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by hinaseno
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もしもステュ・フィリップスが乗ったのが次の船であったなら(その1)


「しょうへい」の時代到来!

のような気がしました。
「しょうへい」は「しょうへい」でも、木山捷平ではなくて大谷翔平。一昨日の韓国戦でのピッチングは本当にすごかった。彼のポテンシャルは計り知れないものがあります。これから10年くらいは彼に注目することになりそうです。
ということで、今日は前から続いている北海道と、大谷君や大瀧さんの生まれた岩手県につながる話を。

今、読んでいるのが、この『“Stu Who?”』という本。
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ステュ・フィリップスの自伝ですね。
といっても、まさにこの本のタイトル通り”ステュ・フィリップスってだれ?”って思われるでしょうけど。日本人であればなおさら。
ふた月ほど前にマーセルズの「ブルー・ムーン」という曲のことを書いたときに、そのプロデューサーがステュ・フィリップスだと知って、一度この人のことをいろいろと調べておきたいなと思って見つけたのがこの本。もちろん洋書です。ステュ・フィリップスの自伝なんて邦訳される可能性はまずありません。出版されたのは2003年。もちろん中古本。
表紙を開いたらステュ・フィリップスのサインといくつかの言葉、そして2小節の手描きの楽譜。最初は印刷かと思いましたが、ボールペンで書いた直筆(のはず)。
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For〜として女性の名前が書かれていて、’My All Time favorite ‘ex” actress’となっています。ネットで調べたらこの人かなと思える女優が見当たりました。現在もご存命ですが、その元女優の方、この本を手放したんですね。
でも、おかげでステュ・フィリップス直筆のサインが手に入りました。

大瀧さんが亡くなられてから、未完に終わってしまったアメリカン・ポップス伝のことを考えつつ、大瀧さんに関する文章を読んだり、あるいは過去に放送されたものの音源を聞き返したりする中で、ステュ・フィリップスという人の存在は見逃すことができないと思うようになりました。
大瀧さんはとにかくアイデアの人なんですが、そのアイデアの元にはステュ・フィリップスがいたように思います。
何よりも先ず思い浮かぶのは『ナイアガラ・トライアングル』。3人のアーティストの曲を集めて一枚のアルバムにするというのは、ステュ・フィリップスのプロデュースによって作られた『ティーンエイジ・トライアングル』のアイデアをもとにしています。
それから『ナイアガラ・ソングブック』。こちらもやはりステュ・フィリップスがプロデュースしたホリーリッジ・ストリングスがもとにあります。

『レコードコレクターズ』の『ナイアガラ・ソングブック』特集で大瀧さんはこんなことを話しています。
「(アレンジャーの井上鑑に)ステュ・フィリップスのレコードを聴かせて、こういうふうにやってと言ったら、鑑は飲み込みが早いからすぐにああやって作ってきてくれて、よく出来たと思いますよ」

「ステュ・フィリップスのレコード」というのはもちろんホリーリッジ・ストリングスのレコード。おそらくはビーチ・ボーイズの曲をカバーした『ビーチ・ボーイズ・ソングブック』。

ステュ・フィリップスの影響ということで言えばステュ・フィリップスのカバーのセンスも挙げられると思います。マーセルズの「ブルー・ムーン」やシェリー・フェブレーの「The Things We Did Last Summer」などに見られるように、スタンダード・ソングを魅力的なアメリカン・ポップスに作りかえるステュ・フィリップスの奇抜ともいえるセンスは大瀧さんも大きく影響を受けたはず。
松田聖子の「風立ちぬ」や小泉今日子の「快盗ルビイ」の曲を書くときにも、一番参考にしたのがステュ・フィリップスがプロデュースしたシェリー・フェブレーの曲だったことは言うまでもありません。

さて、そのフィル・フィリップス、戦後間もない時期に日本にやって来ていたんですね。最初に来たのは北海道。そしてその後東北へと向かいます。大瀧さんがこの本を読んでいたら(読んでいたはず)、きっと、おお!っと思ったでしょうね。
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by hinaseno | 2015-11-21 12:19 | 音楽 | Comments(0)