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Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
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先日、過去の大瀧さんのラジオ出演リストをチェックしたって書きましたね。実はある音源を探していました。ただし覚えているのは大瀧さんが語った一つの言葉とそのときにかかった曲だけ。

大瀧さんがひとりでDJをしていたので新春放談ではないし、まだ僕がポップスにそんなに詳しくない時期に聴いたものなのでアメリカン・ポップス伝でもない。おそらくは80年代中頃の何かの特番。

で、リストを見ていたらこれかな、っていうのが見つかったんですね。1986年の秋に放送されたサウンド・ストリート。このときレギュラーDJをしていた佐野元春さんがレコーディングかなにかで海外に行ったので、その間の5週間、佐野さんのかわりに大瀧さんが留守番DJをやったんですね。たぶん、そのどこかだろうと。

でも、それを録音したものが残っているかどうか(最初はカセットテープに録音しているので、MDにきちんと落としたかどうか)。ってことで、いろいろとひと段落したので、いくつかの箱に入っている300個くらいのMDの中から探しました。ラベルがはがれて何を録音しているかわからないのもある中、「サウンドストリート 留守番DJ大瀧詠一」と書かれたものを2つ発見。5回にわたって放送されたうちの3回目と4回目を録音したものでした。1回目と2回目、それから5回目のものはどれだけ探しても見当たらない。

なんとなく特集の最終回の最後にその曲がかかったような記憶がおぼろげにあったので、曲がかかったのは5回目のものかなと思いつつ、3回目と4回目のものを確認。すると3回目の方にはケースにかかった曲が全て書かれていました。最初の曲はバーズの「ターン・ターン・ターン」、で、最後はバッファロー・スプリングフィールド。はっぴいえんどのアイドル。

ってことで可能性があるのは4回目のほうだけ。ただ、こちらのケースには曲目は何も書いていない。ってことで大切に使い続けているソニーのPORTABLE MINIDISC RECORDER MZ-B50(これは録音やら編集やらいろんなことができる最高に素晴らしい機種)を取り出して、番組後半のあたりから聴きました。

かかったのがジェームス・テイラーの「You’ve Got A Friend」。

その瞬間、あっ、これだ! と確信しました。次にキャロル・キングの話になって彼女の「It’s Too Late」がかかる。記憶通り。

そして次に紹介されるのがニール・セダカ。で、大瀧さんがかけたのが「Laughter In The Rain」。1974年の秋に発売され、全米1位になった曲。




やはりこれがこの日の最後の曲でした。

で、記憶していたあの言葉が語られます。


「ポップスの復権」


ここの話をずっと聴き返したいと思っていたんですね。それがようやく。ってことでその部分の話を紹介。


僕の個人的なことを言わせてもらうと、中学時代にニール・セダカとかキャロル・キングのポップスを聴いて育ちました。それでビートルズは高校生でした。そして大学になりましてああいうようなウッドストックジェネレーションで、そして自分たちでやり始めた頃(はっぴいえんどのことですね)から、こういうふうにシンガーソングライターということになってきて。ですからこれで言えるのは「ポップスの復権」なんですね。ポップスがまた再び戻ってきたということで。で、その時代通りに、個人的にはずっと時代を追って、そのまんま時代に影響されながらずっとやってきましたので、簡単にすぐに中学時代のポップスには戻れなかったんですよね。ですから80年に『ロング・バケイション』のアルバムを録音しましたけども、この、中学時代に非常に好きだったポップスに戻るには非常に時間がかかりました。なんとなく内心、複雑な思いがありました。


この大瀧さんの独白、当時はへえ~っと思ったものでした。結論的に言えば70年代の半ばという時代にニール・セダカの「Laughter In The Rain」が全米1位になるという「ポップスの復権」がなければ大瀧さんの『ロング・バケイション』が生まれることはなかったということ。


今回のMoment String Quartet(モメカル)による大瀧詠一弦楽トリビュートライブでは『ロング・バケイション』の全曲が演奏されて、僕なりにまた新たな魅力の発見があったんですが、こんな素敵なライブが開かれ続けているのもやはり『ロング・バケイション』が生まれたからこそなんですね。そして『ロング・バケイション』がなければ、日本でポップスが再評価されることもなかっただろうし、杉真理さんのような黄金のポップスを作り続けるミュージシャンも生まれなかったかもしれない。もちろん「夢見る渚」という曲も。


ってことで、もう少しニール・セダカの「Laughter In The Rain」を。大瀧さんも言っているように、ほんとにいい曲なんです。

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# by hinaseno | 2019-07-15 12:49 | 音楽と文学 | Comments(0)

昨日は朝から法事。♫予報通りさ〜♫ではなく、予報よりも早く雨が降り出し、雨の中の墓に行くことに。個人的にはそれもいいかな、いやその方がいいかなと思っていました。まあ、小雨だったから言えることですが。で、法事から戻って一息ついて注文していた本(平川克美さんの『路地裏で考える』)を取りにスロウな本屋さんに行きました。雨の中の本屋もいいものです。

雨の中の庭が見える縁側に座り、パラパラと本を眺める。小津安二郎の『早春』の話のところで、ちょっと動揺。遠くから店主の小倉さんの笑い声が聴こえる。”I hear laughter in the rain.”

それから別の本屋に行き、やはり発売されたばかりの内田樹先生の『そのうちなんとかなるだろう』を買いました。最初の下丸子の話の中に小津安二郎の映画『お早よう』の話が出てきてにっこり。

家に帰ってビールを飲みながら『ブラタモリ』を見る。ロケされた日の京都も雨で、雨の中の京都をタモリさんが傘をさして歩いている。でも、ぐったりと疲れていたせいかいつの間にか眠っていて、目が覚めたら次の番組に。あとで録画を見たら見逃していたのは京都の路地裏でした。


さて、あいかわらず書きたいことがいっぱいにたまっていて、しかも書けないうちにまた書きたいことがたまっていくという状態。

とりあえず書きたいなと思うことが「雨」に関することが多いので、とりあえずは「雨」つながりの話としてつらつらと何回かに分けて書いていこうと思います。「雨」というよりも「雨の中」という言葉にこだわって。タイトルは「雨の中の庭、雨の中の笑い声」で。


雨といえば傘。傘といえば…。

先日、余白珈琲さんのInstagramを眺めていたらウワノソラの「Umbrella Walking」という曲のミュージックビデオのことについて書かれていたんですが、これがびっくり。ウワノソラ(ウワノソラ'67)はデビュー当時から武蔵小山のペットサウンズとかVandaの佐野さんが大プッシュしていたのでその都度チェックしていて、「Umbrella Walking」のMVももちろん何度か見ていました。でも、気づかなかったんですね、あんなものやあんな場所が映っていたなんて。

僕が最初にウワノソラ(ウワノソラ’67)のMVを見たのはこの「シェリーに首ったけ」。




これ、思いっきりナイアガラサウンド(&スペクターサウンド)してるんですね。いっぺんに彼らのファンになりました。

他の曲も聞いてみようとYouTubeでチェックしてこの「Umbrella Walking」も。




「シェリーに首ったけ」は大瀧さんの影響を強く感じさせたんですが、こちらは達郎さんかな、と。「雨の女王」とか銀次さんの曲のカバーである「こぬか雨」とかの雰囲気。何度かリピートして聴いてるんですが、MVの画像はあまり、というかほとんどちゃんと見てませんでした。「Umbrella Walking」というタイトルですが、雨の中を傘をさしている風景は出てこなくて、どこか知らない海辺の風景とか遊園地とか映ってるなあと思ったくらい。

そしたら余白さんがなんとあの神戸の元町にあるハックルベリーという中古レコード屋さんが映っていると書いてたんですね。びっくり。

これが入り口の階段。

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で、これはビーチ・ボーイズのレコードの入った箱。ここ、何度あさったことか。

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それから階段を下りるところ。ああ懐かしい。

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このMV、よく見たらこんなシーンも。

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レコード盤の上に載っているのは大瀧さんの『A LONG VACATION』のLP。向こうに永井博さんのイラストの入ったジャケットが見えます。レコードをかけているのはどうやらポータブルプレイヤー。ビーチで延々と『ロンバケ』が流れているあの夏の風景が蘇ります。ウワノソラのメンバーは世代的にはずっと若いのでリアルタイムにそれを体験したわけではないはずだけど、うれしいですね。


ところで夏のビーチで延々と『ロンバケ』が流れている風景といえば、

♫渚のカセットはくり返すLONG VACATION♫

です。

そう、杉真理さんのこの「夢見る渚」。




昨夜、本を読むとすぐに眠たくなりそうだったので、先日の7月4日に武蔵小山のアゲインで行われた恒例のMoment String Quartet(モメカル)による大瀧詠一弦楽トリビュートライブを見ることにしました。録画したDVDを送ってくださったのはもちろんアゲインの石川さん。

これも見ているうちに眠っちゃうかと思ったけど、全然。特に杉真理さんがスペシャルゲストとして登場してからは目もぱっちり。期待通り「夢見る渚」も歌ってくれていました。

長くなるのでそのライブの話はまた次回。


そういえば余白珈琲さんがインスタでウワノソラを紹介した後のコメント欄にこれまたおっというやりとりがされてたんですね。そこにはAgainの名も。縁の不思議。


ウワノソラといえばこの「夏の客船」という曲が特に好きです。サザンの「海」に似た感じの曲ですね。メンバーは大阪の人とのこと。ということはこのMVに映っているのも京阪神あたりの風景かな。改めてよく見てみよう。すばらしいMVです。



# by hinaseno | 2019-07-14 14:30 | 音楽と文学 | Comments(0)

ふと気になることがあって、『All About Niagara』を取り出し、大瀧さんのラジオ出演リストを見ていたら、片岡義男さんの「きまぐれ飛行船」という番組に大瀧さんがゲストとして出演していることがわかりました。1982年6月のこと。聴いてみたいな、これ。調べていたのは別のものだったんだけど。

さて、林哲夫さんの『ふるほんのほこり』に添えられた俳句のこと、本が送られて来る前から、ネットやSNSでいくつかの俳句は見ていたんですが、僕に送られてきた本の俳句は「えっ」という感じのものだったんですね。それからもときどきネットにあがっている俳句をいくつか見ましたが、はっきり言えば僕の本に添えられたもの(だけ?)は異質。

どう違うかというと、ネットで確認できた俳句はすべて五・七・五という定型で、さらに漢字が多く使われていたのに対して、僕の本に添えられた俳句は五・七・五ではない自由律俳句、そして漢字よりもカタカナの方が多い。

しかもそのカタカナの言葉の一つが、なんと「マグノリア」!


マグノリア、つまり木蓮。

木蓮の花をこよなく愛してきた人間なので、木蓮をマグノリアということはよく知っていました。このブログにも何度か木蓮のことを書いてきましたが、とりわけ今年の3月の末に自宅の庭に木蓮の木を植えたことから今まで以上に木蓮のことを考える日々を送っていたんですね。だからよけいに「マグノリア」という言葉には驚きました。

もちろん林さんも、善行さんも僕が木蓮の花を愛してきたとか、今年の春に木蓮を植えたなんて知るはずもない。ただ注文順に送ってくれただけのはず。で、こんな奇跡のようなことが起こるんですから、善行堂さんってすごいですね。いろいろと落ち着いたら必ず訪ねよう。


さて、その俳句です。


 一昨日のマグノリア 
     ページのまぶしさ

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「一昨日」は「おととい」と読むはず。ということで言葉数は五・五・四・四(あるいは五・五・八)。改行されているところを見ると五・五が上の句、四・四が下の句ということでしょうね。

上の句と下の句の最後の言葉である「マグノリア」と「まぶしさ」は音の響きを合わせているんでしょうか。

庭に咲いた木蓮の花を見ながら、新しく手に入れた本のページをめくる風景。たまらないですね。

「木蓮」が入っている俳句としては内田百間が作った「木蓮や塀の外吹く俄風」が好きだったんですが、個人的には林さんの俳句の方がはるかにいい。額に入れておきたいくらい。いや、もう一冊、本を手に入れて、こちらのは切り取って額に入れて飾ろう。絵があればいいけど。


この俳句のポイントはなんといっても「一昨日(おととい)」ですね。昨日よりも一昨日、明日よりも明後日のことを考えることが好きな人間なので、最初の「一昨日」という言葉だけでしびれるものがありました。僕だったら「早春の」とか「春の日の」とか「晴れた日の」とか「雨の日の」とかを入れたくなるところなんだけど「一昨日のマグノリア」ですからね。一昨日のマグノリアから見たらページをめくっている僕は明後日の、つまり未来の風景。


そう、未来のこと。

『ふるほんのほこり』のまえがきである「ほこりを払う」には林さんが『ちくま』の表紙を依頼された時のエピソードが書かれていて、これがまた、おっという話なんですね。ちょっと引用します。


『ちくま』は1998年以来、吉田篤弘+吉田浩美のデザインでPR誌に新風を吹き込んでいた。98、99年の表紙をクラフトエヴィング商會「らくだこぶ書房21世紀古書目録」が飾り、以後、たむらしげる、望月通陽、フジモトマサハル、そして奈良美智と続いたのである。「奈良美智から引き継ぐのか!」と気を引きしめたものだ。

ってことで、またまたクラフト・エヴィング商會が登場。調べたら『らくだこぶ書房21世紀古書目録』というのは単行本になっていることがわかりました。こちらはもちろん筑摩書房から。クラフト・エヴィング商會関係の本は『おかしな本棚』に出会って以来、それまでに出ていた本はほとんど集めたんですが、この『らくだこぶ書房21世紀古書目録』という本は知りませんでした。

早速取り寄せてみたらこれがすごい本。説明すると長くなる(一言ではとても説明できない)ので書きませんが、よくぞここまで書く(作る)なと感心します。本(古本)の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』って感じ。『7/3横分けの修辞学』の本なんか最高。

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帯の言葉は「すでに未来はなつかしい」。これは『あたらしいくだもの/なつかしいくだもの』という本の最後に出てくるこの部分の言葉から来ているようです。


こうして〈らくだこぶ書房〉から取り寄せた未来の書物を、少しずつかじるように読んでゆくうち、私たちは、これまでにあまり考えたことのなかった感覚を知ることになるのではないでしょうか?
 それはつまり、
「私たちは、いつでも懐かしさとともにある」
ということです。いずれは失われ、懐かしまれる世界。私たちは、いつでもそのような世界を生きている。
 それをあらためて未来に教えられた気がします。

なんだか泣けるような文ですね。

基本的に過去のことばかりを考えることが多い人間ですが、木蓮の木を植えたときには未来のことを考えました。花が咲くときに、はたして….と。


最後に木蓮つながりの話をもう少し。

父が亡くなって最初にいただいた線香が「もくれん」だったんですね。1日の最初にお茶と膳を供えたときには必ずこの線香を立てました。

それから先ほどわかったんですが、父の四十九日法要をする式場となる部屋の名前が「木蓮」。そんな名前の部屋があるなんてもちろん知りませんでした。

不思議としか言いようがないですね。

林さんには心から感謝です。

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# by hinaseno | 2019-07-12 15:20 | 文学 | Comments(0)

平川克美さんの待望の新刊『路地裏で考える』がちくま新書から発売されたようです。楽しみにしている「路地裏」シリーズの一つですね。シリーズとはいっても出版社はいろいろですが。

2014年に出た『路地裏の資本主義』は角川SSC新書、2015年に出た『路地裏人生論』は朝日新聞出版、そして2017年に出た『路地裏の民主主義』は角川新書。『路地裏の民主主義』はその年の5月に東京に行ったときに平川さんの隣町珈琲で買いました。もちろん平川さんにサインをいただいて。

で、今回は筑摩書房のちくま新書から。あくまで個人的な意見ですが出版社では筑摩書房がダントツで好きです。まあ、本好きならわかはず。平川さんの本が筑摩書房から出るのは『移行期的混乱』以来です。ただ、角川の新書のように表紙に平川さんの写真がないのが残念。絵になる方ですから。特に路地裏の風景に。

本はまだ手に入れていないけど、いろいろな過去の風景の中に、なつかしい未来が描かれているはず。で、それが今を生きる確かな指標となる。

そういえば、先日、とある方のブログにこの本の感想が書かれていたのですが、そこには気になる情報が。あれかな? ああ、読むのが楽しみ。


さて、その筑摩書房つながりの話。

先日、京都の古書善行堂さんから注文していた林哲夫さんの『ふるほんのほこり』という本が先日届きました。

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書肆よろず屋という出版社から出ていますが、林さんが筑摩書房のPR誌である『ちくま』に連載していたものをまとめたもの。当時の『ちくま』の表紙も林さんが描かれていたんですね。『ふるほんのほこり』には表紙に使われていた絵が収録されているんですがどれも素晴らしいものばかり。林さんが表紙を描かれていたときの『ちくま』、まとめて手に入れたくなりました。


ところで筆者の林哲夫さんのこと、このブログにあまり書いていなかったですね。

林さんは画家の方ですが、装幀をされたり、また文筆業もされていて、いくつか本を出されています。僕が持っているのは『喫茶店の時代』と『古本スケッチ手帖』の2冊なんですが、古本好き、喫茶店好きにはたまらない本です。

林さんのことを知ったのはこちらのdaily-sumusというブログでした。古本関係のことを調べていたときに何度か、というか何度も検索に引っかかったんですね。最初は確か渡辺一夫の装幀について調べていたときだったはず。dailyの言葉通り毎日ブログを更新されているんですが、その内容の濃さといったらただただ驚くばかり。貴重な写真もふんだんに入れられて、データもきちんと書かれていることで、最大級の信頼を置くようになり、いつからか毎日欠かさず読むようになりました。

最も印象的だったのは2011年10月8日に書かれたこの「ツリーハウスの小山清」という記事でした。姫路にあったツリーハウスで開かれていた「生誕100年 小山清展」を訪ねられたときの話。記事の中にはおひさまゆうびん舎や店主の窪田さんの名前が出てきます。

実はこの記事、僕がおひさまゆうびん舎に初めて行った日の直前に書かれているんですね。でも、この記事を見つけたのはおひさまゆうびん舎に夏葉社の本を置いてもらおうと思ったときだったでしょうか。あの林さんのブログでも取り上げていたんだとうれしくなりました。おひさまゆうびん舎のことを知ってもらうために、夏葉社の島田さんにこのブログの記事のことを伝えたはず。


で、初めての告白ですが、僕がブログを始めようと思ったときに、このexcite blogを使おうと思ったのは、実は林さんがexcite blogを使っていたからなんですね。林さんのようなブログを目指そうと思ったわけです。

でも足元にも及びません。dailyにもなってないし。


さて、『ふるほんのほこり』のこと。善行堂さんから送られてきたものには林さんの俳句が添えられていたんですが、その俳句にびっくりしたんですね。(続く)


# by hinaseno | 2019-07-10 10:56 | 文学 | Comments(0)

昨日の朝、パソコンを開いてネットに接続したらジョアン・ジルベルトが亡くなったとの報を発見。一昨日の7月6日に亡くなったとのこと。

僕にとって最も大切なミュージシャンがまた一人亡くなりました。ジョアン・ジルベルトは大瀧さん、ブライアン・ウィルソンとならぶ最も大切なミュージシャンでした。

ジョアン・ジルベルトの音楽と出会ったのはたぶん1990年代前半。ちょうど彼の初期の3作を収めた『ジョアン・ジルベルトの伝説(The Legendary Joao Gilberto)』の日本盤が出た頃に、当時よく音楽の話をしていた知人がそれを見せてくれて、「なくならないうちに買ったほうがいいですよ」と助言してくれたんですね。でも、すぐに買わないでいたら彼の言葉通りあっという間になくなって、結局僕はこの輸入盤を買いました。

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このCDは確かジョアン・ジルベルトがCD化に反対している中で発売したんで、再プレスは絶対にできなくて、この輸入盤の方もあっという間になくなって、一時期、このCDにはとんでもない高値が付いていました。

とにかくこのCDをきっかけにしてボサノヴァの魅力にはまっていったんですが、結論的に言えばジョアン・ジルベルトにまさるものなし、でした。あのギターと歌は神としかいいようがないものでした。

で、『The Legendary Joao Gilberto』に収められた曲の中で一番気に入ったのがこの「Este Seu Olhar」。邦題は「まなざし」。アレンジはジョアン・ジルベルト。




2003年にジョアン・ジルベルトの東京公演があったときにもこの「Este Seu Olhar」が歌われたんですね。知人から誘われたんだけど行かなかった。後悔したな。

そういえばそのときのライブ、今年の3月に映画になって公開されて、ぜひ見たいと思っていたけど結局見れずじまい。DVDになってくれたらいいけど。ちなみにライブの音源はCDになっていてもちろん持っています。YouTubeにそのCDの音源、ありますね。




ところで僕が今持っているギターはヤマハが初めてボサノヴァ用に作ったものなんですが、確かジョアン・ジルベルトの日本公演の時に、ヤマハの人がジョアン・ジルベルトにそのギターを弾いてもらってジョアン・ジルベルトが「これは素晴らしい」と言ったとかって話を何かで読んで買ったんですね。今となってはほんとかどうかあやしいけど。

で、そのギターを手に入れて最初に弾いたのが「Este Seu Olhar」でした。今はもう消されてしまったけれど、当時、ネット上にジョアン・ベルトの主要な曲のTAB譜を載せた素晴らしいサイトがあったんですね。そこからダウンロードしてファイルに入れて毎日毎日この曲を弾き語りしていました。これがそのファイルの最初のページ。単語の下に読み方を書いていますね。ポルトガル語辞典を買って単語の発音を調べたんだ。

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そういえば吉田慶子さんという日本のボサノヴァ・シンガーを発見したきっかけもこの「Este Seu Olhar」という曲だったかもしれません。

「Este Seu Olhar」のカバーではなんといってもナラ・レオンの『美しきボサノヴァのミューズ』に収録されたバージョンが最高に素敵なんですが、いろいろとカバーを調べていたときに発見したのが吉田慶子さんが2007年に出したアルバム『コモ・ア・プランタ』に収録されていたものでした。「雨と休日」というサイトで買ったっけ。「Este Seu Olhar」以外の曲もすごくよくていっぺんに彼女のファンになりました。すでに出ていた『愛しいひと』の方も買って、で、2012年2月の姫路のライブに行ったんですね。


ところで2月ほど前に吉田慶子さんのことをブログに少し書いたときに、彼女の曲がすごく聴きたくなったのに、彼女のCDが全然見つからなかったんですね。『愛しいひと』は知人にあげたような気がしたけど、全部手放しているはずはないと、ありそうなところを探したけど見つからない。

で、昨日、ジョアン・ジルベルトの訃報を知り、彼のCDを集めた棚を見たら、なんと吉田慶子さんのCDが3枚まぎれこんでいたんですね。「Este Seu Olhar」の収録された『コモ・ア・プランタ』と『パレードのあとで』と『サンバ・カンソン』。

というわけで久しぶりに吉田慶子さんの歌う「Este Seu Olhar」を聴きながら『コモ・ア・プランタ』のブックレットを見たら、こんなコメントが。


ボサノヴァの法王ジョアン・ジルベルトの2003年の初来日コンサートで私が最も感激した曲でした。


吉田さん、やっぱりあのライブに行かれてたんだ。

ところでジョアン・ジルベルトの何枚かのアルバムのジャケットは面白いことに、顎に手を添えて物思いにふけっている写真が使われているんですね。そのまなざしは一体何を捉えているんだろう。

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「まなざし」といえば、ミシマガジンに連載されている松村圭一郎の「小さき者の生活誌」のこの回の、皇后美智子と石牟礼道子さんとのエピソードに出てくる「眼差し」の話に心が震えました。ぜひ読んでみてください。


# by hinaseno | 2019-07-08 14:09 | 音楽 | Comments(0)