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by hinaseno
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彼女の眼差しがとらえた風景は...(その3)


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少し前に、武蔵小山のペットサウンズ・レコードでマイクロスターの『She Got The Blues』を購入しました。もちろん通販で。
お目当ては特典。「She Got The Blues」のインストバージョンを収録したCDとマイクロスターの佐藤清喜さんと飯泉裕子さんの独占インタビューが載ったリーフレット。
作曲を担当した佐藤清喜さんの話はここで読んでいたものといくらかは重なっていたので、興味深かったのは作詞を担当した飯泉裕子さんの話。
飯泉さんは歌詞を書くときのモチーフになった小説や映画をいくつか挙げているのですが、面白いことに僕の好きな小説、好きな映画が並んでいたんですね。
例えば「Tiny Spark」ではポール・オースターの『偶然の音楽』。これはポール・オースターの中でいちばん好きな小説かも知れません。それから「月のパレス」でもやはりポール・オースターの『ムーン・パレス』(考えたらタイトルがそのままでした)とShe&Himのズーイー・デシャネル主演の映画『(500)日のサマー』。第一印象でいちばん気に入った「My Baby」は、あの『海街diary』の監督でもある是枝裕和の『空気人形』。曲を作った佐藤さんの話も含めて「My Baby」は好きになるはずだなとおもいました。

ところで「She Got The Blues」についてはモチーフとなったものは挙げられていはいませんでしたが、『She Got The Blues』というアルバム・タイトルについて飯泉さんはこんなことを語っていました。

「ある日、私はルーマーの「Aretha」という曲をひとりで何回も聴いて、ダーダーと涙を流していて、ひとしきりダーダーし終わった頃、お父さん(佐藤さんのこと)がやって来て、「アルバムのタイトルに”blues”という言葉を入れるのはどうか?」と。彼が選びそうな言葉ではなかったのですごく意外だったけれど、「Aretha」の中には”I got the blues”という歌詞があり、パズルがバシッとはまったようだったので、もうそれしか考えられない感じがしました」

やはり、でした。
「ルーマーの「Aretha」という曲をひとりで何回も聴いて、ダーダーと涙を流していて」と書かれていることから、おそらく飯泉さんがそれを聴いていたのは僕と同じように東日本大震災が起こった頃だったのではないかと思います。もちろん曲そのものに心を打たれたんだろうとは思いますが。

新しいアルバムのタイトルを『She Got The Blues』と決めたのもその頃だったんでしょうね。佐藤さんの話によればアルバムのタイトル曲である「She Got The Blues」という曲を作ったのはアルバム制作の最後の方とのこと。それからマイクロスターの曲に関しては100%曲先とのこと。
佐藤さんはもちろん「She Got The Blues」という言葉がルーマーの「Aretha」からとられていることは知っていただろうとは思いますが、曲の下敷きにしたのは「Aretha」ではなくルーマーの別の曲でした。でも、やはりそれは「Aretha」と同じく『Seasons of My Soul』のA面に収められていた曲。この「Come To Me High」という曲でした。


by hinaseno | 2016-08-16 13:31 | 音楽 | Comments(0)