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Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
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大好きな海街のこと、そしてひと月後のナイアガラ・デイ


尾道のことを書きながら、尾道と同じくらいに大好きな海街のことを考えていました。


牛窓、そして塩屋。


牛窓といえば、僕が2年前の春に何十年ぶりかで尾道を訪れてみようと思ったきっかけはミルクという名の白い猫に会うためでした。正しくいえば牛窓を舞台にした想田和弘監督の映画『牡蠣工場』を尾道の映画館で観るという目的。『牡蠣工場』の主人公(?)が「ミルク」だったんですね。

想田さんが牛窓を撮っていたことはリアルタイムで知っていたので、それが作品となって公開されるのを心待ちにしていたんですが、ところがいろんな事情から岡山での上映が先延ばしになっていたんですね。これ以上待てないってことで、土曜日に観に行ったら上映は前日の金曜日が最終日だったと。


その『牡蠣工場』が公開される前、ミシマ社から出版された想田さんの『観察する男』を読んでいたら興味深いことが書かれていたんですね。牛窓で撮影したものがあまりにも多くて、とても一つの作品には収まりそうもないので、『牡蠣工場』とは別にもう一つ作品が作れると。

その「もう一つの作品」(正直に言えばそちらの方を)を『牡蠣工場』を観る前から待ち望んでいたんですが、それがようやく完成したんですね。タイトルは『港町』。


こちらはその『港町』の公式サイト。予告編の映像を観ても僕のよく知っている風景ばかり。このシーンに映っている猫は、昨年の6月にようやく出会うことができた「ミルク」ですね。

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それから一瞬映るこのシーン。

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『東京物語』の福善寺で撮られたこのシーンとそっくり(この墓を見つけるのは大変でした)。

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このサイト、下の方に並んでいるコメントを見たら平川克美さんと内田樹先生の名が。これもうれしいですね。お二人らしい語り口でたまらないです。

一応それぞれのコメントを。まずは平川さん。


ここでは、ひとは海からの贈与で生活し、猫は人からの贈与で生きている。過疎と老いが忍び寄る港町で、ひとびとは黙々と働き、墓参し、ときに笑う。水上で、路上で、山間で、彼らが語り始めたとき、わたしは、人生の深淵を覗きこんでいるような気持ちになった。

それから内田先生のコメント。


出て来る人たちはみんなカメラに向かってよく話す。多くが笑顔で、同意を求めて、感情をこめて話す。無言の時さえ表情は饒舌だ。でも、その笑顔の下にはどこかしら「私の思いが伝わるはずがない」という絶望に似たものが感じられる。私自身でさえ自分が何を考えているのかわからないのに、あなたにわかるはずがない。人間はみなその孤独に耐えて生きているのだとあらためて知らされた。

この映画、岡山でも上映が決まっているみたいですが、前回のリベンジというわけではなけれど尾道の映画館で観てみたいと思っています。


さて、塩屋のこと。僕の住んでいるところからは尾道とほぼ同じくらいで、真反対の方角にある海街です。

余白珈琲さん、塩屋に住む場所が見つかって、来月引越しをすることが決まったんですね。懸案だった煙問題も一石二鳥というような感じで解決できたみたいです。いや、彼らに「一石二鳥」って言葉はふさわしくないか。たまたま縁があった、というか縁の尻尾をつかんだだけという感じです。

場所はかなり急な坂を上ったところにあるようです。彼らが落ち着いた頃に訪ねることができたらと思っています。ちなみに焙煎の部屋からは海が見えるとのこと。いいですねえ。潜水艦の暖簾と合いそうです。


ところで僕は余白珈琲さんから毎月20日に焙煎した珈琲豆を送って(贈って)もらっているんですが、一昨日届いた豆の焙煎日である2月20日は彼らが引っ越すことになった家が建てられた日だそうです。いや、これも縁ですね。

ちなみに建てられたのは1969年。

1969年の2月というと、はっぴいえんどの人たち、とりわけ大瀧さんと細野さんが不思議な縁でつながり始めた頃。面白いものですね。


そういえば次回珈琲豆が送られてくるのは3月21日ということになりそうですが、その日はもちろんナイアガラ・デイ。

僕はたぶん前日に届くかもしれないシリア・ポールの『夢で逢えたらVOX』の、とりわけ「香り’77」をなんどもリピートしているだろうと思います。


「香り」といえば、一昨日、余白珈琲さんの包みを届けてくれた郵便配達の人が「コーヒー豆のいい匂いがしますね」と言ってくれたんですね。マスクをしていたのにもかかわらず、いい香りが届いたんですね。

「とても美味しいんですよ。よかったら注文してみてください」と言ったらにっこり。ちょっとだけ楕円が膨らんだ感じがしました。


楕円といえば、平川克美さんの『21世紀の楕円幻想論』の重版が決まったそうです。おめでとうございます。でも、もっともっといろんな人に届いてほしいです。

その平川さんの本の発売記念イベントが2月26日にアゲインで行われるんですね。行きたいなあ、と思っていたらなんと、翌月の20日と21日に平川さんと松村圭一郎さんのトークイベントの告知が。

隣町珈琲で対談が行われるのはナイアガラ・デイの3月21日。これ、たまたまなんでしょうか。ああ、行きたい。


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by hinaseno | 2018-02-23 14:57 | 雑記 | Comments(0)