのレコードを聴きながらコーヒーを飲む(コーヒーを飲みながら海文堂で買った本を読む)って、至福の時間だったな。

最近はレコードを買うのはほとんどeBay。ずっとほしいと思っていたものを(安く)見つけるのには便利。送料はそれなりにかかるけど、神戸への交通費とそんなに変わらないかな、と…。いや、でも、偶然の出会いは起こらないし、コーヒーを飲みながら買ったレコードや本たちを眺めるという、お金では代えられない至福の時間を味わうことはできない。


ひと月ほど前に、再放送された「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の「ドゥーワップ特集」に触れた話を書いたとき、その特集でかかったドゥーワップで僕の一番好きな曲のレコードをようやく手に入れたってことを書いたんですが、それがこのスパニエルズの「グッドナイト・スウィートハート・グッドナイト」でした。1954年のレコード。


この曲はドゥーワップの名曲中の名曲なので、持っているいくつものCDに収録されています。で、面白いことに「グッドナイト・スウィートハート・グッドナイト」はCDやレコードの最後に収録されているのが多いんですね。僕の持っているCDを確認したら4枚中2枚は最後に収録されていました。『アメリカン・グラフィティ』でもラスト(厳密に言えば『アメリカン・グラフィティ』は、最後のエンドロールでビーチ・ボーイズの「オール・サマー・ロング」が流れるので「グッドナイト・スウィートハート・グッドナイト」が最後の曲というわけではないということになります。だからサントラも最後は「オール・サマー・ロング」)。おそらくあの映画の影響で「グッドナイト・スウィートハート・グッドナイト」は最後の曲というイメージが強くなったんでしょうね。

そういえば大瀧さんの「ドゥーワップ特集」のときもやはりスパニエルズの「グッドナイト・スウィートハート・グッドナイト」は最後にかかりました。

曲の後、大瀧さんは「現在の僕の心境と全く同じですね。”I hate to leave you, I really must say. “ そういう感じですね。50分って本当に短いんですね。もっともっとやっていたいんですけど」と。


ところで「グッドナイト・スウィートハート・グッドナイト」の好きなところはなんといってもジェラルド・グレゴリーの♫ドゥ・ドゥ・ドゥ・ドゥ・ドゥ~♫なんですが、途中で出てくるmotherとfatherが「マゼ」と「ファゼ」に聴こえるのもちょっとつぼになっています。

では、改めて「グッドナイト・スウィートハート・グッドナイト」を。「マゼ」と「ファゼ」が出てくるのは1:47あたり。




by hinaseno | 2019-04-14 13:58 | 音楽 | Comments(0)

ゴーンさんの「ゴーン」って、Ghosnって綴りなんですね。sの発音はしないんだ、関係ないけど。

昨日最後に触れたビヴァリー・ケニーの『Sings With Jimmy Jones And "The Basie-Ites”』というアルバムの裏ジャケの曲目を書いているこの部分についての話を。ゴーンではなくカーンの話です。

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曲の下にそれぞれの曲を書いた人の名前が載っています。日本だと前に作詞家、後ろに作曲家と並べられるのが普通ですが、アメリカではそういう決まりはないのでどっちが作詞家でどっちが作曲家はわかりません。作詞も作曲も共作ということもあるし。でも、だんだんと、いろんな名前を覚えていって、ああこの人は作詞家でこの人は作曲家だとちょっとずつ覚えていったんですね。


何度か書いたように、僕のジャズ・ボーカルの入り口はビヴァリー・ケニー(男性ではメル・トーメ)だったので、彼女経由で覚えた曲がいっぱいあります。彼女が歌っているのを聴いて好きになった曲も多い。というか今更ながらに思うのは、彼女は驚くほどに僕好みの曲ばかりを歌っていたなということ。

さて、このアルバムのそれぞれの曲の作家名を見ると、このブログで何度も取り上げた人が載っていますね。ジャズの作家で一番最初に覚えた人はアーヴィン・バーリンでした。きっかけはもちろん「White Christmas」。それからホーギー・カーマイケルもかなり早い段階で覚えました。ここには名前がないけどロジャース&ハート、ガーシュイン兄弟、ジョニー・マーサーなんかも頻繁に名前を目にしたので自然に覚えていったように思います。

アゲインの石川さんと交流を持つようになってから強く意識するようになった作家もいますね。まずはハリー・ウォーレン。それからドロシー・フィールズ。ジミー・マクヒュー。そしてジェローム・カーン。

ジェローム・カーンといえば、上の写真の作家の名前にはカナカナ書きで「カーン」と表記される人が3人載っています。

有名な「Makin' Whoopee」にクレジットされているのは”Kahn”。これはガス・カーン(Gus Kahn)という名前の作詞家。それから「The Charm Of You」には”Cahn”。こちらサミー・カーン(Sammy Cahn)でやはり作詞家。

で、「Nobody Else But Me」と「A Fine Romance」と「Who Cares What People Say」の3曲にクレジットされている”Kern”はもちろんジェローム・カーン(Jerome Kern)...、

いや、ちょっと待てよ。

「Nobody Else But Me」の共作者のHammersteinはもちろんオスカー・ハマースタイン。大好きなジョニー・ソマーズも歌っていてよく知っている曲。それから「A Fine Romance」の共作者は言うまでもなくドロシー・フィールズ。

でも、「Who Cares What People Say」の共作者のSchollってだれ? パソコンに入っている曲を調べてもジェローム・カーンの共作者にSchollと言う名の人はひとりもいません。と言うか、Schollの書いた曲も1曲もない。さらに調べたらジェローム・カーンのソングリストに「Who Cares What People Say」なんて曲はない。

ちょっと気になって中のライナーノーツを読むと「作者は30〜40年代にかけて多くの映画音楽を手がけたジェック・ショル(詞)とM.K.ジェルモ(曲)のコンビと書いてある。ジェルモ? っと思って解説の上に書かれている作者名を見ると、裏ジャケでは(Scholl-Kern)となっていたのに(パソコンに取り込んだCDもそうなっている)、Scholl-Jermoeと記載されている! KernではなくJermoe(ジェルモ)。

でも、調べたらM.K. Jermoeって作曲家なんて存在しない。そして「もしかして」と表示されていたのはM.K. Jerome(ジェローム)。

確かにM.K. Jeromeという人はJack Schollとのコンビでいろんな映画音楽を手がけていることがわかりました。「Who Cares What People Say」という曲も彼らの書いた作品でダイナ・ショアやメル・トーメによって歌われていることもわかりました。

どうやらビヴァリー・ケニーのアルバムを作る際に、M.K. Jeromeという名前を見た人が、他のいくつかの曲に記載されているジェローム・カーン(Jerome Kern)と同一人物だろうと思ってKernにしたようです。面白いというか、おかしいのは日本語のライナーノーツを作成した時に、たぶん調べ直したはずなのに、なぜかJermoeと誤って記載し、さらに解説を書いた人が「ジェルモ」と読んでいるという、何段階ものミスが続いていたというのがなんとも。

ということで誤ってジャケットに記載されたKernのためにかなりの時間を使ってしまいました。ちなみに「Who Cares What People Say」という曲はイマイチです。あ~、疲れた。


追記:「I Never Has Seen Snow」という曲の作家名にあったCapotって、あの『ティファニーで朝食を』のトルーマン・カポーティ(Truman Capote)だったんですね。


by hinaseno | 2019-04-13 18:30 | 音楽 | Comments(0)


メアジィ・ドーツ・アンド・ドウジィ・ドーツ
アンド・リドゥル・ラムジィ・ダイヴィ
ア・キドゥリィ・ダイヴィ・トゥー
Wouldn't you?


大瀧さんの新しいアルバムの話をしたいなと思っているんですが、なかなかゆっくり書く時間がありません。でも、今日の話、最後にはそっちにつながります。


少し前に手に入れた、あるアーティストのCD(きっかけは大瀧さんの新しいアルバムでした)を聴いていたら、聴き覚えのあるフレーズが何度も繰り返される曲が。この曲、誰が歌っているので知ったんだっけ? それにそもそもいったいなんて歌っているんだろう? 途中からは英語になるけれど、最初の「メアジィ・ドーツ・アンド・ドウジィ・ドーツ」の部分は意味がわからない単語ばかり。 

しばらく「メアジィ・ドーツ・アンド・ドウジィ・ドーツ…」とつぶやくながら、誰の歌だっけと考えていましたが、どうしても思いうかばなかったので曲名を調べたら、すぐにわかりました。

イノセンス(The Innocence)というグループが歌ったこの「Mairzy Doats」という曲。




イノセンスは大好きなアンダース&ポンシアのコンビが作ったグループの1つで、「Mairzy Doats」は彼らの唯一のアルバム『The Innocence』の2曲目に収録されています。

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これがそのアルバム。でも実は、単独のCDは持っていなかったので自分で作りました。ギリシャ風の彫刻に着せてあるジャムパーの背中に「The Innocence」の文字が書かれているという、なかなか面白いジャケット。デザイナーは結構有名な人みたいです。

このアルバムの1曲目に収録されているのが、先日再放送された「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のさわやかサウンド特集でもかかった彼らのファースト・シングルで最大のヒット曲でもある「There’s Got To Be A Word!」(邦題は「すてきな言葉」)。




今の季節にぴったりの曲ですね。曲を書いたのはアンダース&ポンシアと関係の深いドン・シコーネ(Don Ciccone)。ドン・シコーネはクリッターズというグループにいて、やはりさわやかサウンド特集でかかった「Mr. Dieingly Sad」という超名曲を書いています。

「Mairzy Doats」はイノセンスのセカンド・シングルで、曲調も「すてきな言葉」とそっくりなのでこちらもドン・シコーネが書いてるんだと思ったら、そうじゃなかったんですね。作曲者のクレジットはDrake, Hoffman, Livingstonと3人の名前が並んでいました。

調べたらこの曲は1943年に作られたノベルティ・ソング。最初のフレーズは意味のない単語を並べているようです。


Mairzy doats and dozy doats
And liddle lamzy divey
A kiddley divey too
Wouldn't you?


1944年にThe Merry Macsというグループが歌って全米ナンバー1の大ヒット。その後も多くのミュージシャンに歌われて全部で7度もポップ・チャート入りしたとのこと。イノセンスが1967年にカバーしたものは75位に入ったというまずまずのヒット。ということでこの「Mairzy Doats」はノベルティ・ソングとして作られたんですが、ある意味スタンダードソングのようになっていたんですね。

さて、僕のパソコンの中にイノセンス以外で歌っている人がいるかなと思って調べたら、一人。なんと最愛の女性ボーカルであるビヴァリー・ケニーがカバーしてたんですね。彼女の『Sings With Jimmy Jones And "The Basie-Ites”』に収録されていました。びっくり。

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ビヴァリー・ケニーのこのアルバムをCDで手に入れたのはイノセンスのCDを手に入れた時期とそんなに変わらないはず。どっちもすりきれるくらいに聴いていたのに同じ曲だと気づかなかったんですね。なぜならビヴァリー・ケニーはこんなにもしっとりとしたバラードで歌っていたから。




アレンジで全く違った曲に聴こえてしまうというのはよくわかっているんですが、それにしてもあまりに違いすぎますね。


さて、「Mairzy Doats」の作曲者の3人ですが、Drakeはミルトン・ドレイク(Milton Drake)、Hoffmanはアル・ホフマン(Al Hoffman)、そしてLivingstonはジェリー・リヴィングストン(Jerry Livingston)。ミルトン・ドレイクは知りませんでしたが、あとの2人は何度か見かけた名前。とりわけアル・ホフマンはよく見た名前だなと思って、調べたら、あっ、あの人かと。


その前に大瀧さんの新しいアルバムのDISC2の「EACH Sings Oldies from NIAGARA CONCERT」の話を少し。このディスクのお目当は何と言ってもリッキー・ネルソンのカバーだったんですが、何度も聴いているうちに大好きになった2曲があったんですね。

1番気に入ったのはトミー・ロウの「Sheila」。




これは「ゴー!ゴー!ナイアガラ」で初めて知った曲ですが、バディ・ホリー特集でかかったこともあって、「ペギー・スー」をパクったんだなみたいな感じで聴き流していたんですね。バディ・ホリーの二番煎じじゃんって感じで。でも、よく聴いたらすごくいい曲なんですね。「ペギー・スー」よりもはるかにいい。「名曲を下敷きにすると名曲ができる」という典型的な例。ってことで今、僕はかなりのトミー・ロウ・ブーム。トミー・ロウのことは、また、改めて。

で、2番目に気に入ったのがジミー・ロジャーズ(カントリー・シンガーではない方の)のこの「Secretly」。




この曲もやはり「ゴー!ゴー!ナイアガラ」で知ったんですが、大瀧さんのカバーが最高なんですね。途中で「あっ違っちゃった」って言うのもかわいらしくっていいです。

で、その「Secretly」を書いているのがアル・ホフマンでした。ただ、アル・ホフマンという人はたいてい何人かと共作していて「Secretly」も3人の共作。アル・ホフマンは作詞ではなく作曲を手がけているようですが、「Mairzy Doats」とは全然感じが違いますね。

チェックしたらアル・ホフマンのこと、この日のブログでも少し触れてました。大瀧さんの「ROCK'N' ROLL 退屈男」のコーラスの下敷きにしたんじゃないかと思っているマーセルズの「Heartaches」という曲もアル・ホフマンが書いていました。


ところで、先日までずっと車の中ではイノセンスのアルバムを久しぶりに聴いていたんですが、イノセンスを聴くと、なぜか姫路の辻井から田寺のあたりの坂道の風景を思い出してしまう。一時期、週に一度はあのあたりに行ってたんですが、多分最初に行った時に道に迷ってしまったときにずっと流れていたのがイノセンスだったからなのかな。コットン・キャンディというお店のあたりだけど。


久しぶりにビヴァリー・ケニーの『Sings With Jimmy Jones And "The Basie-Ites”』を聴いていたら、ちょっとおもしろいことに気がついたんですが、長くなったのでまた次回にでも。


by hinaseno | 2019-04-12 15:08 | 音楽 | Comments(0)

ここのところなんだかこのブログは「今日の1曲」っぽくなってきましたが、今日も、昨日から聴き続けている1曲を紹介することにします。かなり前に一度紹介した曲ですが。

先日、アゲインの石川さんから、先月の3月20日にアゲインで行われた小松久さんのライブを録画したものを送っていただきました。それを一昨日の夜に見たんですが、これがよかったんですね。

今ではアゲインの恒例となっている小松さんのライブ、名づけて「大好きロックンロール・ギター」。

さて、どういうスタイルで演奏されるんだろうと思いながら拝見したんですが、いや、かなり驚きました。

ミュージシャンはギターを持った小松さんがただひとり。ギターでの弾き語りかと思いきや違いました。コンピューターでいくつもの楽器を重ねたオケを作り、さらにそのオケには小松さんの一人多重コーラスもかぶせていて、それにあわせてリードギターを弾きながら歌うという。完コピって感じの曲もありました。

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演奏された曲は小松さんのオリジナル曲(クレジットはJames-Telecasting-Komatsu)を含めて全部で24曲。半数以上はよく知っている曲でした。「Wheels(峠の幌馬車)」でアル・カイオラっぽいギターフレーズが聴けたのは収穫。


今回演奏された曲でとりわけ心ときめいた曲が3曲ありました。まずはリッキー、ではなくてリック・ネルソンの「Young World」。大好きなジェリー・フラーの曲。これは小松さんのギター・フレーズを含めて完コピに近かったですね。コーラスもジョーダネアーズ、じゃなかった、これはジェリー・フラーとグレン・キャンベルとデイヴ・バージェスの3人っぽく歌われていました。ジョーダネアーズといえば1曲目に演奏したエルヴィス・プレスリーの「A Fool Such As I」のバックコーラスはジョーダネアーズです。

リック・ネルソンといえばなんといってもジェームズ・バートンのギター。小松さんもジェームズ・バートンが大好きだそうで、昔から彼のギターをコピーされていたようです。とても楽しそうにギターを弾かれていたのが印象的でした。ジェームズ・バートンとお会いされたこともあるとか。自己紹介で「私もジェームズです」と。


で、あとの2曲はというと、この日のブログに書いていた曲だったんですね。「Rock And Roll Lullaby」、そして「(Hey Won't You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song」。いずれもB.J. トーマスの曲。その日のブログの話のポイントはバック・コーラス。大瀧さんの「恋するカレン」のコーラスがB.J. トーマスの「Rock And Roll Lullaby」のコーラスに似ていると気がついて「Rock And Roll Lullaby」のコーラスをいろいろと調べていた時に、”動くロビン・ワード”を発見したという話。あの映像を紹介した時にはだれがロビン・ワードかわからなかったんですが、後日、長門芳郎さんからメッセージをいただいたんですね。うれしかったな。

さて、小松さんが演奏された「Rock And Roll Lullaby」、ギターもオリジナル通りに弾かれていましたが(音色も一緒)、ずっと聴いていたのは小松さんの一人多重録音によるバックコーラス。他の曲よりもかなり分厚いコーラスになっていたような気がします。8人分くらい重ねていたんじゃないかと思います。


で、もう1曲の「(Hey Won't You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song」。僕が”動くロビン・ワード”を発見したのは、まさにこの曲のカバーでした。

これですね。4人並んでいる女性のうちの一番左の、一番背の高い人がロビン・ワードことジャッキー・ワード。




1975年に発売されたB.J. トーマスの「(Hey Won't You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song」は全米ナンバーワン、カントリーでも1位という大ヒット曲。でも、日本ではあまり知られていないはず。「心にひびく愛の歌」という邦題でシングルも発売されたようですが、あまり売れなかったようです。まあ、日本でB.J. トーマスといえば「Raindrops Keep Fallin' On My Head(雨にぬれても)」ただ1曲って感じだけど。

僕もやはり入り口は「雨にぬれても」だったんですが、彼の歌がすごく好きになって。でも、その当時、国内、海外ともにB.J. トーマスのCDはほとんど出ていなくて、結局、レコードを買い集めていました。

中でもとりわけ好きだったのがこのアルバム。

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ジャケットがまたいいんですね。真ん中に四角い穴が空いていて、そこから中袋に描かれた水彩画の絵が見える。額縁に飾られた絵のよう。そこには海辺で遊ぶ幼い子供達が描かれていて、海の向こうにはB.J. トーマスの顔をした雲が湧き上がっていて子供達はそれを見つめている。

収録されている曲もジャケットのように優しい曲ばかり。面白いのは曲のタイトル。A面1曲目の「(Hey Won't You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song」をはじめ、長いタイトルの曲がずらっと並んでします。「Why Don't We Go Somewhere And Love」「Today I Started Lovin' You Again」「Good Time Charlie's Got The Blues」そして「Who Broke Your Heart And Made You Write That Song」。曲のタイトルだけで物語になっていますね。

「(Hey Won't You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song」のタイトルの長さについては小松さんもまるで寿限無みたいだと言われていました。

このタイトル、訳すのが結構難しい。失恋した男が、もっとひどい失恋話の曲を演奏してくれないか、みたいな感じの内容ですが。

今回、小松さんの歌で久しぶりにこの曲を聴いて改めていい曲だなあと思いました。日本でもっと知られていい曲ですね。

ってことで、ここ数日、ずっと「(Hey Won't You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song」を聴き続けています。ロビン・ワードがコーラスに加わったレイ・コニフのバージョンもiTunesにあったのでダウンロードしてB.J. トーマスのと聴き比べをしています。今はどっちかといえばレイ・コニフの方が好きかな。一応、B.J. トーマスの歌ったものも貼っておきます。本当に歌うまいです。




ちなみにレイ・コニフの「(Hey Won't You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song」は同名のアルバムのB面1曲目に収録。1975年発売ということはB.J. トーマスがヒットさせてすぐに録音したんですね。

このアルバム、ジャケットがまたすごく素敵なんですね。また手に入れよう。

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チップマンクスのカバーがあったんで貼っておきます。



by hinaseno | 2019-04-08 14:50 | 音楽 | Comments(0)

Blue Again


また、「Blue(ブルー)」と「Again(アゲイン)」の話。

BlueもAgainも、どちらも大好きな英語の言葉。この言葉がタイトルについた曲にはいいのがいっぱいあって、個人的には何度もBlue特集、Again特集をやっていました。まあ、パソコンのプレイリストに入れた曲を並べて聴いていただけですが。


『An Evening With Dorothy Fields』に収録されている曲の中で、タイトルに惹かれたもう一つの曲は「Blue Again」でした。この曲、タイトルだけでなく詞も曲も最高にいいんですね。もちろん聴いたのは(たぶん)初めて。

ということで今日は「Blue Again」という曲を紹介します。調べたら何人か有名なミュージシャンが取り上げていることがわかったんですが、でも、いちばんいいのは『An Evening With Dorothy Fields』に収録されたドロシー・フィールズ自身が歌ったバージョンでした。

ウィリアム・ジンサー著『イージー・トゥ・リメンバー』によればドロシー・フィールズは作詞家になる前に、郊外のカントリークラブでアマチュア・ミュージカルに参加し、歌にも挑戦していたそうです。人前で歌った経験が全くなかったというわけでもないんですね。


ああ、「Blue Again」の話の前にやはりドロシー・フィールズが歌っている曲ですごく気になる曲を。『An Evening With Dorothy Fields』の最初、ドロシー・フィールズが紹介され、自己紹介をして、家族の話を一通りした後に、最初に歌ったのがこの「Camp Paradox Song」という曲でした。




これ、会場の笑いが絶えないんだけど、なんでみんなが笑っているのかわからない、っていうか彼女が歌っている歌詞がよく聴き取れない。

クレジットを見ると曲を書いたのは有名なリチャード・ロジャース、で、詞を書いているのがドロシーの兄のハーバート・フィールズ(Herbert Fields)。ハーバートの話をしてからこの曲を歌ったんですが、観客の受け具合がすごいんですね。歌詞がわからなくて悔しい。でも、この1曲だけで、ドロシー・フィールズさんがエンターテナーとしてもいかに優れているかがよくわかります。


で、「Blue Again」。作詞はドロシー・フィールズ、作曲は彼女が最初にコンビを組んだジミー・マクヒュー(Jimmy McHugh)。このアルバムにはジミー・マクヒューの作品が全部で10曲収録されています(ジェローム・カーンも10曲)。




この曲、また、ブルーになっちゃった、ひとりぼっちになっちゃったって、ちょっと悲しい話なんですが、歌詞がかなり笑えるんですね。歌った後、お客さんも大爆笑。

一応歌詞を貼っておきます。ネット上にいくつか載っていたものをもとにしてドロシー・フィールズの歌った歌詞にだいたい合わせています。


Blue again, blue again
And you darn well it's you again
Cause you said last night we were through again
And now I'm blue again

I'm alone again, alone again
I'm out around on my own again
Cause my mocking bird has flown again
And I'm alone again

Though I say I hate you
I love you more everyday
Though I aggravate you
Honest I'm dyin' to say

That it's new again
You again
And we'll meet today at two again
But tonight we'll fight and be through again
And I'll be blue again


英語の歌の歌詞といえばなんといっても韻を踏むところなんですが、この歌詞が面白いのは最後にくるagainはそのままで、againの前の単語に韻を踏ませているんですね。againって単語で韻を踏ませようとしたけど、あんまり浮かばなかったのかもしれません。ためしに他の曲でagainにはどんな単語で韻を踏ませているかを調べたらいちばん多いのがwhen。それからthen。発音が違うのにrainというのもありました。考えたらめぼしい単語がなさそう。

いずれにせよドロシー・フィールズはagainを残してその前の単語で韻を踏ませることにしたんですね。


 blue again

 you again

 through again

 new again

 two again


あるいは、


 alone again

 own again

 flown again


さらに興味深いのは、他のフレーズでも、最後から2つ目の単語に韻を踏ませています。


 hate you

 aggravate you


こんな手法は初めて。歌詞の内容もそうですが、ドロシー・フィールズの言葉遊びの巧みさに感心しました。

いや、すごいです。


ということで、この曲をときどきは「また、ブルー」になるはずのアゲインの石川さんに贈ります。


by hinaseno | 2019-04-06 13:41 | 音楽 | Comments(0)

Remind me


ジェローム・カーンとドロシー・フィールズの曲についてもう少し、って前回書きましたが、せっかくなので今日も。

ところで昨夜、アゲインの石川さんがあって、またまたジェローム・カーンとドロシー・フィールズの話。それから古関裕而の話も。こんな話ができる人、石川さんしかいません。

石川さんは先日の「マスターの自由自在 Vol.4」でジェローム・カーンとドロシー・フィールズの話をされたそうですが、その反応がなかったとちょっと残念そうに言われていました。でも、僕自身のことを考えると、紹介されたときが”出会い”になることはめったにないなと。ただ、その紹介が心にとどまっていて(とどまらないものもある)、ある日、別の形で再び出会ったときに”これってあれじゃん”ということになって真の出会いとなる。「そういえば」=「That reminds me of …」ですね。


さて、ドロシー・フィールズの「April Fooled Me」という曲を調べていたときに見つけたこの『An Evening With Dorothy Fields』というCD。

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これが最高に素晴らしくってずっと聴いています。収録されたイベントが行われた当時68歳だったドロシー・フィールズさんの語りはユーモアにあふれていて、しかも作詞家だけあって言葉の使い方はとてもリズミカル。さらに彼女自身が歌う歌もまたいいんですね。その歌が聴けるだけでも価値があります。まあ、いってみれば松本隆さんが今、「風をあつめて」とか「木綿のハンカチーフ」とか「君は天然色」とか「赤いスイートピー」とかを歌っているようなものなわけだから。


ところで、このCDには「April Fooled Me」だけでなくあまり知られていない(僕が知らないだけかもしれないけど)曲もいくつか収録されています。

その中で「April Fooled Me」同様、タイトルに惹かれた曲を2曲紹介します。

1曲目は「Remind Me」という曲。作詞はドロシー・フィールズ、作曲はジェローム・カーン。まずは『An Evening With Dorothy Fields』に収録されているものを。歌っているのは先日紹介した「April Fooled Me」と同じくBobbi Bairdというシンガー。




以前も書いたような気がしますが、“Remind me”というのは大好きな英語の言い回し。で、また“Remind me”という言葉がタイトルに入った曲には好きなものが多いんですね。

バート・バカラック&ハル・デイヴィッドの「(There's) Always Something There To Remind Me」

、エルヴィスの「They Remind Me Too Much of You」、ジャズのスタンダードの「These Foolish Things (Remind Me Of You)」、オールディーズ讃歌のドゥーワップ「Those Oldies But Goodies (Remind Me Of You)」…、それからフォーシーズンズもカバーしている「And That Reminds Me」も。

僕は「And…」で始まるタイトル好きでもあるので「And That Reminds Me」のタイトルはたまらなく好き。いつかどこかで使おうと思っています。


さて、この「Remind Me」という曲。パソコンの中には1曲も入ってなかったんですが、どこかで聴いたことがあるような気がすると思っていたら、このレコードに入っていました。

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ジャケットのいちばん上に「Remind Me」と書かれていますね(実際に収録されているのはA面の5曲目)。

このドリス・デイとアンドレ・プレヴィンの『Duet』というアルバムは超愛聴盤で、先日アンドレ・プレヴィンが亡くなったときにもこれを取り出して聴きました。でも、ジェローム・カーンとドロシー・フィールズのこの曲に気がつかなかった。

ちなみにこのアルバムでいちばんのお気に入りは(というかこの曲が入っているからこのアルバムを買ったわけですが)「Fools Rush In」。まあ、この曲については何度も書いてきたので今日は割愛。


というわけでアンドレ・プレヴィンによるピアノ演奏でドリス・デイの歌った「Remind Me」を。いい曲です。




「Remind Me」の歌詞はどうやら2種類あるようで、『An Evening With Dorothy Fields』で歌われたものとドリス・デイが歌ったものではかなり歌詞が違っています。とりあえずドリス・デイが歌った方の歌詞を。


Remind me not to find you so attractive
Remind me that the world is full of men
When I start to miss you, to touch your hand, to kiss you
Remind me to count to ten

I had a feeling when I met you
You’d drive me crazy if I let you
But all my efforts to forget you
Remind me I’m in love again

Not to mention that I love you

To be sorry that we met
Although I adore you, remind me to ignore you
You’re one thing I will regret
So when your charm begins to blind me
I’ll simply tie my hands behind me
Don’t let me kiss you, please remind me
Unless, my darling, you forget


『An Evening With Dorothy Fields』からもう1曲紹介するつもりでしたが、長くなったのでまた次回。


by hinaseno | 2019-04-05 12:37 | 音楽 | Comments(0)

Pick Yourself Up


ジェローム・カーンとドロシー・フィールズの曲についてもう少し。最も思い出深い「Pick Yourself Up」という曲の話を。

僕がジェローム・カーンとドロシー・フィールズに”真に出会った”と思える瞬間は忘れもしない、一昨年(2017年)の5月7日の夜。そう、野口久和 THE BIG BANDのライブでした。場所は今はなきTokyo TUC。

はっきりいえばこの日のライブの目的はただ1つ、ジェック・ケラー作曲の「Beats There A Heart So True」がビッグバンドで演奏され、BREEZEによって歌われるのを見ることでした。開演から僕はBREEZEが登場するのを今か今かと待っていました。

1部が始まって20分くらい経ったころについにBREEZEが呼び込まれます。そして磯貝さんが挨拶をして1曲目に歌う曲の紹介を始めた時に、僕の前に座っていた石川さんが僕の方を振り返って、まだ曲名が紹介される前に「ジェローム・カーン!ジェローム・カーン!」と興奮気味に言われたんですね。歌われたのが「Pick Yourself Up」。

そのときの磯貝さんのMCはこうでした。


「では、BREEZEが加わりましてお送りする1曲目、BREEZEの新曲です。これはこのライブのために野口さんがアレンジをしました。この曲は結構古い曲なんですけれども、フレッド・アステアが映画の中で歌ったりした曲です。不可能なことなんて何もない。もし、転んでしまっても埃をはたいて、もう一回立ち上がって前を向いて歩けばいいじゃないか、という歌です。Pick Yourself Up。お送りします」


石川さんはおそらくフレッド・アステアの名前が出たあたりでピンときてたんでしょうね。「不可能なことなんて何もない」という歌詞の説明あたりでジェローム・カーン作曲の「Pick Yourself Up」だとわかって僕に教えてくれたわけです。

ちなみにフレッド・アステアが「Pick Yourself Up」を歌った映画というのは『スイング・タイム(有頂天時代)』という映画のこのシーン。一緒に歌って踊るのはジンジャー・ロジャース。




1番と2番の歌詞はこうなっています(映画ではこの前にヴァースが入っています)。


Nothing's impossible I have found
For when my chin is on the ground
I pick myself up
Dust myself off
Start all over again

Don't lose your confidence if you slip
Be grateful for a pleasant trip
And pick yourself up
Dust yourself off
Start all over again

ポイントはこのフレーズですね。


Pick yourself up
Dust yourself off
Start all over again

立ち上がって
埃を払って
もう一回やり直そう


上の映像の最後の部分でフレッド・アステアがこのフレーズだけ歌い直しています。うまくいかなくて悩んでいた時にこの言葉を教えてもらって励まされ、で、その言葉を教えてくれた相手が転んだ時にその言葉を使って励ましてるんですね。

ちなみにこの曲は「April Fooled Me」とは違って詩が先に作られた曲。ジェローム・カーンはこういう躍動感のある曲を書くのは得意ではなかったので、曲を引き出すためにアステアはジェローム・カーンの前で踊ったりもしたそうです。つまり、ドロシー・フィールズとフレッド・アステアがいっしょになってジェローム・カーンからメロディを引き出して作った曲だったんですね。


ところで「April Fooled Me」という曲についていろいろ調べていた時、「Pick Yourself Up」に関する興味深い話を見つけました。ちょうど10年前に行われたオバマ前大統領の就任演説のときに、この「Pick Yourself Up」のフレーズが引用されていたと。これには驚きました。




この映像の6:37あたりでこんな言葉が出てきます。この言葉の後に大歓声が起こっています。


“Starting today, we must pick ourselves up, dust ourselves off, and begin again the work of remaking America.”

「Pick Yourself Up」の歌詞をそのまま使うのではなく、1番ではmyself、2番ではyourselfだった部分をourselvesに変えて、言葉をうまく織り込んでいます。


オバマさんに関していえば、ブルース・スプリングスティーンが彼を応援をしていることを知ってから注目するようになっていました。とりわけ選挙の運動中にオバマのために「Working On A Dream」を歌ったときには、希望にあふれた時代がやってくる確かな予感を感じたものでした。




彼の大統領就任演説の素晴らしさにも感銘を受け、演説を録音したものをiPodに入れてずっと聴き続けていたこともありました。柴田元幸さんがその演説を全訳し、内田樹先生が解説を書いた『オバマの英語』という本も買いました。オバマさんのあの演説、何度聴き、何度読んだことかって感じです。その演説にドロシー・フィールズが書いた「Pick Yourself Up」の歌詞が織り込まれていたとは。


オバマさんの音楽に対する造詣の深さはよくわかっているんですが(ほんとにすごいんだ)、改めて感心。

というわけで昨日からいろんな「Pick Yourself Up」を聴いています。「April Fooled Me」と比べ物にならないくらいにカバーされているんですが、いちばんのお気に入りはダイアナ・クラールさんが歌ったものかな。このライブ・バージョンが特に好きです。




改めて、


Pick yourself up

Dust yourself off

Start all over again


って、いい言葉ですね。最後にagainが出てくるのがまた最高です、よね。

BREEZEの「Pick yourself up」もそろそろCDにならないかな。


by hinaseno | 2019-04-03 14:52 | 音楽 | Comments(0)

April Fooled Me



彼女はその6つの音符にあてはめるべき言葉を探り出そうとする。かつて彼女のそばでピアノを弾いて、作った曲のメロディを奏でてくれた人はもうこの世にはいない。でも、その人がピアノを弾いてくれているイメージを呼び起こすのはそんなに難しいことではない。

ようやく彼女の中に言葉が浮かんでくる。そして、6つの音符にこんな形で単語を当てはめていく。


once / Ap- / ril / fool- / ed / me


ワンス・エイプ・リル・フール・ド・ミー


この言葉が出てきて、彼女の中に物語が生まれる。


Once April fooled me
With an afternoon so gold
So warm, so beguiling
That I thought the drowsy earth
Would wake up smiling
But April fooled me then
The night was cold

Once someone fooled me
With a kiss that touched my heart
Beyond all believing
But like April, that sweet moment was deceiving
It was not really spring
Or really love
You were alike, you two
Restless April fooled me
Darling so did you

かつて4月は私を欺いた。
昼下がりの午後はとても光り輝いていて
とても暖かく、とても魅惑的だったので
眠たげな地球が
目を覚まし、微笑みを浮かべたのだろうと思った。
でも、それから4月は私を欺いた。
夜は寒かった。

かつて私を欺いた人がいた。
私の心に触れるキス
それは信じられないほどのものだった。
でも、4月と同じように、その甘美な瞬間は私を惑わせていただけ。
本当の春ではなかった。
本当の愛ではなかった。
あなたたちはよく似ている、あなたと4月の2つは。
眠れない4月が私を欺いた。
あなたも同じだった。


詞を書いたのはドロシー・フィールズ。「April Fooled Me」というタイトルを考えたのもたぶん彼女。

曲を書いたのはジェローム・カーン。1945年に彼が亡くなった後、彼のトランクの中からこの曲の楽譜が発見され、ジェローム・カーンの妻のエヴァからドロシー・フィールズに手渡された。この上なく美しいメロディで、ドロシーにとっては思いもよらない天国からの贈り物となった。

ドロシーがその嘘のような贈り物をもらった日はもしかしたら4月1日だったかもしれない。そう、エイプリル・フールの日。そして、彼女はそれに詞をつけた。「April Fooled Me」というタイトルの、「April Fooled Me」という言葉で始まる詞を。1956年のことだ。

    *   *   *

「April Fooled Me」という曲を知っている人は、世界広しといえども、そんなにはいないはず。ウィキペディアにも曲の説明はないし、『ジャズ詩大全』にも載っていない。

この曲は僕がこの曲を知ったのはつい先日のこと。例によってそのいきさつを書いておきます。ちょっと長いんですが、われながらおっと思うことの連続だったので。


最初のきっかけは何度も紹介しているcircustown.netというサイトの3月27日にアップされたこの記事でした。

記事を書いたのは趣味がすごく合うと思っている富田さん。その富田さんが書いている中でもとりわけ興味深く読んでいるMagic Voicesシリーズで、Marni Nixonというシンガーを紹介していたんですね。

名前は知らなかったんですが記事を読んですぐに誰だかわかりました。『ウエスト・サイド物語』のナタリー・ウッドや『マイ・フェア・レディ』のオードリー・ヘプバーンの歌唱吹替を行った人。どちらも好きな女優だったので吹き替えでなく本人が歌っていればよかったのにとずっと思っていたんですが、でも、Marni Nixonはやはり歌、上手いですね。魅力的な声=Magic Voiceを持っている人であることは間違いありません。

で、この記事を読んで、彼女のCD、何か出ているのかなと調べて、パッと目に飛び込んできたのがこのCDでした。

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タイトルは『Marni Nixon Sings Classic Kern』。

Classic Kern? カーンってもしかしてジェローム・カーン(Jerome Kern)?

収録されている曲を見ると、やはりよく知ったジェローム・カーンの曲が収録されていることがわかったんですが、見慣れないタイトルの曲もいくつか。で、最初に目に入ったのが4曲目に収録された「April Fooled Me」でした。エイプリル・フールが近いこともあったからでしょうね。

ウィキペディアのジェローム・カーン・ソングリストを見たら確かに「April Fooled Me」という曲がありました。横には”lyrics by Dorothy Fields”との文字。

とりあえず曲を聴いてみようとYouTubeを検索したら10人ほどのシンガーが歌っているのがあったものの、知った人は一人もいないことがわかりました。

さて、誰のを聴こうかと思って、Marni Nixonが歌ったものもあったんですが、最初に聴いたのはこのLydia Ciaputaという女性が歌ったものでした。これがよかったんですね。




で、次に聴いたのがMarni Nixon。こちらはヴァース入り。流石に歌がうまいし、声が美しいです。




それから「April Fooled Me」について調べたものの、ネットには「April Fooled Me」に関する情報がほとんどないことがわかりました。

とりあえず、このGeorge Byronというシンガーが1958年に歌ったものがオリジナルのようです。




コメント欄に少し説明がありますね。『George Byron Sings New & Rediscovered Jerome Kern Songs』というタイトル(新たに発見されたものを集めたってことですね)のアルバムに収録。このアルバムでアレンジをし、ピアノを弾いているのが先日亡くなったばかりのアンドレ・プレヴィン。これはちょっと聴いてみたい。

でも、とりあえず、注文したのは、やはり「April Fooled Me」を歌ったものがYouTubeに上がっていてそのタイトルも気になった『An Evening With Dorothy Fields』というCDとMarni NixonのCD。それが到着するのを待つことにしました。

ちなみにiTunesを調べたらMeredith d'Ambrosioという人が歌った「April Fooled Me」がありました。Meredith d'Ambrosioは一枚アルバムを持っている好きなアーティスト。いくつか聴いた「April Fooled Me」ではこのMeredith d’Ambrosioの歌ったもの(ピアノもたぶん彼女)が一番いいかな(残念ながらYouTubeにはありません)。


さて、実はこれらのことがあったのは3月28日のこと。富田さんがアップしたのが前日の3月27日で、僕は翌日の朝に読んだんですね。で、「April Fooled Me」という曲に出会ってあれこれと調べたその夜、アゲインの石川さんから電話がありました。ちなみにドロシー・フィールズという作詞家のことを知ったのも、ジェローム・カーンという作曲家に関心を持つようになったのも石川さんがきっかけ。

その電話の中心は次の「銀次の部屋」のゲストに関する驚きの情報。今日のアゲインのブログに書かれていますね。いや、すごい。それはさておき、この電話でも石川さんからジェローム・カーンとかドロシー・フィールズの話が出てきたんですね。そのとき僕は「April Fooled Me」の話はしなかったんですが、ドロシー・フィールズの気になるCDを注文したので、届いたらまた送りますとだけ伝えました。

電話を切ったあとで、まあ世界広しといえども、この時代にドロシー・フィールズの話をしている人なんていないだろうなと思ったんですが、翌日になってもしかしたら何人かはいたかもしれないってことに気がついてちょっとびっくりしたんですね。僕が「April Fooled Me」を知って、たまたま話のついでで石川さんとドロシー・フィールズの話をしたその3月28日はドロシー・フィールズの命日だったと。こういうのが起こるから石川さんは恐ろしい。まあ、でも「April Fooled Me」という曲は彼女からの贈り物だったのかもしれません。


さて、Marni NixonのCDは翌日すぐに届きました。「April Fooled Me」について少しコメントがありました。ジェローム・カーンの死後に、彼のトランクから発見された曲の一つで、ドロシー・フィールズが曲をつけたと。

で、今朝、『An Evening With Dorothy Fields』の方も届きました。こちらはドロシー・フィールズが亡くなる2年前の1972年の4月9日に行われたミュージカル仕立てのショーを録音したものなんですが、ドロシー・フィールズ自身が曲の説明をしていて、いくつかの曲は彼女が歌っていることがわかりました。これは驚いた。

作曲家ごとに曲が並んでいて7曲目から13曲目までの7曲がジェローム・カーン。「April Fooled Me」はその最後に歌われています。歌っているのはBobbi Bairdというシンガー。これですね。




「April Fooled Me」の曲の説明はこの前に歌われた石川さんが大好きな「The Way You Look Tonight」の後の方に少し出てきます。




大好きだったジェローム・カーンの死後にエヴァから手渡されたと話してますね。


ってことで長い話になりました。

余談ですが、「April Fooled Me」の冒頭の” Once April fooled me”という言葉が置かれた部分のメロディのこと。何度もその音符をだけを頭の中で辿っていたら、ある曲の冒頭の6つの音と重なったんですね。

それはこの「The Very Thought of You」。とりあえずナット・キング・コールの歌ったものを。




レイ・ノーブルが1934年に書いた曲。ジェローム・カーンがいつ「April Fooled Me」を書いたか定かではありませんが、影響を受けたんでしょうか。ジャズにはありがちな感じのメロディではありますが。


ところで大瀧さんもシリア・ポールのアルバムで「The Very Thought of You」をカバーしているんですが、先日発売されたアルバムのDVDでシリアと大瀧さんがデュエットしている驚愕の映像が入っていました。そちらも最高の贈り物でした。


最後にドロシー・フィールズの写真を。石川さんによると、彼女は切手にもなっているそうです。

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by hinaseno | 2019-04-01 13:24 | 音楽 | Comments(0)

旧グッゲンハイム邸でライブを見るのは今日が2回目。前回は昨年の5月の佐川満男さんのライブ。あの日も立ち見が出るほどでしたが、今回もそれとかわらないくらいの超満員。どうにか前の方に座れたものの、でも残念ながらドラムのあだち麗三郎さんが見えない場所。

1曲目は冬にわかれてのアルバム『なんにもいらない』から大好きな「耳をすまして」。「耳をすまして」はアルバムでは2曲目ですが、以前も書いたように、この曲、キャロル・キングのいた3人組のバンド、The Cityの『夢語り』の1曲目に収められた「Snow Queen」に似た感じの曲なのでライブの1曲目としては最高でした。

2曲目も『なんにもいらない』から「おかしなラストプレイ」。3曲目は『青い夜のさよなら』から「バスの中で」。「トコトコバス」好きとしてはうれしかったな(この曲に限らず、歌われる1曲1曲が、まるで自分に配慮してくれるように思ってしまうんですね)。4曲目は『たよりないもののために』から「幼い二人」。これもとってもよかった。

で、再び『なんにもいらない』から伊賀航さん作曲の「白い丘」とあだち麗三郎さん作曲の「冬にわかれて」の2曲。『なんにもいらない』はしばらく聴いていなかったんですが、ライブで改めて曲の良さを再認識しました。紗穂さんの曲も素晴らしいですが、あだちさんや伊賀航さんの曲も味わい深い。とりわけ伊賀さんの書いた「白い丘」の静謐な美しさはライブで聴くとまた格別なものがありました。

7曲目は『放送禁止歌』から「アジアの汗」。曲のモデルとなった人の話も語られました。

で、前半の最後は『愛の秘密』から「お天気雨」。紗穂さんのライブは2回目ですが、みんなの体の動きを見て、この曲を好きな人多いことがよくわかりました。


後半の1曲目は『なんにもいらない』から伊賀さん作曲の「君の街」。ここでのMCが楽しかったな。2曲目も『なんにもいらない』から「甘露日」。

その「甘露日」が歌われていた頃、ふと唐突に思ったのが誰かのカバーをやってくれないかなということ。できれば初めて聴けるものをと。

そこでまず浮かんだのが、さっきワンダカレーで聴いたばかりの金延幸子さんの曲。たぶん誰もまだカバーしていないはずの「空はふきげん」か、あるいは浜田真理子さんもカバーした大好きな「あなたから遠くへ」だったらいいなと。

それから次に浮かんだのが大貫妙子さん。大貫妙子さんの曲だったら何がいいだろうと思い始めた瞬間、紗穂さんの口から「大貫妙子さんの曲を一曲やります」と。

これにはびっくり。まるで村上春樹の「偶然の旅人」みたいな展開。ただ、村上さんは曲名まで考えていて、その通りの曲が演奏されたんだけど、僕はまだ曲名を考える前でした。でも、紗穂さんから曲名を聴いてさらにびっくりすることになります。

「『Grey Skies』というアルバムの中の曲」ということでまずドキッと。以前、何度か書いたように『Grey Skies』は僕が大貫妙子さんで一番好きなアルバム。曲を紹介するときの紗穂さんの言葉で知ったんですが『Grey Skies』の多くの曲で紗穂さんのお父さんの寺尾次郎さんがベースを弾いてたんですね。調べたら10曲中7曲。『Grey Skies』の中では一番好きな「午后の休息」も次郎さんがベースを弾いていました。




で、紗穂さんがこの日カバーしたのが「Wander Lust」!。もちろんベースは寺尾次郎さん。




「Wander Lust」のことはこの日のブログでも書いていますね。『Grey Skies』の中ではどちらかといえば聴き流していた曲でしたが、大瀧さんが「ゴー!ゴー!ナイアガラ」でかかってびっくりしたんですね。かなりファンキーな曲で大瀧さんの趣味ではなさそうに思えたので、この曲を大瀧さんがかけたのを「意外」に思ったんですが、それがきっかけでこの「Wander Lust」を強く意識するようになりました。

この「Wander Lust」、前日の東京のライブで初めて披露されたとのことでしたが、すごく難しい曲だと。確かにこの「Wander Lust」のメロディは半端ないですね。僕なんかとても歌えない。

家に戻って改めて大貫さんの「Wander Lust」を何度か聴いたけど、ドラムの上原裕さんとベースの寺尾次郎さんのリズム隊はすごいな(ちなみにギターは山下達郎、キーボードは坂本龍一)。先日亡くなったハル・ブレインとジョー・オズボーンのリズム隊を想起させるものがあります。今回のあだちさんと伊賀さんのリズム隊も素晴らしかった。もちろん紗穂さんのピアノ、そして歌も。大満足の1曲でした。

「Wander Lust」の次は大好きな「月夜の晩に」に。『なんにもいらない』を初めて聴いたときに最も気に入ったのがこの曲でした。大満足。

それから韓国のライブ会場で発売され、先日、日本でも買えるようになった自主制作の『君は私の友達』に収録された2曲の新曲も歌われました。まずはタイトル曲の「君は私の友達」。これ、本当にすごい曲で(こんな表現しかできないのが情けない)、CDで聴いたときにびっくりしたんですが、ライブではさらにあだちさんの変則なリズムが入ってきて(このときのあだちさんの演奏も見たかった)、ピアノの演奏とか、それに合わせて歌うの相当に大変なんじゃないかと思いながら聴いていました。

次は兵庫の子守唄が2曲。「生野の子守唄」と「うちのこの子は」。「生野の子守唄」は前回の加古川でのライブでも聴きましたが、「うちのこの子は」は今回のライブのために探してきたそうです。兵庫は全国的に見ても子守唄が多いそうです。

後半の8曲目は寺尾次郎さんの葬儀の日に、金沢でのライブに向かう新幹線の中で作ったという「北へ向かう」。そして9曲目は音楽ライターの吉原聖洋さんがなくなったあとに作られた「なんいもいらない」。昨年の8月に加古川でライブが行われたときの1週間ほど前に吉原さんが亡くなられて、で、確かそこで初披露されて、次のアルバムに入れる予定ですと言われていました。アルバムのタイトルにすることも決めていたんですね。

10曲目は『なんにもいらない』から「優しさの毛布でわたしは眠る」。

確かこの曲の最後、ピアノの最後の音が消えかける瞬間に電車が通る音がいいタイミングで聴こえてきたんですね。

で、11曲目、これがラストの曲ですと言って演奏されたのが『なんにもいらない』の「君が誰でも」。

でも、ラストじゃなかったですと言って、本当のラストとなったのが『君は私の友達』から「心のままに」。

で、アンコールは期待通り「楕円の夢」。曲の前に、紗穂さんが少し楕円の話を。たぶんライブに来ていた人は紗穂さんの考えている楕円を理解しているはず。冬にわかれてバージョンで聴く「楕円の夢」も格別でした。


実はこのライブのときにもうひとつだけ願っていたことがありました。それは『楕円の夢』のLPをここで買って、そして紗穂さんにサインしてもらうこと。その願いも最後に叶ったんですね。

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ってことで、最初から最後まで至福のときを過ごすことができました。紗穂さんと、あだちさん、伊賀さんとの噛み合ってんだか噛み合ってないんだかよくわからない独特の間合いのトークも心から楽しめました。


そしてビッグニュースというか次なる贈り物が。

6月に岡山でライブをするという告知を。紗穂さんが岡山に来ることはライブの始まる前にスケジュールを見て知っていたんですが、場所はまだ書かれていなくてどこだろうと思っていたら、なんと、この風景が見えるビルにある会場。

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ここは岡山市内で僕が特に好きな場所。路面電車が向きを変え、向こうには禁酒会館も見える。一度ここで誰かのライブを見れたらなと思っていたんだ。いや〜、うれしい。

路面電車の走る音が、紗穂さんの歌とどんなふうにからんでくれるのか今からとても楽しみ。岡山の子守唄も歌ってくれるはず。

でも、チケット、ちゃんと取れるのか心配だけど。


※ネットに上がっていたセットリストを見て記憶違いの多さにびっくりして大幅に加筆修正しました。


by hinaseno | 2019-03-26 13:01 | 音楽 | Comments(0)