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Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
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2017年 12月 31日 ( 1 )


今年の10曲


年末なので「今年の10曲」を選んでみます。曲を選びながら、今年1年を振り返る形になりそうです。


1. Beats There A Heart So True / 野口久和 THE BIG BAND with “BREEZE”

今年の5月、東京のライブハウスでこの曲を聴いたときの感動は今でも忘れない。MCで曲が紹介され始めたときの心臓の鼓動、ライブ会場で石川さんが紹介されたときの喜び、ビッグバンドによる演奏が静かに始まり、さらにBREEZEによる極上のコーラスが始まったときの興奮……、今思い出しても涙があふれそうになります。石川さんがいなければこんな奇跡のような瞬間に出会うことは絶対にありませんでした。東京での二日間のいろんなことも含めて今年最高の出来事でした。今年もやはり誰よりもアゲインの石川さんに感謝することになりました。


2. 海が泣いている / 太田裕美




今年は僕にとっては太田裕美さんの曲を聴き続けた1年でした。4月末に放送されたNHKの「名盤ドキュメント 太田裕美『心が風邪をひいた日』 木綿のハンカチーフ誕生の秘密」を見て以来、どっぷりと太田裕美さんにはまりました。東京の行き帰りの新幹線の中でずっと聴いていたのも『心が風邪をひいた日』でした。

『太田裕美白書』を手に入れてからは、さらに他のアルバムの曲も聴くようになり、そして出会ったのが『海が泣いている』のタイトル曲である「海が泣いている」。

で、iPhoneで作ったばかりの太田裕美さんのプレイリスト(松本隆さんが作詞したものに限定)を聴きながら塩屋に行き、ちょうど塩屋に着いたあたりで流れてきたのが「海が泣いている」でした。あまりに素晴らしすぎて体が震え、その瞬間から、余白珈琲さんが珈琲を淹れていた場所に行くときも塩屋の町を歩いていたときもずっとこの曲を聴いていました。坂道から海を見下ろしながら曲を聴き、海岸に行って腰を下ろして曲を聴き……。

それ以降、いったい何回この曲を聴いたかわかりません。昨日も年越しそばを予約していた大好きなうどん屋さんへの行き帰りに聴いていました。間違いなく今年一番聴いた曲。塩屋という海街でこの曲と出会えたのはなんと幸福なことだろう。


3. 喫茶大陸 / 世田谷ピンポンズ


今年もおひさまゆうびん舎で開かれたいくつものイベントに参加させてもらいましたが、とりわけ強く印象に残っているのが先日の結婚式。そこでサプライズとして世田谷ピンポンズが歌った「喫茶大陸」はとにかく最高でした。録画していたものを何度リピートしたことか。今年の後半は珈琲のことをずっと考える日々が続いていたので、「珈琲の味は恋の味」と歌われる歌詞もタイムリーすぎました。

ちなみに僕がInstagramにアップしたのはこの歌詞の部分。


珈琲の味は恋の味 
二人には少し苦い味
白鷺(しらさぎ)飛んで大手門
喫茶大陸 二人の世界

実はこの「しらさぎ」という言葉が次なる縁を作っていたとはこの時は知る由もありませんでした。どうやらこの日は赤いエンジェルだけでなくしらさぎの姿をしたしらさぎ色のエンジェルも飛んでいたようです。


4. Sleeping Beauty / 松田聖子




今年読んだ音楽の本の中で『太田裕美白書』とともに大きな影響を受けたのが『作編曲家 大村雅朗の軌跡』でした。亡くなってから20年も経ってこんな本が出るとは、うれしいやらびっくりやら。

編曲家としてではなく作曲家としての大村雅朗がもっと評価されるべきだとずっと思っていたので、これを機に『大村雅朗ソングブック』のようなものが出たらいいと思っていましたが、とりあえずということで自分で作ったんですね。「松本隆作詞、松田聖子歌」というくくりで。

で、いろいろと聴いていた時、この「Sleeping Beauty」にはまってしまいました。とりわけYouTubeにあったこのライブ音源にはびっくりでした。


5. She Chose Me / Randy Newman




今年買った新譜で一番よく聴いたのがランディ・ニューマンの『Dark Matter』でした。これがとてもすばらしかったんですね。いい曲がいくつもありますが、1曲となるとこの「She Chose Me」かな。実はこの曲、先日の結婚式のときに作ったCDに入れようかと思っていたんです。

こんな歌詞なんですね。


僕は話し下手だし
自分の見た目がどんなのかもわかってる
人生について知っていることといったら
本から学んだものばかり
でも、世界中のすべての人々の中で
彼女が僕を選んでくれた


ゆずぽんさんは見た目も爽やかだし、それから決して話し下手でもないけど「本」が出てきたのでいいかな、と思ったんですね。まあそれだけですが。

結局は他の曲とテイストが違うのでやめました。


6. 資生堂「香り’77」/ シリア・ポール

東京で関口直人さんにお会いしたときに、別れ間際にこの曲の話のことを思い出して、で、訊いたら、「ああ、あれは樋口康雄さんの曲です」と教えられてようやくあの奇跡のセレンディピティの日からず気になっていたこの曲のことがわかったんですね。しかも、来年発売される『夢で逢えたらVOX』(ブックレットには関口さんのコメントも載っていそうです)に収録されるという信じられないことにもつながって。クレジットがすごく気になります。


7. CAFE AGAIN / 村田和人

昨年亡くなられた村田和人さんはアゲインで何度もライブをされていて、その村田さんの「HELLO AGAIN」という曲を石川さんが少し歌詞を変えられて村田さんに店で歌ってもらったんですね。その音源を今年聴かせてもらったんですが、すごく笑えて、そして泣けました。


8. The Old Crowd / Lesley Gore




この曲のことは一昨年のこの日のブログで書いていますね。レスリー・ゴーアの中では(作曲はキャロル・キングなのに)なんとなく地味な感じがして、どちらかといえばそんなにいい曲だとは思っていなかったのですが、このブログに書いた頃からどんどんよくなってきて、今ではレスリー・ゴーアで一番好きな曲になってしまいました。

その日のブログの最後に書いているように、この曲の日本盤が出ていることを知って、ずっと探していました。なかなか見つからなかったんですが、今年の秋にオークションに出品されたんですね。おおおっ! と思ったけど、どんどん価格が上昇。結局一度も入札することなく終わってしまいました。

悔しくて先日海外オークションでアメリカ盤を手に入れました。落札価格は日本盤の4分の1くらい。ピクチャー・スリーブ付きで、音もこっちの方がいいはずなんだけど、やっぱり「なつかしいお友達」という邦題のついた日本盤もほしいです。


9. Beautiful Dreamer / Roy Orbison




今年の夏に石川さんから送っていただいた朝妻一郎さんの『ポピュラーミュージックヒストリー ~発展の歴史と舞台裏~』というラジオ番組の第一回目にかかったのがこの曲。スティーブン・フォスターの曲ですが、このときから僕のロイ・オービソンの曲を聴く日々が始まりました。

で、朝妻さん、大瀧さん、そしてロイ・オービソンをめぐる話を書き続けていたわけですが、話の着地点をいろいろと考えているうちに中断した形になってしまいました。


10. Somebody's Smiling (While I'm Crying) / Curtis & Del




最後の1曲は何にしようかと考え、いくつかの候補を抑えてこの曲に。今年のブログには一度も登場していませんが、朝妻さん、大瀧さん、そしてロイ・オービソンをめぐる話の流れで絶対にこの曲を紹介しようと思っていました。この曲って、まさに大瀧さん! って感じの曲なんですね。個人的には大瀧さんの好みの究極の曲だと考えています。

で、この曲の流れで紹介しようと思っていたのがスラップスティックの「星空のプレリュード」という曲。というわけで10曲目は最終的に「星空のプレリュード」か「Somebody's Smiling (While I'm Crying)」のどっちにしようかと思って、結局YouTubeに音源があるほうを選びました。

スラップスティックの「星空のプレリュード」は大瀧さん作曲の曲なのに、なぜかCD化がされていないんですね(10年ほど前に『スラップスティック CD-BOX』が出ていますがすでに廃盤。とんでもない高値がついています)。で、実はこの日のブログに書いている、あの『Complete EACH TIME』のアナログ盤を手に入れたときに見つけて買ったのが「星空のプレリュード」の収録されたアルバムでした。

大瀧さんがスラップスティックに提供した曲は多少手を入れて(作詞を松本隆さんにしたことが一番大きい)『ロング・バケーション』に入れられたのですが、この「星空のプレリュード」は素晴らしい曲だけど入れられなかったんですね。「カナリア諸島にて」にかぶるからでしょうか。面白いことに「カナリア諸島にて」の続編的な形で作られた松田聖子さんの「風立ちぬ」は結果的に「星空のプレリュード」に似たものになっているんですね。つまり「星空のプレリュード」には大瀧さんの好みの究極の形が出ていると言えるわけです。なんてことを今年のうちに書こうと思っていました。


それではよいお年を。


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by hinaseno | 2017-12-31 15:36 | 音楽 | Comments(0)