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Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno

小林信彦さんの言葉...


「恋するカレン」がらみで書きたいことは、まだほかにもあるのですが、今日はちょっと別の短い話で。
『週刊文春』の小林信彦さんのコラム「本音を申せば」に大瀧さんのことが書かれていました。これまでそのコラムで書かれてきたものを読む限り、小林さんにとってどんなに近い方が亡くなられても、その方のこととは別の話題も書かれるようにされているのですが、この日のコラムはすべて大瀧さんの話。それでも書き足りないという感じでした。
小林信彦さんが大瀧さんの訃報を知ったのは、元日の朝だったそうです(コラムのタイトルは「新年早々……」)。

大瀧さんとのいろんなエピソードが書かれています。
このブログでもふた月ほど前に書いた『小林旭読本』のことについても触れられていました。
...のちにキネマ旬報ムックで「小林旭読本」を共に編集したが、これは失敗した。大瀧さんも怒ったらしく、ぼくも怒り、これでは面白いものは作れない。楽しく仕事ができないと、きまってこうなる。

やはり、大瀧さん、あの本のこと「怒っ」てたんですね。そうだと思いました。
前にも書いたように、あの本に収められた大瀧さんの書かれた小林旭の音楽に関する文章、そのメインであるはずの狛林正一さんの話(おそらくは「狛林正一2」と題されていたもの、もしかしたら「狛林正一3」も書かれていたかもしれません)が、ミスなのかどうなのかはわかりませんが、ごっそり抜けていましたから。僕が一番読みたかったのはそこだったのに。
それから、前回は書かない方がいいかなと思って書かなかったのですが、最後に収められた「鼎談」、これは正直大瀧さんと小林信彦さんの「対談」のほうがよかったと思いました。大瀧さん、しゃべりたいこと、ちっともしゃべれてない感じだし(本にされるときにかなりカットされたのかもしれませんが)、何より大好きな小林旭の話なのに、楽しそうに語っていない感じがしました。

そういったことも含めて、小林さんの残念な気持ちが文章にあふれていました。
最後はこう締めくくられています。
大瀧さんに手紙をもらって、その返事も書いてないし。

by hinaseno | 2014-01-21 09:31 | ナイアガラ | Comments(0)