岡山で広瀬すずさん主演の映画『先生!、、、好きになってもいいですか?』のロケをしたのはちょうど2年前の2016年11月下旬の10日間。で、まさに2年前の今日、11月28日に京橋で撮影が行われたようです。
特典ディスクには広瀬すずさんへのインタビューがいくつか収録されているんですが、岡山でのロケでいちばんの思い出はと訊かれて、すずさん、こう答えていました。
やっぱり橋の上がすごく綺麗なロケーションで。路面電車とか、なかなか東京にないから素敵だなって印象が残ってます。
なんだかうれしいですね。広瀬すずさんがあの風景を心に留めてくれていて。まあ、それくらいこの映画では京橋の風景と橋の上や橋の近くを走る路面電車がこれでもかというくらいに写されています。いくつか紹介。
まずは最初に京橋が写る夜の風景。「京橋」の文字もはっきりと。
こんなふうに遠くから京橋を渡る路面電車をとらえたカットも何度も。
ラストシーンもやはり京橋。京橋の真ん中あたりで立ち止まっているすずさんのところに先生役の人(生田斗真さん、ってよく知らないんだけど)が駆け寄る。向こうから東山線の路面電車が近づいてきます。映画では岡山という言葉は一切出てこないんですが、路面電車の正面には「岡山駅前」という文字が読み取れます。
これは京橋の上で抱き合う二人。向こうにはかつて遊郭のあった西中島が見える。
で、そのあとこんなシーン。夕日の中の京橋とそこを走る路面電車。いいシーンです。
映画では何度かすずさんが路面電車に乗るシーンもあります。例えばこのシーン。
最初は、京橋の手前の西大寺町駅かと思ったんですが、あとでよく調べたら終点の東山駅。
それからすずさんが自転車に乗って先生に会いに行くシーン。そばに路面電車が走っています。
そのすぐ後に写るのがこのシーン。路面電車の横には「大手まんじゅう」という広告が入っていますね。
このシーンが撮影されたのはどこだろうかと調べたら、先日、平川さん、石川さんと京橋を歩いて渡ったときに下りた小橋駅の少し向こうの道でした。赤の矢印がすずさんが自転車で走ったところ。
路面電車が100mくらいで右に左に曲がるところがあるんですね。なかなかいい風景。また、終点の東山まで路面電車で行って、このあたりを歩いてみよう。
一応、ストリートビューで撮った写真を貼っておきます。
さて、映画を見ながら気になっていたのは広瀬すずさんが通っている高校。映画では「県立南高校」となっています。
今回の映画を地理的にたどれば、路面電車の東山線の終点の東山、あるいは京橋あたりまで歩いていける高校となりますが、そこにある県立の高校として考えられるのは2つ。一つは古くは内田百間、それから身近なところでは小川洋子さんが通っていた岡山県トップの進学校である朝日高校。で、もうひとつが岡山東商業。
ただ、何度か写る校舎とかを見たときにはピンとくるものがなくて、背景の山の感じもそのあたりの風景とは違っているように思ったので、きっと東京近辺のどこかの高校で撮影したんだろうと思っていたら、最後のエンドロールでびっくりするような高校の名前が出てきたんですね。
岡山学芸館高校と西大寺高校。
いずれも京橋からはかなり離れた西大寺(京橋近くの西大寺町ではない)にある高校。
すぐ近くじゃん。
西大寺、広瀬すずさんが来たり松本穂香さんが来たり、すごいですね。
どうやら学校内のシーンはほとんど学芸館高校で、それから入学式や卒業式の時に写る校門付近のシーンは西大寺高校で撮影しているようです。特典ディスクには学芸館高校の体育館で全校生徒を前に主演の生田さんと広瀬すずさんがサプライズで登場するという映像もありました。
びっくり。全然知らなかった。
ところで広瀬すずさん、出演している映画の数が思ったほどには多くなく、ちょっと意外な感じがしました。たぶん出演する映画を選んでいて、さらに出演する映画の役作りに時間をかけて、一つの映画にじっくりと取り組むようにしているんでしょうね。
その広瀬さんが出演することが決まっているのが、僕がいちばん好きな映画監督である岩井俊二の新作『Last Letter』。タイトルからピンとくるように、これはかの名作『Love Letter』のアンサー作品になっているようです。
僕が岩井作品にはまったきっかけはまさにその『Love Letter』。『Love Letter』では中山美穂さんが一人二役を演じていたんですが、『Last Letter』では広瀬すずさんが一人二役を演じることになっています。楽しみすぎますね。公開されたらイオンシネマに観に行くことになりそうです。