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チャック・ベリーが亡くなって彼の曲をいろいろと聴いていました。主にこの2つですが。

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1つはHIP-O Selectというレーベル(一時期本当にいい編集盤を出していました)から10年前に出た4枚組のボックスと、つい先日ACEから出たチャック・ベリーの曲のカバー作品を集めたもの。特に後者のアルバムを聴いて、僕が最も愛するミュージシャンたちの魂を激しく揺さぶり、大きな影響を与えていたことを改めて痛感しました。彼がいなければロックンロールは、アメリカン・ポップスはどうなっていたんだろう。


そういえばチャック・ベリーが亡くなった翌日、アメリカの前大統領のオバマさんがこんなツイートをしていました。


Chuck Berry rolled over everyone who came before him – and turned up everyone who came after. We'll miss you, Chuck. Be good.


チャック・ベリーという一人のミュージシャンが歴史的にいかに重要だったかを”roll over”とか”turn up”といったウィットに富んだ言葉で表現しています。最後の「Be good」という言葉は、もちろん彼の書いた名曲「Johnny B. Goode」にかけてのこと。チャックへの敬愛の気持ちをこんな短い言葉で表せるのだからオバマさんという人もすごいですね。いや、ほんとに、感心します。


ところで僕とチャック・ベリーとの出会いはやはり「Johnny B. Goode」でした。いまだにいちばん好きな映画である『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のこのシーンでマイケル・J・フォックスが歌ったのがチャック・ベリーの「Johnny B. Goode」。いったい何度見ただろう。




途中でチャックのいとこが電話でこの曲を聴かせるということからロックの歴史が始まるという仕掛けがたまらないですね。その仕掛けを知ったのは小林信彦さんの『映画につれてって』に収録された小林信彦さんと大瀧さんとの対談でした。

さて、大瀧さんはもちろん『ゴー!ゴー!ナイアガラ』でチャック・ベリー特集をしていました。基本的にはカバー特集ですが、その日の1曲目にかかったのがこの「Sweet Little Sixteen」。




曲が終わると大瀧さんはこんなコメント。


この曲をかけると次に何がかかるかはだいたい想像がつくと思います。


そしてかかるのがこの曲。




ビーチ・ボーイズの「サーフィンUSA」ですね。大瀧さんのコメント。


これを聴いてもらうとわかると思います。「Sweet Little Sixteen」、チャック・ベリーの曲を下敷きにしてブライアンが「サーフィンUSA」という曲にしましてね。別段これについてなんのイチャモンをつけるというわけではないのですけれども。僕の中学3年のときでした、この「サーフィンUSA」の当時買ったシングル、ここにありますけれども、ブライアン・ウィルソン作曲となっています。で、最近、オムニバスとか、そういうのに入っている「サーフィンUSA」にはチャック・ベリー、ブライアン・ウィルソンの2人の名前が連ねてあります。


ところでサーフィンといえば、あのくまくまちゃんもサーフィンをするんですね。おひさまゆうびん舎で開かれた「おひさまふふふフェスティバル」のときに「ゆらくまちゃん キット」というポストカードが売られていたので、その日に何枚か、それからピンポンズさんのライブの時にもさらに何枚か買っちゃいました。

ランディー・ニューマンの曲に「サイモン・スミスと踊る熊」という曲がありますが、こちらはサーフィンをするくまくまちゃん。サーフィンUSAならぬサーフィンKUMAです。

そういえば今日がおひさまゆうびん舎のくまくまちゃんフェアの最終日。ゆらくまちゃんキット、まだ残っているかな。

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by hinaseno | 2017-03-31 14:22 | 音楽 | Comments(0)

ある本の話


「ある本屋の話」というタイトルで4回にわたっておひさまゆうびん舎でのイベントのことを書いてきましたが、大事なことを書き忘れていました。もし当日のライブに行かれていて、これを読まれた方がいらっしゃったら、きっとあれを書き忘れないでよと怒っているかもしれません。すみませんでした。

実はピンポンズさんはこの日のライブのために新曲を書かれていたんですね。タイトルは「ある本の話」。ライブの前日に作ったとのことでした。

イントロをギターで演奏され始めてすぐに浮かんだのは昨年のライブで演奏された吉田拓郎の「ソファーのくぼみ」と雰囲気が似ているなということ。「ソファーのくぼみ」をイメージしながら曲を作られたのかもしれません。

古本屋で手にした文庫本に描かれた物語と、それを読むために立ち寄った喫茶店から見える世界の物語が重なりあっていくような内容の詞。それに8分の6拍子のメロディーが重なってほろりとさせられるようなとても素敵な曲になっていました。

曲の最も魅力的なところは、ブリッジからサビへと繋がる部分。もしかしたらこの部分のフレーズから曲を作り始めたのかもしれません。

こんな歌詞がついています。


物語は本の中で
物語は街の中で


そして、最後は


どこかの街の、ある本の話

曲が終わった後、なんともいえない幸せな空気に包まれていました。素敵な曲が生まれる瞬間に立ち会えるというのはたまらないものがありますね。ピンポンズさん自身も言われていたように今回演奏されたものはまだ少し手探り感はありましたが、演奏を重ねていくうちに少しずつこなれてきて、名曲と言われるものに育っていくだろうと思いました。

次はいつ聴けるだろう。

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by hinaseno | 2017-03-30 14:22 | 雑記 | Comments(0)

ある本屋の話(最終回)



Y子は古本屋である。古本屋と云つても、わづか五坪にも満たない小さな二階の部屋を借りて、主として絵本で生計を立ててゐる。
この小さな町に来て、いまの場所に店をあけてからちょうど六年になるが、来る日も来る月も、本を磨いたり、本を並べ替えたりする、同じやうなY子の姿が見られるばかりで、この小さな古本屋の店にはすこしも変化が見られなかつた。

小山清の「ある靴屋の話」の「靴屋」をおひさまゆうびん舎に変えたらこんな書き出しになるでしょうか。部屋の坪数は適当です。

実際にはこの数年間、とても大きな変化が起きているおひさまゆうびん舎。すべては店主の窪田さんの努力のたまものですね。「ある靴屋の話」の最後の言葉を使えば、


自分にはこのY子の真似はとても出来ないと思つたのである。


さて、「ある本屋の話」と題された世田谷ピンポンズさんのライブ。1曲目は「春」。ピンポンズさんのファーストアルバム『H荘の青春』の1曲目に収録された曲。今年は『H荘の青春』が出てちょうど5年目ということでそれにからめたイベントも東京で行われるとのこと。ということで、『H荘の青春』の中からの曲や東京に関する曲が多く歌われていました。今回のライブは歌われたのは全部で20曲くらいだったでしょうか。アルバムに収録されていない曲も含めてライブでは初めて聴く曲がいっぱいでした。

とりわけ良かったのが『H荘の青春』のタイトル曲でもある「H荘の青春」。ずっと前にこのブログで書いていますが『H荘の青春』を初めて聴いたときにいちばん気に入ったのがこの曲でした。特にイントロが好きです。

今回披露されたのはアルバムに収められたものとは詞が少し変えられたヴァージョン。それほど大きく変えられているわけではありませんがずいぶん印象が違うのに驚きました。たぶん変えられたヴァージョンの方がより多くの人(特に女性)に愛されるはずなので、今後は新しいヴァージョンで歌われた方がいいように思いました。

この日初めて聴いていちばん気に入ったのは「東京、東京」という曲。これは新しい曲とのことなので、ぜひ次のアルバムに収録してもらいたいと思いました。


さて、姫路のライブといえばすっかりお馴染みの曲が、お馴染みのMCとともに披露されました。

ピンポンズさんの指差す方向に流れている川。そう、「船場川」です。

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考えたら今年は木山捷平が「船場川」の詩を書いてちょうど90年目。木山さんは昭和2年の3月31日付で姫路の荒川小学校の教師に任じられているので、90年前の今日ぐらいに岡山の新山から姫路にやってきていたかもしれません。

ぜひこれを機に「船場川」にかかる橋でピンポンズさんの歌う「船場川」を流してほしいものです。


ところでピンポンズさんのライブはおひさまふふふフェスティバルからほんの1週間後のことなので飾り付けはそのままにしておけばいいのにと思っていましたが、ライブのために新たな飾り付けをいっぱいされていました。

改めて、


自分にはこのY子の真似はとても出来ないと思つたのである。


心からそう思います。

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by hinaseno | 2017-03-29 12:08 | 雑記 | Comments(0)

ある本屋の話(その3)


おひさまゆうびん舎の6周年記念のイベント「おひさまふふふフェスティバル」にサプライズで登場した世田谷ピンポンズさんが1曲目に歌ったのは「早春」。考えてみると、この曲は5周年のイベントの時に初めて披露されて、窪田さんをはじめだれもが感激した曲。おひさまゆうびん舎がなければ生まれなかったはずの曲ですね。本当にいい曲。ピンポンズさんに合わせて歌っている声があちこちから聞こえてきました。

そして次に歌われたのが「純喫茶ルンバ」。

曲の題名を聞いていちばん興奮していたのが窪田さん。

この曲、昨年の12月に純喫茶関係の本をいくつか出されている難波里奈とのイベントのためにピンポンズさんが作られたそうですが、なぜかそのイベントでは披露できないままで終わったようです。でも、ひと月ほど前ににその曲のデモがSNSでアップされて、窪田さんがすごく気に入っていたんですね。

それにしてもピンポンズさんのライブはそもそも高橋さんのためのサプライズということだったのにそのサプライズを仕掛けたはずの窪田さんがいちばん驚いて感激されていたという予想通りの展開に…。微笑ましいというかなんというか。

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で、最後の3曲目は「わが町」。この曲、何度聴いても泣けます。


ところで、幸運なことにピンポンズさんの演奏をそばで聴けたので、ちゃっかりピンポンズさんの楽譜をのぞきこんでしまいました。以前にある程度聞き取りはしてたんですが、こんなふうに楽譜も完成。最近はこればっかりギターで弾いています。

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さて、この日のイベントの最後はじゃんけん大会。なんとこれに優勝してしまいました。日頃はからっきしじゃんけん弱いのに。

持ってますね。

ということでこの日来られた3人のサイン&イラストつきの重版バックをいただきました。

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この日のイベントの主役の方々。本当にありがとうございました。

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by hinaseno | 2017-03-28 12:31 | 雑記 | Comments(0)

ある本屋の話(その2)


3月16日におひさまゆうびん舎で6周年記念のイベントが行われ、それに参加させていただきました。ゲストは夏葉社の島田潤一郎さんと絵本作家の高橋和枝さん。このお二人がいなければ、お二人によって作られた『さよならのあとで』がなければ今の自分はどうなっていたんだろうと思ってしまうくらいに僕にとっては大切な存在な人。窪田さんからお二人が来られると教えてもらったときからドキドキワクワクでした。


さて、お二人の対談。

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『ノーラ、12歳の秋』、『きれいなココロとカラダって?』に添えられた高橋さんのイラストを示しながら島田さんの部屋の「半径3メートル」から始まる物語が語られます。終始和やかな雰囲気の中、高橋さんが島田さんから最初のメールを受けたときは、その丁寧な言葉遣いからもっと年配の人だと思ったとか、制作過程の中で島田さんは高橋さんから断りの連絡が来るのではとずっとびくびくしていたとか、次第に二人が会うときには島田さんが恋愛相談をするようになったとか、なかなか順調には進まなかった制作の話が語られていました。でも、そこで島田さんが学んだことも多くあって、夏葉社の最新作である『美しい街』(尾形亀之助 著  松本竣介 画)は『さよならのあとで』のスタイルをそのまま使ったとのこと。

この本は、この日におひさまゆうびん舎で買ったんですが装幀も含めてなにからなにまで本当に素晴らしいんですね。しかもイラストはこのブログでも何度も書いてきた僕が最も好きな日本の画家である松本竣介! すごい。 

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島田さんは高橋さんともう一度何かをやってみたいと、あのような(試行錯誤の連続であったはずの)本づくりをもう一度やってみたいと語られていました。ぜひ実現させてほしいですね。

対談の後、島田さんと高橋さんから次に出る作品の話を少しうかがいました。島田さんからは以前話されていたものがついに来月出ると。そして高橋さんからも絶対に好きになるような絵本の話を。どちらも心から楽しみにしています。


お二人の対談が終わってからはサプライズの連続。まず窪田さんが一冊の本の読み聞かせをされました。『よかったねネッドくん』という絵本。幸運と不幸が次々にやって来る話ですが、いや面白かったです。こういうの子供は大喜びだと思うけど、大人も十分楽しめます。

で、今日はネッドくんの誕生日だったというオチから、実は明日(3月17日)は高橋さんの誕生日ですということになって、おひさま音楽隊の方々が「ハッピー・バースデイ」を演奏。そしてその次にサプライズ・ゲストとして登場したのがなんと世田谷ピンポンズさんでした。実はピンポンズさんはそれまでずっと僕のそばに座って島田さんと高橋さんの対談を聞かれていたのでちっともサプライズじゃなかったけど。


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by hinaseno | 2017-03-27 12:53 | 雑記 | Comments(0)

ある本屋の話(その1)


まずはこの写真から。

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左に首を傾げてギターを弾いているのはもちろん世田谷ピンポンズさん。いい表情ですね、バックにはたくさんのくまくまちゃん。場所はもちろんおひさまゆうびん舎です。


昨日は姫路のおひさまゆうびん舎さんで行われた世田谷ピンポンズさんのライブに行ってきました。ピンポンズさんのライブは昨年12月以来3か月ぶり…いや、正確には一週間ほど前にシークレット(?)のミニ・ライブがありました。

今回のライブのタイトルは「ある本屋の話」。このタイトルを聞いて僕はすぐにピンとくるものがありました。これは小山清の短編のタイトル「ある靴屋の話」からとられたにちがいないと。

「ある靴屋の話」というのは小山清の『日日の麺麭』に収録された話。ただ現在講談社文芸文庫から出ている『日日の麺麭/風貌 小山清作品集』には収録されていないけど。

実は僕が小山清で最初に読んだ作品はもちろん「落穂拾い」でしたが、その次に読んだのが「ある靴屋の話」でした。

おひさまゆうびん舎に行くようになってまもなく窪田さんから貸していただいたのが『小山清全集』でした。「落穂拾い」以外は何も知らなかったので、とりあえずずらっと並んだタイトルで心が惹かれたものから(結構多くありました)読んでみようと思って、まず最初に選んだのが「ある靴屋の話」でした。これがよかったんですね。絵本にしてもいいような話。こんな書き出し。


兼吉(かねきち)は靴屋である。靴屋と云つても、わづか一坪にも満たない小さな床店を借りて、主として修繕もので生計を立ててゐる、しがない職人である。年は四十になるが、まだ独りものである。顔にすこし痘痕(あばた)のあとが見える。身寄りもたよりもない。この小さな町に来て、かれこれ六、七年になるが、いまの場所に店をあけてから、来る日も来る月も、靴底を叩いてゐたり、縫針を動かしてゐたりする、同じやうな兼吉の姿が見られるばかりで、この小さな靴屋の店にはすこしも変化が見られなかつた。

で、最後はこんな終わり方。


けれども、自分にはこの兼吉の真似はとても出来ないと思つたのである。

これを書き写しながら今、ふと思いついたのですが、これに絵をつけて1冊の本を出すというのもいいかもしないなと。とするならば、絵を描いてほしいのは高橋和枝さんしか考えられないし、出版社はもちろん夏葉社。島田さんに提案してみようかな。

それはさておきこの「ある靴屋の話」は窪田さんも大好きだったようで、これのコピーをずっと以前にピンポンズさんにも渡していたそうです。たぶんピンポンズさんもこの作品のことを心にとめられていたようで、それで今回のライブのタイトルになったみたいですね。

いいタイトル。これだけで心ときめくものがありますね。


さて、ピンポンズさんのライブの話。でもその前に、先週の3月16日に行われたおひさまゆうびん舎6周年記念イベントの話から始めようと思います。そのイベントのタイトルは「おひさまふふふフェスティバル」。「ある本屋の話」はそこから始まっていました。


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by hinaseno | 2017-03-26 16:22 | 雑記 | Comments(0)

いつか行けたらとずっと思い続けているのが京都の善行堂さん。その善行堂からつい先日届いたのが岡崎武志さんのこの本。タイトルは『詩集 風来坊ふたたび』。

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袋から取り出して、まず、その素晴らしい装幀に目を奪われてしまいました。装幀をされたのはこのブログでも何度か紹介した林哲夫さん。表紙等の写真も林さん。さすがにどれもいい写真です。出版社は善行堂。古書善行堂出版の第一号とのことです。送られてきた本には著者の岡崎さんのサイン&イラストが入っています。

タイトルに「ふたたび」とあるのは10数年前に『詩集 風来坊』を出されていたため。個人的にはタイトルに「ふたたび」(=again)とあるだけで親しみを持ってしまいます。収められた作品はシリーズとなっていて、タイトルとともに「風来坊11~29」の番号が振られています。全部で19編。


岡崎さんのあとがきによると「おそらく二十代後半の若者が、たった一人で日本国中をあてどなく旅している。いつもお腹を空かせ、胸には愁いを帯びている。シリーズ「風来坊」は、そんなシチュエーションに我が思いを仮託した詩編」とのこと。

本当はゆっくりと読むつもりでしたが、結局一気に読んでしまいました。ちょっとしたロードムーヴィーを見たような気分。名所と呼ばれるような場所は出てこない。それでも不思議にいくつかの風景が心に残っています。時間を間違えて列車に乗り遅れ、仕方なくホームのベンチに座ったらそこに一冊の文庫が置かれてあった話とか、あるいは村人たちに聞きながら書き上げた手書きの地図を雨で濡らしてだめにしてしまった話とか。

詩集を手に入れる前に善行堂さんのブログで、この詩集に収められたいくつかの詩に世田谷ピンポンズさんが曲をつけられたという話を読んでいたので、いったいどの話に曲をつけられたのだろうと思いながら読んでいましたが、実は僕の頭の中にずっと流れていたのはこの「風来坊」という曲でした。




はっぴいえんどの3枚目のアルバム『HAPPY END』のA面1曲目に収められた曲。作詞作曲は細野晴臣さん。実はこのアルバムは持っていなくて僕が持っている音源は『HOSONO BOX 1969-2000』に収録されたもの。なんで「風来坊」という歌詞の曲を書いたのか気になって、細野さんが楽曲解説を読んだらこんな興味深いことが書かれていました。


誰にも言ったことはないけど、「風来坊」の元になっているのはディズニーの「三匹の子豚」なんだよ。その英語のうたを聴いた通りに”風俗 低俗 風来坊”ってなっているんだ。でも、他の部分はどうしても詞ができなくて、”ふらりふらふら風来坊”っていうので押し通しちゃった(笑)。困ってこうなっちゃたんだよ。イイやって。

で、ディズニーの「三匹の子豚」を聴いてみたら、なるほど!でした。これですね。主題歌のタイトルは「狼なんか怖くない (Who's Afraid of the Big Bad Wolf)」。




曲の最初の♫Who's Afraid of the Big Bad Wolf♫の部分。確かに♫風俗 低俗 風来坊♫と聴こえなくもない。「Big Bad Wolf」を「風来坊」と聞き取るのは苦しいけど、でもメロディーはほぼ同じ。

それにしても細野さんって以前紹介した『白雪姫』の♫ハイホー♫

といいディズニーの映画にかなりの影響を受けてるんですね。


さて、ピンポンズさんは岡崎さんのどの詩に、どんな曲をつけたんでしょうか。


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by hinaseno | 2017-03-25 10:13 | 雑記 | Comments(0)

今年のナイアガラ・デイに発売された70年代に出した9枚のアナログシングルを復刻した『NIAGARA 45RPM VOX(ナイアガラ 45 ヴォックス)』、内容についてはまたいずれゆっくりと書こうと思っていますが、とりあえず最初に針を下ろしたのはいちばん聴いてみたかった「青空のように」のDJコピー用のシングルのB面。「青空のように」のインストゥルメンタルです。演奏者のクレジットは大滝詠一楽団。もちろん未発表音源。調べたことはないけど、この1枚のオリジナルを手に入れるだけでも今回の『VOX』の値段をはるかに超えてしまうのではないかと思えるくらいに貴重なもの。

さて、針を下ろして、あっ、これは聴いたことがあるぞと。調べたら1977年7月25日に放送された第111回目の『ゴー!ゴー!ナイアガラ』の最後にかかっていました。

その日の特集は大滝さんの誕生日に近いということで恒例の大滝詠一特集。この特集は毎回、貴重なものがかかっていて、今も未CD化の音源がいっぱい。

今回のヴォックスには復刻されたアナログシングルの全曲を収録したCDもついているので、これでまたひとつ貴重な音源を手にすることができました。ということで、昨日からずっとこれをリピートし続けています。「青空のように」って本当にいい曲ですね。もちろん大瀧さんの書いた詞も最高です。

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by hinaseno | 2017-03-23 14:18 | ナイアガラ | Comments(0)

昨日3月21日はナイアガラ・デイ。本当はブログを更新したかったけれど、そんな余裕はまったくない1日となりました。空いた時間を使って作業を続けていたのは昨日の完成を目指していたジャック・ケラー・ボックス。

海外に注文していた最後の1枚のレコードが昼までに届くかどうかとやきもきしている中、朝イチで宅配で届いたのが、この日発売された『NIAGARA 45RPM VOX(ナイアガラ 45 ヴォックス)』でした。その感想はまた改めて。昨日はゆっくり見る時間はありませんでした。

で、昼前に海外に注文していたジミー・ロジャースのレコードが配達されました。5回ほど繰り返して聴いたもののイマイチという判断で収録を見送り、とりあえず作っていたものでCDを焼く作業に入りました。

でも、その前に思わぬ予定変更が。

昨日は朝の段階でもしその日にレコードが届いて。その内容がよけば1曲を差し替えればいいという状態までものごとを仕上げる作業をしていたんですが、そんな中驚くようなものを発見したんですね。腰が抜けそうになりました。


そもそも僕がジャック・ケラー・ボックスを作ろうと思ったきっかけは、例のドン・カーシュナーの本に収録された「Beats There A Heart So True」の話に出てきた、ジャック・ケラー自身が作って極めて親しい知人にだけ配ったという『Music for All Occasions』というCDボックスの存在を知ったことでした。それが手にはいれば言うことなしなんですが、その可能性は極めてゼロに近いので、それでは自分で、ということにしたのですが、なんと驚いたことに、それを持っている人、それも日本人がいることがわかったんですね。『Music for All Occasions』の存在を知ってから、ネットでかなり調べたけれども、海外のサイトでも全く情報を得られなかったのに、まさか日本のサイトで発見しようとは。しかもそれはよく知っているサイト。

そのサイトは「どい」さんという方が運営されている「letter from home」。このサイト、達郎さんのサンデー・ソングブックでかかった曲を毎週紹介をされていて、昔から何度も拝見していました。で、ジャック・ケラー特集が行われた時の記事も何度か見ていましたが、その特集が行われた時のコメント欄に『Music for All Occasions』をお持ちだという人がコメントを寄せていたんですね。コードネームはA Passenger。まちがいなく日本人のはず。その人はジャック・ケラー自身がそのボックスのライナーノーツに書いたコメントを番組でかかった曲ごとに紹介されていました。この日この日この日のコメント欄です。いや、驚きました。この方の書かれたコメントを読む限り、大変誠実な人であるような印象。どうやって入手されたんでしょうか。ジャック・ケラーの知人だったのか、あるいは何か特別なルートをお持ちなのか。

それにしてもジャック・ケラーのコメントはどれも興味深いものばかり。例えば前回紹介した「How Can I Meet Her?」についてはこんなコメント


This was one of those songs that was written and demoed especially for an artist (with Carole King singing the male lyrics), and they actually did it.

つまり、これはエヴァリー・ブラザーズのために作った曲で、キャロル・キングといっしょに歌ったデモを作ったようで、エヴァリーはそのデモの通りに歌ったと。


それから「Venus In Blue Jeans」についてはこんなコメント。


This song started out as a parody of Paul Anka's lyrics (moon & June, love & above, etc.). Carole King wrote the arrangement. I remember going over to her house the night before the session to show her the song. I can't believe that no one has used this song in a commercial.


この曲のアレンジを考えたのもキャロル・キングなんですね。


へえ~と思ったのはボビー・ヴィーの歌った「Please Don't Ask About Barbara」のコメント。


My usual co-writer, Howard Greenfield, asked me to write a melody to a lyric that a friend of his wrote. It became the follow-up "Run To Him.”

他にも興味深い話ばかり。ということで、急遽、僕がボックス用に作っていたブックレットにこの方のコメントを含めたジャック・ケラーの曲解説を載せることにしました。おかげでページ数は大幅に増加。

さらに完成寸前に、ボックスセットからは外した曲をぼんやりと聴いていたら1曲とてもいい曲があって、最終段階でそれを差し替え(そのためにブックレットに載せた曲名を変更しなければならなかったので、印刷のし直し)。まるで大瀧さんがやっていたようなことをやりました。

でも、どうにか昨日の予定時間にぎりぎり完成。ある方に出荷しました。さすがに疲れました。


それはさておき「letter from home」というサイトのコメント欄に書き込みをされた方、いつか何らかの形で僕のブログに気がついてもらえないものかと考えています。

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by hinaseno | 2017-03-22 14:56 | 音楽 | Comments(1)

ジャック・ケラー・ボックスもこの連休で完成、としたかったのですが、海外に注文しているシングル盤がまだ1枚届かない状態が続いています。明日のナイアガラ・デイでの完成を考えていたので、明日の午前中まで待ってみるつもり。来なければそれを外して作ることにします。でも、歌っているのがあのジミー・ロジャース(カントリーの人ではなく「Secretly」を歌っているシンガーの方)なので気になります。

で、作業が中断したために、ふと、当初7枚の予定にしていたボックスに急遽8枚目を入れることを考えました。「Most Favorite Jack Keller’ Songs」と題して僕が最も好きなジャック・ケラーの曲を集めたもの。全部で30曲。

これが結構大変。10曲くらいは文句なしに決まったのですが、あとの20曲を昨日1日がかりで考えていました。


さて、その文句なしに入る1曲であるエヴァリー・ブラザーズが歌った「How Can I Meet Her?」について今朝、驚くべきことを発見。なんとこの曲、前回紹介した「(I Play The) Part of a Fool」が収録されたバリー・マンの作品集を出しているNot Now Musicというレーベルから同じシリーズで出ているキャロル・キング作品集に収録されていることがわかりました。これですね。

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それに限らずiTunes Storeをチェックしたら「How Can I Meet Her?」はいくつものキャロル・キング作品集に収録されて売られています。

ひどい。

これはB面の曲ですが、A面の「That’s Old Fashioned」は全米7位の大ヒット。「How Can I Meet Her?」も最高位75位にランクされた曲。いろいろとチェックしたけど、どれもレーベルにはきちんとGoffin - Kellerと記載されています。こんな感じで。

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まあ、たぶんこの曲の作詞者がジェリー・ゴフィンということで、もしかしたらキャロル・キングとジェリー・ゴフィンの(二人の共作という意味ではない)作品集にこの曲が入れられて、で、そのあと適当に音源を集めてCDを安く作るレーベルがキャロル・キングの作品として入れたんでしょうね。

ちょっと調べたらすぐにわかるはずなのに。


それはさておき「How Can I Meet Her?」にはおもしろいエピソードがあります。こちらは間違いに気がついたらすぐに謝って訂正する方の話。

以前にも紹介しましたが、「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のジャック・ケラー特集のときに大瀧さんはこんな話をしていました。ボビー・ヴィーの「Run To Him」と「Please Don't Ask About Barbara」をかけた後のこと。


ここでひとつ謝らなくちゃいけないんですけど、ここで次はエヴァリー・ブラザーズの「How Can I Meet Her?」がかかる予定だったんですけども、これをですね、キャロル・キングの特集のときに間違えてかけてしまいましたのでございますよ。え~、♫ハウ・キャナイ・ミーハ~♫ですけどね、なんでかけちゃったのか、実に私のミスでして申し訳ありません。「That’s Old Fashioned」のB面だったんですけどね。エヴァリーはそういえば両面ヒットが多いですけどね。♫ハウ・キャナイ・ミーハ~♫とここでくる予定だったんですけど、そして「Don't Ask Me To Be Friends」も続く予定だったんですね。この「Don't Ask Me To Be Friends」も僕は好きなんですけどね、現在、ちょいとお皿(レコード盤のこと)がなくてかけられません。いやぁ~、かけたいなぁ。

と、こんなふうに大瀧さんは話しているんですが、実は「How Can I Meet Her?」はキャロル・キングの特集のときにかかっていないんですね。エヴァリー・ブラザーズでかかったのは「Crying In The Rain」だけ。何度聴き返しても「How Can I Meet Her?」はちらっともかかっていないし、『KAWADE 夢ムック 増補新版 大瀧詠一』に掲載されている「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の曲目リストにも「How Can I Meet Her?」は載っていません。「なんでかけちゃったのか、実に私のミスでして申し訳ありません」と言っていますが、なんでかけちゃったと勘違いしたんだろうかとずっと謎でした。でも、どうやらその謎がわかりました。やはりどうやら大瀧さんはキャロル・キングの特集の第一回目のときに間違えて「How Can I Meet Her?」をかけていたようです。

僕が今聴ける音源ではエヴァリー・ブラザーズの「Crying In The Rain」がかかった後に、キャロル・キング自身が歌う「Crying In The Rain」が収められています。『KAWADE 夢ムック 増補新版 大瀧詠一』に掲載されている「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の曲目リストでもそうなっています。でも、よく聴いてみるとこのキャロル・キング自身が歌う「Crying In The Rain」はちょっと不自然なんですね。どうやらこれはミスに気がついた大瀧さんが後で曲を差し替えたようです。

実は今、僕をはじめ一部の人が聞くことができる「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の音源は、大瀧さんが番組を始めてしばらく経ってから、テープ・サービスとして過去の放送を聴きたい人に配ったり、あるいは事務所でダビングさせたもののようです。で、そこで配られたのは実際に放送されたテープではなく、曲を入れ替えたものだったんでしょうね。

まあ、考えてみれば、そのキャロル・キング特集というのは、「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の第一回目の放送でもあるので、真夜中の3時に、どんな番組かわかりもしない放送を最初から録音する人なんていません。


では、どうしてこれに気がついたかというと、キャロル・キング自身が歌う「Crying In The Rain」をかけたあとの大瀧さんの言葉でした。普通だったら「キャロル・キングの”Crying In The Rain”でした」というはずなのに、それがなく、ちょっと不自然な間があってこんな言葉が語られます。実際の放送では「How Can I Meet Her?」がかけられて、「エヴァリー・ブラザーズの”Crying In The Rain”、そして”How Can I Meet Her?”でした」という言葉の後に語られたはずの言葉です。


え~、エヴァリー・ブラザーズといいますと、いわゆるポップ・カントリーのはしりと言われますが、ケイデンスから「Bye Bye Love」でデビューしたのが57年です。ケイデンスというとジョニー・ティロットソンもそうで、ジョニー・ティロットソンの初期の頃もいわゆるポップ・カントリーのはしりという感じがしますが、ケイデンスというレーベルがポップ・カントリーというイメージがあるんですけど。ケイデンスからワーナー・ブラザーズに移ったのがちょうど1960年で、5枚連続両面ヒットと移籍しても全然人気は変わりませんでした。「Crying In The Rain」が6枚目で「How Can I Meet Her?」が7枚目で、7枚目の「That’s Old Fashioned」がA面でした。

ここで「How Can I Meet Her?」のことをちらっと言ってたんですね。なんで気がつかなかったんだろう。もちろん曲をかけたがゆえの言葉。

というわけで、廉価版のキャロル・キング作品集にジャック・ケラーが作曲したエヴァリー・ブラザーズの「How Can I Meet Her?」が収録されていることに気がついたことで、思わぬ発見ができました。


ところで、これも今日気がついたのですが、今年の1月にこれまたよくわからないレーベルから『The Gerry Goffin & Carole King Songbook: Will You Love Me Tomorrow』というタイトルのこんなCDが出ていて、これにも「How Can I Meet Her?」が収録されているのがわかりました。

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以前ACEから出たこの作品集の写真とまったく同じレイアウト。

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写真をカラーに加工していますが、ひどいものですね。くれぐれもお間違いのないように。

ってことで、最後になりましたが「How Can I Meet Her?」を。ジャック・ケラーが書いた曲の中ではいちばんかっこいい曲だと思っています。




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by hinaseno | 2017-03-20 12:34 | 音楽 | Comments(0)