5月9日になりました。この日を僕はいったいどんな状態で迎えることになるんだろうかと思っていましたが、正直いろんなことがありすぎて放心状態。そういえば3日前のブログで紹介した僕の「5月9日の人生」の最初のコマでこんなことを書いています。
「最後はあの”未来”の場所にも」
そうです。計画通り、最後はその”未来”の場所に行きました。
場所は武蔵新田の商店街にある「未来門」。
この門の発見は運命的とも言えるものだったので、もし東京に行くことがあれば絶対に行かなければと考えていました。で、僕がそこに行きますという話をしたらうれしいことに同行してくれるという方がいたんですね。未来門発見のきっかけとなったお二人、アゲインの石川さんと『くまくまちゃん』の高橋和枝さん。このお二人を、この場所に来たのも初めての、この場所から一番遠いところに住んでいる僕が道案内することとなりました。でも、もちろん迷うことはありません。初めてだけどよく知った町。その理由は以前書いた通りです。
考えてみたら、僕が石川さんと直接お会いするのも、僕が高橋さんにお会いするのも、石川さんと高橋さんがお会いするのも3度目。で、3人で会うのはこれがはじめて。でも、不思議なくらいに昔からよく知った人間が数日ぶりにあった感じで和気あいあいと武蔵新田の商店街を闊歩しました。
さて、「未来門」を発見する手がかりになったのが、その背後に高くそびえている樹。この樹があるのが新田神社でした。というわけでこの新田神社にも立ち寄りました。東京で立ち寄った最後の場所です。
その新田神社の境内で、突然こんな会話が始まりました。
石川「いや、ああいうのはスキップとは言わない。本当のスキップというのはこんなふうに腿を高く上げてやるんだ」
(実演)
高橋「わたし、スキップってできないかもしれない」
(拝殿の前の石畳で高橋さんがスキップを始める)
高橋「あっ、できた」
これ、ちょっと離れたところから見たら何やってんだろうって感じですね。
いったいなんでこんな会話が起こったかというと、それは前日の夜の7時半ごろに僕が目撃したある一つの場面の話をしたからでした。前夜、布団の中でその日のことをいろいろと考えていたときに、まさに眠りにつく瞬間に唐突に僕の頭の中に現れたのがその場面でした。場所は都営新宿線の岩本町駅の地下鉄へ降りる階段。
そこで石川さんがスキップをしながらすごい勢いで階段を降り始めたんですね。突然のことだったんでびっくりしてあわてて駆け足で追いかけようとしても追いつけない。60歳をいくつか超えられている人とは思えない軽い足取り。最初ははらはらしていたんですが、でもなんとも微笑ましい光景。
それはまさに、その1時間前に起こった出来事によって僕と石川さんの心の中にわきおこった感情を最も視覚的に表現してくれた行動でした。