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by hinaseno
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2019年 05月 06日 ( 1 )



『漱石全集を買った日』で頻繁に出てくる言葉の一つが「偶然の出会い」。「たまたま」という言葉も確か何度も。出会い方は偶然であるほうが愉しい。

おひさまゆうびん舎でのイベントでは特典としてゆずぽんさんがこの日のために作られた「別冊『漱石全集を買った日』掲載蔵書目録 全千百四十二冊」という冊子をいただきました。これがすごいんですね。『漱石全集を買った日』の巻頭には時期ごとに購入した本の写真が掲載されているんですが、残念ながら本のタイトルが読み取りにくいのもあったので、この冊子をいただけたのは本当にラッキー。

興味深いのはその本のタイトルと出版社とともに記載されていたのが本を購入した店の名前があること。ちらっと見せてもらいましたが、ゆずぽんさんは手帳(ちくま文庫から出ている『文庫手帳』)に必ず買った本と買った場所、そして値段を記載しているんですね。リストはそれを元にして作られています。

そのリストを見ると、最初のページの、書籍番号10番くらいまではインターネットで購入した本がずらっと並んでいます。ところが12番目の田中美穂さんの『わたしの小さな古本屋』をBegin楽学書館(姫路にあった店かな)で買ったあたりから一気に古本屋での購入が増え、「インターネット」という文字がなくなります。で、「インターネット」という文字がなくなったあとに「ツリーハウス」(当時は「されど・・・in ツリーハウス」)と「おひさまゆうび舎」が出てくるのが面白い。

『漱石全集を買った日』で、古本との出会いの話の中でゆずぽんさんは高橋輝次さんという古本マニアのことを紹介しています。この話がいいんですね。ちょっと引用します。


「高橋さんはインターネットをまったく使用しないそうで、古本屋や古本まつりでの偶然の出会いから、数珠繋ぎのように古本を手繰りよせていきます。それこそインターネットが無かった時代はそれが普通のことだったのでしょうが、高橋さんを見ていると、インターネットで情報を探さない強み、というのが感じられる気がしますね。偶然を必然に変えていく粘り強さと言ってもいいかもしれません。インターネットでは簡単に欲しい本や情報が手に入りますが、そのぶん手に入れたときの感動が薄くなると思います。でも古本屋での偶然の出会いや、長年探し求めていた本との出会いというのは、やはり何物にも代えがたい喜びです。そういう思いが古本への情熱に繋がっていくということもあると思います」

いや、ゆずぽんさん、いいこと言うなあと思ったら、そのあと善行さんが「ゆずぽん良いこと言うなぁ。古本の神様が横についているような感じやな」と。


ちなみに僕が古本屋通いを始めたのは、本を絶対にインターネットで買わないと決意したときから始まりました。2011年のある日のこと。やはり東日本大震災、原発事故の影響が大きかったと思います。

で、実は僕もかなり前から『文庫手帳』を買っていて(善行さんの何かの本の影響かもしれない)、ゆずぽんさんと同じようになことを書いていたことを思い出しました。でも、いつの間にかやめちゃったんですね、ちょっとめんどくさくなって。

と書きつつ、もしやと思って2012年の文庫手帳を見たら、なんと3月までは購入した本、レコード&CDと店の名前を書いていました(値段は書いていない)。これがかなり興味深い内容。びっくりしました。

まず1月3日に今はなき万歩書店平井店で関口良雄の『昔日の客』(夏葉社)と小沼丹の『黒いハンカチ』を買っています。それから2月11日(土)に倉敷の蟲文庫さんで発売されたばかりの『さよならのあとで』と、店主の田中美穂さんが書かれた『わたしの小さな古本屋』を。

で、その1週間後の2月19日(日)におひさまゆうびん舎に行ってるんですね。その日、須賀敦子さんの本など4冊買っているんですが、たぶんこの日に『さよならのあとで』を持っていって夏葉社の本を取り扱ってくださいとお願いしたはず。

昔のメールを調べたら2月21日に夏葉社の島田さんにメールしておひさまゆうびん舎のことを伝えていました。ってことは窪田さんはほとんど即答してくれてたようです。すごく大きな決断がいったはずなのに驚いた。


by hinaseno | 2019-05-06 16:20 | 文学 | Comments(0)