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ライブはいよいよエンディングに。何度も放心状態があったので、あっという間でした。

最後は『EACH TIME』から2曲。個人的にはこれしかないという2曲でした。
まずは「魔法の瞳」。いろんな意味で『EACH TIME』の中で最も思い入れの深い曲。この曲が演奏されるのは予期していなかったので、わおっ!でした。大感謝。
「魔法の瞳」も大瀧さんの遊び心がいっぱいにつまっていて、それをモメカルのメンバーがそれぞれにいろんな技法を駆使してやってくれているのを見るのが楽しくて仕方ありませんでした。

ここで再び杉真理さんが登場。そして歌った曲が「ペパーミント・ブルー」!
今回のトリビュート・ライブの最高の場面がついに。

杉さんが別の場所で行なわれた大瀧さんのトリビュート・ライブで「ペパーミント・ブルー」を歌われているのを知ってから、ぜひ一度聴いてみたいと思っていて、ようやくその瞬間がやってきたわけです。もう言葉にはなりません。
MCとして登場された石川さんが杉さんに「これはもう杉さんの曲になっていますよ」と一言。まさにその通りだと思いました。たまたま大瀧さんの曲を歌っているのではなく、もっと運命的なものを感じました。ぜひ、杉さんにはこれからも「ペパーミント・ブルー」を歌い続けてほしいと思いました。もちろんバックの演奏はモーメント・ストリング・カルテットで。

石川さんは、「このモメカルの演奏を大瀧さんに聴いてもらいたかった」と話されかけたところでぐっとこみ上げて来たものがあったようで一瞬絶句。なりますよね。僕もぐっとくりものがありました。それから石川さんは「いや、きっと聴いてくれていると思います」と言葉をつながれていました。僕も大瀧さんはモメカルをずっと前から見守り続けているように思っています。ニコニコしながら。

で、唐突にアンコールが始まって、杉さんとモメカルが再登場して新しいアルバム『Strings of Gold』の1曲目の新曲「Strings of Gold」を熱唱。昔の大好きな歌を聴けるのも幸せですが、新曲を聴けるのもやはり幸せなこと。
その幸せな気分に包まれて次は大瀧さんの「幸せな結末」。この曲で大瀧さんを知ったという人もいたみたいで、会場全体がさらに幸せな空気に包まれていました。
そして最後は「夢で逢えたら」。モメカルの演奏はまさに夢心地にしてくれるようなすばらしいものでした。美しく、優しく、そしてドリーミーに。この曲はまちがいなく日本のポップスが生んだ最高の1曲、永遠の1曲だなと感動を新たにしました。

モメカルはどうやら来年の2月にも神戸に来てくれるようです。杉さん、そして石川さんも一緒に来てくれるんでしょうか。それもまた楽しみです。
と同時に、もし願いがかなうのならば、今日演奏された全曲とまではいかなくても、20曲くらいを集めたCD、あるいはDVDが発売されないかなと思わずにはいられませんでした。僕自身も聴きたいし、ライブには行けない人にもこの素晴らしい演奏を耳にしてもらいたいと心から思うので。

ところで、ライブの後、石川さんがちょっと行ってみたいところがあるので、とおっしゃられたのがなんとトンカ書店。
実はライブ会場からトンカ書店はそんなに遠くないことを知っていたので、時間があればよってみようと考えていたのですが、そのトンカ書店の名前が石川さんの口から出てびっくりでした。
どうやら以前、石川さんが出されたバートン・クレーンのCDをトンカさんが何枚か注文されたことがあったようです。
僕にとってはトンカ書店はずっと欲しかった川本三郎さんの本を、素晴らしいコンディションで、しかも安く手に入れることができた店ということで大好きな店のひとつになったのですが、なんとこの日も、持っているけれど、あまり状態がよくなくて、いつかできればいい状態の本を手に入れたいなと思い続けていた川本三郎さんの本が店に入った真正面に。そこに飾られたばかりだったとのこと。コンディションは最高、しかもそのコンディションでは考えられないような値段の安さ。何という幸せ。

ところで、その川本さんの置かれていたとなりの棚には内田樹先生の本も飾られていました。トンカさんは今、店に見えられている石川さんと、店の棚に飾られている内田先生がどんな関係かはきっとご存知ないだろうと思って、思わず熱く語ってしまいました。でも、話は長過ぎて全然語り切れなかったんですが。
石川さんと内田先生と、そして平川克美さんが一昨年に大瀧さんの家に行かれたこととか、昨夜、石川さんがまさにその内田先生の家に泊まられていたこととか、この日、石川さんが見えられたのは、大瀧さんのトリビュート・ライブの司会として神戸に来られていたということとか...。

実は石川さんが戻られたあとで、説明し足りなかったことを(足りなさすぎていたので)トンカさんに説明しようと、もう一度トンカ書店に行ったのですが、別のお客さんとずっと話をされていて、帰りの電車の時間が迫って来たので残念ながら店を出ました。
最後にほんのちょっとだけ、心残りが。

でも、僕にとっては何もかもが奇跡のような一日。モメカルに、杉さんに、石川さんに、そしてなによりもこんな素晴らしい楽曲を作ってくれた大瀧さんに心から感謝したいと思います。
あっ、もちろん、トンカさんにも。
すべてはこの本から始まったので。再読するのがとても楽しみです。
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by hinaseno | 2014-08-30 10:50 | ナイアガラ | Comments(0)

ライブの後半は『ナイアガラ・トライアングルVOL.2』から。ということで、まず最初に演奏されたのが「A面で恋をして」。
でも、このときすでに次に起こるであろうことを予感していたので、かなり上の空の状態。「A面で恋をして」の演奏が終わったときにゲストの紹介。もちろん杉真理さん。30年近く前に、神戸の須磨海岸で見て以来の杉さん。考えたら、そのときにはモメカルのメンバーはまだ生まれていなかったんだろうなと。まだこの世に存在していなかった人たちが僕がずっと愛聴し続けてきた大瀧さんや杉さんの曲を演奏し、そして杉さんがそれをバックにして歌う。なんだか夢のような話。

ところで、杉さん、昨夜もライブをして、この日は昼のライブということで、朝起きたときには声の出が悪く、この日のライブの前に杉さんの声を聞いたモメカルのメンバーからは「杉さんじゃな〜い」と言われてしまったとか。確かにすごく低い声。ちょっと不安でしたが、でも、大丈夫でした。歌い始めたらあのアルバムの声のまま。
大瀧さんとのエピソードを少し話されて1曲目に歌われたのは「Nobody」。ということは、おそらく『ナイアガラ・トライアングルVOL.2』に収められた杉さんの4曲をアルバムに収録した順序通りに全部歌われるんだなと。
2曲目は「ガールフレンド」。杉さんのアコースティック・ギターに静かにモメカルの弦の音が重なって行きます。もう夢心地の状態。意識が半分飛んでいました。
そして次がいよいよ「夢見る渚」。今回のライブで一番期待していたのはこの曲でした。この死ぬほど好きな曲が目の前で歌われる日が来るなんて。しかもバックで演奏しているのはモメカル。
Dreaming On The Beach、 Dreaming On the Beach 渚のカセットは
Dreaming On The Beach、 繰り返す いつも『ロング・バケーション』

と歌われた瞬間にはもうこらえきれず...。

杉さんが神戸に何度も来られていたことは知っていて、おそらくは何度も「夢見る渚」を歌われていたはず。でも、もしかしたらモメカルをバックにして歌うのはこの日が初めて? きっとこの日のために神様、いや、あの方がとっておいてくれたんですね。
で、次はもちろん「Love Her」。この曲は『Strings of Gold』にも収録されています。この曲が演奏されている頃は、夢心地を超えて放心状態。杉さんがモメカルをバックに目の前で歌っているという記憶がぼんやりとあるだけ。

杉さんのコーナーが終わって、『ナイアガラ・トライアングルVOL.2』に収められた大瀧さんの曲を2曲。
1曲目は「白い港」。この曲も大瀧さんの中ではとりわけ好きな曲なので、モメカルによって演奏してもらえて最高にハッピー。
この曲の井上鑑さんの弦アレンジの素晴らしさに感動して、大瀧さんはこれから以後、ずっと井上鑑さんに弦アレンジを任せ続け、さらには『ナイアガラ・ソングブック』というストリングスによるアルバムを出すんですね。というわけで、この曲はストリングスで演奏されるのにぴったりの曲。モメカルも本当に美しく演奏してくれていました。そういえば、この曲の例の「キュルキュル」、やってくれたのかな。聴き逃してしまいました。

で、次が「ハートじかけのオレンジ」。これは「FUN×4」タイプの楽しい曲。手拍子しながらの演奏。でも、大瀧さんの遊び心がいっぱいに詰まっている曲なので、モメカルはそれを一生懸命に再現していました。
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by hinaseno | 2014-08-29 10:03 | ナイアガラ | Comments(0)

『ナイアガラ・カレンダー』に収められたとびっきり美しいバラード、「真夏の昼の夢」の演奏が終わって石川さんが再度登場。
ここで石川さんは「青空のように」を例に挙げて、大瀧さんがいろんな形で様々な曲を自作に取り入れている話をします。
例えば「青空のように」はクリフ・リチャードのこの「I Could Easily Fall (In Love With You)」のハンド・クラップが使われているんですね。



僕も以前、石川さんにこの曲で”テスト”されたことがありました。どうにか正解して「合格」をいただきました。
ちなみにクリフのこの曲の邦題は「いつも青空」で「青空」つながりでもあるんですよと。これも相当にマニアックな話。

ところでちょっと話はそれますが、昨日、久しぶりに『ナイアガラ・ムーン』の1995年盤の大瀧さんの解説を読んでいたら、へえ〜と思うことが。
昨日紹介した「三文ソング」についてこんなことが書かれていました。
この曲はエンディングで始まる曲、というアイディアを思いつき、「I Need Your Lovin'」という曲のエンディングをイントロに持って来ました。この手法の逆を「夏のペーパー・バック」で使いました。ナイアガラ・マニアは(時として見当違いな)原曲探しを盛んに行なっているようですが、そういう種類のアイディア探しとなると、あまり行なわれている気配がないようです。

「I Need Your Lovin'」という曲はたくさんありますが、大瀧さんが使われたのはおそらくこのConway Twittyが歌っているもののはず。



この曲のエンディングのフレーズを「三文ソング」のイントロに持ってくてるんですね。そんなの気づけるはずがない。でも、考えてみると「終わり」を「始まり」に持ってくるなんて、なんとナイアガラ双六的。

ところで先程引用した大瀧さんの文にはこんなことが書かれているのに気づきました。
この手法の逆を「夏のペーパー・バック」で使いました。

ということは「夏のペーパー・バック」は何かの曲のイントロがエンディングに使われているということになります。つまり「始まり」が「終わり」になっていると。これまたなんともナイアガラ的。

でも、はたしていったい何の曲のイントロがエンディングに使われているんだろう。いつかそれに気づける日はくるんでしょうか。というか、20年前にこのネタばらしのヒントを大瀧さん自身が出されているわけなので、だれか見つけられたのでしょうか。
まあ、ネット上で探したり、可能性のありそうな曲を聴きまくるよりは、”たまたま”見つかるのがいいですね。

と、話はそれてしまいましたが、モメカルのライブ、前半の最後は『ロング・バケーション』からの5曲。
その1曲目はやはり「君は天然色」。なんとアルバムの最初に収められている曲の始まる前のチューニングの音までコピーしていました。すごいすごい。
で、曲が始まると、会場の空気が一変。
やはり『ロンバケ』。やはり「君は天然色」ですね。それまで演奏された曲は知らない人も多かったみたいですが、この曲を知らない人はいないので、会場全体が華やいだ雰囲気になるのがわかりました。
そしてそれに続くのが「Velvet Motel」。『ロング・バケーション』の中で僕が一番好きなこの曲が演奏されて感動。この曲、メロディはとってもロマンチックなのに、リズムはかなり複雑。変拍子、転調が繰り返されます。でも、さすがモメカル、見事に演奏していました。大満足。
次が「恋するカレン」。この曲の完成度の高さはすごいですね。もう涙をこらえるのが大変。ハンカチを目に当てている人も何人か見えました。
次は一転してとっても楽しい「FUN X 4」。会場にいるみんなで手拍子、足拍子しながらの演奏。できる人は両方を、ということだったので両方をチャレンジしましたが難しくて手拍子だけに。
で、前半の最後が「さらばシベリア鉄道」。
演奏前にリーダーの小野瀬さんが、この曲は疲労度がマックスになると言われてましたが、まさにまさに。すごいとしかない演奏。有馬さんと飯田さんは曲の始まりから終わりまで、腕が激しく動きっぱなし。
ふと、伊藤銀次さんと佐野元春さんが目の当たりにした「さらばシベリア鉄道」のレコーディング風景を見ているような気持ちになりました。あの日もまさにこんな感じだったんだろうなと。
というわけで僕の興奮度合もマックスに。

ここまでなんと20曲。その20曲目にこの激しい演奏。いや、本当にお疲れさまとしかいいようがありません。
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by hinaseno | 2014-08-28 12:41 | Comments(0)

さて、ステージの上にモーメント・ストリング・カルテットのメンバーと石川さんが登場。8か月ぶりの再会です。チェロの郷田さんはこの間、ご結婚をされてるんですね。
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石川さんがこれから演奏する曲を簡単に紹介して、いよいよライブがスタート。
弦楽四重奏の生の音によって演奏される大瀧さんの楽曲、記念すべき1曲目は「おもい」。そのあまりに美しい演奏に、いきなり甘美な世界に引きづり込まれてしまいました。
前に、弦楽四重奏は弦によるドゥーワップだと表現したことがありましたが、その意味ではこの曲はまさに弦によるドゥーワップ。
原曲は大瀧さんの一人多重コーラス。おそらくモーメントは大瀧さんが歌うパートごとに忠実に演奏していたのではないかと思います。ここで早くもウルウルでした。
2曲目は「それはぼくぢゃないよ」。ファースト・アルバム『大瀧詠一』と同じ流れ。そして3曲目がセカンド・シングルの「空飛ぶくじら」。4曲目から再びファースト・アルバムの曲が続きます。「指切り」、「ウララカ」、「あつさのせい」、「朝寝坊」。
「あつさのせい」や「朝寝坊」は弦楽器だけで演奏するにはかなり難しいはずですが、モーメントの演奏は見事というしかありませんでした。
そして「乱れ髪」。これは完コピという感じ。これまでずっと聴いてきたものと寸分の狂いもなく演奏されていました。

ここで再び石川さんが登場。見るとアゲインのオリジナルTシャツを着ています。
まず話されたのが、アゲインに初めて大瀧さんがやってこられた日のこと。それが大瀧さんのファースト・アルバムの発売日と同じ11月25日だったということに後で気づかれたというエピソード。アゲインに飾られているこの写真には確かに2007年11月25日と記載されています。石川さんも、こういう偶然をいくつもお持ちです。
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で、次に語られたのが水炊週一の「地を這うさんま」。「伊藤銀次、いや、水炊週一、いや、伊藤銀次...」なんておっしゃられていて、思わず吹き出してしまいました。
「空飛ぶくじら」のアンサー・ソングである「地を這うさんま」の作詞をされて歌っているのは、実は伊藤銀次さん。「地を這うさんま」を歌うときだけ水炊週一になるんですね。僕はまだ見たことがないんですが、どうやら変装もするみたいです。今度はぜひモメカルと一緒に神戸に来て演奏してもらいたいです。

そんなかなりマニアックな石川さんのMCのあと、今度は『ナイアガラ・ムーン』から4曲、「ナイアガラ・ムーンがまた輝けば」、「三文ソング」、「論寒牛男」、「楽しい夜更し」、そして『ナイアガラ・カレンダー』から3曲、「青空のように」、「泳げカナヅチ君」、「真夏の昼の夢」が続けて演奏されます。

今回、最も聴いてみたかった曲のひとつが何といっても「三文ソング」と「論寒牛男」でした。YouTubeでモメカルがこの2曲を演奏しているのを観て、度肝を抜かれてしまって、いっぺんに彼女たちのファンになってしまったという記念すべき2曲。
一応、そのYouTubeの画像を貼っておきます。メンバーはチェロの郷田さん以外は変わっているようですね。



とにかくこの2曲がいかに難曲であるかは原曲を聴けば分かります。演奏しているのは細野晴臣さんのいたティンパン・アレーと鈴木茂さんのいたハックル・バックの混成バンド。当時の最高のミュージシャンたち。大瀧さんが作り出した複雑なリズムを演奏しつつ、それぞれにかなり勝手なこともしてるんですね。みんなで遊びまくっていて聴けば聴くほどなんのこっちゃです。それをできうる限りモメカルは再現しています。いや、再現していると言えるほど、あの曲の細かい部分を僕は理解できていません。でも、あの曲のスリリングな魅力を違和感なく感じとることができました。
僕の場所からは小野瀬はるかさんの演奏する姿が一番よく見えたのですが、「論寒牛男」のときの彼女の演奏のすごさといったら。
これはぜひ一度見て下さいと言うしかありません。

それから最後の「真夏の昼の夢」。これは『ナイアガラ・ソングブック2』にも収録されていますが、本当にストリングスにピッタリの曲。大瀧さんが作り出した最も美しいメロディのひとつであることは間違いありません。ピチカートの音も最高に心地よかったです。
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by hinaseno | 2014-08-27 11:17 | ナイアガラ | Comments(0)

いつも文章を書くときには、べたなものよりもひねったタイトルを付けたくなる性分のようで、実は今回もかなり悩んでしまいました。最初に考えたタイトルはこれでした。
「地を這うさんまは神戸にたどりつけるのか」
それから、もう少しひねって考えたのがこれ。
「『恋するノレン』がモメカルをバックに歌われる日がくれば」

いきなりですがライブ終了後の話。
今回のライブで司会をされたアゲインの石川さんと、神戸までいらっしゃったアゲインの常連さんといっしょに三ノ宮駅近くで明石焼を食べていたときのこと。
大瀧さんの曲のアンサー・ソングの話になって、石川さんが突然「恋するノレン」と口にされて激しく反応。もちろん「恋するカレン」のアンサー・ソングとして石川さんが思いつかれたタイトル。
つい先日勝山に行って、暖簾のある町を見てきたばかりなので、思わず石川さんに「それ、いただいてもいいですか?」と言ってしまいました。

で、帰りの電車の中で歌詞をいろいろと思い巡らせていました。
やっぱり下駄は入れたいな、とか、暖簾といえば腕押しだな、とか、「暖簾に腕押し」といえば「ぬかに釘」...「釘」といえば、といえば「恋するカレン」に「釘」が出てくるぞ! 「君に釘づけさ」という部分。この「君」を「ぬか」に変えれば...、「ぬかに釘づけさ」。
この最初に出てきた「ぬかに釘づけさ」が自分なりにものすごくつぼにはまってしまって、満員の電車の中、ずっと立ちっぱなしで、どこでだれに見られているかわからないのに、笑いがしばらく収まらなくなってしまいました。

というわけで電車の中で思いついたいくつかの歌詞。
キャンドルを暗くして
スローな曲がかかると

の部分は、
サンダルを下駄にして 
風呂上がりに町を歩くと

で、
振られるとわかるまで
何秒かかっただろう
誰か話しかけても
ぼくの眼は上の空 君に釘づけさ

の部分は、
腕押しとわかるまで
何秒かかっただろう
誰か話しかけても
ぼくの眼は上の空 ぬかに釘づけさ

もちろんサビの「Oh! KAREN」は「Oh! NOREN」に。

詞の舞台はやはり勝山の古い町並み。そして「ノレン」は暖簾のような女性をイメージしました。「腕押し」しても彼女の心を揺らすことはできない。

というわけで、この歌詞の完成をめざしつつ、神戸でのモメカルのライブのことを書いてみようと思います。

さて、モメカルのライブ。
司会で登場された石川さんは、いきなり大瀧さんのアンサー・ソングの中でも超マニアックな、おそらくはアゲインでしか披露されたことのない曲の話をされます。
その曲のタイトルは「地を這うさんま」。
この日のライブでも演奏された「空飛ぶくじら」のアンサー・ソング。
歌っている歌手の名前まで紹介されていました。その名は水炊週一(みずたきしゅういち)。

水炊週一の名前が出たとき、個人的に大ウケでしたが、目の前に座っている方々の頭の上にいくつもの「?」が浮かんでいるのが見えました。
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by hinaseno | 2014-08-26 10:33 | ナイアガラ | Comments(0)

昨日、行ってきたのはこれでした。
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杉真理さんとモメカル(Moment String Quartet)が今、神戸に来ているんですね。しかも4日間も。
昨日僕が行ったのは、その第3日目の昼の部のライブ。
題して『大瀧詠一 弦楽トリビュートライブ 2014 in Kobe』。
司会がなんとAgainの石川茂樹さん。この日のためにはるばる東京から見えられたんですね。で、スペシャルゲストが杉真理さん。行かないわけにはいけませんね。

正直にいえば感動の度合いがものすごくて、まだ言葉にできる状態ではありません。何もかもが本当に素晴らしすぎました。モメカルの演奏した、あの曲、この曲、そして杉さんが歌ってくれた杉さん自身のあの曲、そして杉さんが歌った大瀧さんのあの曲! もう、何度涙腺が大決壊しそうになったことか。もちろん石川さんが一瞬ウルウルとされたMCにも、思わずこちらも、もらいウルウルになったしまいました。

それらについてはまた改めてゆっくりとご報告を。
それにしてもモメカルのメンバーが、たった4つの弦楽器でありながら、あくまでも原曲を忠実に再現するために、それぞれの楽器で出しうる音を工夫している姿というのは本当に素晴らしいものがありました。華麗なところはこれ以上ないほど華麗に、そして遊び心あふれたところは、こっちがびっくりするくらい細かい部分まで再現していて、驚きと感動の連続。心から彼女たちにありがとうというしかありません。

今日、モメカルはもう一日神戸でライブをします。昨日演奏しなかった大瀧さん関係の曲も何曲か演奏するみたいなので、本当は行きたくて仕方がないのですが、残念ながら行けません。もし今日、関西にお住まいの方で、都合のつく方はぜひぜひ行ってみて下さい。絶対に後悔はしません。
きっと彼女たちの大ファンになってしまうこと請け合いです。
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by hinaseno | 2014-08-25 13:52 | ナイアガラ | Comments(0)

Again


今日は久しぶりに、あの方とあの娘(こ)たちに会いに行きます。○様にもお会いすることができれば最高です。
いずれの人たちともお会いできれば2度目。「再び」というのがあるのは素敵なことです。


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by hinaseno | 2014-08-24 08:56 | 雑記 | Comments(0)

今朝起きてラジオのスイッチを入れて
サーフィンに行けるかどうか波の状態をチェックしていた
DJが波乗りするには最高だよって教えてくれれば
あの娘と楽しめるってことがわかるんだ

これはビーチ・ボーイズのデビュー曲「Surfin’」の最初の部分。日常にラジオがある風景って最高ですね。そしてラジオの向こう側にいるDJとも身近な友人以上の関係でつながっている。

ビーチ・ボーイズに限らずラジオのことを歌った曲はたくさんありました、と過去形で書くべきなんでしょうね。大瀧さんのや佐野さんの、あの曲この曲がすぐに頭に浮かびます。南佳孝さんの「憧れのラジオ・ガール」も大好きな曲。

そういえば一昨年再結成したビーチ・ボーイズが出したアルバムのタイトルは「That's Why God Made The Radio」。そう、前にも言いましたが、やはりラジオは神が作ったものなのかなと思ってしまいます。

さて、杉真理さんにもラジオがらみの曲がいくつかあります。中でもとりわけ好きなのが、昨日紹介した僕の作ったCDのA面6曲目に入れた「Key Station」。実はA面3曲目はこの「Key Station」にするか「七番街の雨の朝」にするかでかなり悩みました。「Key Station」はアルバム『SYMPHONY #10』のA面3曲目。いかにもA面3曲目にぴったりの曲なので。でも、最終的には「七番街の雨の朝」を選びました。この曲はもう少し前に出るべき曲だと思って。ちなみに「七番街の雨の朝」は『Mistone』のA面5曲目に収められています。

「Key Station」は曲もいいけど、何よりも歌詞が素敵すぎるんですね。大好きなミュージシャンが何人も出てきて杉さんの遊び心満載。こんな曲が作れるのは杉さんしかいません。

一応歌詞を載せておきます。ネット上に流れている歌詞はユーミン(Yuming)がヨーミン(Yoming)になっています。
すべてのstoryは ここから生まれた
机の上の小さな箱から
もう何もかもが ただ むなしい夜
そのradio まだ消さないでおくれ

夏の扉の鍵を探して
逆光線をさまよう dreamers
聞かせてあげる 達郎のハーモニー

(淋しくないかい) 一人で
(愛してるの?) 誰かを
何故うまくゆかないの
(Think about your good time) 心が
(こごえそうに) なったら
僕は 一晩中 ここにいるよ

聞こえているかい まだ僕の声が
何かに流されそうな夜
言葉が足りなくて 助けられないなら
友達の歌を聞いておくれよ

二人で聞いたあの日の Yuming
ナイアガラのひびきは Forever
そして銀次の夢を分けてあげるさ

(悲しくないかい) 一人で
(言いだせないの) 誰かに
いつも うまくゆかない
(信じるかい) 魔法を
(忘れられた) そのradio
部屋の片隅に みんないるよ

熱いビートを失くした時
浜田省吾の Danceはどうだい
佐野元春は いつだって味方だよ

(淋しくないかい) 一人で
(世界中が) ゆきすぎても
君の耳もとに ずっといるよ

いくつかの遊びについて少しだけ。
「ナイアガラのひびきは Forever」と歌われるときには、深いエコーのナイアガラ・サウンドが、「そして銀次の夢を分けてあげるさ」のあとには銀次さん自身の「Oh, Baby」のコーラスが、で「佐野元春は いつだって味方だよ」のあとには「I wanna be with you tonight, baby!」という佐野さんのDJの決まり文句が入ります。

余談ですが、杉さんとしては「聞かせてあげる 達郎のハーモニー」のあとには達郎さん自身のハーモニーを入れる予定だったんではないかと、当時少し思いました。

歌詞の最後の「世界中がゆきすぎても 君の耳もとにずっといるよ」という言葉がいいですね。杉さんらしい小さなプロテスト。
争いごとをなくすための小さいけれども確かな手段として、音楽を通じて人がつながることを杉さんは考え続られているんですね。
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by hinaseno | 2014-08-23 12:05 | 音楽 | Comments(0)

8月になると、つい口ずさんでしまうのが松田聖子の「ピーチ・シャーベット」。彼女の7枚目のアルバム『ユートピア』に収められた曲。久しぶりに聴いてみました。
ほとんど練習もしないで一回か二回で録音しているはずなのですが、奇跡的としか言いようのない歌い方をしていますね。やっぱりあの頃の松田聖子は天才だったんだなと。

僕にとっての松田聖子は『Silhouette 〜シルエット〜』から『ユートピア』までの5枚。死ぬほど聴きました。永遠のアルバムたち。
「ピーチ・シャーベット」は、『ユートピア』のA面1曲目に収められていました。曲をかいたのは杉真理さん。LPを近所のレコード店に発売当日に買いに行って、素敵なジャケットを眺めた後、歌詞カードを取り出して収録曲の作曲者の名前を眺める。で、1曲目に杉さんの名前を見つけて、うれしくなってレコードに針を落とす。流れてきたのはまさに当時の僕が最も求めていたような曲。

杉さんは大瀧さんがA面のすべての曲をかいた『風立ちぬ』のB面にも「雨のリゾート」という素晴らしい曲をかいています。あるいは『Candy』の最後の最高に素敵なウィンター・ソング「真冬の恋人たち」で、「可愛いね、君」と歌っているのも杉さん。

と、杉さんのことを考えていたら、自分がセレクトした杉さんのCDを作ってみたくなりました。何年も前にカセットで作ったことはありましたが。改めていろんな曲を聴いたら、ホントにいい曲ばかり。何十年も前の曲なのにちっとも色褪せることはない。やはり杉さんは最高のメロディ・メイカーです。

というわけで作ったCD。タイトルは『My Favorite Songs of MASAMICHI SUGI』。
曲数は前もって16曲と決めていました。これを決めておかないときりがないので。イメージとしては8曲目までがA面、9曲目からがB面。

A面1曲目は「Lonely Girl」、2曲目は「Catch Your Way」。この2曲は文句なし。
で、A面の最後の8曲目は「夢見る渚」で、B面の1曲目、つまり9曲目は「Love Her」。ここは『ナイアガラ・トライアングルVOL.2』と同じ。これも絶対に譲れない。
そして問題のB面2曲目。ここに小味の効いたものを置くことがいいアルバムになる条件ということを何度も大瀧さんは強調されていました。で、選んだのは「セリーナ」。こういうラグタイム調の曲を作らせたら杉さんの右に出る人はいません。
B面の後半には大好きなアルバム『HAVE A HOT DAY!』の珠玉の4曲を並べました。死ぬほど好きな4曲。「街で見かけた君」「フランシス泣かないで」「恋のかけひき」「Crying Angel」。それぞれの曲のオリジナル・バージョン、あるいはwith モメカル・バージョンも素晴らしいのですが、この流れで聴きなれている『HAVE A HOT DAY!』のバージョンで。
ちょっと考えたのはA面の3曲目。僕のイメージでいえばここは「カナリア諸島にて」の場所。強力なA面の1、2曲の流れをこわすことなく、ちょっと曲調の違ったミディアム・テンポの曲を置きたいなと。もちろんとびっきり素敵な曲を。で、選んだのが「七番街の雨の朝」。杉さんには雨をテーマにした素晴らしい曲がいくつもあるのですが、中でもこの曲が一番好きです。

というわけで、収録した曲を並べておきます。たぶんこのアルバムを8月中聴き続けることになるだろうと思います。
(A面)
1 Lonely Girl
2 Catch Your Way
3 七番街の雨の朝
4 OH CANDY
5 僕のシェリーと少し
6 Key Station
7 雨の日のバースデー(with モメカル・バージョン)
8 夢見る渚
(B面)
1 Love Her
2 セリーナ
3 街で見かけた君
4 フランシス泣かないで
5 恋のかけひき
6 Crying Angel
7 夏休みの宿題
8 タラップにて

ところで杉さんの曲で僕が一番好きな曲はというと昔からずっと「恋のかけひき」(『HAVE A HOT DAY!』バージョン)。「夢見る渚」と僅差ではあるのですが。
その「恋のかけひき」の歌詞にこんなフレーズが。
クリフ・リチャードや なつかしい夏休みさえ
君の前じゃ色あせるのさ

この曲を何度も聴いていたとき、僕はクリフ・リチャードの曲をほとんど知りませんでした。

クリフは今どうなっているんだろう?
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by hinaseno | 2014-08-22 10:54 | 音楽 | Comments(0)

下駄の会話のある風景


今日の話からはそれてしまいますが、そういえば、これを紹介するのをすっかり忘れていました。
なんと、あの勝山での日々を記した荷風の『断腸亭日乗』と谷崎潤一郎の『疎開日記』が、岡山の進学高のひとつである大安寺高校の推薦入試の問題に使われていたんですね。いや、本当にびっくり。こんなのを入試問題に使うなんて、作った人は素晴らしい。
〈問6〉なんていいですね。『罹災日録』では「一歩一歩囊中に追ひ込まれ行くが如き心地す」と記されている部分。ちゃんとみんな解けたかな。

さて、少し前に「アドバルーンのある風景」について書きましたが、今日は「下駄のある風景」。といっても、ちょっと古い映画であれば、登場人物が下駄を履いている場面はきりがないほどあります。
今日紹介するのは会話の中に「下駄」という言葉が出ている映画の話。で、もちろん小津の映画から。

先日、久しぶりに小津の『東京物語』を観返して、ちょっといい場面に気づきました。
東京を訪ねてきた笠智衆と東山千栄子の夫婦が娘の杉村春子の家に泊まっていたときのこと。杉村春子の家は美容院をやっていて、ずっと忙しくしているのでふたりをほったらかしにしてるんですね。というわけで東山千栄子は二階の部屋でひとりでほどきものをしていて、笠智衆は二階からさらに階段を上がった物干に腰を下ろして町を眺めています。そこに杉村春子の夫の中村伸郎が戻ってきてふたりに声をかけます。
「風呂へ行きましょう」
東山千栄子にはこんな言葉も。
「またお母さん、帰りに小豆アイスでも食べますか」
この後、3人が家を出て行こうとしたときに、杉村春子が東山千栄子にこう声をかけます。
「あ、お母さん、そこのあたしの汚い下駄はいていくといいわ」
それがこの場面。もちろん笠智衆も中村伸郎も下駄を履いています。別に”汚い”という言葉をつけなくてもいいと思ってしまうのですが、でもいい場面です。
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そういえば、僕が小津映画で最も好きな「しげ三部作=しょうじ三部作」の他の2作『早春』と『麦秋』にも会話に「下駄」が出てきた場面があったなと思ってちょっと確認。

まずは『麦秋』。
笠智衆の2人の子どもが家から出て行ったまま夜になっても戻ってこないので原節子が謙吉の家を訪ねてきます。謙吉は心配して自分も探しに行くことに。急いで家を出て行こうとする謙吉に母親の杉村春子がこう声をかけます。
「お前、その下駄、鼻緒ゆるいよ」
それがこの場面。
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でも、謙吉は「大丈夫だ」と言って家を飛び出します。

それから『早春』。こちらはかなり大事な場面に下駄の会話が使われています。
岸恵子と一夜を過ごした池部良が家に戻って来たときのこと。家には妻の淡島千景の母親の浦辺粂子が来ています。それぞれにかなり気まずい状況。
で、浦辺粂子が台所にいるときに池部良はこう言って出かけようとします。
「ちょいと風呂へ行ってきます」
すると浦辺粂子がこう声をかけます。
「あぁ、行ってらっしゃい。下駄は?」
この場面ですね。
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池部良はもちろん自分の家だからこう答えます。
「わかっています。お母さん、ゆっくりしてらしゃいね」
と言いながら下駄を取り出しているのがこの場面。
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浦辺粂子は尋ねたわりには全くそっちを見ないで、煮物の入った鍋を見ているのが笑えます。
娘の夫が昨夜戻って来なかったことは知っている中での「下駄は?」という問いかけ。間が抜けているようで、含みもあるような。

3作とも特に下駄の会話がなくてもよさそうですが、それぞれの会話の中にいろんな形の小さな心遣いが入っています。こういう細部こそが小津の映画の魅力であることは言うまでもありません。
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by hinaseno | 2014-08-20 10:10 | 映画 | Comments(0)