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Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno

「風立ちぬ」への大きな布石


今聴いているのはこれ。

ずっとリピートして聴いています。

「風立ちぬ」への大きな布石_a0285828_13343967.jpg


復刻された「夢で逢えたら」の非売品のシングルのB面に入っている大滝詠一楽団名義による「夢だ逢えたら」。歌の入っていないカラオケですね。1977年5月31日に放送された「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の最後にかかったのはやはりこれでした。♬ランラビシュバルビ・ランラビシュバルビ♬のコーラスもちゃんと入っています。


ところで昨日更新されたアゲインの石川茂樹さんのブログによると、3月21日のナイアガラ・デイの日は、アゲインで関口直人さんと石川さんのトークが行われたようです。これ、たぶん告知はされていなかったはずですが、その場にいらしていた方は相当ラッキーだったはず。考えてみたら同じ時刻くらいにそのアゲインの武蔵小山からほど近い荏原中延にある隣町珈琲では平川克美さんと松原圭一郎さんのトークが行われていたわけですから個人的にはすごすぎる状況。それぞれ、どんな話がなされたのか気になりますね。


さて、昨日到着した『夢で逢えたらVOX』ですが、もちろんまだ全部聴くことはできておらず、ブックレットもようやくライナーを読み始めたところ。昨日読んだのは萩原健太さんのライナーノーツ&インタビューと、その次の大瀧さんによるライナーノーツを少し。少しといってもかなりの分量、情報量です。


まずは健太さんのライナーのことから。健太さん、シリアとは昔からの知り合いのようで、今回、このボックスを出すにあたって現在シリアが住んでいるアメリカに行ってインタビューしてきたそうです。インタビュー記事の前にシリアの直筆のサインがあって、そこには11/18/17と書かれているので、おそらくこの11月18日というのがインタビューの日なんでしょうね。シリアの70歳の誕生日である10月23日のほぼひと月後ということになりますが、変わることなく素敵だったようです。


改めて思い起こすと昨年の4月にミシマ社から出版された益田ミリさんの『今日の人生』の最後の最後に収録された「2017年10月23日」の今日の人生のことを考えていたときに、たまたまシリアのことを調べようとウィキペディアを覗いたら彼女の誕生日が1947年10月23日だと知って、これだと思って書いたのがこの6月28日のブログ。で、その日からシリアのことを書き始めたら、数日前の6月25日が『夢で逢えたら』の発売日からちょうど40周年だとわかって、一人で盛り上がってしまっていたんですが、まさかこんな夢のような日がやって来ようとは。

話はそれるけど先月の「今日の人生」の父子の話、よかったな。


それはさておき健太さんのライナーもとてもよかったです。

まず、日本のポップ・ソング、アイドル・ソングの歴史において、1981年に大瀧さんが松田聖子に書いた「風立ちぬ」がどれほどに重要であったかを位置づけした上でこう書いています。


そんな重要な楽曲「風立ちぬ」への大きな布石として絶対に見逃すことができないアルバムが、今、ここにCD4枚組ボックス・セットへとアップグレードされる形でよみがえった名盤、シリア・ポールの『夢で逢えたら』だ。このアルバムの存在がなければ、松田聖子の「風立ちぬ」も、彼女の同名アルバムのアナログA面も、いや、もしかしたらあの『ロンバケ』すら、今あるような形では存在していなかったかもしれない。

健太さんのこの認識については僕も100%同意。だからこそ今回のシリア・ポールのアルバムがこういう形で発売されたことを心から喜んでいるわけです。


さて、その健太さんのライナーの最後に「香り’77」についてのことが触れられていますが、残念ながら詳しい情報は書かれていなかったので、いくつかの推測を次回に書こうと思います。ほんとは関口さんにお訊きしたいこともあるけど。


by hinaseno | 2018-03-23 13:35 | ナイアガラ | Comments(0)