人気ブログランキング |

Nearest Faraway Place nearestfar.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

テディ・ランダッツォというミュージシャンのこと(4)― シンシア・ワイルをシビレさせたのは誰?


テディ・ランダッツォが1950年代の末に契約していたレーベルはABCパラマウント。最初は自分で曲もかけるシンガーとしての契約だったんでしょうね。映画にも出ていたくらいのかなりの男前ですから。
ABCパラマウントのプロデューサーはドン・コスタ。ドン・コスタはテディ・ランダッツォの作曲家・プロデューサーとしての能力を高く評価して1960年代中頃にはテディ・ランダッツォをひっぱってDCPというレーベルを作ります。先日紹介したリトル・アンソニー&インペリアルズの一連の曲はこのDCPレーベルからリリースされています。

さて、ドン・コスタといえば『アメリカン・ポップス伝』で、かのピーター・デ・アンジェリスのサウンドを最初に取り入れた人として大瀧さんが紹介していました。というわけで、ドン・コスタのプロデュースの下でテディ・ランダッツォが曲をかき、テディ自身が歌った、ピーター・デ・アンジェリスの「ヴィーナス」サウンドを取り入れたとびっきり素敵な曲があります。「Pretty Blue Eyes」と同じくらいに大好きな曲。タイトルは「Cherie」。チェリーではなくシェリー。



この曲、興味深いのは作詞家、のちにバリー・マンとコンビを組んで、私生活でもパートナーとなるシンシア・ワイル。シンシア・ワイルがバリー・マンに出会うきっかけを作ったのがテディ・ランダッツォだったんですね。まさにこの「Cherie」を作っているときのこと。おそらく1960年。
「Cherie」を作るためにシンシア・ワイルとテディ・ランダッツォがオフィスにいたときにバリー・マンが作詞家のハワード・グリーンフィールドといっしょにオフィスに入ってきます。二人がテディ・ランダッツォのために作った曲をテディに聴いてもらうために。
そこでピアノを弾いたバリー・マンを見て一目惚れ。どうやら積極的に動いたのはシンシア・ワイルだったようです。
当時バリー・マンはラリー・コルバーという作詞家と共作することが多かったようですが、まだ仕事上のいいパートナーを見つけられていなかったとき。ハワード・グリーンフィールドはニール・セダカとのコンビでヒット曲を連発し始めた頃。バリー・マンにとってもいいタイミングだったようです。シンシア・ワイルの積極的な行動が功を奏して、まもなく2人はデートしながら曲を作るという関係になります。仕事上と私生活でのパートナーが一度にできあがったわけですね。で、1961年に結婚。黄金のコンビの誕生。この二人。今も結婚生活が続いています。
ところで、シンシア・ワイルがテディ・ランダッツォと「Cherie」を作っていたときに、テディ・ランダッツォのためにバリー・マンが持ってきたのがこの「The Way Of A Clown」という曲。詞を書いたのはハワード・グリーンフィールド。



「The Way Of A Clown」はそこそこヒットしたんですね。テディ・ランダッツォの歌う「The Way Of A Clown」は『ゴー!ゴー!ナイアガラ』でもかかっています。もちろんかかったのはバリー・マン特集のとき。1976年7月7日に放送された『ゴー!ゴー!ナイアガラ』の第4回目の放送のとき。テディ・ランダッツォの名が日本の電波に乗ったのはこれがはじめてだったかもしれません。
このとき大瀧さんは「The Way Of A Clown」をバリー・マンとテディ・ランダッツォとの共作と紹介しています。テディ・ランダッツォが優れたソングライターであることを知っているがゆえの勘違いでしょうか。
でも、この「The Way Of A Clown」はテディ・ランダッツォの作風にもちょっと似ているところがあります。ともにABCパラマウントに所属していたバリー・マンとテディ・ランダッツォ、いろんな形でお互いに影響を与え合っていたことは確か。

ちなみにこの「The Way Of A Clown」のB面が「Cherie」。僕は「Cherie」の方が遥かに好きなのですがB面になったんですね。シンシア・ワイルは「Cherie」の詞に関しては「ひどい出来」だと思っているみたいです。「Cherie(シェリー)」ってたぶん女性の名前でしょうね。
「Cherie(シェリー)」はシンシア・ワイルがバリー・マンに出会うきっかけとなった曲ですが、テディ・ランダッツォはのちにシェリーという名の女性と結婚してるんですね。ただしCherieではなくShelly。

テディ・ランダッツォはバリー・マンと同じくらいにたくさんの曲を作っているのですが、ヒット曲が少ないということもあって、バリー・マンやキャロル・キングの作品を集めたコンピレーションがどんどんと出ているのに、テディ・ランダッツォのは全くでないまま。iTunesなんかでは結構多くの曲を見つけることができるようになってきてはいるのですが。いつかちゃんとした形のコンピレーションが出てほしいですね。できれば1965年くらいまでの”小品”をまとめたものを。

いくつか好きな曲をあげておきます。
テディ・ランダッツォ「But You Broke My Heart
テディ・ランダッツォ「How I Need You」
テディ・ランダッツォ「You Don't Care Anymore」
スティーヴ・ローレンス「Why Why Why」
スティーヴ・ローレンス「The Week-end
イーディ・ゴーメ「Fool Around」
レズリー・ゴーア「Let Me Dream」
The Duprees「Aorund The Corner」
Brook Benton「It's Just a House Without You」
Lenny Welch「My Fool Of A Heart
by hinaseno | 2014-09-24 10:32 | 音楽 | Comments(0)