Nearest Faraway Place nearestfar.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

<   2016年 06月 ( 20 )   > この月の画像一覧



前回、7月7日に発売される世田谷ピンポンズさんの新しいアルバム『僕は持て余した大きなそれを、』のジャケットを少し紹介しましたが、改めて新装版の『ニュータウン』も含めてのジャケットの話を。
デザインを手がけられたのはいずれも輪佳(waca)さんですね。
まずは『僕は持て余した大きなそれを、』のジャケット。
a0285828_13563460.png

印象的なのは顔を寄せあう二人の髪の毛の色。とてもインパクトのある赤と青(ペパーミント・ブルー?)。
右側に大きく描かれた赤い髪をしているのはまちがいなく女の子なので、左のやや頼りなさそうな表情をしている青い髪をしているのは男の子ということになります。輪佳さんが手がけられた世田谷ピンポンズさんのジャケットに男性が登場するのは初めてではないでしょうか。抒情的な雰囲気はこれまで通り。たぶん輪佳さんは意識されたこともないだろうと思いますが、先日、美術館で見て来た竹久夢二のいくつかの絵の雰囲気とどこか重なります。

で、こちらが『ニュータウン』の新装版。
a0285828_13565357.png

これも基調になっているのは青と赤。でも、不思議な画像ですね。もしかしたら写真画像を編集したものなのかもしれませんが、でもやっぱり絵のはず。実在の町なのか架空の町なのか。
道路の真ん中あたりを走っているのは路面電車のようにも見えます。現代の街のように見えて、でも、どこかなつかしい。

というわけで、すでに1枚持っていますが、このジャケットのCDは絶対に持っておきたいですね。『ニュータウン』は最後に収められた「木漏れ日拾い」がとにかく好きです。世田谷ピンポンズ・ベスト・ソングズを選んだらベスト5には絶対に入る曲。そうだ、いつか世田谷ピンポンズ・ベスト・ソングズ20を選んでみよう。ほかの人のベスト20も訊いてみたいです。
ところで『ニュータウン』の4曲目に収録された「トロワ・シャンブル」って何のことだろうかと思ったら、東京の下北沢(ほかにもあるのかな)にある喫茶店の名前なんですね。

これでようやく収録曲もわかり、ジャケットもわかりました。あとは曲を聴くだけですね。新作のデモCDを聴かれたおひさまゆうびん舎の窪田さんから「大感動しますよ」との連絡をいただきました。
7月7日が楽しみです。
[PR]
by hinaseno | 2016-06-30 13:57 | 音楽 | Comments(0)

今、毎朝最も楽しみにしているのが朝日新聞に連載中の鷲田清一先生の「折々のことば」。
とはいっても新聞は取っていないので、読んでいるのはネットのサイト。朝起きて、珈琲をいれて、パソコンの前に座ったらまず最初にここを開いています(正確にいえば、朝起きて寝床の中でiPhoneを使って最初に見るのはアゲインの石川茂樹さんの「今日はこの曲」です。今日の話には数年前に僕も参加させていただいたあの遊びのことに触れられていました)。

鷲田先生は僕が最も尊敬し、信頼する方のお一人だったので、その鷲田先生が、大岡信の「折々のうた」の後を継いで「折々のことば」を始められたときには大げさでなく狂喜乱舞でした。いったい鷲田先生がだれの、どんなことばを取り上げるのか心わくわくの日が始まったんですね。

で、期待通り、というよりも、思いもよらない、でも僕にとってはうれしくて仕方がないような人たちのことばが次々に登場しました。
最近では川本三郎さん。3日前と今日は、先程の石川茂樹さんの同級生でもある平川克美さんと内田樹先生がそれぞれ2度目の登場。それ以外にもあの人この人。まるで、どこかで鷲田先生が僕の言葉を見ていてくれているのではないかと思えるくらいに。

なかでも腰が抜けるほどびっくりだったのが、「折々のことば」が始まって間もない18回目に取り上げられたこのことば。
「夢でもし逢えたら 素敵なことね」

いうまでもなく大瀧さんの言葉、正確には大瀧さんが作詞作曲した「夢で逢えたら」という曲の中の言葉。この曲はもちろん昨日紹介した「ベスト・ソングズ25」(12位)に入れています。実は10位に何を入れるかということで「快盗ルビイ」と「魔法の瞳」と「夢で逢えたら」はずいぶん悩んでしまって、「夢で逢えたら」も一度は10位に入れていました。

さて、鷲田先生のコメント。

 うんと遠く離れていても、瞼を閉じればすぐに逢える。それを楽しみに眠れたら、眠ることも素敵になる……。私が死んだら、もし葬式でもしてくれるなら、この曲を流してほしい。そう息子たちには頼んである。もちろん、差別を受けながらしびれるようなブルースを紡ぎだした黒人に憧れ、顔を黒塗りした愛すべき“まがいもの”たち、ラッツ&スターの歌で。

「私が死んだら、もし葬式でもしてくれるなら、この曲を流してほしい。そう息子たちには頼んである」と書かれていますね。それだけで鷲田先生のこの曲への思い入れがわかります。
で、最後に添えられているのはこの言葉。「ラッツ&スターの歌で」。

鷲田先生がこの言葉を取り上げられたときには、今年出た『DEBUT AGAIN』に収録された大瀧さん自身が歌うストリングス&チェンバロ・バージョンはもちろん聴いていなかったし、『Best Always』に収録されて、大瀧さんの葬儀のときに流されて参列者のだれもが驚愕したという大瀧さん自身の歌うバージョンも聴かれていなかったと思うので、もし今ならば鷲田先生はきっと「『DEBUT AGAIN』に収録された大瀧詠一自身の歌で」と書き添えられるはず。

さて、この「夢で逢えたら」のことばだけでもびっくりだったんですが、今年の初めの301回目に、なんと2度目の大瀧さんのことばが登場したんですね。今度は大瀧さんを取材した記者に大瀧さんが語ったということば。
きみはすぐ「なるほど」って言うね。

鷲田先生のコメント。

 知りあいの記者がこの音楽家を取材中、よく理解できないことがいろいろあって、発言が途絶えないようつい相づちを打っていたらこう言われたという。何度も同じ質問を受けるプロは、ふつう宣伝もあって期待されているとおりに答えはするが、他方で、知らない自分に気づかせてくれるような反応を密かに求めている。通じていないということがときにプロを奮い立たせる。

このコメントを読んだだけで、鷲田先生が大瀧さんという人をよく理解されていることがわかります。特に最後の「通じていないということがときにプロを奮い立たせる」という部分にこそ、大瀧さんという人の人柄というか真髄を表しているので。

このような大瀧さんが、亡くなられる前年までの6年間、対談を続けられたのが内田樹先生と平川克美さんと石川茂樹さんでした。
特に大瀧さんが「密かに求めてい」たはずの「知らない自分に気づかせてくれるような反応」を出してくれることで喜ばれていたのは、三人の中でただひとりナイアガラーでもなく、当初は、大瀧詠一ってだれ? このおっさんは何なんだって態度で対談に臨まれた平川克美さんだったと思っています。間違いなく。
大瀧さんと平川さんのお二人が、言葉が通じないやりとりを何度もしながら(大瀧さんの頭に「・・・」が浮ぶ瞬間が何度も)、お互いに信頼する気持ちを高めていくという姿が見られたのがラジオデイズの「大瀧詠一的」のいちばんの聴きどころだったのかもしれません。

その平川さんの新刊 が今月初めに出ました。
タイトルは『言葉が鍛えられる場所』。
これが本当に素晴らしい本で、先日の鷲田先生の「折々のことば」に取り上げられていたのもこの本からのことばでした。

この最後の章の最後の節のタイトルは「言葉が必要なのは、言葉が通じない場所」。
こんな言葉が出てきます。

言葉がうまく通じないその分だけ、思いは通じるということもあるのです。
言葉が通じない分だけ、相手のヴォイスは聴き取れていたということかもしれません。

平川克美さんの『言葉が鍛えられる場所』についてはまた改めて紹介します。今年の上半期に読んだ本の中でベスト1は間違いなくこの本でした。

ところで、鷲田先生は現在、京都市立芸術大学の理事長・学長をされていて、若い人たちの芸術的な営みに目を向けられているので、いつか鷲田先生の目に、同じ京都で活動する世田谷ピンポンズさんのこの新しいアルバムのジャケットに目がとまって手に取ってもらえないかと思っています(輪佳さん、すばらしいジャケットを描かれました!)。
a0285828_13114545.png

さらに希望をいえば、その一曲目に収録された「早春」の、

「春になったら暮らしも少しずつ上向いていくだろう カランコロン下駄を鳴らして 希望見失わずにやって行きたい」

なんて言葉が「折々のことば」に取り上げられたら最高ですね。
ピンポンズさんが「言葉がうまく通じない」中で「言葉が鍛えられた場所」に生きてきたことはいうまでもありません。
[PR]
by hinaseno | 2016-06-28 13:11 | 雑記 | Comments(0)

自分のベスト30を選んだ後で、個々の選定者(全部で25人)が自分の選んだものとどれだけかぶっているかを確認しました。この作業は結構面白かったです。というか、この作業をしたくて自分のベスト30を選んでみたような気もします。
最高は15曲、最低は4曲。平均はほぼ9曲。重なった曲数が低い選定者が評価する音楽を低く見るつもりなんて全然ありませんが、これから音楽評を見るときに結構参考になりそうです。やはりただビーチ・ボーイズが好きだというだけではわからない部分もあるので。

最高ポイントの15曲が重なったのは木村ユタカさん。なるほどでした。もちろんよく知っている音楽評論家。森さんは12曲。森さんとは上位に重なる曲が集中しています。ちなみにcircus town.netのたかはしかつみさんとは11曲。

さて、これまで好きなものに順位をつけることなんて、あまり意味がないように感じていましたが、それなりに楽しい作業だったので、では、ということで大瀧さんの曲をやってみることにしました。これがまた予想通り大変な作業。もちろんこれまで一度もしたことはありません。せいぜい今いちばん好きな曲はこれだなと考える程度。
一応条件としては他人に提供した曲は省きました。ただし、他人に提供した曲でも自分が歌ったものはOK。カバーもOK。
それから、できれば選んだものを1枚のCDに焼いておこうと思ったので、時間の関係でベスト25ということにしました。

選んでみて驚いたのは(自分で選んだくせに、ですが)、ベスト10にCM関係の曲が半分も。「Cider ‘74」と「オシャレさん」は大瀧詠一という人を知らないときにCMで耳にしていた曲。
というわけで大瀧詠一ベスト・ソングズ25を。
曲ごとのコメントはしません。YouTubeに音源があるものだけ貼っておきます。

1位 CM Special Vol. 2


2位 ペパーミント・ブルー


3位 Tシャツに口紅


4位 Velvet Motel


5位 オシャレさん

6位 Big John A TYPE~B TYPE

7位 The Very Thought Of You


8位 Cider ‘74


9位 Cider ‘83


10位 快盗ルビイ


11位 魔法の瞳


12位 夢で逢えたら(ストリングス・ミックス)


13位 朝寝坊


14位 朝

15位 論寒牛男


16位 おもい(Doo Wopバージョン)


17位 三文ソング

18位 座 読書


19位 木の葉のスケッチ


20位 オリーブの午后


21位 雨のウェンズデイ


22位 Water Color


23位 カナリア諸島にて


24位 FUN X 4


25位 空いろのくれよん

[PR]
by hinaseno | 2016-06-27 12:02 | ナイアガラ | Comments(0)

せっかくなので最初にiTunesのプレイリストに「ベスト・ソングズ30」に入りそうな候補をずらっと入れて、40曲くらいまで絞ったときに残っていた曲を並べておきます。全部で15曲。〔 〕内の数字は『レコード・コレクターズ』の順位。空欄はランク外です。

Farmer's Daughter〔 〕



アルバムとしてはここ数年よく聴いていたのは最初期の『サーフィン・サファリ』『サーフィンUSA』あたりでしたが、曲としてはベスト30に1曲も入りませんでした。ただ、最終候補に残ったのが『サーフィンUSA』のA面2曲目に収録されたこの曲。メロディーもいいし、ブライアンのファルセットも素晴らしい。

ここからの4曲は『Friends & 20/20』の2in1に入っていた曲。どちらかといえば癒し系の曲が並びます。この『Friends & 20/20』はよく聴きましたが、どれが『Friends』の曲でどれが『20/20』の曲なのかいまだによくわかっていません。

Anna Lee, The Healer〔71位〕



この地味な曲が100位に入っていたのにはびっくりでした。

I Went To Sleep〔 〕



例の『Hawthorne, CA』に入っていたアカペラ・ミックスが素晴らしくて大好きになりました。

Time To Get Alone〔 〕



これも『Hawthorne, CA』に収録された別バージョンのエンディングのアカペラ・コーラスが素晴らしいのでそちらを貼っておきます。「I Went To Sleep」と「Time To Get Alone」は似たタイプの曲ですが、アルバムでも2曲並んで収められていて、僕の中では2つで1つという感じの曲になっています。

The Nearest Faraway Place〔 〕



ブログのタイトルになっている曲です。作曲はビーチ・ボーイズに途中から入ったブルース・ジョンストン。彼がビーチ・ボーイズのメンバーとして初めて作った曲ですね。ブライアンの作った「Let's Go Away For Awhile」に勝るとも劣らない名曲だと思います。 実はヴォーカルを入れたものもあったそうですが使われなかったんですね。いったいどんな詞がついていたんだろう。

ここからの6曲は『Sunflower / Surf's Up』の2in1に入っていた曲。この2in1も本当によく聴きました。
まずは『Sunflower』の4曲。このアルバムはとにかく素晴らしい。

This Whole World〔70位〕



実はスプリングが歌ったもののほうが好きです。これがスプリングの歌ったもの。



Deirdre〔44位〕



前作『20/20』にはひっそりとインストの曲が入れられただけのブルース・ジョンストンですが、この『Sunflower』には彼のヴォーカル作品が2曲も。これは名曲です。

All I Wanna Do〔 〕



昔『Sunflower』がCDで再発されたときに達郎さんが新春放談でかけたのがこの曲。ずいぶん地味な曲をと当時は思いましたが、じわじわとくる曲です。

Our Sweet Love〔 〕



この曲は絶対に100位に入っていると思ったら入っていないんですね。『Made In California』に収録されたアカペラ・ミックスも素晴らしいです。

At My Window〔 〕



「窓」の曲です。鳥の声が聴こえたりして何ともかわいらしい曲。

Cool, Cool Water〔93位〕



これもコーラスが素晴らしいです。

で、『Surf’s Up』から2曲。

Disney Girls (1957)〔24位〕



これもブルース・ジョンストンの曲。超名曲です。

'Til I Die〔47位〕



ブライアンのソロアルバム『I Just Wasn't Made for These Times』を聴いて好きになりました。『Endless Harmony Soundtrack』に収められたヴィブラフォンにより長いイントロのあるバージョンも好きなので、そちらを貼っておきます。

Match Point Of Our Love〔60位〕



78年に出た『M.I.U. Album』に収められている曲。初めてこの曲を聴いたときに、この時期のブライアンがこんな爽やかな曲を書いていたなんてと本当に驚きました。声もこの時期のブライアンが歌っているとは思えない。とにかく素晴らしい曲です。

で、最後はこれです。
Getcha Back〔61位〕



ビーチ・ボーイズのファンになって、その新曲を初めてリアルタイムで聴いたのがこの曲。あの「Hushabye」風のコーラスが聴けます。
前にも書いたことがありますが、この曲が出て間もない時期に、大瀧さんが何かのラジオ番組に出演されて、確か大瀧さんがこの曲をリクエストしたのですが、曲がかかったあとに女性のパーソナリティの人が「大瀧さんが作った曲みたいですね」と言ったら大瀧さんが「ドキッ」と答えたのが印象に残っています。
ちなみに曲を書いたのはマイク・ラブとテリー・メルチャー。
[PR]
by hinaseno | 2016-06-25 14:24 | 音楽 | Comments(0)

21位と22位は『クリスマス・アルバム』からのもの。いずれも100位にランキングしていないのが不思議です。
21位の「The Man With All The Toys」。



ブライアンとマイク・ラブが交互にリード・ボーカルをとっているところが好きなんでしょうね。曲もとってもシャレています。

22位の「Christmas Day」。



アル・ジャーディンがリード・ボーカルをとっている曲ではいちばん好きです。アルとは思えないくらいにソフトに歌っています。この曲のことはこの日のブログに書いていますね。

23位の「I Just Wasn't Made For These Times」。



『PET SOUNDS』ではこの曲がずっといちばん好きでした。

24位の「Wonderful」。



もちろん『スマイル』バージョンです。これほど美しい曲はないと思っているのですが、これも100位に入っていないんですね。『AN AMERICAN BAND』でのブライアンの弾き語りは衝撃でした。

25位の「Caroline No」。



26位の「God Only Knows」。



この『PET SOUNDS』の2曲は当然のランクインです。

27位の「Meant For You」。



『Friends』の1曲目、それからブライアンの『I Just Wasn't Made for These Times』の1曲目に収録された1分にも満たない小品。でも素晴らしい曲です。
3年前に出た『Made In California』に収録されたこれのロングバージョン(それでも1分50秒)にはびっくりでした。僕のCDにはロングバージョンを入れています。

28位の「Had To Phone Ya」。



これも100位に入っていないんですね。ブライアンの奥さんがいたハニーズのバージョンを聴いて好きになりました。これですね。



29位の「The Night Was So Young」。



実質的にはブライアンのソロアルバムといってもいい『LOVE YOU』に収録された曲。

30位の「Heroes And Villains」。
本当は30位はブログのタイトルにしている「The Nearest Faraway Place」にするつもりでいたんですが、結局これを入れました。ただしこれはシングルやアルバム『Smiley Smile』に収録されたものではなく、この『スマイル』バージョン。
この壮大な組曲の2:08あたりから出てくる「カンティーナ」が素晴らしいんですね。特にブライアンがファルセットで歌う「Dance Margarita, don't you know that I love you?」は死ぬほど好きです。


[PR]
by hinaseno | 2016-06-23 11:54 | 音楽 | Comments(4)

ビーチ・ボーイズ・ベスト・ソングズ30を並べてプレイリストを作ったら、何曲かやや長めの別バージョンを入れているのにもかかわらず、トータルで1時間15分。1枚のCDに十分収まることがわかったので、早速作りました(ジャケットは思案中)。それにしても短い曲が多い。
そういえば、ツイッターの動画がこれまでの30秒から最大140秒(2分20秒)になるとの情報。今回選んだビーチ・ボーイズの曲であれば半分くらいはこれに収まります。これからは2分20秒に収まる曲を作る人が増えてくるかもしれないですね。

ところでようやく選んだ30曲ですが、何度か聴いているうちに順位を変えておけばよかったなと思う部分も。11位以下は順位はあまり関係ないと思ってください。
ということで、今日は11位から20位までの紹介。

11位の「And Your Dream Comes True」。



ほんの1分あまりの小品ですが、これは本当に素晴らしい。ビーチ・ボーイズの最高に美しいアカペラを聴くことができます。

12位の「Let Him Run Wild」。



この曲に関しては一つ思い出が。昔、達郎さんの番組に桑田佳祐さんがゲストに来たんだったか、その逆だったかは忘れてしまいましたが、桑田佳祐さんにビーチ・ボーイズの曲で何か1曲を、ということになって、僕はきっと桑田さんは「サーファー・ガール」系のバラードを選ぶんだろうと思っていたら、桑田さんが選んだのがこの「Let Him Run Wild」。当時はあまりこの曲には馴染みがなくて意外に思ったものでしたが、でも、じわじわとよくなってきて、この順位に。トップ10入りする日も近いかも、です。
この曲も「The Little Girl I Once Knew」と同じく『Pet Sounds』や「Good Vibration」への移行期的作品ですね。

13位の「Summer Means New Love」。



この曲にも一つ思い出が。ある時に知り合った女性(ちょっと年上)が、彼女の好きな浜田省吾の曲を集めたカセットをくれて、浜田省吾なんかまともに聴いたこともないなと思いながらぼんやりと聴いていたら、突然この「Summer Means New Love」のフレーズが出てきてびっくりしたんですね。
この「二人の夏」という曲。もろビーチ・ボーイズですね。



それから間もなく達郎さんがこの「二人の夏」をカバーしたのにもびっくりでした。

さて、ビーチ・ボーイズといえば3連のバラード。「Summer Means New Love」にも確か詞がつく予定だったんですね。
というわけでここからは3連バラードがさらに4曲続きます。ただし『コレクターズ』の上位に入っている「サーファー・ガール」や「In My Room」は入っていません。

14位は「Ballad Of Ole' Betsy」。



これは本当に素敵な曲ですが、『コレクターズ』の100位に入っていないんですね。信じられない。でも、選定者のアンケートをみたらひとりだけベスト30にこの曲を入れている人がいました。
あのペットサウンズの森勉さん、なんと6位。さすが森さんです。

15位の「The Warmth Of The Sun」。



この曲、曲もいいけど、マイク・ラブの書いた詞も素晴らしいんですね。
そういえばこの曲はおひさまゆうびん舎の5周年のお祝いに作ったCDに入れました。CDのタイトルは『Small Town Under The Warmth of The Sun』。1曲目にもビーチ・ボーイズの「Their Hearts Were Full Of Spring」を入れていました。「Their Hearts Were Full Of Spring」もベスト30の候補には入っていましたが、残念ながら外しました。
ちなみにこのCD、高橋和枝さんのワークショップのときにずっと流れていることに途中で気がついてびっくりしました。

16位の「Girls On The Beach」。



やはり達郎さんがカバーした影響が大きいです。

17位の「Keep An Eye On Summer」。



これもいい曲です。この次に「We’ll Run Away」も入れていましたが、結局外しました。

18位の「Don't Worry Baby」。



ビーチ・ボーイズのファンではとりわけ人気の高い曲ですね。ベスト100の4位。もちろん大好きです。

19位の「I Do」。



1990年頃に出たビーチ・ボーイズの2in1にCDは、音の良さとボーナストラックに狂喜乱舞したものですが、なかでも『SURFER FIRL & SHUT DOWN VOL.2』の最後に収録されたこの曲の素晴らしさには腰が抜けました。
数年後に達郎さんがカバーしたのもうれしかったですね。

20位の「Little Saint Nick」。



とびっきりチャーミングなクリスマス・ソング。達郎さんはアルバム・バージョンの方が好きだと言っていたような気がしますが、僕はイントロにヴィブラフォンの音が入ったこのシングル・バージョンの方が好きです。
[PR]
by hinaseno | 2016-06-22 11:37 | 音楽 | Comments(0)

昨日、6月20日は、わがブライアン・ウィルソンの74歳の誕生日。まだまだ現役でがんばっています。
ってことで、本当は昨日アップしたかったのですが、久しぶりにビーチ・ボーイズの話を。

数日前に、何度か紹介しているこちらのサイトで、たかはしかつみさんが今月号の『レコード・コレクターズ』の「ビーチ・ボーイズ・ベスト・ソングズ100」という特集に触れられていて、たかはしさんが30曲を選ばれていたのに刺激されて、僕もビーチ・ボーイズ・ベスト・ソングズ30を選んでみました。
雑誌は買っていなかったので(最近はすっかり『コレクターズ』をチェックしなくなりましたが長門芳郎さんの連載コラムはときどき立ち読みしています)、とりあえず買ってきておいて、自分のベスト30を選んだ後で特集を見ることにしました。

それにしても数ある曲の中から30曲を選ぶというのは予想以上に大変な作業で、結局一日で終わりませんでした。ざっと好きな曲を40曲くらいリストアップしたものの、そこから30曲に削るのが大難航。最後は泣く泣く何曲か落としました。
それから順位も、特に11位以下に関しては厳密にするのは無理。たかはしさんや、あるいは『コレクターズ』でベスト30を選ばれた評論家の人もきっと同じだろうと思います。

というわけで、あくまで2016年6月現在でのビーチ・ボーイズ・ベスト・ソングズ30を。ちなみに〔 〕内の順位は『レコード・コレクターズ』のランキング。空欄になっているのはランク外です。

1位〔29〕 The Little Girl I Once Knew
2位〔35〕 I Can Hear Music
3位〔36〕 Let's Go Away For Awhile
4位〔20〕 Add Some Music To Your Day
5位〔23〕 Your Summer Dream
6位〔18〕 All Summer Long
7位〔80〕 She Knows Me Too Well
8位〔11〕 Please Let Me Wonder
9位〔40〕 Kiss Me, Baby
10位〔32〕 Hushabye
11位〔96〕 And Your Dream Comes True
12位〔21〕 Let Him Run Wild
13位〔66〕 Summer Means New Love
14位〔  〕 Ballad Of Ole' Betsy
15位〔17〕 The Warmth Of The Sun
16位〔16〕 Girls On The Beach
17位〔49〕 Keep An Eye On Summer
18位〔 4〕 Don't Worry Baby
19位〔65〕 I Do
20位〔38〕 Little Saint Nick
21位〔  〕 The Man With All The Toys
22位〔  〕 Christmas Day
23位〔14〕 I Just Wasn't Made For These Times
24位〔  〕 Wonderful
25位〔12〕 Caroline No
26位〔 2〕 God Only Knows
27位〔  〕 Meant For You
28位〔  〕 Had To Phone Ya
29位〔82〕 The Night Was So Young
30位〔13〕 Heroes And Villains

総評でいえば、『コレクターズ』のベスト10に入っているのはたったの2曲しか選ばれていません。『コレクターズ』で1位の「Good Vibrations」、3位の「I Get Around」も入っていません。一方で『コレクターズ』で100位に入っていない曲が6曲も入っています。僕の趣味がマニアックというわけでもないはずですが。

で、今日はとりあえず1位から10位までの簡単なコメントを。
まずは 1位の「The Little Girl I Once Knew」。



この曲についてはいつか書こう書こうと思いながら書けないままでいます。
「Good Vibration」や『Pet Sounds』を偉大なる完成形と考えるならば、これは移行期の作品ととらえられることになるのかもしれません。「Good Vibration」の1年前にシングルとして発売されていますがチャートは20位どまり。チャートの順位だけを考えれば失敗作ということになるんでしょうね。
僕は基本的には”完成”とか”傑作”と言われる作品よりは移行期のいくつかの失敗も含んだ実験的な作品を好む傾向があるんだとは思いますが、でもやっぱり「Good Vibration」よりもはるかにこの曲の方が魅力的だと思っています。この曲がなければ「Good Vibration」が生まれることは絶対になかったことは確か。
曲も複雑ですがコーラスも凝りに凝っていますね。特に『Hawthorne, CA』に収められたAlternate Versionの1:50あたりから出てくるアカペラ・コーラスは本当に素晴らしい。バックの演奏(もちろんレッキング・クルー)も最高です(『Unsurpassed Masters Vol. 11』を何度聴いたことか)。
でも、ビーチ・ボーイズ的にはやや無名な曲がちゃんと29位に入っているのはうれしかったです。

2位の 「I Can Hear Music」。



この曲のこともいつかブログに書こうと思いながら、...です。近年、急激に好きになった曲。
きっかけは大瀧さんの『Best Always』に収録された「CM Special Vol. 2」のアカペラ・バージョンを聴いて。「CM Special Vol. 2」はファンタスティック・バギーズの「Tell 'Em I'm Surfin'」を下敷きにしていることは有名ですが、最初の部分のバックコーラス(もちろんJack Tones)はもろ「I Can Hear Music」なんですね。びっくりでした。

3位の「Let's Go Away For Awhile」。



これは例の波の音をバックにしてかかった「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のインストゥルメンタル特集を聴いて以来、死ぬほど好きになりました。『Pet Sounds』の中ではダントツに好きです。

4位の「Add Some Music To Your Day」。これは昔、ブライアン・ウィルソンのライブで演奏されたアコースティック・バージョンを聴いて好きになりました。『Hawthorne, CA』に収録されたアカペラ・バージョンも最高です。



5位から10位にかけてはビーチ・ボーイズの曲を聴くようになった最初の頃からずっと好きな曲。5位以下になっていますが自分の中では永遠のベスト5です。
5位の「Your Summer Dream」。



これは1位の座が一番長かった曲。ギターで弾き語りした回数も一番多い。

6位の「All Summer Long」。



マイク・ラブの歌詞も素晴らしいですね。夏がいっぱいにつまっています。イントロの木琴が最高です。

ここから3曲はアルバムではいちばん好きな『Today』から。まずは7位の「She Knows Me Too Well」。



「The Little Girl I Once Knew」に奪われるまで、かなり長い間1位の座にいました。

8位の「Please Let Me Wonder」。



達郎さんがカバーしたことと、新春放談でこの曲をかけたときに大瀧さんが「『カナリア諸島』だね」と言った影響が大きいです。

9位の「Kiss Me, Baby」。



サビでブライアンとマイクが交互にリード・ボーカルをとるところがとにかく素晴らしい。これまた『Hawthorne, CA』に収録されたアカペラ・バージョンが最高。考えたら『Hawthorne, CA』の影響はかなり強いですね。あれで印象が変わった曲がいくつもあります。

10位の「Hushabye」。



ビーチ・ボーイズで最初に好きになったのがこの曲。選んだ30曲で唯一カバーですが、これがカバーだと知ったときには本当にびっくりでした。これほどビーチ・ボーイズらしいコーラスが聴ける曲はほかにありません。
[PR]
by hinaseno | 2016-06-21 22:35 | Comments(0)

東京にいないのに荷風が歩いた場所を歩けるというのは幸せなこと。

以前に何度か紹介したことがありますが、今から71年前の昭和20年6月18日の『断腸亭日乗』を改めて引用しておきます。

晴。昼飯後昨朝散策せしあたりを再び歩む。県庁門前の坂道を登り行くに道おのづから後楽園対岸の外の堤に出づ。橋手前に備前焼の陶器を陳列せし店舗、道の両側に並びたれど、店内寂として人影なく、半ば戸を閉せしもあり。橋を渡れば公園の入口なり。別に亦一小橋あり。蓬莱橋の名を掲ぐ。郊外西大寺に到る汽車の発着所あり。眼界豁然。岡山市を囲める四方の峰巒を望む。山姿優婉京都の丘陵を連想せしむ。渓流また往時の鴨川に似て形勢稍広大なり。河原に馬を洗ふものあり。網を投げ糸を垂るゝものあり。小舟を泛るものあり。宛然画裏の光景人をして乱世の恐怖を忘れしむ。晡時客舎にかへる


荷風はこの日、旭川にかかる鶴見橋、蓬莱橋を渡っています。で、例の西大寺鉄道の発着駅へ。参考のため以前作った地図を貼っておきます。
a0285828_1211852.png

赤い矢印で示した経路は別の日に荷風が歩いたと想定したものですが、この日荷風は宿泊していた松月を出て県庁のそばを通り、そのあと青の矢印で示した方向に向かいます。
荷風がここを渡ったと知って以来、何度ここを通ったことやらですが、実は昨日も。せっかくのいい天気だったので。
これが荷風の日記にも出てくる蓬莱橋。
a0285828_12112081.jpg

今は車も通れるようになっているので、頑丈に作られていますね。戦前の蓬莱橋の写真を探そうと思いつつ、すっかり忘れていました。またいずれ。ちなみにここを右に行けば後楽園です。

で、昔はこの蓬莱橋を渡った場所には西大寺鉄道の後楽園駅があったのですが、今、そこにあるのは夢二郷土美術館の本館。
a0285828_1211439.jpg

夢二の生家からは遠く離れた、夢二とはおそらくは何の関わりもないこの場所に夢二郷土美術館があるというのも不思議な縁。ちなみに母親の生まれた町でもある夢二の生家のある場所には夢二郷土美術館の別館があります。展示されている作品はもちろん本館の方が充実。
で、今、その本館で開かれているのが「ふるさと岡山を愛した夢二」という展示会。これがそのチラシ。
a0285828_12115687.png

というわけで久しぶりに本館に行ってきました。
お目当てはなんといってもこの日のブログでも紹介した「ふるさとの笛」。上のチラシでもこの絵が大きく使われています。この絵ほど僕に強く郷愁の思いを抱かせてくれるものは他にありません。

さて、いくつか夢二グッズを買って家に戻ったらちょっとびっくりなことが。
それは入場券に使われていた絵。なんとタイトルが「早春」。
実は以前に「早春」と題されたマグネットを買ったことがあって、この日も一つ買っていました。でもまさか入場券が「早春」とは。ブログ的にはなんともいいつながりでした。
a0285828_1212930.jpg

そういえば最初に引用した『断腸亭日乗』で、荷風は旭川のあのあたりの風景を見て、京都の鴨川に似ていると書いています。
鴨川といえばピンポンズさんの「鴨川慕情」ですね。これも名曲です。
こんな歌詞が出てきます。

見知らぬ川 叙情かな
見知らぬ川の流れは案外優しいな 何だか懐かしいな
なんてことないな なんて敏感で鈍感な僕の精神なんだろう
叙情 慕情 鴨川慕情 暮れてゆく初夏の夕べ
水面に映る東京 木綿のハンカチひらひら揺れて
叙情 慕情 鴨川慕情 暮れてゆく今日の夕べ
この街で生きていこう 生きていける

ピンポンズさんが東京を離れて京都にやって来たときのことを歌にしたものですね。
同じく東京を離れて岡山にやってきた荷風の気持ちと重なるように思います。
[PR]
by hinaseno | 2016-06-19 12:14 | 雑記 | Comments(0)

「早春」から「風」に


世田谷ピンポンズさんのライブがあった日の帰りの車ではずっと「早春」を聴いていましたが、三石の町を通るときに、ふと思い立って久しぶりに三石駅に立ち寄ってみることにしました。
駅舎には駅員が一人いたのでホームに入ってもいいですかと訊ねたら、次の列車が来る時間はまだ先なので、どうぞと。
ということで改札口を通って中に。
a0285828_13494625.jpg

これはホーム側から撮った三石駅の駅舎。この辺に見える建物の作りは昔のままなんでしょうね。

a0285828_135076.jpg

そしてこれはホームに上がって西の方を見た風景。すでに太陽は向う側の山に沈んでいます。時間は夕方の6時頃。5月の後半ではありますが、山にかこまれたこの町では太陽が沈むのは早く、町全体はすでにかなり薄暗くなっています。

で、この写真の右の方に見える2本の煙突こそが、まさに小津安二郎の『早春』のこのシーンの、池部良の後ろに見える煙突なんですね。
a0285828_13503098.jpg

映画を撮影した当時は何十本も立っていた煙突が今はほんの数本になってしまっているのに、その今残っている数少ない煙突の2本が映画のこのシーンに映っているものだとわかったときは本当に驚きました。
4年前の3月(まさに早春でした)に、なんのあてもなく三石の町を歩いたときに、ちょっと道に迷いかけていたら突然この場所に出たんですね。このときの驚きといったら。
a0285828_1351656.jpg


ところで、小津が初めて三石の町を見たはずの日のこと。この日のブログで書いたことの続きです。
『東京物語』に映ったものと同じ時刻表ではありませんが、同じ昭和28年3月15日改正の特急・急行・準急の時刻表が手に入って、また少しわかったことがあるのでそれを書いておきます。

小津が『東京物語』の撮影のために尾道に出発したのは昭和28年6月23日。野田高梧とともに大船駅で列車に乗ったんですね。例の厚田カメラマンの撮影日程表には大船発21時50分となっています。
ということから、おそらく小津たちが乗ったのは『東京物語』で笠智衆夫婦が乗り込んだ東京発21:00の急行安芸ではないかと考えました。
で、手に入れた時刻表を見たら21:00東京発広島行の急行がありました。
a0285828_13524932.jpg

この急行、大船発は21:52となっていて撮影日程表に記載された時間よりは2分遅い。でも、日程表を書いた厚田がその列車に乗ったわけではないので、だいたいの時間を書いた可能性もあります。

さて、この列車が三石をいつ頃通過したか、ということでこちらの方を。
a0285828_1353770.jpg

姫路着が9:45、岡山着が11:16、広島着が15:25。
残念ながら尾道や、三石に近い相生駅の到着時間が記載されていないのでやはり推測ということになりますが、前回は11:20くらいに三石を通過したのではと考えましたがもう少し早いですね。三石は姫路と岡山のちょうど真ん中くらいなので三石通過は10:30頃になりそうです。朝食も終えていちばんゆっくりできる時間ですね。外も明るい。

ゆっくりと窓の外を眺めることのできる時間であったこと、三石を通過する前にかなり長いトンネルがあったこと、そして進行方向の右側の座席に座っていたこと。いろんな偶然が重なって二人は三石の町に気づくことができたわけです。

ところで、小津の『早春』に主演した池部良は1990年代以降はエッセイストとして活躍します。あの2枚目ぶりからは想像もできないような、人を喰ったようなエッセイばかり。どこまでがホントでどこまでがウソなのかちっともわからない。教訓らしきものも何もないのですが、とにかく面白い。

実はそのタイトルには「風」がずらりと並んでいるんですね。池部良のエッセイを集めることは「風」を集めることでもありました。
a0285828_134917.jpg

[PR]
by hinaseno | 2016-06-18 13:54 | 映画 | Comments(0)

7月7日に発売される世田谷ピンポンズさんの新しいアルバム『僕は持て余した大きなそれを、』の収録曲がついに発表になりました。
前回のブログで「早春」はアルバムの1曲目がぴったりだなと希望も含めて書いたらまさにその通りでびっくりやらうれしいやら。CDをセットしたら最初に必ずこの曲が流れてくるんですね。

この曲、アルバム・バージョンがデモ・バージョンとどう違うのかを聴き比べるのも楽しみです。ただ、僕はデモ・バージョンをすでに100回くらい聴いているので、イントロのアレンジとかが違っているとちょっと戸惑ってしまうかもしれません。個人的にはどんなアーティストであれ、その曲の原初的な形の見えるデモ・バージョンが好きなので、「早春」もデモ・バージョンの方を好きになるのかもしれません。
本当にいいんですよ。ということなので、やはりピンポンズさんのライブに行かれて特典としてそのデモ・バージョンも手にされていた方がいいと思います。

さて、気になる収録曲、曲順はこうなっていました。

1. 早春
2. 風
3. ニューグランドカプセルルーム
4. ホテル稲穂
5. 鳴るは風鈴
6. ルノアール
7. 歌子ちゃん
8. カム・バック

残念ながら、木山捷平の詩に曲をつけた「船場川」「朝景色」、そして小山清の随筆に曲をつけた「かぜのたより」は収録されていません。これに関しては著作権等の問題がいろいろありそうなので、正規のアルバムに収録するのは難しいだろうと思っていました。でも、少なくとも姫路のおひさまゆうびん舎でのライブではこれからも毎回歌ってくれるだろうと思っているのでそれで十分かなと。この3曲はあの場所がなければ生まれなかった曲だと思うので。

ところで、今回未聴の曲もいくつかあってそれらももちろん気になるのですが、一番聴いてみたいのは2曲目に収録された「風」。
実はこの曲はおひさまゆうびん舎で昨年の11月に行なわれたライブで歌われていたんですね。
その日は僕がはじめてみたピンポンズさんのライブでした。まだピンポンズさんのCDは1枚も持っておらず、YouTubeに上がっていた曲を数曲聴いていただけ。ピンポンズさんの曲をほとんど知らない状態。
個人的にはその日は「船場川」を初めて聴けただけで舞い上がってしまっていたのですが、「船場川」以外に心に留まった曲のタイトルをメモしていました。
全部で6曲。先に言えば、最後の6曲目が「かぜのたより」。
その前の5曲はこうなっています。
「オレンジジュース」「名画座」「チンチン電車の走る街で」「ホテル稲穂」、そして「風」。
この「風」の次に歌われたのが 「風」つながりで「かぜのたより」だったので、そっちの衝撃が強くて(そばではおひさまゆうびん舎の窪田さんは曲紹介のあたりから号泣)、「風」の印象が薄くなってしまって結局ブログにはこの曲のことを書かずじまいでした。
でも、静かなバラード・タイプのとってもいい曲だったので、家に帰ってすぐに他のメモした曲とともに過去のアルバムに収録されているのかどうか調べました。でも、どこにも見当たらなかったんですね。歌った後、曲紹介をされたときにもしかしたら「ホテル稲穂」と同じく「風」も新曲だと言われていたのかもしれませんが、そのあとに次に歌う「かぜのたより」の話になって窪田さんだけでなく僕も興奮してしまったのでいろんな記憶が飛んでしまいました。

ということなのでその「風」が新しいアルバムに収録されているのを見て、これまた「わおっ!」でした。地味ながらも、まさにタイトル通りに風通しのいい魅力的な曲なので、それが収録されたこともうれしかったのですが、 「早春」の次の2曲目というのも素晴らしいと思いました。

僕が(レコードの)A面2曲目やB面2曲目の曲を愛することは、このブログでも何度か書いてきました。こういう曲があってこそ前の曲も活きるし次の曲が輝きを増すんですね。今は曲だけをインターネットでダウンロードする時代になってしまっているのですが、アルバムのいいところはこういう曲の居場所がきちんとあることなんです。
アルバムの聴き初めはきっと他の曲に目を奪われることになるのですが、何度も何度も聴いているうちに、この曲があったからこそ、って思えるような曲が、LPの時代には2曲目に置かれていました。ピンポンズさんはそれをよくわかっていらっしゃるなと思いました。「風」はまさにそういう曲。
あのライブの日に、「かぜのたより」をあれほどに感動して聴くことができたのは、実はその前に「風」が歌われていたからだったんだと、今、改めて思います。

さて、最後にもうひとつの注目のジャケットのことですが、「ジャケはしばし」とのこと。こちらの楽しみはもう少し先です。
[PR]
by hinaseno | 2016-06-16 11:32 | 音楽 | Comments(0)