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自分の手持ちのもので、1930年代の「アドバルーンのある風景」を探そうと、昨日は『生誕100年 松本竣介展図録』を、スケッチ帖や松本竣介自身が撮影した写真も含めてじっくりと眺めました。でも、残念ながらアドバルーンらしきものは見当たらない。彼の目にはアドバルーンはとらえられていたはずだと思いますが、絵の題材として、遠い背景の一つとしてでさえ選びとることはしなかったようです。といいつつ、ぼんやりとビルの上に浮んだものがアドバルーンではないのかと思ってみたり。
それにしても久しぶりに松本竣介の絵を見ましたが、どんなスタイルの絵も本当に素晴らしすぎますね。この1942年に書かれた「踏切番」という絵に描かれた人は何度見ても細野さんに思えてしまう。細野さんに怒られるかな。
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細野さんといえば、先日『HOSONO百景』という本が発売されて、ほんとはゆっくりと読むつもりでしたが、あまりにも面白くてあっという間に読み終えてしまいました。
で、その本に関する細野さんのインタビューがつい先日ネット上でアップされて、これがまたとっても興味深い内容。
細野さんは以前は1940年代の、それも後半の音楽に惹かれているという発言をされていましたが、それがだんだんと遡って、数年前からは(震災以降でしょうね)1930年代の音楽に惹かれるようになったようで、今回もこんなことを語られています。
考えてみると、アメリカで大恐慌っていうのが1930年前後に起こりますよね(1929年にウォール街大暴落)。その頃の音楽が豊かなんですよ。ガーシュインが名曲をいっぱい書いたり、アーヴィング・バーリンもいて。名曲が出揃ったんですね。そういう時に人々は音楽に何かを求めたんでしょうね。癒やしをね。現実逃避なのかわかんないけど。でもバブルの時は商業主義的な音楽が豊かになるし、捨てたもんじゃない。アイスランドの音楽は素晴らしかったですからね。ふだん出てこられないものが出られる時代がバブルで。それはそれで素晴らしいなと思いますね。不況の時はもっとこう…本質的なものが出ざるをえないというか。ガーシュインみたいな人がね。そういう風にはなりたいと思うんですけど。

僕も最近、急速にガーシュインの音楽に惹かれるようになっていますし、考えてみたらこのブログで何度も取り上げてきたハリー・ウォーレンも多くの代表的な曲を1930年代から40年代初頭に書いていますね。
実はここ数年、ちょっと疲れた気分の時なんかに最もよく聴いているのは、数年前に細野さんがある雑誌で紹介していたMaxine Sullivanという女性シンガーの1930年代から1940年代初頭にかけて録音された音楽。ガーシュイン、コール・ポーター、アーヴィン・バーリン、そしてハリー・ウォーレンの曲をとりあげています。曲もいいし演奏もいいし、彼女の歌もとてもいい。彼女の歌い方はビリー・ホリデイに似た感じもありますが、ビリー・ホリデイほどべたつかない。
ちなみに細野さんが雑誌で紹介していたのは彼女の「Moment Like This」という曲。1938年の曲。曲を書いたのはフランク・レッサーとバートン・レイン。



というわけで1930年代のアメリカの音楽と1930年代の東京のアドバルーンのある風景が、1959年から1964年にかけてのアメリカン・ポップスとともに、これからの僕の最大の関心事になっていきそうです。
もちろんフォスターが素晴らしい楽曲を作っていた南北戦争時も忘れてはいけないですね。

そういえば、このインタビューで細野さんは「ポップス」に関してこんな発言をされています。
あのね、8割方は新しくないんですよ。僕が中学校の頃に聴いてたヒット曲はアメリカ製が多いんですけど、8割方は、勝手知ったるパターンなんです。でも2割ぐらい、プラスアルファの未知の領域があって、これなんだろうって思わせるんです。それがね、子供を興奮に掻き立てる(笑)。頭で考えるより先にカラダが反応しちゃうんですね。ゾクゾクっとくるわけですよ。それがヒットの要因なんですね、実は。(中略)数字に特に意味はないけど、まあそういうことです。それがポップ・ミュージックの醍醐味なんですね。だからみんながまったく知らない音楽はダメなんです(笑)。
(中略)
今でいう「予定調和」とか言われるようなことになるんですよね。そういうものはやっぱり退屈なんです。その点、今の人たちは違う聴き方をしているような気がするね。 歌詞で反応したり。「共感」っていうことで聴いてるような気がしますね。
(中略)
はっぴいえんどをやってるころは、ほんとうに次から次へと、さっき言ったような新しいものが出てきて。これどうやって作ったんだろう、みたいなことばかりですけど。そういうものが西海岸あたりからいっぱい出てきてね。それに強く影響されてやってきたんですけど。はっぴいえんどが終わったあとぐらいから、なんかこう…変わってきた。それを変えたのはイーグルズかな。『ホテル・カリフォルニア』あたりから。(中略)新しくないな、ってことですね(笑)。完成度が高くて、綺麗で。わかりやすくて。その分、さっきの「2割」がないっていうか。

考えてみたら1959年から1964年のアメリカン・ポップスというのは、まさに8割(もしかしたら9割)方は「勝手知ったるパターン」といえるような気がします。で、残りの1割か2割くらいの「プラスアルファの未知の領域」に「頭で考えるより先にカラダが反応」できるかどうかがポイントなのかもしれません。
もちろん僕の場合はリアルタイム世代ではなく完全な後追い世代なのですが、そういうのに反応できるようになったのは、やっぱり大瀧さんのおかげなんでしょうね。

ところで話は松本竣介の絵に。
前からどこか心を打つものがあったこの「議事堂のある風景」という絵。
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油絵でも描かれているものがありますが、こちらの鉛筆や木炭で描かれたモノトーンの方が好きです。この絵、描かれたのは1941年12月。まさに太平洋戦争が始まった月に描かれていたんですね。彼はどんなメッセージをこめてこの絵を描いたんでしょうか。
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by hinaseno | 2014-05-31 10:08 | 音楽 | Comments(0)

Golden Pops in 1959 & 1964


自分で勝手に作ったコンピレーションCDのことをあれこれ書くのもなんですが、今後また何か新たな大切な曲を発見して変更すると困るので、2014年5月28日に作り直した「Golden Pops in 1959」と「Golden Pops in 1964」の2枚のCDの曲目をメモ程度に書き並べておこうと思います。
選曲の条件は、 その年にレコーディングかリリースされたもので、1アーティスト1曲。曲数は全部で28。28はもちろん江夏の背番号の完全数。
「Golden Pops in 1959」
1. A Teenager In Love / Dion & The Belmonts
2. Hushabye / The Mystics
3. Since I Don't Have You / The Skyliners
4. I Only Have Eyes For You / The Flamingos
5. Dedicated To The One I Love / The Shirelles
6. She Say / The Diamonds
7. Dream Lover / Bobby Darin
8. The Angels Listened In / The Crests
9. Pretty Blue Eyes / Steve Lawrence
10. Oh Carol / Neil Sedaka
11. Mister Lonely / The Videls
12. Frankie / Connie Francis
13. Venus / Frankie Avalon
14. Never Be Anyone Else But You / Ricky Nelson
15. ('Til) I Kissed You / The Everly Brothers
16. It Doesn't Matter Anymore / Buddy Holly
17. Come Softly To Me / The Fleetwoods
18. Up Town / Roy Orbison
19. Only Sixteen / Sam Cooke
20. Love Potion No. 9 / The Clovers
21. Along Came Jones / The Coasters
22. There Goes My Baby / The Drifters
23. Be My Guest / Fats Domino
24. Almost Grown / Chuck Berry
25. What'd I Say / Ray Charles
26. Baby Talk / Jan & Dean
27. (Now And Then There's) A Fool Such As I / Elvis Presley
28. Theme From A Summer Place / Percy Faith & His Orchestra

「Golden Pops in 1964」
1. All Summer Long / The Beach Boys
2. I'm Into Something Good / Earl Jean
3. Oh No, Not My Baby / Maxine Brown
4. Give Him A Great Big Kiss / The Shangri-Las
5. The Very Thought Of You / Rick Nelson
6. Dawn (Go Away) / Frankie Valli & The 4 Seasons
7. Dusty / The Rag Dolls
8. Navy Blue / Diane Renay
9. Summer Means Fun / Bruce & Terry
10. The Little Old Lady From Pasadena / Jan & Dean
11. Whenever You're Around / The Dave Clark Five
12. A Surfer Boy's Dream Come True / The Fantastic Baggys
13. Beach Girl / The Rip Chords
14. I've Got Sand In My Shoes / The Drifters
15. Downtown / Petula Clark
16. The Closest Thing To Heaven / Neil Sedaka
17. All Of My Life / Lesley Gore
18. Chapel Of Love / The Dixie Cups
19. Be Good Baby / Jackie DeShannon
20. Walk On By / Dionne Warwick
21. I'm Gonna Be Strong / Gene Pitney
22. If I Fell / The Beatles
23. The Girl From Ipanema / Stan Getz & Astrud Gilberto
24. Mes Premières Vraies Vacances / France Gall
25. Everybody Loves Somebody / Dean Martin
26. Hello Dolly / Louis Armstrong
27. I'm On The Outside (Looking In) / Little Anthony & The Imperials
28. Walking In The Rain / The Ronettes

曲順に関しては、つながりを考えたものもあれば、たまたまだったり。
興味深いのは、って自分で選曲していながら言うのも変ですが、「1959」と「1964」の両方に入っているアーティスト。4人(4組)いますね。リッキー・ネルソン、ニール・セダカ、ドリフターズ、そしてジャン&ディーン。1964年でロイ・オービソンを入れるか悩みました。

考えてみると、たまたまがきっかけで作った2枚のコンピレーションCDが、アメリカン・ポップスのゴールデン・エラといわれる1960年から1963年をはさむかたちになっています。前後をある程度きちんと確認してから1960年から1963年を改めて考えてみるのも、単純に年代順に辿っていくよりかは面白そうです。あえて言うまでもなく大瀧さんはそれを明確に意識されていたはず。

「1959」と「1964」のどっちがいいかってことはいえないですね。僕にはその年の思い出も何もないので。
それぞれの年の音楽が、僕の体や心や頭のいろんなところにある琴線の別の部分をくすぐってくれます。で、最近は「1959」を聴くときに響いてくる琴線が自分にとって心地いいかな、と。
いや、やはり思い出がありますね。1959年には。
大瀧さんのアメリカン・ポップス伝という最高に心地よかった思い出が。
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by hinaseno | 2014-05-30 10:32 | 音楽 | Comments(0)

日々、少しずつ読み進めている藤田加奈子さんのブログ。
今朝読んだところには「クラシック音楽と本さえあれば」という特集をした『考える人』という雑誌のことが書かれていました。この号は僕も大好きで何度も手にとっています。特に見るのは藤田さんもこういうのが一番好きと書かれていた「わたしのベスト・クラシックCD」。僕の好きな作家がずらりと並んでいて、とても興味深い。小池昌代さんの選んでいたものは何枚か買いました。
ちなみにこの日の日記には小林信彦の『日本の喜劇人』の古川ロッパにも触れられていています。いやはやなんとも。

さて、話はかわりますが、「1959」に続き「1964」というCDを作りました。正式なタイトルは「Golden Pops in 1964」。先日、石川さんに送っていただいたアゲインの7周年記念で作られたCDのタイトルをそのままいただきました。ついでに「1959」とだけタイトルに付けていたものも少しだけ曲を変更して「Golden Pops in 1959」に。
石川さんからいただいたCDについては、何かの機会に石川さんからいただく人がいらっしゃるかもしれませんので、あえて触れないことに。こういうのは曲目リストを見ないで、どんな曲が出てくるかって聴き方が一番いいですね。ポイントは1アーティスト1曲。予想通りの曲もあれば、へえ〜って曲もあります。ジャケットが最高に素敵です。

石川さんが作られたCDと僕が作ったCDは、一見コンセプトが同じように思えるかもしれませんが、実は全然違っています。石川さんが選ばれた曲は、石川さんがまさに1964年に、つまり石川さんの中学時代にリアルタイムでレコードを買われたものばかりを集められています。ですから音源はすべてレコードからのもの。
僕はもちろん後追いで聴いたものばかり。いろんな、ときには余計な知識も入り込んだ中で選んだもの。この違いはすごく大きいですね。
正直、僕が1964年の曲としてはっきりと認識していたのはたった一つだけ。このブログでも何度も触れたロネッツの「Walking In The Rain」。というわけで、僕にとっての1964年を代表する曲は「Walking In The Rain」ということで、これを最後に入れるのを最初に決めて、あとはiTunesの1964年の曲、あるいは1964年のヒットチャートを見ながら集めていきました。
一番困ったのは、石川さんがそうされていたので、1アーティスト1曲というしばりを作ったこと。実は前に作った「1959」は何人かのアーティストに関しては2曲入れていました。でも、今回作り直したときに、その1曲を外す作業を泣く泣く行ないました。

1964年といえば、なんといってもわがビーチ・ボーイズに素晴らしい曲が多すぎるんですね。大好きな曲だらけ。村上春樹の好きな「FUN FUN FUN」を初め、石川さんの選ばれた曲も含めて、とても1曲にはしぼりきれない。でも、最終的に選んだのはこれ。やはり映画『アメリカン・グラフィティ』の影響が大きいように思います。



それにしても、こういうのを作ると後からこんな曲もあったって必ず気づくんですね。
昨夜ようやく作り上げたのに、今朝になってもう「1959」と「1964」で絶対に外せない曲を見つけてしまいました。もう一度焼き直すべきかどうか思案中。きっとまた別の曲がすぐに見つかるはずなので。

「わたしのベスト・クラシックCD」を選ばれた人も、ほぼ10年後の今ではおそらく全然違ったものを選ばれるんでしょうね。
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by hinaseno | 2014-05-28 10:23 | 音楽 | Comments(0)

アドバルーンのある風景


昨日紹介した藤田加奈子さんのブログを見つけて最初に入ったのがここでした。「ロッパひかへ帖」というのも気になったのですが、何よりここに貼られている鈴木信太郎の「静物」という絵に魅かれて、鈴木信太郎の絵を調べていたら先日の「東京の空」にぶつかったというわけです。

1937年(昭和12年)にヒットした美ち奴の「あゝそれなのに」を聴いて、1931年(昭和6年)に描かれた「東京の空(数寄屋橋附近)」の絵を見ると、僕のような人間はものすごくその時代のアドバルーンのある風景を見つけたくなってしまうんですね。
で、やはり小津の映画からということで、まず見たのは昭和6年の作品である『東京の合唱』。主演の岡田時彦がビラを配っていたビル街のどこかに見えないかと。それから1936年(昭和11年)の『一人息子』。飯田蝶子が上京したときに車で町中を走るシーンでちらっとでも映ってはいないかと。
残念ながらいずれの映画もアドバルーンは見つかりませんでしたが、これから特に1930年代の映画を観るときに、一つ新たな楽しみができました。
そんな矢先、たまたま川本三郎さんの『今日はお墓参り』を読んでいたら、長谷川利行という画家が取り上げられていて、もしやと思って調べてみたらこんな絵が。
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「不忍池から見たアドバルーンのある風景」と題された絵。描かれたのは1935年(昭和10年)。やはり1930年代。

ってことで、ますます「アドバルーンのある風景」探しをしたくなって、ひょっとしたらと思って藤田加奈子のブログを探して見たら、まさにそれをされていたんですね。
タイトルもそのものズバリ「1930年代の都会新風景・空の広告風船玉。鈴木信太郎の《東京の空(数寄屋橋附近)》からはじまる、アドバルーンにまつわる 走り書的覚え書」。書かれたのは昨年の12月24日。つい半年前のこと。
「走り書的覚え書」なんて書かれていますが、内容は半端じゃないですね。本、新聞、雑誌、絵画、写真、そして映画、そしてもちろん「あゝそれなのに」のことも。いやびっくり。鈴木信太郎の1932年(昭和7年)に描かれた「霞ヶ関風景」の遠くの方にアドバルーンが見えるのは僕も見つけていましたが、藤田さんもちゃんと見つけられていました。ただ長谷川利行の絵には触れられていないので、このブログを書かれる段階では見つけられていなかったのかもしれません。

藤田さんが書かれていたことで強く共感を覚えたのは次の言葉。
「アドバルーンを見るということは空を見るということだということに気づく」

まさにその通り。できれば「いつも青空」で。

というわけで、「アドバルーンのある風景」を、これから少しずつ見つけていきたいと思っています。ネットで検索するのはつまんないからやめておこうと(たぶん)。でも、藤田さんの次の報告は楽しみにしています。きっとさらにいろいろな「アドバルーンのある風景」を見つけられていることだと思います。
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by hinaseno | 2014-05-27 08:43 | 雑記 | Comments(0)

つい先日、前からずっと気になっていた『ぽかん』という雑誌を、岡山の古書五車堂さんで購入しました。最初に購入したのは先月発売されたばかりの最新号の4号。

『ぽかん』という雑誌のことを知ったのは、数年前から個人的には最高の敬意を持って毎日拝読している画家の林哲夫さんのブログで紹介されていたため。最新号の表紙コラージュは林さんの描かれたもの。林さんが3号を紹介されていたときに、そのデザインがすばらしくて強く印象に留めていました。最新号の4号は、倉敷の蟲文庫の田中美穂さんの「木山捷平様」というエッセイと、やはり木山さんに関する本や解説をいくつも書かれている岩阪恵子さんのエッセイが掲載されていることがわかったので、ぜひ手に入れねばと。

ある程度は知っていたとはいえ、実際に手にしてみて、その素晴らしさに圧倒されました。附録もどっさり。最初はどれがメインの雑誌でどれか付録なのかわかりませんでした。収められた文章で僕の知っている人はほんの数人。でも、どの方の書かれている文章も読ませるものばかり。さらに、附録にいたるまでデザインが素晴らしすぎ。しかも値段がたったの900円。信じられない。
というわけで、すぐに2号と3号も購入。ほんとうは1号も欲しかったのですが、これは品切れとのこと。残念。

いろいろ読んだ中で、特に目を留めたのが藤田加奈子さんという方。3号の附録の『のんしゃらん通信 Vol.1』に載っていたエッセイを読んで、強く共感を覚えてしまいました。例えばこんな文章。
東京會館でお茶を飲むたびにいつも思うのだが、いつか佐分利信を気取って『化石』ごっこをしたいなあということ。

後のプロフィールを見たら1974年生まれ。40歳くらいの女性が「佐分利信を気取って」なんてことを書くなんて、かなりびっくり。で、ネットで調べてみたら彼女のブログを発見。これがすごすぎて。
先日ちょこっと触れた、ここのところ毎朝、かなりの時間をかけて読んでいるというのは、この藤田加奈子さんのブログのことでした。

映画や文学、ときには絵画にからめながら東京の町歩きをされているのですが、大瀧さんや川本三郎さんがされていたのと同じ。もしかしたら大瀧さんといっしょに歩かれていたメンバーのお一人だったんではないかと思ってみたり。とにかく趣味が合いすぎて。

今朝読んだのは、藤田さんが2005年1月に書かれたもの。ブログを始めらた2004年から順番に読み進めています。
紹介されている映画や本も僕の大好きなものや、これから見たいものばかり。音楽に関しては基本的にはクラシックを聴かれているようですが、基本的には室内楽を好まれるようなので、ああ同じだな、と。

今朝読んだものにはウィーン弦楽四重奏団のハイドンの弦楽四重奏について書かれていました。彼女がその日購入したCDとのこと。僕が弦楽四重奏に魅かれたのは、まさにこのCDでした。

藤田さんは吉田秀和の『私の好きな曲』からこんな言葉を引用されています。引用している文章もいいですね。
ハイドンをきくたびに思う。なんとすてきな音楽だろう、と。
すっきりしていて、むだがない。どこをとってみても生き生きしている。いうことのすべてに、澄明な知性のうらづけが感じられ、しかもちっとも冷たいところがない。うそがない。誇張がない。それでいて、ユーモアがある。ユーモアがあるのは、この音楽が知的で、感情におぼれる危険に陥らずにいるからだが、それと同じくらい、心情のこまやかさがあるからでもある。
ここには、だから、ほほえみと笑いと、その両方がある。
そのかわり、感傷はない。べとついたり、しめっぽい述懐はない。自分の悲しみに自分から溺れていったり、その告白に深入りして、悲しみの穴をいっそう大きく深くするのを好むということがない。ということは、知性の強さと、感じる心の強さとのバランスがよくとれているので、理性を裏切らないことと、心に感じたものを偽らないということとが一つであって、二つにならないからにほかならないのだろう。
こういう人を好きにならずにいられようか?

藤田さんの引用されているのはここまで。この後には「こういう芸術を好きにならずにいられようか?」という言葉が続きます。
もちろん僕はここから「こういう芸術」を大好きになってしまいました。
藤田さんのブログに書かれていることで、他にも書きたいことがあるのですが、それはまた次回に。

話は最初に触れた林哲夫さんのブログのことに。
林さんのブログは基本的には絵画と本に関してのみ書かれています。でも、大瀧さんの訃報が伝えられた翌日のブログで、なんと大瀧さんのことに触れられていて、とても驚いてしまいました。それまで大瀧さんどころか、音楽に関してもほとんど触れられることがありませんでしたから。
ここにその日のブログを引用させていただきます。
大瀧詠一急死に驚く。いつだったか、大瀧がラジオで日本における流行歌の歴史を古い音源を紹介しながら分析してみせたことがあった。これは見事だった。歌手としては、はっぴいえんど二枚目のアルバム「風街ろまん」(URC、一九七一年)に入っている「颱風」が好きだ。いつ聞き直してもしびれる。

林さんが大瀧さんの「日本ポップス伝」を聴かれていたことにも驚きましたが、何よりも林さんが大瀧さんの曲の中で選ばれたのが「颱風」ということにさらに驚いてしまいました。

大瀧さんの音楽というのは、僕の知らないところで、いろんな人にいろんな形で影響を与えていたんだなと改めて思わされました。
考えてみたらハイドンの弦楽四重奏について吉田秀和さんが書かれていたことは、そのまま大瀧さんの音楽にもあてはまりますね。

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by hinaseno | 2014-05-26 10:43 | 雑記 | Comments(0)

It’s Sunday


いろいろと書きたいことがたまっていていて、何から書いていいやら。
とりあえず今日は日曜日ということでこの話を。

先日、アゲインの石川さんからいろんなものを送っていただきましたが、その中のひとつ。アゲインで出張ブランディンというイベントをされてる宮治さんのラジオ番組「宮治淳一のラジオ日本名盤アワー」の話を。ゲストは石川さんとも親交のある島村さん。特集は60’s ヴォーカル・ハーモニー。
島村さんが60’s ヴォーカル・ハーモニーにはまったきっかけは、やはり大瀧さんの「ゴー!ゴー!ナイアガラ」とのこと。僕はといえばこの日のブログでも書いたように、山下達郎さんの「サウンド・ストリート」という番組の60’s ヴォーカル・グループ特集でした。放送されたのは1984年4月5日。今からちょうど30年前。考えてみたら大瀧さんの『EACH TIME』発売直後。島村さんももちろんそれも聴かれたはず。

というわけで、島村さんが選曲されたグループは「サウンド・ストリート」の60’s ヴォーカル・グループ特集のときにかかったグループと重なっています。ハプニングス、ヴォーグス、バッキンガムス、ジェイ&テクニクス、そしてスパンキー&アワ・ギャング!
パレード、クリッターズ、サンシャイン・カンパニー、カウシルズ、ジェイ&アメリカンズ、アソシエーションも大瀧さんの「ゴー!ゴー!ナイアガラ」や達郎さんの番組で何度もかかっているグループ。グループだけを見れば、決してマニアックすぎることはありません。
でも、そのグループで島村さんが選ばれたものは、やはりかなりマニアック、なんでしょうね。ただし、いくつかの曲は僕がそのグループで1番好きだったり、少なくとも3本の指には入るような曲。つまり趣味がすごく合っているように思いました。

例えば、アソシエーションは「We Love Us」。これは数あるアソシエーションの素晴らしい曲の中でも僕の一番好きな曲。
あるいはミレニウムの「5.A.M」も、やはりミレニウムで一番好き。この曲の日本盤のシングルが出ていて、しかもタイトルが「霧の5.A.M」というタイトルだったってこと、初めて知りました。「霧の」という言葉を邦題に付けるのが流行っていたとはいえ、いくらなんでも。
そういえばこの曲、以前、アゲインのイベント(「話し出したらとまらナイト」)で伊藤銀次さんが歌われたんですね。いつかこういう曲のカバーアルバムを出してもらいたいです。

それから知らなかった素敵な曲もいくつか。
一番驚いたのは達郎さんの「サウンド・ストリート」でかかって知ったというギブソンズというグループの「She’s Not Like Any Girl」(邦題は「ただ一人の君」)。これは本当に素晴らしい曲。今、調べたら達郎さん「サンデー・ソング・ブック」でも2度ほどかけられていました。こんな素敵な曲、聴き逃すはずはないけど。

それからクリッターズの「Don't Let the Rain Fall Down on Me」も初めて知った曲。これもいっぺんで気に入りました。なんとプロデュースが大好きなアンダース=ポンシア。作曲者のところに名前は書かれていませんが、曲調はアンダース=ポンシアそのもの。少しは共作しているような気がします。

いろんな素敵な曲がいくつもかかる中で、今回、最も気に入ったのはジェイ&アメリカンズの「Sleepy」という曲。LPの中の1曲とのこと。これが本当に素晴らしい。LP探さなくては。

そういえば、少し前に「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のAmerican Sounds of ‘65という特集を聴き返していたら、ジェイ&アメリカンズの「Cara Mia」がかかりました。この曲です。



彼らの大ヒット曲ですね。もちろん何度も聴いていた曲。でも、先日、これを聴いていたとき、ふとこの曲がうかんできたんですね。



大瀧さんが薬師丸ひろ子のためにかいた「すこしだけやさしく」。「探偵物語」のB面の曲ですね。結構似ているような気がしますが、はたして。

ところで、今日のタイトルは「It’s Sunday」。
島村さんが番組で最初にかけたのがサンシャイン・カンパニーの「It’s Sunday」という曲でした。60’sのヴォーカル・グループの曲は、初夏の、太陽の光が気持ちよく降り注ぐ、日曜日に聴くのがぴったりですね。
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by hinaseno | 2014-05-25 11:08 | 音楽 | Comments(0)

とりとめのない話


昨夜見た夢の中に細野晴臣さんが出てきてびっくり。なぜだか細野さんは僕ととても親しい関係にあって。目覚めた後でよくよく考えてみると、どうやら僕は大瀧さんになっていたようです。

それはさておき、ここのところ、つい最近見つけた人のブログの過去に書かれたものを見続けています。僕にとっては超ストライクゾーンの内容。ただ、あまりにも内容が濃くて、すべて読むのは相当な日数がかかりそうです。ふと、大瀧さんもこの方のブログを見られていたんじゃないかと思ったりも。 また、いずれ紹介します。

ところで、少し前に手に入れた、ある小さな本に載っていたこの写真。
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何でもない田舎の風景をとらえたものといえばそれまでですが、まるで上質な映画のラストシーンのような素敵な風景。何よりも川にかかっている橋の形がすばらしい。
で、先日、この橋のある風景が今も残っていないかと探しに行きました。小一時間、車に乗ったり歩いたり。でも、残念ながら今回は見つからず。町中とは違って大きく風景は変わっていないにしても、なんせ写真は30年以上も前のもの。手がかりは川の名前と背後の山の形です。
また見つけたらご報告します。

その本に載っていた写真が撮られた近くではないかと思われる場所は、今まさに”麦秋”でした。
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そういえば、このちょうどあたりを歩いたときに、知り合いから一本の電話がかかってきたのですが、それが以前このブログで書いた”ある場所”につながっている事柄で、ちょっと運命的なものを感じてしまいました。もちろん電話をかけた人は僕がブログに書いていたことなんて絶対に知るはずもありません。
”あの人物”が運命の糸によって引き寄せられるように行った場所に、僕も引き寄せられている気がします。

というわけで、今日はとりとめのない話ばかりでした。
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by hinaseno | 2014-05-24 10:27 | 雑記 | Comments(0)

新しいアルバムを買うと、まず最初に見るのはクレジット。プロデューサーや演奏者などアルバム制作に関わった人達の名前が書かれている部分ですね。

『STRINGS OF GOLD』の「Special Thanks」のところには、昨年から今年にかけて亡くなられた方々の名前が並んでいます。
大瀧詠一さん、須藤薫さん、青山純さん、そしてハイ・ファイ・セットの山本俊彦さん。杉さんと関わりが深い人達がこんなにも短期間のうちにと思うと、胸が詰まってしまいます。でも、みなさんが今度の杉さんのアルバムを天国で喜んで聴いていることは確かなはず。
特に大瀧さんはニコニコ。
なぜならばクレジットにこんな名前が記されていたのだから。
Supervised & Vocal Directed by
Shinji Kawahara

川原伸司(=平井夏美)さん!
川原さんのことはこのブログでもかなり書きました。佐野元春さんと大瀧さんの”縁”には伊藤銀次さんという存在があったように、杉真理さんと大瀧さんの”縁”には川原伸司さんがいました。その川原さんが今回のアルバムに収められたほぼすべての曲でボーカル録りのディレクションをされたとのこと。
もちろん杉さんはご自身一人でボーカル録りをすることができたはず。でも、あえて川原さんを呼ばれてその指導を仰ぐ形にしたんですね。川原さんの名前を見つけたときには、ぐっとくるものがありました。

ところで、ちょっと話はそれてしまいますが、弦楽四重奏をバックにギターの弾き語りをするといえば、なんといってもビートルズの、というかポール・マッカートニーの「イエスタデイ」ですね。
なんてことを書きつつ、「イエスタデイ」のバックのストリングスが弦楽四重奏であるのを知ったのは村上春樹の『女のいない男たち』に収められている「イエスタデイ」を読んで。実際にはアゲインでモメカルのライブを見て、帰りの新幹線に乗る前に立ち寄った売店で雑誌(『文藝春秋』2014年1月号)が発売されているのを知って、新幹線の中で読んだですが。

東京の大田区生まれなのに完璧な関西弁をしゃべる木樽という人物が「イエスタデイ」を関西弁で歌うんですね。その歌詞が単行本になったときにバッサリと落とされたのですが。翻訳でも何でもないのにね。
その木樽と僕(村上さんの小説で「僕」が登場するのは久しぶり)はこんな会話を交わします。一応雑誌掲載時バージョンで。
実はこの部分の会話も単行本とちょっと違っています。
「その歌詞って何の意味もないじゃないか」と僕は言った。
「しかし少なくとも理屈は通ってるやろ」
「それは『イエスタデイ』という歌をおちょくっているみたいにしか、僕には聞こえないけどな」
「あほ言え。おちょくってなんかいるかい。それにナンセンスはそもそもジョンの好むところやないか」
「『イエスタデイ』を作詞作曲したのはポールだ」
「そやったかいな?」
「間違いない」と僕は断言した。「ポールがその歌を作り、自分一人でスタジオに入り、ギターを弾いて歌った。そこにあとから弦楽四重奏団の伴奏を加えた。他のメンバーは一切関与していない。その歌はビートルズというグループにはいささか軟弱すぎると他の三人は思ったんだ。名義はいちおうレノン=マッカートニーになっているけど」
「ふうん。おれはそういう蘊蓄には疎いからな」
「蘊蓄じゃない。世界中によく知られている事実だ」と僕は言った。
「ええやないか、そんな細かいことは」と木樽は湯気の中から言った。「おれは自分の家の風呂場で勝手に歌てるだけや。レコードを出してるわけやない。誰にも迷惑はかけてへん。いちいち文句をつけられる筋合いはない」

単行本になっていくつか書き足された言葉や、あるいは逆に削られた言葉があるのですが、一番興味深いのは木樽の最後の言葉。単行本ではこうなっています。
「おれは自分の家の風呂場で勝手に歌てるだけや。レコードを出してるわけやない。著作権も侵害していないし、誰にも迷惑はかけてへん。いちいち文句をつけられる筋合いはない」

なんと「著作権も侵害していないし」という言葉が付け加えられてるんですね。村上さんの本音、というか腹立ちの気持ちがちらっと。

それはさておき、モメカルの弦楽四重奏を聴いた翌日の、まだその素晴らしさの余韻を残しているときに読んだ村上さんの小説で初めて『イエスタデイ』のバックが弦楽四重奏だと知るというのもどこか運命的なような気がしました。
で、その部分を読んですぐにiPhoneに入れている「イエスタデイ」を、特に弦楽四重奏に注意しながら聴いてみると、もう何千回聴いたかわからない「イエスタデイ」が新鮮に聴こえてくるから音楽というのは不思議でした。
そのときに同時に杉さんがモメカルという弦楽四重奏団をバックに歌うようになったのは、この「イエスタデイ」を意識したものだと気づいたんですね。

で、ポール・マッカートニーといえば、川原さんですね。以前も引用した大瀧さんのこの言葉。
「あいつ(川原さん)は日本の音楽に興味ないでしょ。ポール・マッカートニーにしか興味がない」

この言葉を大瀧さんが発したのは、まさに杉さんと佐野さんが目の前にいるとき。杉さんが今回のアルバムを作るときに川原さんを呼ばれたのは、こういういきさつがあったからのことだと思います。
そういえば「Special Thanks」の大瀧さんの名前の前に書かれているのは「FAB4」。これはもちろん杉さんにとっても川原さんにとっても、そして大瀧さんにとっても大好きなビートルズのことですね。

大瀧さんの曲も数多く演奏してきたモーメント・ストリング・カルテットがいて、大瀧さんと深いつながりをもっていた川原伸司さんがいるという。まさにこのアルバムは大瀧さんに捧げるこれ以上ない形になっています。

さて、このアルバムにはその川原さんと杉さんが共作した「雨の日のバースデー」という曲が収められています。これがほんとに素晴らしい。モメカルの弦も言葉を失うほどの美しさ。目の前で演奏されたら間違いなく泣いてしまいますね。

で、泣いてしまうといえば、もう一曲。大好きな『HAVE A HOT DAY!』に収められた「街で見かけた君」。
『HAVE A HOT DAY!』ではシンセサイザーによって奏でられたストリングスが本物の弦楽四重奏で演奏されています。やはり本物の弦の音はなんともいえない情感があります。「都会の女の子たちは」あたりからでてくる弦の美しさには言葉を失います。
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by hinaseno | 2014-05-23 10:19 | 音楽 | Comments(0)

杉真理 with Moment String Quartetの『STRINGS OF GOLD』。もちろん発売当日に手に入れました。どんな曲が収録されているのか知らなかったのですが、何と17曲も。
ブックレットの最後に杉さんがこんなことを書いていました。
「基本的に僕はセルフカバー・レコーディングはやらない主義である。たとえ上手いこと演奏できても『やっぱりオリジナル版の方が好きだな』ってなるに決まってるからだ」

僕も基本的にはセルフカバーのアルバムは遠ざけてきました。よっぽどの人でも。
でも、杉さんの場合、セルフカバーした曲の方も(が)すごくいいんですよね。例えば大好きな、杉さんのアルバムで『OVERLAP』とともに最もよく聴いてきた『HAVE A HOT DAY!』に収められたセルフカバーの曲は、僕にとってはもうオリジナルのようになっています。ただ1曲「夢見る渚」を除いては(笑)。

さて、今回の『STRINGS OF GOLD』。
本当に素晴らしくって、これから何度も何度も聴くことになるだろうと思うので、いつかこっちをオリジナルと思ってしまう日が来るような気がします。
耳馴染んだ曲も、懐かしい気持ちになることはほとんどなく、どれも新鮮。モメカルの、ときにスリリングで、ときに甘美なストリングスによってまったく新しい曲として聴くことができます。もちろん原曲のアレンジを損なうことのないように、細かい部分まで配慮していることがよくわかります。

どの曲が良かったかといえば「全部!」ということになりますが、「Romancing Story」や「恋する0.1」のような”小品”が、今、たまらなく心に沁みます。
それからやはり『OVERLAP』のA面1曲目の「Loney Girl」と『ナイアガラ・トライアングルVol.2』のB面1曲目の「Love Her」は最高ですね。どちらも耳に馴染みすぎている曲ですが、耳に馴染んだものを壊すどころか、モメカルのストリングスによって、曲の新たな魅力が引き出されているような気がしました。

そういえば昨日「『ナイアガラ・トライアングルVol.2』に収められる佐野さんの4曲にはいろいろと大変だったみたいですが、杉さんの4曲についてはすんなり、だったようですね」なんて書きましたが、杉さんの曲ごとのコメントを見て、ちょっとだけ「すんなり」ではなかったことを思い出しました。
実は杉さんは「Love Her」ではなく「Loney Girl」を『ナイアガラ・トライアングルVol.2』に入れようと考えてたんですね。でも、両方の曲を聴いた大瀧さんは「こっちの方が杉らしい」ということで「Love Her」を選んだようです。佐野さんの時のような「23分間」の話し合いはなかったみたいですが。
『ナイアガラ・トライアングルVol.2』のB面1曲目に「Loney Girl」が収められていたらと想像してみたら、それはそれで悪くないような気がしました。でも、大瀧さんは同じシャッフルビートの曲でもちょっとマイナーな「Love Her」を選ばれた。大瀧さんとしては「Loney Girl」はB面1曲目ではなくA面1曲目にふさわしいと考えて、杉さんに返したのかもしれませんね。ただ、この『STRINGS OF GOLD』では、「Loney Girl」はB面1曲目としての役割を与えています。

ところで、このアルバムで、もうひとつとてもうれしいことを発見しました。モメカルだけではなかったんですね。それについてはまた次回。
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by hinaseno | 2014-05-22 09:51 | 音楽 | Comments(0)

STRINGS OF GOLD


今、聴いているのは美ち奴さんのSP音源を収めたCD-ROM。
そう、届いたんです。この場を借りてお礼申し上げます。ちょっと、というか、かなりストレートにおねだりした形になってしまいました。美ち奴さんの他にも興味深い音源をいくつも送っていただきました。また折に触れてご報告を。
ところで今日気づいたのですが、「あゝそれなのに」の作詞家として記載されていた星野貞志というのはサトウハチローの別名だったんですね。まったく無名の人かと思っていました。

さて、今日は、たまたまの話ではなく、前から今日書こうと思っていた話。
今日5月21日はナイアガラ・トライアングルVol.2の一人、杉真理さんの新しいアルバムが発売される日。作品のタイトルは『STRINGS OF GOLD』。
ここ最近、ずっと書いてきたストリングスという言葉がアルバムのタイトルに。で、このストリングスを奏でているグループが、なんとモメカル(モーメント・ストリング・カルテット)。
ここ数年、杉さんはモメカルをバックにライブをされていたのですが、ついにそれがアルバムになったということなんですね。ということなのでこのアルバムの正式なアーティスト名は杉真理 with Moment String Quartet。
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これはレコーディング風景をとらえた写真。とってもいい写真です。手前でギターを弾いている後姿の人がもちろん杉さん。そして向こう側にいるのがモメカル。向かって左からヴァイオリンの有馬真帆子さん、小野瀬はるかさん、チェロの郷田裕美子さん、そしてヴィオラの飯田香さん。
まだCDは手に入れていませんが、聴くのがとっても楽しみ。このブログを読まれている方も、ぜひぜひ聴いてみてください。
タワーレコード限定ということですが、これが評判になって、小津や大瀧さんの曲を演奏したモメカル単独のアルバムが出ることを心から願っています。

ところで、以前触れた「4曲」の話で言えば、『ナイアガラ・トライアングルVol.2』に収められた佐野さんの曲に関してはいろいろと大変だったみたいですが、杉さんの4曲については”すんなり”だったようです。それくらいに完璧に素晴らしい4曲。大瀧さんも大満足だったと思います。
実は、と、あえて言うようなことではないのかもしれませんが、『ナイアガラ・トライアングルVol.2』で佐野元春、杉真理という2人のアーティストを知って、先に過去の音源を聴いてみようと思ったのは杉さんの方でした。
最初に聴いたのが『OVERLAP』。
これが素晴らしかった。特に「Catch Your Way」は最高。他にもいい曲だらけで。で、その杉さんつながりで須藤薫さんの曲を聴くようになって、須藤薫さんのファンになり。
それもこれも杉さんが『ナイアガラ・トライアングルVol.2』のために用意した4曲があったからこそ。

というわけで、杉真理 with Moment String Quartetの「交響曲第十番」を。この曲はCDに収められているのかな。


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by hinaseno | 2014-05-21 10:21 | 音楽 | Comments(0)