Nearest Faraway Place nearestfar.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
プロフィールを見る
画像一覧
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

カテゴリ:塩屋( 8 )


喫茶余白


今日から9月2日までの3週間、神戸の外れの小さな海街、塩屋の、海の見える駅から10分ほど歩いたところにあるジャンクションカフェ(784JUNCTIONCAFE)で、喫茶余白が始まります。ジャンクションカフェの店主の方が夏休みをとられるこの期間、店主が余白珈琲さんになって珈琲店を開くというイベント。余白珈琲さんたち、塩屋に移ってまだ数ヶ月しかたっていないけど、すっかり身内になっているようです。

営業時間は15:00~21:00。夕暮れの時間ですね。近くに住んで入れば毎日でも行くのだけど。季節も、時間も、場所も何もかも最高。そして美味しいコーヒー。たまらないですね。

ああ、そういえばその喫茶余白で食事を用意されるのがshizuka gohanさん。実は彼女、前回塩屋に行ったとき、たまたま余白珈琲さんの家で一緒になった人です。そのときにはまだ京都に住まわれていたんですが、この8月に塩屋に引っ越されたそうです。いろいろと縁を感じますね。彼女との再会も楽しみです。


ところで一週間前に余白珈琲の大石くんから、喫茶余白に添える音楽を考えてほしいというなんとも嬉しいメールをもらいました。テーマは「昼下がりから夕方に、コーヒーを飲みながら聴きたい音楽」。

ぜひぜひということで引き受けましたが、かなり難航。当初はCD1枚にする予定でしたが、結局「昼下がりから夕暮れに聞く」side-Aと、「日が沈んでから閉店まで聞く」side-Bの2枚作りました。どっちに入れたっていい曲がいくつもあるけど。

基本的には静かな会話や読書、あるいはぼんやりの邪魔にならない音楽(ほとんどが古い音楽ばかり)を選びましたが、ふと我に返ったときに耳に入って「おっ」と思ってもらえるような曲であればいいなと。


ところで今日は水曜日。台風の影響でこちらも雨が降ったりやんだり。今、雨雲を確認したら塩屋のあたりにもうっすらと雨雲のようなものがかかっています。もしかしたら初日は雨のウェンズデイになるかもしれないね、と言ってたんですが、どうやらそうなるのかもしれません。

その「雨のウェンズデイ」を入れようかどうしようかといろいろ考えて、結局やめて、かわりに同タイプの「Water Color」のカラオケ・バージョンを入れることにしました。こちらも雨の歌だけど、降る雨の量がちょっと少ないかなと。


さあ、今は2時。あと1時間でスタート。最初にジャンクションカフェの扉をたたくのは誰だろう。

a0285828_14094943.png


[PR]
by hinaseno | 2018-08-15 14:11 | 塩屋 | Comments(0)

いよいよ佐川満男さんのライブ。ホールは満席。60人の定員だったと思いますが立ち見の人(関係者かもしれないけど)も入れると100人近くいたような気がします。周りは高齢の女性ばかり。そして多くは大阪方面から来ていたはず。ちょっと居心地悪かったな。

で、そんな通路もない状態のところを佐川さんが登場。途中で、いろんな人に声をかけていました。顔見知りの人がいっぱいなんですね。

で、この旧グッゲンハイム邸を現在のような形にされた森本アリさんがあいさつ。

a0285828_10220869.jpg


森本さんの『旧グッゲンハイム邸物語』に出会うことがなければ、僕はたぶんこの場所にはいません。そう考えるとまちがいなく人生を変えてくれた一冊。その本ももともとは松村圭一郎さんがツイートで紹介されているのを読んで興味を持ったわけなので…、なんて辿りだすときりがありませんが、縁は不思議なものです。


さて、佐川満男さんのことですが、実は脊柱管狭窄症の手術をされたばかりとのことで体にはボルトが何本も入っていて、大きなコルセットを巻かれていました。というわけで立っているのも大変な状態。ましてや歌うとなると体に相当な負担が来るようで、この日のライブもとりやめにしようかと考えられたそうです。

a0285828_10223095.jpg


という話だったので、歌は極力少なくなることが予想されたので(実際そうでした)果たして「Walk With Me(二人の並木径)」は歌われるんだろうかと心配していたら、なんと1曲目に歌ってくれました。

さすがにじ~んと。

とはいいつつ居心地の悪さも続いていたので、これ1曲聴けたから帰ってもいいか、なんてことも頭をよぎりましたが、さすがにそういうわけにもいかず聴き続けました。前半で知っている曲は「Walk With Me(二人の並木径)だけだったかな。


前半の最後、佐川さんが主演された『絵師の報酬』という短編映画が上映されました。佐川さんのために作られた映画のような気がしましたが、なかなかいい映画で最後は周りからはすすり泣きが。Me too。


ここで前半が終了してかなり長い休憩時間。電車の時間のことを考えると、ここで帰ろうかとも思いましたが、でも、ぎりぎりまでいることにしました。で、その後半のたしか最初に歌われたのが「What A Diff'rence A Day Made」という曲。もちろんよく知っているスタンダードですが、その邦題を聞いてちょっとびっくり。

「縁は異なもの」。

塩屋ではずっと「縁」のことを考えていたので、佐川さんの口から「縁」という言葉が出たときには、思わず、おおっ!となってしまいました。


これまでこの曲は「縁は異なもの」という邦題がついていることを知らずに、どちらかといえば聴き流していたんですが、改めて聴くととてもいい曲。詞もいいし。

詞でとりわけ好きなのは♪What a diff'rence a day made~♪のあとに出て来る♪Twenty-four little hours♪のところ。24時間という言葉に挟まれた「little」という言葉がなんかいいんですね。まあ、もともと「small」とか「little」に反応してしまうんですが。


「What A Diff'rence A Day Made」という曲を最もヒットさせたのはダイナ・ワシントンが1959年に歌ったもの。その年にグラミー賞を受賞。ちなみにダイナ・ワシントンが歌ったもののタイトルは「What A Diff'rence A Day Makes」と現在形になっています。

僕が最もよく聴いたのはだれだろうと調べたら、このクリス・モンテスのバージョン。『Time After Time』というアルバムに収録されています。




それからこちらのビヴァリー・ケニーのヴァージョンもよく聴きました。これが一番好き、かな。ヴィブラフォンの音色が心地いいです。『Like Yesterday』というアルバムのB面1曲目に収録。




佐川さんのライブの後半はジャズ関係の曲が中心。でも、だんだんと電車の時間が近づいてきました。もう一曲だけ聴いたら抜けて帰ろう、と思っていたときに娘さんの宙美さんの話になったんですね。少し前に宙美さんとある曲をデュエットしたと。それが大瀧さんと竹内まりやさんでカバーされた「Something Stupid(恋のひとこと)」。これですね。この曲、細野晴臣さんもカバーしています。




オリジナルはフランク・シナトラとナンシー・シナトラの父娘のバージョン。ナンシー・シナトラといえばシリア・ポールの『夢で逢えたら』に収録された「Tonight You Belong To Me」もカバーしています。思わぬところでつながりができてちょっと感動。もちろん「たまたま」、なんでしょうね。

この日は残念ながら宙美さんはいらっしゃらなかったのですが、佐川さんはデュエットできる女性はだれかいないだろうかとスタッフにあたったら、塩屋に歌を歌える女性がいると。それがなんとジャンクション・カフェ関係の人。ちなみにジャンクション・カフェは佐川さんやスタッフの食事もゆくられていたようです。すごいですね、ジャンクション・カフェ。

佐川さんと一緒に歌った女性の名前は忘れてしまいましたが一応貼っておきます。小柄な人なんで佐川さんからいじられていました。




ところでカレー屋さんで別れたあと大石くんたちはもう一度そのジャンクション・カフェに行ったそうです。

その前に。

実は余白珈琲さんの家で、塩屋に(余白珈琲さんの家とジャンクション・カフェの間くらい)住んでいるある写真家の話を聞いたんですね。大竹英洋という北米をフィールドにした写真家。

名前は知らなかったのですが、大竹さんの話をいろいろと聞いていたら星野道夫につながるものを感じて、で、ちょっと調べたら星野道夫と同じように『たくさんのふしぎ』という月刊誌に掲載されていたこともわかりました。大石くんによれば大竹さんは松村圭一郎さんと同じような空気感を持っていると。

これは絶対に読まなくては、と思っていたら…。

旧グッゲンハイム邸を出て駅に向かっていたら、その途中に大石くんが。水だしコーヒーのもとを頼んでいたのですが、もうひとつ渡された袋に入っていたのがこの本でした。

a0285828_10264336.jpg


大石くんたちが食事の後で、ジャンクション・カフェに行ったら、そこに「たまたま」大竹英洋さんがいらっしゃっていたと。僕が大竹さんに関心を持ったことを知っていたので大竹さんからこの写真集をいただいて僕にプレゼントしてくれたんですね。こんなサイン付きで。

a0285828_10265460.jpg


帰りの電車の中で読みました。どちらもいい話。そして写真もいい。

大竹さんはほかにも『そして、ぼくは旅に出た。』という本を出されていることがわかったので、こちらもぜひ読んでみよう岡山の大きな書店に行ったけどありませんでした。

その本、できれば塩屋で手に入れたいなと。

いつかジャンクション・カフェで大竹さんの写真展とかをされる機会があればぜひ伺って、そのときに本を買えたらと考えています。


それにしても、縁は異なもの、味なもの、です。


[PR]
by hinaseno | 2018-06-14 10:27 | 塩屋 | Comments(0)

カレー屋さんから旧グッゲンハイム邸までは歩いて5分くらいの距離。地図や携帯のナビに頼る必要はありません。

線路沿いの道には結構な数の人が旧グッゲンハイム邸に向かって歩いていました。電車を利用してきた人もかなり多そう。

そして、旧グッゲンハイム邸に到着。

a0285828_15070740.jpg


庭は人でいっぱい。ほとんどがかなりの年配の人。ちょっと「およびでない」感が。はっきり言って居心地、あまりよくなかったです。


さて、塩屋の旧グッゲンハイム邸にやってきたのはこの日、ここで行われる佐川満男さんのライブを見るため。

なぜ、佐川満男さんのライブに、ってことについては話が長くなりすぎるのでカット。この日から何回かに分けて書いたブログを読んでください。

きっかけは大瀧さんがプロデュースしたシリア・ポールの「Walk With Me」という曲でした。その「Walk With Me」を日本で、正確には世界で最初に歌ったのが佐川満男さん(当時は佐川ミツオ)。

今年の3月のナイアガラデイに発売されたシリア・ポールの『夢で逢えたら』のボックスをきっかけに「Walk With Me」関連のことを調べ、その流れで佐川満男さんのことを調べていたら、佐川満男さんが塩屋出身の人で現在も塩屋に住んでいることがわかり、そして5月に旧グッゲンハイム邸でライブをされることもわかったんですね。例によって「たまたま」だらけなんですが、この縁の尻尾をつかまないわけにはいきません。ってことで仕事を休んでライブに行ってきました。

とはいえ、現在は役者(と絵描き)が活動の中心となっているはずなので、果たして世間的にあまり知られていないはずの「Walk With Me」を歌ってもらえるのかと期待半分、不安半分でいました。これだけは予定外は困るなと。


そのライブの話は次回ということにして、ようやく旧グッゲンハイム邸の中に入れたので、建物のあちこちに行っていろいろと見てきました。修復されるのは大変だっただろうと思いますが、本当に素晴らしい建物でした。窓から見える風景も抜群。本当は2階のベランダに行ってみたかったんですが、2階の窓際の部屋は佐川さんの控え室になっていて、入ることができませんでした。

a0285828_15074666.jpg


a0285828_15075800.jpg


a0285828_15081018.jpg


a0285828_15083157.jpg


[PR]
by hinaseno | 2018-06-12 15:08 | 塩屋 | Comments(0)


「よ~く考えてみると、自分の予想外っていうものに自分は大きく反応するという人生であったことに気がついた」


昨夜、ウォーキングしながら久しぶりに2011年1月2日に放送された新春放談を聴いていたら、大瀧さんがこんなことを言っていました。いっしょですね。もちろん昔は予定通りにものごとがいかないといらいらしたりしたものですが、いつの間にか予想外というか想定外のことが起こると、きたきたって感じになっています。


さて、話はそんな想定外のことから。

ジャンクション・カフェに到着すると、ランチ関係のものがすべてなくなっていることがわかりました。残念だったけど仕方がない。

ということで大石くんに連れられて別の店(カレー屋さん)に行くことに。結果的にはこれによって思わぬ発見やら出会いがあったんですね。


まず、何よりも良かったのは大石くんたちに連れられて歩いた塩屋川沿いの道。もし最初の予定通りジャンクション・カフェで食事をとっていればたぶん通らなかった道。これがいい道でした。道沿いの風景を眺めていると、ちっとも飽きないんですね。興味深いものをいくつも教えてもらいました。

これは道沿いにあった家。こういう建物大好きです。

a0285828_11380169.jpg


それからこんな一見不自然な、でもちゃんとそれなりの理由のある階段も小さな街塩屋の小さな名所。

a0285828_11440552.jpg


で、あっという間にカレー屋さんに到着。なんとそこはあの田仲とうふさんのすぐ近くの店。

小さな店内の上を見上げると、なんとはっぴいえんどの『風街ろまん』のLPのジャケットが。左下が大瀧さんです。

a0285828_11382338.jpg


扉にはこんなユーモアも。

a0285828_11383939.jpg


もともとの自動扉のシールを剥がすことなく、となりに「でした」と。こういう発想、最高です。


そしてメニューを見たら「田仲とうふカレー」というのがあったので迷うことなく注文。美味しかったなあ。

a0285828_11391956.jpg


店にいたら、女性の客が一人入ってきました。大石くんたちとは顔なじみのようで、余白珈琲さんの家にいた時に聞いた話に出てきた美容師さんだと教えてもらいました。もちろんそこに来られたのは「たまたま」。こっちも「たまたま」。

実は余白珈琲さんとその美容師さんとは興味深い交換契約を結んでいるんですね。それはコーヒー豆とふたりの髪を切ることの交換。お金を介在させた等価交換というものからは距離を置いて、それぞれの仕事を贈り合う。こういうの、素晴らしいですね。


さて、食事を済ませて、僕はある人のライブを見るために旧グッゲンハイム邸に行くのでここで3人とお別れ。3人は改めてジャンクション・カフェへ行ったそうです。するとそこにはやはり余白珈琲さんの家で聞いた話の中に出てきた別の人がいたそうです。実はその人は僕がとりわけ強い関心を示した人。

そんな「たまたま」が僕の見えないところでも起こっていたようでしたが、もちろんそれを知ったのは旧グッゲンハイム邸でのライブの後のこと。


[PR]
by hinaseno | 2018-06-10 11:39 | 塩屋 | Comments(0)

余白珈琲さんの家でいろいろと話をしているときに来客。京都からやってこられたそうで、塩屋への移住を考えられているとのこと。その方と一緒に4人で昼食をとりにジャンクション・カフェ(784 JUNCTIONCAFE)に向かいました。

ジャンクション・カフェは昨年の大石くんの誕生日の日に塩屋にやってきた二人がたまたま立ち寄った店。そこから縁が生まれて大石くんたちは塩屋に移住することになるんですね。ジャンクションという名の通り、いろんなつながりを作っているようです。そのつながりも、なんだかとても風通しがいい。ちなみに僕が初めて余白珈琲さんたちに会ったのもそのジャンクション・カフェでした。


塩屋をWalk With Meしながら4人でそのジャンクション・カフェへ行ったんですが、余白珈琲さんの家からジャンクション・カフェへ行くのも今回の楽しみの一つでした。普通だったらどういう道があるのか調べるんですが、今回はそれをせず余白珈琲さんたちの後をついて歩くことにしました。

一応頭の中に作り上げていた塩屋の地形のことを考えると、余白珈琲さんの家とジャンクション・カフェの間には塩屋川の流れている深い谷があるのでそこをどう渡るのかというのが一番興味深かったところ。下に降りてまた上がるのも大変そうだし、下流の方の橋を渡ったら大回りになるし。

というようなことを考えながらついて行ってたら下流ではなく上流の方に。すると道沿いの建物(保育園だっったかな)の壁に見覚えのあるタッチの大きな絵が飾られていました。そう、あの佐川満男さんの描かれた絵。

a0285828_15024018.jpg


その絵の前を過ぎると目の前のツタの絡まる大きな建物。「塩屋の甲子園」と言われているとか。

a0285828_15031503.jpg

驚いたのはこの建物に橋がかかっていたんですね。これにはびっくり。

この建物は昔はショッピングモールだったようなんですが、そのさびれ方(見捨てられてはいないさびれ方)が僕としてはツボ、ってことは大石くんもよくご存知。

それにしてもこのあたり(に限らないけど)見るべき場所がいっぱい。大石くんたち、いろんなおもしろい場所を発見していました。


そしてちょっと坂道を登ってジャンクション・カフェに到着。

a0285828_15032804.jpg

考えたら余白珈琲さんの家からほんの十数分の道のり。立ち止まったり寄り道したりしなければ10分かからずに来れるのかもしれない。でも、立ち止まったり寄り道したり、ときには思い通りにならないことがあったりするから街も人生も愉しいんですね。


ということでジャンクション・カフェに着いたら、早速予定通りにはいかないことが待っていました。でも、それが次のいくつかの「たまたま」を用意してくれていたのだから人生はおもしろいんです。


[PR]
by hinaseno | 2018-06-08 15:03 | 塩屋 | Comments(0)

あの長い急坂を登りきったところをちょっと右に曲がってすぐに左に見えたのがこの坂でした。

a0285828_14453276.jpg


急坂を一気に登ってかなり息が切れてしまっていた状態でこの坂を見たときにはさすがに少し気持ちがひるみましたが、でもこれは雰囲気のあるいい坂。同時に、これが”あの坂”だったんだなとわかりました。

「あの坂」というのは、余白珈琲さんたちが引っ越したときに、車では入って行けない坂があって、引っ越しの業者さんはその坂を何度も上り下りして引っ越しの荷物を家に運び入れたと聞いていたんですね。しかもその日は雨。大変だっただろうと思います。とりわけ焙煎機を運んだときは。


さて、余白珈琲さんの家の番地はわかっていたものの、実はこのあたりには同じ番地の家が何軒もあるんですね。目印はこれでした。

a0285828_14454652.jpg


坂の途中のどこかの家のはずなんだけど、なかなか見つけることができなかったんですね。結局、この階段状の坂を上まで登りました。で、左に曲がってつきあたりまで行ったらそこにいたのがこの猫。塩屋で出会った最初の猫でした。ここ、ちゃうよって顔してますね。

a0285828_14460306.jpg


とりあえず、ここで余白珈琲さんの家を見つけるのはあきらめて電話をしました。でも、つながらなかったので再びこの階段状の坂を下りることに。ふと気がついたら、なんとさっきの猫が僕の後をついてきてたんですね。めったにないことだなと思いながら、できればこの坂のいい場所で写真を撮ろうとカメラを構えたら、さっと駆け上がって横道に入ってしまいました。

残念。

でも今改めて写真を見てもこの坂は素晴らしいですね。

a0285828_14462033.jpg


坂で猫の写真を撮りそこねて振り返ったらそこに優衣ちゃんが出てきてくれていました。さっき一度入った路地の、最初にここかなと思った家の隣だったんですね。

ということで家に入れてもらって二階の焙煎室へ。そこでは大石くんがちょうど焙煎しているところ。この焙煎機を、あの坂の下からここまで運び入れるのはきっとかなり大変だっただろうなと思いながらしばらく彼の作業を見つめていました。

a0285828_14474122.jpg

それにしてもこの大石くんの様子がいいですね。畳の上に正座して焙煎しています。僕も喫茶店なんかで何度か焙煎している様子をみたことがあるけど、正座して焙煎している人、初めて見ました。

でも、なんかとっても自然な感じ。きっと豆たちとの会話をするにはここではこのスタイルが一番合っていると判断したんでしょうね。

そしてこの部屋、窓から海が…、でも残念ながらこの日は霞んでよく見えませんでした。


[PR]
by hinaseno | 2018-06-06 14:48 | 塩屋 | Comments(0)


神戸はなぜかいつも晴れている。


『神様のいる街』で吉田篤弘さんが書いていた言葉。僕も全く同じ。今回も神戸(塩屋は神戸)は晴れていました。


と言いたかったけど、それは嘘。天気であっても、そしてこんなブログであっても歴史を改竄してはいけません。

でも、2週間以上たった今振り返ってみると、快晴とまではいかなくても、その日は晴れていたという印象が残っているから不思議です。

改めて思い起こしたらその日は曇っていて、夕方、帰りの電車に乗るために旧グッゲンハイム邸から塩屋の駅に向かっていたときには雨がぽつぽつと降り出していました。家に近い駅に着いたときには激しい雷雨。


実はその日の前日くらいまで天気予報では神戸は雨でした。雨であれば雨のたのしみがあるとは思いつつ、余白珈琲さんの家へはかなり急な坂を登らなければならないと聞いていたし、長い距離ではないとはいえ何度かの移動もあったので、できれば雨が降らないでほしいと思い、昨年、東京に行った時に高橋和枝さんに作っていただいて見事に願いが叶った照る照る坊主に願掛けしていたら、雨どころか薄日が差す状態になっていたんですね。


というわけで約半年ぶりの塩屋。

だいたいの土地勘はできていたので携帯のナビを使うことなく、塩屋の真ん中を流れている塩屋川沿いの坂をゆっくりと登って行きました。

この塩屋川沿いの風景はどこも本当によくて、行った日は5月ということもあり川にはこんなふうにたくさんの鯉のぼりが泳いでいました。

a0285828_13213765.jpg


そういえばこの鯉のぼりについて森本アリさんが『旧グッゲンハイム邸物語』に書いていたなと思って家に戻って本を開いたら、これをしているのが前回、塩屋に来たときに偶然見つけた田仲とうふさん。森本さんが”町のレジェント”として紹介している人ですね。田仲とうふさんは7月には七夕の飾り付けをするそうです。夏の夕暮れなんかにたくさんの七夕飾りのある風景を眺めながらこの川沿いを歩くことができたらどんなに素敵なんだろう。


さて、塩屋駅から歩き始めて10分ほどでこの場所に到着しました。目の前にはまっすぐ100メートルほど続く坂。

a0285828_13213085.jpg


この坂、余白珈琲さんがInstagramに投稿していた写真で見ていたので、おお、ここかと。

それにしてもかなりの急坂。余白珈琲さんの家はこの坂を登りきったところを少し曲がってさらに坂を登ったところにあると聞いていたので、ともかくこれを登りきらないといけないんだなと。この坂の下に来るまでに少しだけ息が上がりかけていたけど、さてどうなることやら。坂の登り始めのところで一休みしている男性がいました。


ふと牛窓の坂でやったように坂を登りきるまでビデオで写そうかと思ったんですが、さすがにやめました。間違いなく息が切れるはずなので。

でも、一気に登りました。

そしてやはりかなり息が切れました。

毎日ここを登るのは大変だろうなと思ってあとで大石くんたちに訊いてみたら、いつの間にか慣れて息を切らせることもなく登れるようになったそうです。そういえば大石くんがこの坂をお米の袋をかついで駆け上がっている様子を写した映像を投稿していたなと思いつつ、僕はいくら慣れてもさすがにそこまでは無理そうです。


ところでこの坂、登り切ったときには振り返る余裕がなかったんですが、後でこの坂を一緒に歩いて降りるときに見えたこの風景に感動してしまいました。なんとヒューマンサイズな町だろうと。

a0285828_13221630.jpg


[PR]
by hinaseno | 2018-06-04 13:22 | 塩屋 | Comments(0)

「楕円」と「楕円」がつながる。

a0285828_14180717.jpg


余白珈琲さんのお二人が手にしているのは楕円の形をした弁当箱。場所は今年の3月からお二人が住むようになった塩屋の家。

そう、ようやくお二人の塩屋の新居に行くことができました。本当は3月の末か4月の初めの桜が咲いている時期に行くつもりだったんですが、花粉症があまりにもひどくて。で、ゴールデン・ウィーク明けくらいには大丈夫かなと思っていたら、驚くようなタイミングであの旧グッゲンハイム邸である人のライブが行われることを知ったんですね。これは絶対に行かねばと。


それは後で話すとして例の楕円形の弁当箱のこと。「そういえば」と言って持ってきてくれたんですね。「たまたま」好きの僕がきっと喜ぶだろうと。もちろん喜びます。でも、びっくり。

実は右の大石くんが持っているのは僕がプレゼントした弁当箱。おひさまゆうびん舎で開かれた世田谷ピンポンズさんのライブの時に渡しました。数日前の引越し&前日の入籍という2つのお祝いを兼ねて。

この楕円の弁当箱を見つけたのにもいくつかの「たまたま」があったんですが、僕がプレゼントしたすぐ後くらいに別の人からプレゼントをもらったそうで、包みを開けて見たらなんと楕円の弁当箱。それが左の優衣ちゃんが持っているものですね。

きっとそれをプレゼントした人にもいくつもの「たまたま」があったはずで、合わせたら相当な数の「たまたま」がありそうです。でも、余白珈琲さんたちとは普通にそういうのがあるんですね。まあそれにしても縁というのは不思議なものです。


さて、「楕円」と「楕円」がつながるといえばこれです。

a0285828_14184696.jpg


右は平川克美さんの『21世紀の楕円幻想論』。僕が「楕円」を意識するきっかけを与えてくれた本ですね。そして左は以前このブログでも紹介した寺尾紗穂さんの『楕円の夢』というCD。平川さんの『21世紀の楕円幻想論』のことをブログに書いていた時に、「楕円」の画像を探そうとしていたら「たまたま」このジャケットが目に入ったんですね。

まあ、この2つは僕の部屋の中ではつながっていたし、以前も紹介した通り、想田和弘さんの牛窓を舞台にした『牡蠣工場』と『港町』という2つの映画のパンフレットでもつながってはいました。

が、今回はもっとすごいこと。

一昨日、東京にお住いのある方が、ってアゲインの石川さんですが、なんともうれしい情報を送ってくださったんですね。それは先月の29日の『東京新聞』に掲載された記事。もともとは「北海道新聞」で連載されている寺尾紗穂さんのコラムの転載らしいのですが、そこでなんと紗穂さんが平川さんの『21世紀の楕円幻想論』を取り上げていたんですね。せっかくなので紹介。コラムのタイトルは「愛し、読書」。


音楽ライターの知人が何度目かの入院をした。優秀な書き手もライター業のみで生きることは難しく、彼は去年から生活保護を受けている。しかし、そのことを周囲に打ち明けると二人の友人が去っていったという。二人は「貧乏人とは付き合えない」ということをそれぞれ彼に告げた。心身弱った人間にそんなこと言える人が一定数いるのだな、と驚いたが、おそらく彼らには、貧乏人と付き合うことに大きな恐怖心があるのだろう。関係を続けることによって自分の財産が目減りする可能性を考え、先手を打つのかもしれない。
『21世紀の楕円幻想論』の中で平川克美は、デヴィッド・グレーバーの『負債論』を引きながら、「『誰もが、自分が大事と思っている』と、思っているかもしれませんが、このこと自体が、ホッブズ以来の資本主義的な社会が生み出した、人類史的にみれば比較的新しい、偏見なのかもしれないと、疑ってみる必要がある」と書く。人間は欲によって行動する、という考えが出てきた当初、これは一つの仮定に過ぎなかった。当時のイギリスの知識人の多くがこの考え方を冷笑したらしいのだか、十八世紀までには社会の常識とされ、現在も資本主義社会においてはあたかもそれが人間の「真実」であるかのように思われている。自分と自分の金が大事、自分の身は自分で守るしかない。非情な言葉を投げた二人の脳内にはこんな資本主義社会の「真実」がしみ込んでいたのかもしれない。
平川は二者択一で語られがちな、田舎と都会、科学と信仰のように一見相反する二つの事象が、実は反発しあいながらお互いを求めるとする楕円的思考を説く。「楕円幻想」を花田清輝に倣い、何かを「真実」と思わされていないか、「信じながら疑い、疑いながら信ずる」ことがますます必要な時代のように思う。(2018年5月31日 東京新聞)

ネット上の記事で知ったんですが、寺尾さんが「楕円」に惹きつけられたのも平川さんと同じく花田清輝の『楕円幻想』を読んだのがきっかけだったそうです。お二人とも同時期に読まれたのかもしれませんね。


ところで、寺尾紗穂さんが『楕円の夢』を出した頃の、ネットに上がっているインタビュー記事をいくつか見ていたら、いろいろと興味深いものを発見。紗穂さん、アゲインでもライブをやられていたんですね。それからなんと塩屋の旧グッゲンハイム邸でも。紗穂さんが旧グッゲンハイム邸でライブをされたのは2015年9月21日。まさに『楕円の夢』ツアー。

僕が紗穂さんの『楕円の夢』のことを知ったときに、最初に見たのがこの「楕円の夢」のPV。すばらしいPVです。




このPVで踊っているソケリッサというグループ。ソケリッサは紗穂さんのライブの時に旧グッゲンハイム邸の前の庭で踊ったそうです。見たかったなあ。

ぜひ今度アゲインで紗穂さんのライブをしてもらって、そのあとに平川さんと紗穂さんとで「楕円対談」をやってもらいたいなと。


さて、僕が先日、旧グッゲンハイム邸で見たある人のライブでは客は立ち見が出るほどの人。開演前には庭に人が溢れていました。客の9割以上は僕よりも年配。そんな中にちらりと森本アリさんの姿が見えました。

a0285828_14194122.jpg


[PR]
by hinaseno | 2018-06-03 14:22 | 塩屋 | Comments(0)