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by hinaseno

1曲目「早春」、そして2曲目!


7月7日に発売される世田谷ピンポンズさんの新しいアルバム『僕は持て余した大きなそれを、』の収録曲がついに発表になりました。
前回のブログで「早春」はアルバムの1曲目がぴったりだなと希望も含めて書いたらまさにその通りでびっくりやらうれしいやら。CDをセットしたら最初に必ずこの曲が流れてくるんですね。

この曲、アルバム・バージョンがデモ・バージョンとどう違うのかを聴き比べるのも楽しみです。ただ、僕はデモ・バージョンをすでに100回くらい聴いているので、イントロのアレンジとかが違っているとちょっと戸惑ってしまうかもしれません。個人的にはどんなアーティストであれ、その曲の原初的な形の見えるデモ・バージョンが好きなので、「早春」もデモ・バージョンの方を好きになるのかもしれません。
本当にいいんですよ。ということなので、やはりピンポンズさんのライブに行かれて特典としてそのデモ・バージョンも手にされていた方がいいと思います。

さて、気になる収録曲、曲順はこうなっていました。

1. 早春
2. 風
3. ニューグランドカプセルルーム
4. ホテル稲穂
5. 鳴るは風鈴
6. ルノアール
7. 歌子ちゃん
8. カム・バック

残念ながら、木山捷平の詩に曲をつけた「船場川」「朝景色」、そして小山清の随筆に曲をつけた「かぜのたより」は収録されていません。これに関しては著作権等の問題がいろいろありそうなので、正規のアルバムに収録するのは難しいだろうと思っていました。でも、少なくとも姫路のおひさまゆうびん舎でのライブではこれからも毎回歌ってくれるだろうと思っているのでそれで十分かなと。この3曲はあの場所がなければ生まれなかった曲だと思うので。

ところで、今回未聴の曲もいくつかあってそれらももちろん気になるのですが、一番聴いてみたいのは2曲目に収録された「風」。
実はこの曲はおひさまゆうびん舎で昨年の11月に行なわれたライブで歌われていたんですね。
その日は僕がはじめてみたピンポンズさんのライブでした。まだピンポンズさんのCDは1枚も持っておらず、YouTubeに上がっていた曲を数曲聴いていただけ。ピンポンズさんの曲をほとんど知らない状態。
個人的にはその日は「船場川」を初めて聴けただけで舞い上がってしまっていたのですが、「船場川」以外に心に留まった曲のタイトルをメモしていました。
全部で6曲。先に言えば、最後の6曲目が「かぜのたより」。
その前の5曲はこうなっています。
「オレンジジュース」「名画座」「チンチン電車の走る街で」「ホテル稲穂」、そして「風」。
この「風」の次に歌われたのが 「風」つながりで「かぜのたより」だったので、そっちの衝撃が強くて(そばではおひさまゆうびん舎の窪田さんは曲紹介のあたりから号泣)、「風」の印象が薄くなってしまって結局ブログにはこの曲のことを書かずじまいでした。
でも、静かなバラード・タイプのとってもいい曲だったので、家に帰ってすぐに他のメモした曲とともに過去のアルバムに収録されているのかどうか調べました。でも、どこにも見当たらなかったんですね。歌った後、曲紹介をされたときにもしかしたら「ホテル稲穂」と同じく「風」も新曲だと言われていたのかもしれませんが、そのあとに次に歌う「かぜのたより」の話になって窪田さんだけでなく僕も興奮してしまったのでいろんな記憶が飛んでしまいました。

ということなのでその「風」が新しいアルバムに収録されているのを見て、これまた「わおっ!」でした。地味ながらも、まさにタイトル通りに風通しのいい魅力的な曲なので、それが収録されたこともうれしかったのですが、 「早春」の次の2曲目というのも素晴らしいと思いました。

僕が(レコードの)A面2曲目やB面2曲目の曲を愛することは、このブログでも何度か書いてきました。こういう曲があってこそ前の曲も活きるし次の曲が輝きを増すんですね。今は曲だけをインターネットでダウンロードする時代になってしまっているのですが、アルバムのいいところはこういう曲の居場所がきちんとあることなんです。
アルバムの聴き初めはきっと他の曲に目を奪われることになるのですが、何度も何度も聴いているうちに、この曲があったからこそ、って思えるような曲が、LPの時代には2曲目に置かれていました。ピンポンズさんはそれをよくわかっていらっしゃるなと思いました。「風」はまさにそういう曲。
あのライブの日に、「かぜのたより」をあれほどに感動して聴くことができたのは、実はその前に「風」が歌われていたからだったんだと、今、改めて思います。

さて、最後にもうひとつの注目のジャケットのことですが、「ジャケはしばし」とのこと。こちらの楽しみはもう少し先です。
by hinaseno | 2016-06-16 11:32 | 音楽 | Comments(0)