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by hinaseno
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2018年 04月 07日 ( 1 )



今はエンジェルスの大谷翔平君が出場している試合を見ながらこれを書いています。本拠地なので大谷君が着ているのは真っ赤なユニフォーム。

とにかくすごいですね。まあ、そのポテンシャルがいかに高いかはよくわかったつもりでいましたが、それでも、こんなに早く初勝利を挙げ、こんなに早くホームランを打つなんて思ってもいませんでした。さあ、今日もホームランを打ってくれるかな。(なんて書いていたら最初の打席でなんとホームラン! いやはや、すごすぎる)


さて、「仙人秘水」の話の続きを少し。

今日はちょっと肌寒い日になっていますが、今、こんなアイスコーヒーを飲みながら、テレビを見たり、これを書いたりしています。

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実は先月のナイアガラ・デイに届いた余白珈琲さんの珈琲豆の箱の中に「水だしコーヒーのもと」を贈り物として入れてくれてたんですね。それをいつか作ってみようと思っていて、ほんとは先週ぐらい気温の高いときに作ればよかったんですが、そのときちょっとお腹を壊してしまってのびのびになっていました。

のびのびになっていたのは水をどうしようかということもあって、で、「仙人秘水」のことを新春放談で聞いたときにこれだ!って思ったんですね。

ってことで、昨夜「仙人秘水」に「水だしコーヒーのもと」を入れて準備。今朝、ようやく飲んでいるというわけです。正直、アイスコーヒーを飲むのには気温が低すぎますが(現在、外の気温は11度)、でも、とてもすっきりとした味。「仙人秘水」との相性も抜群でした。暑くなった頃また注文して飲んでみようと思います。


ところで大瀧さんの「仙人秘水」の話が出てきた2001年はイチローがメジャーデビューした年。翌2002年の新春放談では当然のことながらイチローの話が。その時の達郎さんとのやりとりは以前紹介していますが、改めて。


大瀧:見てないんだよ、オレ、日本の野球。
山下:(笑)
大瀧:変わり身早いからねえ。
山下:すごいですね、そのあたり。
大瀧:去年はねえ、イチローの試合全部見たよ。
山下:あーそう。
大瀧:放送したものは。留守録して、旅の時は。
山下:やっぱり、ポテンシャルの大きい奴にどんどん流れていく。
大瀧:オレはね。元々そういうヤツだよ。自慢じゃないけど。
山下:本当にそうですね、それはすごく...、そうなんですか。
大瀧:もうとっくにメジャーにシフトして。
山下:(笑)
大瀧:そうそうそう。戻ってこなんじゃないかな、当分は。でも大抵はシフトすると、前にもここでいつも言っているけども、まあ3年。そして前1年後1年ね。全部で5年っていうのが、まあ...
山下:知ってるだけに辛い。
大瀧:流れだからね。 イチローはね、自分の中でだよ、自分史で、これ以上熱を入れることはもうない気がするね。

大瀧さんの「自分史」でいえばイチローの前に野茂を追いかける日々があったわけですが、この日の放送で最後に「イチローはね、自分の中でだよ、自分史で、これ以上熱を入れることはもうない気がするね」と言っていますね。でも、このあと松井を追いかける日々があり、そしてきっと今ならば同郷でもある大谷君を追いかけていたことは間違いありません。

聞いてみたかったな、大瀧さんの大谷に関する話を。普通の人には到底気づかないような視点を持っている人だから。


ところでイチローがデビューした年には、彼が記録を伸ばすに従って、忘れられかけていた過去のメジャーリーガーの名前を何人も呼び起こしてくれたものですが、大谷君が呼び起こしたのはベイブ・ルース。

あのベイブ・ルースを、こういう形で引き合いに出すような日本人のメジャーリーグ・プレーヤーが登場するとは、アメリカの昔からの野球ファンも驚いているでしょうね。とはいえ、1935年に引退したベイブ・ルースの現役時代を知っている人はもうそんなにはいないはず。僕ももちろん伝説的なプレイヤーとして知っているだけ。でも、彼の伝記は持っていました。


ということで最後にベイブ・ルースにまつわる素敵な話を紹介しておきます。それは例の「数学的媚薬」の話が載った『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』に掲載された「ベイブと私」という話。もちろん実話です。


 1947年の夏の、ある土曜日のことだった。翌日にはクリーヴランド・インディアンズの本拠地ミュニシパル・スタジアムで、インディアンズの試合の前にOB戦が行われることになっていた。私は13歳になったばかりだった。土曜日になるとよく、特許の弁護士をしている父親についてダウンタウンの事務所に行き、棚に並んでいる発明品をいじったりして選ぶことが多かったが、この日もそうだった。
 正午になって、私は父親の言いつけで、通りの向かいにあるホレンデン・ホテルのコーヒーショップに二人分のサンドイッチを買いに行った。店に一歩入った瞬間、すぐにベイブ・ルースだとわかった。本物のベイブ、伝説の英雄その人が、私の目の前で、二人の男と一緒にテーブルを囲んでいた。
 興奮と緊張で、頭の中が真っ白になった。ペンも鉛筆も持っていなかったが、まさか近づいていって、本人に向かってペン貸してくださいと言うわけにもいかなかった。私は一目散に駆け出し、通りを横切り、ビルの四階にある父の事務所まで一気に階段を駆け上がった。
「父さん!」私は叫んだ。「ベイブ・ルースがいるんだよ! はやく、ペンと紙を!」。父は私に負けないくらい興奮して、自分のペンとルーズリーフの紙を一枚、私の震える手に押し込んだ。
 私はコーヒーショップに飛んでもどり、勢いよくドアを開けた。ベイブはまだいた。友人たちはもう帰って、一人でのんびり新聞を読んでいた。私は小走りに近づいていき、キンキンに裏返った声で言った。「ミスター・ルース。あの、サイン、いただけますか?」
 ベイブは振り返り、にっこり笑った。「ああ、いいよ」。そうして誰もが知っている、あの美しいスペンサー体のサインをさらさらと書きながら、こうつけ加えたーー「もう五分早く来りゃよかったのにな、坊や。さっきまでここにタイ・カップとトリス・スピーカーもいたんだぜ。


この文章を書いたソール・アイズラーさんがベイブ・ルースに会った1947年というのはもちろんベイブ・ルースが引退して何年もたった頃。調べたらこの翌年にベイブ・ルースは亡くなっていました。


by hinaseno | 2018-04-07 14:27 | 雑記 | Comments(0)