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Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno

ジョニーは歌うといつも音程が外れてたけど声はとっても大きかった


昨日は一日中レスリー・ゴーアの曲を聴いて過ごしました。
車で出る用事があったので、急遽80分に収まるようにCDを作って。
それにしても彼女の曲は本当に素敵なものばかり。
中でも昨日、特に心に響いたのはこの「The Old Crowd」という曲でした。



1963年にリリースされたシングルのB面の曲。曲を書いたのはキャロル・キング。
この時期のキャロル・キングの曲にしてはめずらしくマイナーなメロディから始まります。途中からは「One Fine Day」みたいないつものキャロル・キング調になるのですが。

この曲、今までは何となく、曲の最初のマイナーな感じのせいでちょっと遠ざけていたのですが、考えてみたらそこはいわゆるヴァース。ヴァース好きとしては見逃していました。
1961年から63年にかけてキャロル・キングが書いた曲には、結構ヴァース入りのものが多いですね。意外な発見でした。

で、この曲を車の中でリピートしていたら、詞もまたとてもいいことがわかってきて。
詞を書いたのは昨年亡くなったジェリー・ゴーフィン。
なんとも切ない詞です。
というわけでちょっと訳してみました。
タイトルの「The Old Crowd」というのは「昔の仲間たち」という意味。
ときどき過ぎ去った日々のことを考えてしまう
すると必ず涙がこぼれ始める
どうにもならないってことはわかっているけど
昔の友達とかつて過ごした時のことを思い返してしまう

だれかが計画を立てていたわけでもないけど
毎日4時になると
私たちは角にあるキャンディ・ストアに集まっていた
「ダンス禁止」なんて看板を無視してね
ああ、昔の仲間がいなくなってさびしい

サリーはおもしろい子
スーは最高にヒップな服を着てた
エディーは頭のいいやつだったな
どんなときでも仲間の一人にはいるような男の子ね
ジョニーは歌うといつも音程が外れてたけど声はとっても大きかった
ああ、昔の仲間に会いたい 

今になっておもしろいなって思うのは
ハイスクールの日々が過ぎ去ってしまうと
友情も必ず終わっちゃうこと
みんな連絡を取り合おうねって言ってたのに
二度と会うことはなくなってしまう

不幸ってわけじゃない
まだ私の中にあなたたちはい続けていることはわかってる
でも、私たちが過ごしていた楽しい時のことをまだずっと考えてしまう
私たちは本当に気楽で心は雲の上にあった
ああ、昔の仲間が恋しい

歌詞の中に出てくる「ダンス禁止(No Dancing Allowed)」って看板、ネットで調べたら実際にありました。

この詞の好きなのは「サリー」とか「スー」とか具体的に友達の名前が出てくるところ。
シェルビー・フリントの「Joey」にも「ジミー」、「トミー」、「ジョーイ」と男の子の名前が続いて出てくるところがあってそこが大好きなのですが、こういうのって日本人の名前では絶対に駄目ですね。

ところでこのシングル、日本盤でも出ていたようです。欲しい!
きっと大瀧さんもこれを中学3年の夏に聴いたんですね。
邦題は「なつかしいお友達」。友達に「お」が付いているのが笑えます。
ジョニーは歌うといつも音程が外れてたけど声はとっても大きかった_a0285828_11241446.png

by hinaseno | 2015-02-19 11:27 | 音楽 | Comments(0)