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加東大介のインタビュー記事の載った『キネマ旬報』の1958(昭和33)年5月下旬号をパラパラとめくっていたら、興味深い特集記事が目に入りました。
タイトルは「新・盛り場風土記 武蔵小山」。
なんとペット・サウンズ・レコードのある、そしてアゲインのある武蔵小山の特集でした。当時の武蔵小山の写真もいっぱいです。
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でも、もちろんこの昭和33年にはペット・サウンズもアゲインもありません。いや、ブライアン・ウィルソンは『ペット・サウンズ』どころかビーチ・ボーイズすら結成していないですね。
この特集、商店街の話が中心ですが、びっくりするのは当時、武蔵小山周辺に映画館が5つもあったこと。いちばん新しくて大きかったのはムサシ小山東映。写真を見ると『一丁目一番地』と『大菩薩峠』が上映中のようです。他には巴里座、南星座、バラ座、荏原プリンス座。荏原プリンス座の写真を見るとジェームズ・スチュアート主演の『夜の道』とヒッチコックの『間違えられた男』が上映中。支配人の話によると西部劇や戦争もののときは入りが良かったとのこと。

ところで最初のページには武蔵小山にある小山台高校の写真もあります。昨年のセンバツに都立高校としては初めて出場した学校ですね。
現在、武蔵小山近くの荏原中延で隣町珈琲を経営されている平川克美さんもこの高校を出られているんですね。その平川さんがつい先日出されたのがこの『路地裏人生論』という本です。
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数年前に、朝日新聞で連載されこのブログでも何度も取り上げた「路地裏人生論」がようやく本になったわけです。まさに待ち続けた本でした。まだ読み始めたばかりですが、平川さんの出された本の中で”2番目に”好きになること間違いなしの一冊です。一番目はもちろん”ネクスト・ワン”(@ヒッチコック)です。
目次ページにずらっと並んだタイトルの言葉を見ると、いろんなテーマを扱っているのに、まるで一篇の詩のようにつながっているから不思議です。
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この本には新聞に連載されたエッセイの他に雑誌『ケトル』に書かかれたエッセイと書き下ろしのエッセイも収められています。その書き下ろしのエッセイに添えられているのが高原秀さんという方が撮られた写真。これがまたいいんですね。なんとなく武田花さんの写真を添えられた川本三郎さんの『私の東京町歩き』や『東京万華鏡』に通じるところがあります。
高原秀さんは平川さんと一緒に町歩きをされて写真を撮られたようですが、その場所はどうやら大田区の大森のあたり。写真が撮られた場所を地図で調べていたら、成瀬巳喜男の『おかあさん』のロケ地になっていると思われる場所にとても近いことがわかりました。そのあたりの地図をいろいろ見ていたのは本の数日前のこと。
こんなふうに何かがつながることは本当に愉しいです。
ちなみに『路地裏人生論』には武蔵小山の話も出てきます。タイトルは「神が降り立った場所」。もちろんペット・サウンズ・レコードやアゲインの「I」さんも出てきます。
タイトルの「神」はというと、いうまでもなく大瀧詠一さんのことですね。

とにかく僕にとってはたまらない話がいっぱいです。
小津の映画の話もブライアン・ウィルソンの話も西部劇の話も...
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by hinaseno | 2015-06-29 15:05 | 雑記 | Comments(0)

加東大介のこと


久しぶりに映画の話。
今、最も気になっているのが加東大介という俳優です。先日、ネットでようやく見ることができた成瀬巳喜男の『おかあさん』と『秋立ちぬ』(今は削除されていますね)、さらに今井正の『ここに泉あり』に出ていたことが大きいでしょうね。特に『おかあさん』は加東大介にしてはとても好感の持てる役柄。
加東大介を意識するようになったのはやはり小津の『早春』ですが、同じく小津の『秋刀魚の味』も含めて第一印象はなんとなく疎ましい役柄。でも、何度も何度も見ているうちにその演技の素晴らしさに気がついていって、すっかりその魅力にはまってしまいました。考えてみると『早春』は出演している人がすべて愛すべき存在になっていて、脇役でも最初が高橋貞二、次が三井弘次、そして今は加東大介。

そんなある日、いつものようにちょっとした偶然が起こります。
先日初めて見た『森崎書店の日々』という映画にちらっと映った本がこのブログでも紹介した旺文社文庫版の梶井基次郎『檸檬・ある心の風景』。主人公の菊池亜希子が読んでいた本です。その本のことが気になって古本屋に行って旺文社文庫が並んでいる棚を眺めていたら、まさにその梶井基次郎『檸檬・ある心の風景』の隣にこれがありました。
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加東大介が戦地での体験を記した『南の島に雪が降る』という本。こんな本を書いていたなんて全く知りませんでした。「人生とは、何かを計画しているときに起きてしまう別の出来事のこと」(by 星野道夫)ですね。後で調べたらこの『南の島に雪が降る』は今年になってちくま文庫、さらには光文社の知恵の森文庫から復刊されているのがわかりました。

これを読んで加東大介という俳優についてもう少し調べてみたくなったのですが、残念ながら加東大介が書いた本はどうやらこれだけ。加東大介について書かれた本もなさそうです。
でも、川本三郎さんの本を読んでいたら『キネマ旬報』の1958(昭和33)年5月下旬号に加東大介のインタビュー記事が載っていることがわかり、再び同じ古書店に行ったら、幸運なことにそれがありました。こういうのっていい形でつながっていくから不思議です(この『キネマ旬報』にはもう一つ面白いつながりがあったのですが、それはまた明日にでも)。
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加東大介の特集は「今日の傍役」というシリーズの4回目。
1958(昭和33)年といえば小津の『早春』に出て2年後のことなので『早春』や小津の話が語られていることを期待しましたが、残念ながらありませんでした(なぜだろう?)。
でも成瀬巳喜男に関する話はたっぷりとありました。一番よかったのはこの話でしょうか。終戦後、映画の役者になって東京に行ったものの、時代劇の役しかもらえない状態が続きます。こんなのでやっていけるんだろうかと思っていたときに成瀬から声がかかります。
そんなことをしているうちに、成瀬巳喜男さんから『おかあさん』のクリーニング屋の役に口がかかりました。以前、成瀬さんは前進座と『我等の仲間』というのを撮る予定だったことがあったのです。ところがそれがルンペンの話で、内務省から「そんなものは危険だ、いかん」という鶴の一声があり、クランクの初日にしてストップしてしまった。その時、私のことを覚えていてくれたのです。会社はウンとは言わなかったらしいのですが、成瀬さんが「同じ下町の人間なのだから、彼ならでる」とくどいてくれたという。電話でその話を聞いたときには、思わず電話口で泣きましたね。涙がボロボロ出やがった。牛ちゃんが『先代萩』の舞台を見て泣いたときのように、まったくの男泣きというやつ。よく判る?どうもありがとう。
これが大変好評だった。それと『決闘鍵屋の辻』とで、賞をいただきました。さあ、それからは現代劇の話がドンドン来る。まったく不思議なもんです。

このあと三井弘次の話もちょっと出てきます。「私の尊敬する三井弘次さん」という言葉で始まっているように、加東大介が三井弘次を俳優としていかに尊敬していたかがよくわかります。加東大介と三井弘次は『早春』でもいいコンビを組んでいますが、その前年の『ここに泉あり』でも抜群のコンビネーションが見られます。酒に酔っ払ったこのあたりのシーンはほとんど『早春』と同じ。
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さて、もう少し成瀬の話。
私は監督運というのがまたよかった。成瀬さんには、前にお話ししたようなわけで、以後の作品にはかならず出させていただいている。こんどの『鰯雲』にしても、主演の淡島さんと並んで決まったのは、チョイ役の私なんです。役者冥利につきるというやつですよ。

この成瀬の『鰯雲』は川本三郎さんも『成瀬巳喜男 映画の面影』で絶賛されていて、今、いちばん見てみた成瀬の映画です。だれかアップしてくれないでしょうか。でも、その前に5/7までしか見れなかった『おかあさん』を全部見てみたい。
これは『おかあさん』の一場面。手前は香川京子さん。めちゃくちゃかわいいですね。
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by hinaseno | 2015-06-28 14:59 | 映画 | Comments(1)

LA DEE DAH by Billy & Lillie


今日は予告通りビリー&リリーの「La Dee Dah」の話です。
一応シングル盤の画像を。
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スワン・レコードのレーベルもかわいらしいですね。すっかりスワン・レコードのファンになってしまいました。ついでにフレディ・キャノンの「Tallahassee Lassie」の画像も貼っておきます。この2枚くらいは持っておきたいですね。
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「La Dee Dah」がリリースされたのは1957年。スワン・レコード2枚目のシングル。ちなみにスワン・レコードの1枚目はDicky Doo & The Don'tsの「Click Clack」。これも『Treasure Chest of Hits Vol.1』のA面4曲目に収録されています。

フランク・スレイとボブ・クルーが作ったメロディもサウンドも素敵なんですが、この曲は何よりも歌詞が最高ですね。当時ヒットしていたいろんな曲のタイトルを歌詞の中に取り入れています(ちゃっかり自分たちが作った「Silhouette」も)。いわゆる「折込みソング」、「折込みポップス」と呼ばれるものですね。

改めて「La Dee Dah」を。



いろんなヒット曲のタイトルが出てくるのはこの音源の0:48あたりからの部分。こんな歌詞になっています。
You're my special angel
My be-bop baby
My little bitty pretty pet

You send me with your lotta loving
Lips of wine
I just want baby to be my silhouette

Tonite, tonite
We're gonna go
From the ABC's through the XYZ's of love

折込まれている曲を調べたら「La Dee Dah」と同じ1957年のヒット曲がずらっと並んでいることがわかりました。ちなみに「La Dee Dah」がリリースされたのは1957年の暮れの12月です。

では、1行ごとに折込まれている曲を紹介します。
You're my special angel

ボビー・ヘルムズの「My Special Angel」ですね。1957年にリリースされ全米7位の大ヒット曲。



My be-bop baby

もちろんリッキー・ネルソンの「Be-Bop Baby」。1957年にリリースされ全米3位の大ヒット。



My little bitty pretty pet

これはたぶんサーストン・ハリスの「Little Bitty Pretty One」をもじっているんでしょうね。最後の”one”を”pet”に変えたのは、後に出てくる” silhouette”と韻を踏ませるためだと思います。1957年にリリースされて全米6位の大ヒット。この曲は「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のニューオーリンズR&B特集でもかかっていますね。



You send me with your lotta lovin’

ここに出てくるのは2曲。
サム・クックの「You Send Me」。1957年9月にリリースされ全米ナンバーワンになった曲。



それからジーン・ヴィンセントの「Lotta Lovin'」。これもやはり1957年の曲。全米13位の大ヒット。



Lips of wine

「Lips of Wine」という曲はバリー・フランクとアンディ・ウィリアムズが歌っていますね。これも1957年のヒット曲。いちおうバリー・フランクのほうを。



I just want baby to be my silhouette

「La Dee Dah」の作者であるフランク・スレイとボブ・クルーが曲を書いたレイズの「Silhouette」がここで出てきます。「Little Bitty Pretty One」を韻をそろえるために「Little Bitty Pretty Pet」にしたのは、まず「Silhouette」ありきだったんでしょうね。「Silhouette」も1957年9月にリリース。全米3位の大ヒット。



それから、たぶんこの”I just want baby to be my silhouette”というフレーズは、前年の1956年に大ヒットしたフランキー・ライモン&ティーネイジャーズの「I Want You To Be My Girl」をもじっているような気もします。



Tonite, tonite

これはメローキングズの「Tonite, Tonite」。これも1957年のヒット曲。ドゥーワップの名曲ですね。この曲は後にボブ・クルーがプロデュースしたフォー・シーズンズのセカンド・アルバムでカバーしています。



We're gonna go
From the ABC's through the XYZ's of love

ここに折込まれているのは、間に”through the XYZ's”という言葉が挟み込まれていますが、フランキー・ライモン&ティーネイジャーズの「The ABC's Of Love」。1956年の大ヒット曲です。



ここでおもしろいのが曲のタイトルの間に挟み込まれた”through the XYZ's”という言葉。このXYZというのはフランク・スレイとボブ・クルーが最初に作った小さなレコード会社の名前にも重ねているはず。「Silhouette」を最初にリリースしたのはXYZレーベルでした。このシャレをどれだけの人がわかってくれるだろうかって感じですね。この曲を作っているときの二人の楽しい気分が手に取るようにわかります。
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というわけで折込みソングの楽しさが伝わったでしょうか。僕はその楽しさをもちろん大瀧さんから教えてもらいました。でも、調べるのは結構大変ですね。
「La Dee Dah」が出たときに、当時の若者たちはヒットして1年も経たないような曲ばかりなので「これってあれじゃん」ってすぐにわかったんでしょうけど、僕は調べて調べてようやくわかったような曲がいくつも。ネット上に載っている歌詞もいい加減なのが多いので(最初に見つけた歌詞は”Lips of wine”が” Lips sublime”に、”the ABC's through the XYZ's of love”が” the ABC's through the XYZ's, Oh, no”になっていました)。

さて、次回はフォー・シーズンズが1962年9月に出した彼らのファースト・アルバムでカバーした「La Dee Dah」に折込まれた曲を紹介しようと思っています。折込まれた曲はビリー&リリーが歌ったものとは全く違っているんですね。ただ、歌詞がわからないのでさらに大変そうです。一週間くらいかかるかもしれません。
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by hinaseno | 2015-06-27 13:00 | 音楽 | Comments(0)

Treasure Chest of Hits Vol.1


大瀧さんが100枚目に紹介していた『Treasure Chest of Hits Vol.1』。曲目はこうなっています。
A1 The Rays / Silhouettes(Frank Slay, Bob Crewe)
A2 Billy & Lillie / La Dee Dah(Frank Slay, Bob Crewe)
A3 Dave Appell & The Applejacks / Mexican Hat Rock(Jon Sheldon)
A4 Dicky Doo & The Don’ts / Click Clack(Lee, Grant, Doo)
A5 Gloria Mann / Teenage Prayer(Bernie Lowe, S. Bickley Reichner)
A6 Freddy Cannon / Tallahassee Lassie(Frank Slay, Bob Crewe, Frederick A. Picariello)
B1 Charlie Gracie / Butterfly(Bernie Lowe, Kal Mann)
B2 Billy & Lillie / Lucky Ladybug(Frank Slay, Bob Crewe)
B3 Dave Appell & The Applejacks / Rocka-Conga(Dave Appell, Kal Mann)
B4 Timmie Rogers / Back To School Again(Dave Appell, Kal Mann)
B5 Billy Scott / You're The Greatest(Bernie Lowe, Kal Mann)
B6 The Quaker City Boys / Teasin'(Al Hoffman, Irving Fields)

このアルバムに収録された曲のことを知るには、スワン(Swan)・レコードの歴史を知る必要があります。で、すごくありがたいことに、まさにそれが「アメリカン・ポップス伝パート3」の第3夜で語られているんですね。というわけで、その日の放送を参考にしながらスワン・レコードの歴史をひもといてみます。
舞台はフィラディルフィア。その日の放送を大瀧さんは「フィラデルフィア物語」と題されていました。

最初に語られるのがバーニー・ロウ(Bernie Lowe)という人物。彼は相棒のカル・マン(Kal Mann) とエルヴィスの「Teddy Bear」という曲をかいています。この二人が1958年にフィラデルフィアに作ったレコード会社がカメオ(Cameo)・レコード。後にカメオ-パークウェイ・レコードになる、あのカメオです。
このカメオでの最初の大ヒットが5枚目のシングル(と大瀧さんは言われていましたが、調べてみるとどうやら6枚目)であるチャーリー・グレイシー(Charlie Gracie)の「Butterfly」。『Treasure Chest of Hits Vol.1』のB面の1曲目に収録された曲。曲を書いたのはバーニー・ロウとカル・マン。1957年1月にリリース、前年にヒットしたガイ・ミッチェルの「Singing the Blues」にそっくりですが全米ナンバー・ワンの大ヒット。アンディ・ウィリアムスが同じ年に歌ったカバーもやはり全米ナンバー・ワンになっています。
この曲のヒットによってフィラデルフィアという土地に全米の音楽業界が注目するようになり、当然カメオ・レコードのバーニー・ロウとカル・マンの二人の人物にスポットがあたるようになるのですが、このコンビにもう一人の人物が加わることになります。それがデイブ・アペル(Dave Appell)という人。フィラデルフィア生まれで作曲はもちろんのこと演奏、アレンジ、エンジニア、プロデュース何でもできる人だったそうで、カメオ・サウンドの大部分は彼が作ったと言ってもいいとのこと。で、大瀧さんが「アメリカン・ポップス伝」でかけたのが『Treasure Chest of Hits Vol.1』のA面の3曲目に収録されている「Mexican Hat Rock」という曲。
インスト曲ですね。演奏していたのがデイブ・アペル率いるThe Applejacks(同じ名前のグループが60年代のイギリスにもいました)。「Mexican Hat Rock」はかなり古い曲のカバーですね。これがヒット。
で、カメオ・レコードの次の大ヒット(全米3位)がレイズ(The Rays)の「Silhouettes」。『Treasure Chest of Hits Vol.1』のA面1曲目に収録された曲です。ただしこれはカメオの原盤ではなくニュー・ヨークのマイナー・レーベル、XYZというレーベルから出ていたものをカメオが原盤権を買って発売したもの。
このXYZという小さな会社を運営していたのがフランク・スレイとボブ・クルーでした。「Silhouettes」の大ヒットで、カメオ・レコードはフランク・スレイとボブ・クルーに次の仕事を依頼することになります。XYZレーベルでのオーディションで、フランク・スレイとボブ・クルーが選んだのは男性と女性のデュオ。男性の名はビリー・フォード(Billy Ford)、女性の名はリリー・ブライアント(Lillie Bryant)。で、早速デモ・テープをいくつか作ったようですが、デモを聴いたカメオ・レコードの社長のバーニー・ロウは男女がデュエットした曲ではなく、女性のリリー・ブライアントをリード.シンガーにして歌った曲をシングル・カットします。それが「Good Good Morning Baby」。曲をかいたのはもちろんフランク・スレイとボブ・クルー。この曲ではビリー・フォードはバック・コーラスをしているだけ。レイズの「Silhouettes」に似た曲ですが全くヒットしなかったんですね。
というわけで、カメオ・レコードはビリー・フォードとリリー・ブライアントがいっしょに歌った曲をシングル・カットすることもなく、フランク・スレイとボブ・クルーというコンビにも早々に見切りをつけたようです。
この話を聞きつけた、というよりも、もちろんフランク・スレイとボブ・クルーが売り込んだんだとは思いますが、フィラデルフィアにできたばかりのスワン・レコードがこの男女デュオの曲を売り出すことにします。アーティスト名はビリー&リリー、曲のタイトルは「La Dee Dah」。『Treasure Chest of Hits Vol.1』のA面の2曲目に収録された曲ですね。これが全米9位の大ヒット。スワン・レコード初のトップ10ヒット。「カメオ・レコードのバーニーロウは大魚を逃した訳です」との大瀧さんの言葉。
さて、サワン・レコードは早速フランク・スレイとボブ・クリューに次の仕事を依頼します。それがビリー&リリーの次のシングル「Lucky Ladybug」。『Treasure Chest of Hits Vol.1』のB面2曲目に収録されています。これも全米14位のヒット。ということでフランク・スレイとボブ・クリューはスワン・レコードの中心的プロデューサーとなっていきます。
ちなみにこのスワン・レコードの経営に参加していたのがDJのディック・クラーク(Dick Clark)。「アメリカン・ポップス伝」ではこのあと彼がホスト役を務める『アメリカン・バンドスタンド』の話、さらには同じフィラデルフィアに作られたチャンセラー・レコード(例のピーター・デ・アンジェリス・サウンドが生まれた会社ですね)の話になります。
そして再び、スワン・レコード、その後のフランク・スレイとボブ・クルーの話に戻るのですが、彼らはスワン・レコードの依頼で新人探しをしていました。そして見つけたのがフレディ・キャノン。彼が以前に歌っていた曲にフランク・スレイとボブ・クルーが手を加えて新たに録音したのが「Tallahassee Lassie」。これが全米6位の大ヒット。『Treasure Chest of Hits Vol.1』ではA面の最後に収録されています。 この後、フランク・スレーとボブ・クルーはフレディ・キャノンの曲をプロデュースし続けることになります。

ここまでが大瀧さんが語ったスワン・レコードとその中心的なプロデューサーだったフランク・スレイとボブ・クルーのヒストリー。そのヒストリーの重要な曲が、大瀧さんが「私の100枚」の最後に紹介した『Treasure Chest of Hits Vol.1』にいくつも収録されていたわけです。
というわけで、レコードはなかなか手に入りそうにないので、いつものようにこういうのを作りました。
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次回はこの『Treasure Chest of Hits Vol.1』でとりわけ好きなビリー&リリーの「La Dee Dah」の話を。このヒストリーを押さえておいて初めてわかるネタも含まれています。
ところでこのアルバム、タイトルに「Vol.1」とついていますが、どうやら「Vol.2」は出なかったようです。どこかで聞いたことのある話...。
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by hinaseno | 2015-06-25 12:45 | ナイアガラ | Comments(0)

『月刊 サウンド・レコパル』の1981年6月号に掲載され、後に『KAWADE 夢ムック 大瀧詠一』に再掲載された大瀧さんの選ぶ「私の100枚」を調べて、ジャケットの写真を貼るという作業、とっても楽しかったです。雑誌をぼんやりと眺めているだけでは気づけないいろんな発見がありました。
100枚のレコードをずらっと並べてみていちばん欲しいなと思ったのは、最後の100枚目の「Treasure Chest of Hits Vol.1」というオムニバスのLP。これは結構前からチェックはしているんですが、海外のオークションサイトでもかなりの高値。収録されている全12曲の音源はあるので、あくまで大瀧さんが唯一「ジャケット良い」とコメントしていたLPを持っておきたいということ。
でも、この「Treasure Chest of Hits Vol.1」はなかなか興味深いLPです。いちおうSwanというレーベルから出ていますが、Swanから出たシングルを集めたわけでもなさそう。これについてはまた改めて。

さて、今日のタイトルは「101枚目のLP」。
実は大瀧さんは100枚のほかにもう1枚のLPを紹介していることに気がついたんですね。改めて『サウンド・レコパル』の大瀧さんの特集の表紙に使われていたこの写真(現在市販されている『KAWADE 夢ムック 大瀧詠一』にはこの写真は掲載されていません)。大瀧さんが手にしているLPは、100枚の中に入っていないもの。
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大瀧さんが手にしているのはアーサー・ライマンの『ON BROADWAY』というLP。正直、ちょっと、というかかなり意外な感じでした。
ちなみに「ゴー!ゴー!ナイアガラ」ではアーサー・ライマンの曲が1曲だけかかっています。この「Otome San」という曲。



曲がかかったのは細野晴臣さんがゲストの日の放送(1975年1月6日)。その日は、当時、細野さんがはまっていたエキゾチック・サウンドの曲が何曲かかかります。代表はマーティン・デニー。アーサー・ライマンはマーティン・デニー楽団でマリンバやヴィブラフォンを演奏していた人です。
アーサー・ライマンが演奏した「Otome San」は、もちろん春日八郎が歌った「お富さん」のカバー。でも、なぜか「おとめさん」になっていますね。
その日、細野さんの持って来たレコードに記載されている曲名を見て「おとめさんになっているよ!」って大瀧さんもゲラゲラ笑っていました。大瀧さんのアーサー・ライマン体験はその日が初めてだったかもしれません。で、きっとそれからアーサー・ライマンのレコードを集めたんでしょうね。

ところで僕も細野さんの影響ではありませんでしたが、どっぷりとエキゾチック・サウンドにはまって、マーティン・デニーやレス・バクスター、あるいはアーサー・ライマンらのCDやレコードを買い集めた時期がありました。でも、あるとき、すっかり飽きてしまってほとんど手放してしまい、今、手元に残っているのはほんの数枚。アーサー・ライマンで持っていたのは、あまりエキゾチックでない、この『Leis Of Jazz』というLP1枚だけでした。でも、これは愛聴盤。夏に聴くとほんとに気持ちがいいです。
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さて、大瀧さんはなぜ「100枚」の中に入れていないアーサー・ライマンのアルバムを選んで写真に写ったんでしょうか。たまたまという気もしますが、すごく気になったのでこのLPを入手。このアルバムはCDにもなっているので、わりと安価に手に入りました。
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大瀧さんが取り出しているレコードの中袋も同じですね。収録されている曲は4曲。すべてジャズのスタンダード。エキゾチックというよりもイージー・リスニングという感じ。でも、ヴィブラフォンの音色というのはほんとうに気持ちがいいです。ということで、この夏はこのLPを聴いて過します。

ところでエキゾチック・サウンドというとこんな感じ。



密林にいる鳥たちの声を演奏者が出してるんですが、なんだか『ナイアガラ・トライアングルVol. 1』に収められた「ココナツ・ホリデイ'76」の布谷文夫さんの声とかぶりますね。最近、気づきました。大瀧さんも気づいていたでしょうか。
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by hinaseno | 2015-06-23 12:41 | ナイアガラ | Comments(0)

いよいよ最後の10枚。サーフ系のインストが5枚とオムニバスが5枚です。

a0285828_103836100.png91 Dick Dale & The Del-Tones / King Of The Surf Guitar
大瀧さんのコメント:サーフィンといえばこの人。

もちろんこの曲ですね。バックのコーラスはダーレン・ラブ率いるブロッサムズ。
 Dick Dale & The Del-Tones / King Of The Surf Guitar

a0285828_1039596.png92 The Ventures / Knock Me Out!
大瀧さんのコメント:完全にダウンだぜ。

ベンチャーズだと、この曲が好きです。
The Ventures / Tomorrow’s Love 

a0285828_10392919.png93 Johnny & The Hurricanes / The Legends of Rock
大瀧さんのコメント:オルガン・ロックここにあり。

1曲目のこれでしょうか。
 Johnny & The Hurricanes / Red River Rock

a0285828_10395661.png94 The Routers / Let’s Go (Pony)
大瀧さんのコメント:シングルでなきゃアノ音出ないヨ

これもシングル盤です。
 The Routers / Let’s Go (Pony)

a0285828_1040207.png95 Duane Eddy / The Vintage Years
大瀧さんのコメント:ドラム缶のエコーだそうです。

「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のインストルメンタル特集でかかったこの曲を。
 Duane Eddy / Movin' N' Groovin'

a0285828_10405370.png96 Various / Philles Records Presents Today’s Hits
大瀧さんのコメント:フィルス・レコードのアーティストが一堂に。

コメントの通りフィル・スペクターのレーベル、フィルスのアーティストの代表曲が集まっています。ダーレン・ラブのこの曲がいちばん好きです。
 Darlene Love / Wait Til’ My Bobby’s Gets Home

a0285828_1041182.png97 Shelley Fabares, James Darren and Paul Petersen / Teenage Triangle
大瀧さんのコメント:日本編集の良いアルバム。外盤とジャケットが同じで中味が違うヨ。

どうやら日本編集のアルバムはオリジナル盤と収録曲が違っているようです。でも、調べてみましたがわかりませんでした。
ところで雑誌ではアーティスト名が「S. ファーバーズ他」となっています。Shelley Fabaresは一般的にはシェリー・フェブレーと表記されますが、正しい発音は微妙です。いろいろ調べてみたら「ファーブレイ」が正しいようです。これはシェリー・フェブレーが自己紹介をしている音源ですが(何度もとちってやり直しています。かわいいですね)、これを聴くと「ファーブレイ」と発音しています。
というわけで日本盤にも絶対に収録されていたはずのシェリー・”ファーブレイ”のこの曲を。
 Shelley Fabares / Johnny Angel

a0285828_10415032.png98 Various / The Dimension Dolls Vol.1
大瀧さんのコメント:キャロル・キング・サウンドが全面に。

コメントの通りキャロル・キングの曲がいっぱい。とりあえずこの曲を。
 The Cookies / Don't Say Nothin' Bad About My Baby

a0285828_10421652.png99 Various / Red Bird Goldies
大瀧さんのコメント:レーベル・オムニバスで聴けるサウンドの特徴。

このアルバムがまたいい曲だらけで1曲を選ぶなんて無理ですね。
 The Shangri-Las / Give Him A Great Big Kiss
 The Trade Winds / New York's A Lonely Town

a0285828_1043283.png100 Various / Treasure Chest of Hits Vol.1
大瀧さんのコメント:ジャケット良い。

雑誌ではアルバムタイトルが「トリーシュア・チェスト・オブ・ヒッツ」となっています。トリーシュア? としばらく考えてトレジャー(宝物)の間違いだと気づきました。"Treasure Chest"で宝箱ですね。ジャケットに描かれているようなものです。
最後の最後で「ジャケットが良い」とのコメント。大瀧さん、こういうジャケットが好みなんですね。
これはSwanレーベルのオムニバス。というわけでフランク・スレイとボブ・クリューの作った曲が結構多いですね。フレディ・キャノン、レイズ...。
いちばん好きなのはビリー& リリーの2曲。2曲とものちにフォー・シーズンズがカバーしています。大瀧さんの「FUN×4」の下敷きになった「Lucky Ladybug」にしようかと思いましたが、歌詞に当時のヒット曲がいくつも織り込まれている「La Dee Dah」を。織り込まれた曲はフォー・シーズンズと違っています。ネット上にあるフォー・シーズンズの「La Dee Dah」の歌詞はどれもビリー&リリーのバージョンをそのままコピーしています。フォー・シーズンズのバージョンには「Venus In Blue Jeans」も出てきたりするのですが、だれも直さないようですね。日本盤で出ているCDの歌詞カードはちゃんとしてるんでしょうか。ってことで、なにはともあれ最後の曲です。最後にふさわしい楽しい曲。曲を書いたのはフランク・スレイとボブ・クルー。
 Billy and Lillie / La Dee Dah
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by hinaseno | 2015-06-21 10:55 | ナイアガラ | Comments(0)

今日は11枚。アメリカの60年代後半のグループが中心です。のちにソフト・ロックと呼ばれるブループがいくつかあります。

a0285828_1001056.png80 Buffalo Springfield / Expecting To Fly
大瀧さんのコメント:ハッピー・エンドのお師匠さん。

大瀧さんのコメント、「ハッピー・エンド」になっていますね。いやはやなんとも。
このアルバムはコンピレーション。いちばん好きなのは「Do I Have To Come Right Out And Say It」です。「For What It's Worth」のB面の曲。この曲は大瀧さんがバッファロー・スプリングフィールドを知るきっかけになった曲でもあります。「もし、このシングルがなければ、はっぴいえんどはなかった」とのこと。シングルは布谷文夫さんからいただいたそうです。 リード・ボーカルはリッチー・ヒューレイ。作曲はニール・ヤング。
 Buffalo Springfield / Do I Have To Come Right Out And Say It

a0285828_1004228.png81 The Byrds / Greatest Hits
大瀧さんのコメント:グレン・キャンベルのギター、ハル・ブレインのドラム、レオン・ラッセルのベースだとはねえ。

バッファロー・スプリングフィールドとくればバーズということですね。でもバーズについてはCDもレコードも1枚も持っていません。
バッファロー・スプリングフィールドの特集のときに2度かかった「Renaissance Fair」にしようかと思ったらこのアルバムに収録されていませんでした。ということでこれを。
 The Byrds / Turn! Turn! Turn!

a0285828_101276.png82 The Cyrkle / Red Rubber Ball
大瀧さんのコメント:ビートルズのマネージャーのブライアン・エプスタインがタンバリンをたたいています。

雑誌ではグループ名がサイクルとなっています。確かに間違えそうですね。正しくはサークル。バーズと同じようにiをyにしてるんですね。iをyにしたグループつながりだったかもしれません。
サークルは大好きなグループ。素敵な曲がいっぱいあります。でも、個人的には『Neon』の方が好きです。このアルバムではこれでしょうか。
 The Cyrkle / Turn-Down Day

a0285828_1011746.png83 The Mojo Men / Sit Down, I Think I Love You
大瀧さんのコメント:スティーブン・スティルスの曲を、レニー・ワロンカーとバン・ダイク・パークスがアレンジ。

これもシングルですね。バッファローの曲をバーバンク・サウンドでカバーした素敵な曲。
 The Mojo Men / Sit Down, I Think I Love You

a0285828_1014519.png84 Sonny & Cher / Best of Sonny & Cher
大瀧さんのコメント:実はフォーク・ロックもスペクター・サウンドだったのだ。ワッハッハッ。

ということで、もろスペクター・サウンドのこの曲を。
 Sonny & Cher / It's The Little Things

a0285828_102155.png85 The New Colony Six / Revelations
大瀧さんのコメント:日本であまり知られていないので大好き。

このグループ、昔ライノから出たCDを持っていたのに、最初の方の何曲か聴いて、自分には合わないと思ってすぐに売ってしまいました。実は後半にいい曲があったんですね。すごく後悔しています。なんといっても1曲目に収められたこの曲です。
 The New Colony Six / I Will Always Think About You

a0285828_1021741.png86 Gary Lewis & The Playboys / This Diamond Ring
大瀧さんのコメント:ボビー・ビーのグループ版。スナッフ・ギャレット好プロデュース。

コメントの通り。大好きなグループです。このアルバムはカバーが多いですね。とりあえず1曲目のこの曲を。
 Gary Lewis & The Playboys / This Diamond Ring

a0285828_1023784.png87 The Vogues / You’re The One
大瀧さんのコメント:ペトラ・クラークの歌だったとはネェ。

これもシングルです。曲はペトゥラ・クラークとトニー・ハッチの共作。もちろんペトゥラ・クラークも歌っています。
 The Vogues / You’re The One

a0285828_1024918.png88 The Association / Greatest Hits!
大瀧さんのコメント:20歳前はこういうバンドを目指していました。

はっぴいえんどを作る前に、細野さんと中田佳彦さんと作っていたグループ(ランプポスト)ではこんなソフトロックを歌っていたんですね。アソシエーションも大好きです。
やはりこの曲でしょうか。この曲を聴くたびに切なくなってしまいます。
 The Association / Cherish

a0285828_103351.png89 The Left Banke / Walk Away Renee
大瀧さんのコメント:ピンク・レディーもカバーしている名曲。

これもシングル盤。ピンク・レディーが海外で出した曲のB面でカバーしていたようです。知りませんでした。一応それも貼っておきます。
 The Left Banke / Walk Away Renee
 Pink Lady / Walk Away Renee

a0285828_1032561.png90 The Bee Gees / Bee Gees’ 1st
大瀧さんのコメント:ビートルズのメロディアスな部分をより強調した。イギリスよりアメリカで大ヒット。

ビージーズはイギリスのバンドですね。というわけなのでほとんど聴いたことがありません。「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のリバプール・サウンド特集でかかったこの曲を。
 The Bee Gees / Please Read Me
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by hinaseno | 2015-06-19 10:21 | ナイアガラ | Comments(0)

今日の10枚はサーフィン・ホットロッド系のグループとブリティッシュ・グループがそれぞれ5枚ずつ。サーフィン・ホットロッドは得意分野(?)ですがブリティッシュ・グループに関してはほとんど知識がありません。

a0285828_10332136.png70 Jan & Dean / Jan & Dean’s Golden Hits
大瀧さんのコメント:第二のモンキーズなるか?

アルバムに収録されているのは「サーフ・シティ」がヒットする前の初期の曲ばかり。やはり1曲目のこの曲ですね。
 Jan & Dean / Baby Talk

追記:ブログをアップしたあとで雑誌を確認したらこちらのLPのジャケットが掲載されていました。
a0285828_1751462.png

写真の下には「ジャン&ディーン・ゴールデン・ヒッツ」と書かれていますが、このアルバムにはそんなタイトルはないですね(調べたら『The Jan & Dean Sound』というアルバムタイトル)。雑誌に記載されているカタログ番号は Liberty 3248で、こちらのアルバムのカタログ番号はDore 101。ということでどうやら間違ってこちらの写真を掲載したようです。でも、このDoreのLPはジャケットがいいですね。「Baby Talk」はこちらのLPにも収録されています。

a0285828_10344120.png71 The Beach Boys / Deluxe Double
大瀧さんのコメント:コタツでも聴けるよ。

これは国内盤の2枚組のLP。邦題は「ビーチ・ボーイズのすべて」。こんなアルバムがあったなんて知りませんでした。
やはり1枚目の1曲目のこの曲を。ビーチ・ボーイズのオリジナルではなくカバーですね。大瀧さんは本当に優れたアーティストというのはカバーがいいんだと何度も語られていましたが、その証拠のような曲。ビーチ・ボーイズの曲の中では今年一番聴いているような気がします。
 The Beach Boys / I Can Hear Music

a0285828_10362651.png72 The Hondells / The Hondells
大瀧さんのコメント:日本製自動車のアメリカ進出の前ぶれソング。

コメントはビーチ・ボーイズも歌った「Little Honda」を意識してのはずですが、このアルバムには「Little Honda」は収録されていません。
このアルバムは全曲続けて聴けるのがアップされていたのでそれをリンクしておきます。最後に「Honda Holiday」という曲がありますね。
 The Hondells / The Hondells

a0285828_10365750.png73 The Rip Chords / Hey Little Cobra
大瀧さんのコメント:ブルース・ジョンストン奮戦す。

個人的にはリップ・コーズで好きなアルバムは『Three Window Coupe』です。
このアルバムではやっぱりアルバムタイトルにもなっている「Hey Little Cobra」ですね。何の知識もなく初めて聴いたときにはびっくりしました。作曲者のキャロル・コナーズというのがフィル・スペクターのいたテディ・ベアーズというグループのリード・ボーカルの女性だと知ったときにもまたまたびっくりでした。
 The Rip Chords / Hey Little Cobra

a0285828_10392222.png74 Ronny & The Daytonas / G.T.O
大瀧さんのコメント:橋幸夫が取り上げたほど、実は日本ではブームにならなかったホット・ロッド。

大瀧さんが「私の愛聴盤10枚」で紹介されていた『Sandy』ではなかったですね。僕が好きなのもやはり素敵なバラードがいっぱいの『Sandy』です。こちらのアルバムは典型的なホットロッドです。
何にしようかと悩んで「ゴー!ゴー!ナイアガラ」でかかったこの曲を。
 Ronny & The Daytonas / Bucket “T”
ちなみにBucket “T”というのはこんな形の車です。
a0285828_10442460.png


a0285828_10401685.png75 The Dave Clark Five / A Session With The Dave Clark Five
大瀧さんのコメント:ナック聴くならこれ聴いて。

「Because」にしようかと思いましたが、アルバムに収録されていた知らない曲をいくつか聴いていたらこの曲がすごくよかったので。このグループは本当にいい曲が多いです。
 The Dave Clark Five / Forever and A Day

a0285828_10413796.png76 The Searchers / The Golden Hour of The Searchers
大瀧さんのコメント:このグループの選曲の良さは、ここ25年でもピカ一です。

サーチャーズってまともに聴いたことがなかったのですが、昨年「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のサーチャーズ特集を聴いて大好きになって3枚組のCDを買ってしまいました。
特に気に入ったのは「Don't Throw Your Love Away」という曲。オーロンズというグループのB面の曲のカバー。オリジナルのオーロンズの方も素晴らしいので両方貼っておきます。
 The Orlons / Don't Throw Your Love Away
 The Searchers / Don't Throw Your Love Away

a0285828_1044375.png77 The Honeycombs / Here Are The Honeycombs
大瀧さんのコメント:ギターのサウンドが特徴のグループでした。ジョー・ミークの音ですね。

雑誌ではグループ名がハニー・コムボズとなっています。いくらなんでもひどい。ハニーカムズ(またはハニカムズ)ですね。といってもハニーカムズの曲についてはほとんど知りません。このアルバムには「ゴー!ゴー!ナイアガラ」でかかった2曲も収録されていません。というわけでA面2曲目に収録されたこの曲を。
 The Honeycombs / Once You Know

a0285828_10452096.png78 The Zombies / Best Album
大瀧さんのコメント:どうしていつ聴いても新鮮なんでしょう?

ゾンビーズの曲もほとんど知りません。というわけで「ゴー!ゴー!ナイアガラ」でかかったこの曲を。「雨のウェンズデイ」の元歌という説があるようです。ふ〜ん。
 The Zombies / Leave Me Be

a0285828_10462580.png79 The Hollies / Best of The Hollies
大瀧さんのコメント:このグループの日本公演を見て、バンドがやりたくなったのです。

これも日本盤のLP。ホリーズの曲もほとんど聴いたことがありません。「ゴー!ゴー!ナイアガラ」でかかったこの曲がよかったです。
 The Hollies / Yes I Will
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by hinaseno | 2015-06-17 10:47 | ナイアガラ | Comments(0)

今日はジャンルの都合で10枚ではなく9枚ということにします。イギリスのシンガーのアルバムが4枚、モータウンのアルバムが5枚。正直、あまり得意分野ではありません。

a0285828_839977.png61 John Leyton / John Leyton
大瀧さんのコメント:克美しげるはどうしているかなァー。

フィル・スペクターのプロデュースしたアルバムが2枚続いたので、今度はイギリスのフィル・スペクターといわれたジョー・ミークのプロデュースした曲をという流れですね。雑誌ではアルバム・タイトルが『ヒーズ・ア・レベル』に。60枚目のクリスタルズのアルバム・タイトルを間違えてそのまま並べてしまったようです。
ジョン・レイトンといえば『ロンバケ』とも深くつながっているこの曲になります。邦題は「霧の中のジョニー」。克美しげるがこの曲をカバーしていました。
 John Leyton / Johnny Remember Me

a0285828_8404054.png62 Cliff Richard / Cliff
大瀧さんのコメント:クリフのバック時のシャドウズの大ファンなの。

これは日本編集の2枚組のアルバムのようです。何か1曲となると困ってしまいますが、「ゴー!ゴー!ナイアガラ」で異例の4度もかかったこの曲を。曲をかいたのはリーバー=ストーラー。バックはシャドウズです。この曲、最高です。
 Cliff Richard / Lucky Lips

a0285828_8421997.png63 Helen Shapiro / The Very Best Of Helen Shapiro
大瀧さんのコメント:日本ポップスの姉き的存在。

何といってもこの曲ですね。邦題は「悲しき片想い」。
 Helen Shapiro / You Don’t Know

a0285828_8432250.png64 The Tornados / Away From It All
大瀧さんのコメント:よく聴いてみてみて。

こちらもジョー・ミークのプロデュース。雑誌ではトーネイダースとなっていますが、一般的にはトルネイドース、あるいはトーネイドースと表記されています。
この2枚組のアルバムには一番有名な「テルスター」が収録されていませんが、以前紹介したこの曲が入っていました。
 The Tornados / Chasing Moonbeams

a0285828_844171.png65 Martha & The Vandellas / Greatest Hits
大瀧さんのコメント:「ヒート・ウェーブ」のスイング感が特徴。

ここからの5枚はモータウン。コメントにあったので「ヒート・ウェイブ」にしようかと思ったらアルバムに収録されていませんでした。ローラ・ニーロのカバーした曲にしようかと考えて、「ゴー!ゴー!ナイアガラ」でもかかったこの曲を。
 Martha & The Vandellas / Come And Get These Memories

ところで雑誌ではこちらのLPの写真が掲載されていたので一応貼っておきます。
a0285828_18104225.png


a0285828_845975.png66 The Marvelettes / Greatest Hits
大瀧さんのコメント:『プレーボーイ』につきますナァ。

ということなのでこの曲を。
 The Marvelettes / Playboy

a0285828_8461672.png67 The Supremes / Anthology
大瀧さんのコメント:とにかくよく売れた。

この曲のリズムがまさにモータウンという感じです。
 The Supremes / You Can't Hurry Love

a0285828_84714100.png68 The Temptations / Anthology
大瀧さんのコメント:『マイ・ガール』以外にも良い曲がタクサン、タクサン。

テンプテーションズの曲はあまり知らないのでとりあえずこの曲を。
 The Temptations / My Girl

a0285828_8481640.png69 Smokey Robinson & The Miracles / Anthology
大瀧さんのコメント:スモーキーの作曲能力は素晴らしい。

「ゴー!ゴー!ナイアガラ」でかかったこの曲が好きです。
 Smokey Robinson & The Miracles / Bad Girl
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by hinaseno | 2015-06-15 08:49 | ナイアガラ | Comments(0)

大瀧さんが選んだ100枚のLPのことをずっと書いていますが、なんとも涙が出そうになるくらいうれしい知らせがあったので今日は急遽そちらの話を。

一昨日の金曜日、姫路のおひさまゆうびん舎で世田谷ピンポンズさんのライブがありました。先日、小山清展の最終日にお会いした世田谷ピンポンズさんがおひさまゆうびん舎でライブをされたんですね。連絡はいただいていましたが仕事の関係で残念ながら伺うことができなかったのですが、そこで衝撃のサプライズがあったようです。

たぶんライブの最後で新曲が初披露、そのタイトルが「船場川」。もちろん木山捷平が昭和2年にかいた詩に曲をつけられたんですね。
この日のブログで書いた通り、世田谷ピンポンズにお会いしたときに木山捷平の「船場川」という詩のことを少し話をして、「ぜひ木山捷平の詩に曲をつけて歌って下さい」と本気半分、冗談半分のお願いをしていたわけですが、その願いをきいてくれたんですね。どうやら曲を披露されるときに僕の話もされたそうです。その場にいたらきっと泣いてしまったかもしれません。
いや、もう本当にうれしいです。世田谷ピンポンズさんに感謝×4です。

また11月に世田谷ピンポンズさんのライブがおひさまゆうびん舎であるそうなので、どうにか出かけられるようにしたいと思います。
ああ、早く曲を聴いてみたい。次のCDに収録してくれたらうれしいですね。

改めて「船場川」の詩を。一番最初の日のブログでも紹介しています。
 
 あへないで帰る

 月夜

 船場川はいつものやうに流れてゐたり

 僕は

 流れにそうてかへりたり。

実は僕もこの詩に曲をつけようと試みたことがあります。一見定型詩ではないのですが、行をこんなふうに分けると定型詩っぽくなるんですね。
 
 あへないで帰る 月夜
 船場川はいつものやうに

 流れてゐたり 僕は
 流れにそうてかへりたり

こうすれば同じようなメロディを2度繰返す曲にすることができます。少しくらいの字余り、字足らずは歌い方の工夫でどうにかなりそうだなと。
でも(いつものように)完成には至らずですが。世田谷ピンポンズさんの曲を聴くまでに再チャレンジしてみます。

さて、世田谷ピンポンズさんはいったいあの詩にどんなメロディをつけられたんでしょうか。

ところでこれはネット上にアップされていた世田谷ピンポンズさんの写真。橋の柱には「せんばがわ」との文字。船場川まで行かれたんですね。
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この橋は国道2号線の白鷺橋。昭和初期に造られた橋で、焼夷弾などの被害を受けつつも昔のまま残されているもの。木山さんが姫路にいたときにはまだこの形にはなっていなかったようですが、でも木山さんも、姫路城のそばにあった姫路聯隊に入っていた友人である詩人の坂本遼に会いに行くためにここにかかっていた橋を何度も渡ったはずです。当時木山さんはこの橋から100mほど離れた場所に住んでいました。
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by hinaseno | 2015-06-14 11:43 | 木山捷平 | Comments(0)