Nearest Faraway Place nearestfar.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

<   2013年 08月 ( 29 )   > この月の画像一覧


I Didn't Have Any Summer Romance


8月はずっとこの画像を貼っておきますと言いながら、すっかり忘れていました。そういえばナイアガラ諸島へ旅した話もどうなったのでしょうか...。



8月も最後の日になりました。いくら年を重ねても、この日はどこか切ない気持ちになってしまいます。やっぱり夏が好きなんですね。

夏の終わりを歌った素敵な曲はたくさんありますが、一番好きな曲となると、何といってもキャロル・キングの「 I Didn't Have Any Summer Romance」ですね。曲も、詞も(詞を書いたのは夫であるゲリー・ゴフィン)、そしてキャロル・キングの歌い方もたまらないものがあります。
特に最後の” I Didn't Have Any Summer Romance At All”の”At All”のところなんて何度聴いても心が震えます。

ところで、この「I Didn't Have Any Summer Romance」という曲はキャロル・キングの曲の中でも、ものすごくマイナーな曲なのですが(現在発売されているCDのどれかに入っているのかな?)、なんと「ゴー!ゴー!ナイアガラ」でかかっているんですね。
かかったのは1977年8月29日に放送されたガール・シンガー特集。その年の夏の最後の放送日なので、どこか夏の終わりを意識した選曲がなされています。もちろんバックには波の音が。

実はこの日の放送が本当に好きで、この夏、何回聴いたやら、です。僕が作った波の音入りのCDも、この日の放送でかかった曲をいくつも入れています。
せっかくなので、この日の放送でかかった曲を全部貼っておきます。

まず1曲目はコニー・フランシスの「Where The Boys Are(ボーイハント)」。ニール・セダカが作った曲ですね。



2曲目はジョニー・ソマーズの「Since Randy Moved Away」。この曲も今まで聴き流してきた曲ですが、大好きになりました。日本では「メモリーズ・メモリーズ」のB面だったみたいですが、アメリカではこの曲がA面だったとのこと。



3曲目はシェリー・フェブレーの「Big Star」。ここに貼るのは何度目でしょうか。この夏いちばん多く聴いた曲です。



4曲目は”Star”つながりで、リンダ・スコットの「Count Every Star」。この曲も収められている彼女の星の歌ばかりを歌ったアルバムも、いつか巡り会えたらと思っています。



5曲目はロビン・ワードの「I Will Love You」。ロビン・ワードといえば「Wonderful Summer」ですが、そちらは何度もかけられているということで(この日の放送で、大瀧さんは「Wonderful Summer」をちょこっと歌っています。貴重!)、この日はこちらの曲がかけられています。シェルビー・フリントが書いた最高に素敵な曲です。



6曲目はナンシー・シナトラの「Put Your Head On My Shoulder」。ポール・アンカが作った曲ですね。僕はこの曲をレターメンのバージョンで知りました。達郎さんが竹内まりやさんとの結婚式で使った曲として有名です。でも、ナンシー・シナトラのもとってもよくって、波の音に見事なほどに溶け合っています。



7曲目がコニー・スティーヴンスの「Sixteen Reasons」。先日のアメリカン・ポップス伝でもかかりました。詞もとってもロマンティックなんですね。



で、8曲目にかかったのがキャロル・キングの「I Didn't Have Any Summer Romance」。大瀧さんも、とてもめずらしい曲です、と紹介されています。リスナーの人はあまりにも素敵な曲でびっくりしただろうと思います。



ガールシンガーの曲はここまで。最後にかかるのはこの曲です。「9月に会いましょう」という大瀧さんの言葉とともに。
もちろんハプニングスの「See You In September」。
というわけで9月にお会いしましょう。


[PR]
by hinaseno | 2013-08-31 08:51 | ナイアガラ | Comments(0)

久しぶりに小池昌代さんの声を聴いて、顔も拝見して(映像が素晴らしくきれいでした。カメラ5台、照明7台って言ってましたっけ)、急に小池さんの詩が読みたくなってしまいました。
好きな詩が多いのですが、対談でも話題にのぼった(はずの)「りんご」を紹介します。
りんご

ところで
きょうのあさは
りんごをひとつ てのひらへのせた

つま先まで きちんと届けられていく
これはとてもエロティックなおもさだ

地球の中心が いまここへ
じりじりとずらされても不思議はない
そんな威力のある、このあさのかたまりである

うすくあいた窓から
しぼりたての町並がこぼれてくる と
どこかで とてもとうめいな十指が
あたらしい辞書をめくるおと
おもいきりよく物理的に
とんでもないほどすがすがしく

わたしのきもちをそくりょうしたい
そんななさ
りんごはひとつ てのひらのうえ
わたしはりんごのつづきになる

なくなったきもち分くらいのおもさ か

あのひとと もう会わない
そして
きょうのあさは
りんごをひとつ てのひらへのせた

身体に響いてくる詩ですね。言葉が「つま先まで きちんと届けられて」きます。
身体にりんご一個分くらいの重さが加わることの感覚を共有することができます。まさにそれはエロティックな快感を伴うもの。
言葉でそういう感覚を味わえるというのは素晴らしいことですね。

小池さんの詩はいくつも紹介したいのですが、話はふたたびビーチ・ボーイズ。
今、聴いているのはビーチ・ボーイズBOX「Disc 6」に収められている「Why」という曲。これをリピートし続けています。
この曲もやはり”Previously Unreleased(未発表)”の音源。スピーカーから流れてきた瞬間に「なんだ、これは!」でした。

曲を作ったのはやはりブライアン・ウィルソン。詞がついていないインストルメンタル。詞が付けられる予定だったのか、あるいは詞は付けられたけど、歌入れされることなくお蔵入りになったのか。でも、オケは完璧に出来上がっています。
これがまた本当に素晴らしい曲。初期のビーチ・ボーイズに多かった3連のバラードなんですが、すごくシャレた感じがあります。
作られたのは1977年。『M.I.U.アルバム』のセッション中にレコーディングされたと書かれていますが、結局、アルバムには収められず。

音楽評論家の萩原健太さんがゾロ目の年のブライアンはすごい、と言ったことがありますが、確かに66年には『ペット・サウンズ』、77年には『ラヴ・ユー』、そして88年にはファースト・ソロ・アルバム『ブライアン・ウィルソン』が作られています。
ブライアンは精神を破綻させてしまってから後でも、何年かに一度、驚異的なほどにクリエイティビティを回復する時期があるんですね。
17歳のときに書いた「僕の人生哲学」の「僕はできるだけ健康であるように、そして良きモラルを持つように努力しています」という言葉は、まったく守ることができなくなっていたのですが。

「Why」が作られたのは、その77年。『ラヴ・ユー』だけでなく、『ADULT CHILD』というアルバムも作られた時期ですね。そのアルバムもそうですが、この時期、陽の目を見なかった曲があふれるほどあったんですね。この曲のタイトルでもないんですが、「なぜ」こんな素晴らしい曲がお蔵入りになってしまったんだろうと思ってしまいます。

それはさておき、”Previously Unreleased”という言葉には心震えますね。

「プリーヴィアスリィ・アンリリースト」

小池さんの詩の言葉を使えば「とてもエロティックなおもさ」のある言葉です。あくまで僕にとっては、ですが。
[PR]
by hinaseno | 2013-08-30 14:32 | 音楽 | Comments(0)

Meant For You


昨日は久しぶりに一日ゆっくりできた日。昼過ぎに平川克美さんと小池昌代さんの対談をラジオデイズのUstream中継で見ていたほかは、ほとんどビーチ・ボーイズの『Made In California(カリフォルニアの夢)』を聴いていました。でも、まだ全部聴ききれていません。

それにしても、とにかく驚きの連続。未発表の音源ではない聴き慣れた曲まで新鮮に聴こえてくるから不思議、と思ったら、どうやら新たに発見されたマスターを使用しているものもあるようです。以前、達郎さんが言っていましたが、同じマスターを使い続けると、マスターも劣化するんですね。そういうマスターを使うと、いくら最新のデジタルリマスターを施して、きれいな音にしても、どうしても音がやせたものになってしまう。本来あったはずのガッツやふくよかさが抜け落ちてしまう。

なんて言いつつ、たいしたオーディオ機器ではないので、本当は達郎さんの言った言葉に縛られていただけなのかもしれませんが、そういうのが気になるようになってきてから、だんだんとCDを買う量が減ってレコードを買うようになった気がします。
でも、今回のビーチ・ボーイズのCDは、僕の持っているような機器でも音の違いがはっきりと感じられました。

それはさておき、昨日びっくりしたのは『Friends』というアルバムに収められている「Meant For You」の別バージョン。『Friends』というアルバムは、夏に似合う曲が多いビーチ・ボーイズの中で、秋の優しい空気が感じられるようになったときに聴くのにぴったり。ジャケットのイラストも優しいですしね。裏面は今まさに海に沈もうとしている夕日の写真(昇ったばかりの朝日じゃないですよね)。その1曲目に収められているのが「Meant For You」。

曲は40秒ほどの小品。 でも、とびっきり素敵なんですね、これが。 歌詞もたったこれだけ。
As I sit and close my eyes

There's peace in my mind

And I'm hoping that you'll find it too

And these feelings in my heart

I know are meant for you




歌詞を書いたのはマイク・ラブ。 このアルバムを象徴するように心優しいものですね。リード・ボーカルもマイク。マイクにしてはややキーが高めに設定されていて、そのせいか僕はずっとブライアンがリード・ボーカルだと思っていました。高音のブライアンが低くした声と、低音のマイクが高くした声って似てるんですね。兄弟ではないけれども、やはり血のつながりがあるということでしょうか。

この曲はこのあとメンバーによるコーラスで「Meant For You」と歌われるのですが、最後の”You”のところでブライアンの高音が聴こえ、そのあとメンバーのコーラスに、ブライアンの”Tu Tu Ru Tu Ru”が重なりながらフェードアウトしていきます。ブライアンがソロになって出されたアルバム『I Just Wasn't Made for These Times』でも、この曲がカバーされていて、やはり1曲目に収録されているのですが、ほぼ『Friends』に収められているものと同じところでフェードアウトしていきます。



ところが、『Made In California(カリフォルニアの夢)』に収められている別バージョンは、なんとフェードアウトせずに、しばらくコーラスが続いた後、再びマイクが聴いたこともない歌詞を歌い始めたんです。
Have you ever seen a pony run around...

メロディも聴いたことがない。びっくりでした。曲もトータルで2分近く。こんなのがあったなんて。いや、まったく、待てば海路の日和あり、ですね。

そういえば、昨日の平川克美さんと小池昌代さんの対談、実際にはもうひとり、小笹芳央さんの3人による鼎談だったのですが、とても興味深い話が続いて、ほぼ2時間、まったくく飽きることがありませんでした。

印象に残ったのは、最後の方で平川さんが小池さんに座右の銘ってありますか、と訊かれたときのこと。
ちなみに平川さんは「明日は明日の風が吹く」。ちょっと笑ってしまいましたが、考えてみると僕の座右の銘の「待てば海路の日和あり」に似ていました。
で、小池さんは、というと、
ないんです。
そういうのを持っていると、その言葉に縛られてしまいそうな気がするんです。

とのことでした。
確かにそういうこともあるかもしれないと、しばらくの時間考え込んでしまいました。
[PR]
by hinaseno | 2013-08-29 14:45 | 音楽 | Comments(0)

待望のビーチ・ボーイズの6枚組のCDボックスが発売されました。今、聴いているのは、未発表音源を集めた「Disc 6」。もう驚きの連続です。

音楽の話はまた折々と。今日は豪華なブックレットの話。

最初のページに上半身裸の少年の写真が大きく写っています。いうまでもなくブライアン・ウィルソン。自宅の居間に置かれたピアノを一心に弾いている姿を捉えたもの。
a0285828_11272980.jpg

隣のページに「My Philosophy(僕の人生哲学)」と題された直筆の文章が載っています。書かれたのは1959年10月26日。ビーチ・ボーイズが結成される2年前。ブライアンが17歳のときですね。おそらくハイスクールのレポートのひとつではないかと思います。

これがなかなかに素晴らしい文章。こんなことが書かれています。
僕が僕自身のことについて見つけた最初のことは、僕は絶えず僕自身を進歩させようと努力し続けていることです。僕はできるだけ健康であるように、そして良きモラルを持つように努力しています。僕は平凡な人生に身を沈めるのではなく、僕の一生の仕事で名を成したいと思っています。その仕事が音楽であればいいと思っているのですが。

で、最後の文章がいいんですね。英語ではこう書かれています。
The satisfaction of a place in the world seems well worth a sincere effort to me.
(世界の中のひとつの場所を満足させることというのは、僕にとって誠実に努力するのに十分価値があるように思います。)

興味深いのはこの文章の”place”という単語にアンダーラインが引かれていること。ブライアン自身が引いたのか、あるいはもしかしたらこれを読んだ担当教師が引いたのかもしれません。僕が教師であるならば、やはりこの単語に目を留めたと思います。複数形の”places”でもなく、あるいは”people”でもなく、単数形の”place”。

ブライアンらしいなと思ってしまいます。
彼はよく”天才”と称せられます。でも、多くの”天才”と称せられる人たちがそうであるように、彼もやはり努力の天才だったんだろうと思います。でも、その努力は、世界中の人々を喜ばせることではなく、世界の中のひとつの場所を満足させることに向けられている。

考えてみると、彼が精神を破綻させてしまったのは、彼にはその姿を描くことのできない”people”、あるいは”money”に努力の対象を向けさせようと強い圧力をかけられてしまったためであったように思います。彼はそんなものに努力できる人間ではなかったんですね。
ブライアンは自分の部屋に居場所を求めたがゆえに、彼には同じような小さな居場所を求めているひとりひとりの人間が世界のあちこちにいることは想像できていたと思います。そんな人のいる、それぞれの小さな場所を満足させるような音楽を生み出すことが、彼のずっと願い続けていたことなんですね。

そして僕は、 彼の生み出した音楽を始めて耳にした時から今日に至るまで、 僕のいる小さな場所で限りない満足を得続けているわけです。
ありがとう、ブライアン。
[PR]
by hinaseno | 2013-08-28 11:29 | 音楽 | Comments(0)

Connie Stevens Sings Harry Warren


昨日はサンドラ・ディーの話を少ししたので、今日はコニー・スティーヴンスの話。
彼女がデビューして間もない時期に出演した映画に、ジェリー・ルイス主演の『底抜け楽じゃないデス(Rock-A-Bye Baby)』というのがあるのですが、この映画の音楽を担当したのがなんとハリー・ウォーレンだったんですね。
で、彼女はその映画の中で、この「Why Can't He Care For Me?」という曲を歌っています。曲をかいたのはもちろんハリー・ウォーレン(詞はSammy Cahn)。とってもロマンティックな曲です。



実は動くコニー・スティーヴンスを見たのは始めて。やっぱりかわいいですね。でも、もしかしたらサンドラ・ディーのほうがかわいいかもしれません。

ところで「Why Can't He Care For Me?」という曲。調べたら、日本盤が出たために買う必要がないと思っていたコニー・スティーヴンスの『The Complete Warner Bros. Singles』(Real Gone Music)に、唯一日本盤に収められていたのがこの曲でした。ちょっと悔しい。

さて、コニー・スティーヴンスは他にもハリー・ウォーレンの曲を何曲か歌っていることがわかりました。
一番よかったのは大好きなアルバム『Conchetta』に収められている「I Know Why (and So Do You)」。この『Conchetta』はiTunes Storeからダウンロードしたものしかもっていなかったので、作曲者がわからなかったのですが、まさかハリー・ウォーレンとは(作詞はAl Dubin)。
前年ながらYouTubeに、画像がありませんでした。たぶんこの映画で歌われたのがオリジナルのようです。



『Conchetta』はいつかLPで入手したいと思っているのですが、たまに見かけても値段がすごく高くて手が出せません。

それから『From Me to You』(このLPは神戸のハックルベリーで入手しました)に、「The Girl Friend of the Whirling Dervish」という曲が。ちょっとオリエンタルな感じの曲です。

もう1曲、『Connie Stevens As Crickett』には「Lulu's Back in Town」が。これはだれが歌っても楽しい曲ですね。
[PR]
by hinaseno | 2013-08-27 15:02 | 音楽 | Comments(0)

先日の「アメリカン・ポップス伝」でサンドラ・ディーの話が出てきて、それについて書いているうちに、急にサンドラ・ディーの出ている『避暑地の出来事』が見たくなって、一昨日、レンタル屋さんで探したのですがどこにもなし。調べたら、なんと国内版のDVDは出ていないんですね。信じられない。一度はテレビで見たような気がしますが。
ここにちょっとだけ画像があります。ああ見てみたい。それにしてもこのテーマ・ソングはたまらないですね。



というわけで、今、見ているのはヒッチコックの『裏窓』。やはり「アメリカン・ポップス伝」の同じ日に出てきたロス・バグダサリアン(Ross Bagdasarian)のことが気になったので。
映画の冒頭で登場人物の名前がずらっと出てくるのですが、結構早い段階でRoss Bagdasarianの名が。どういう関係でこの映画に出たんでしょうね。
a0285828_1459368.jpg

「アメリカン・ポップス伝」や「ゴー!ゴー!ナイアガラ」を聴いていると、ひょこっと気になる名前が出てくるんですね。なんとなくスルーできなくて調べたくなってしまう。
実は昨日も。

聴いていたのは「ジョニー・ティロットソン特集」。特に理由はないのですが、ちょっと涼しくなったのでカントリーっぽい彼の曲が合うかなと思ったんでしょうね。波の音はもう似合わない。ただ「ゴー!ゴー!ナイアガラ」で特集されたのは3月半ば。番組の冒頭、大瀧さんはこう言っています。
3月になりまして、もうそろそろ春ということでポカポカしてまいりまして、陽気に合わせた音楽ということで、カントリーっぽい音楽が合うんじゃないかと考えまして、本日はジョニー・ティロットソンを特集してみたいと思います。

まあ、春と秋は違っているにしても、20度を過ぎたあたりの温度に適しているということでしょうか。

ジョニー・ティロットソンは昔から大好きで、いくつもCDを持っているのですが(かなりダブりが多い)、はっと思ったのはこの曲がかかったとき。もちろんよく知った曲。大瀧さんはこう紹介します。
ハンク・ロックリンの名作、「Send Me The Pillow You Dream On」。




ハンク・ロックリン? 恥ずかしながら初めて聴く名前。で、そのハンク・ロックリン自身が歌うオリジナルが続けてかかります。大瀧さんはこれが大好きとのこと。



これがとってもとってもいいんですね。
ハンク・ロックリンはカントリーのシンガー。僕はカントリーといえばハンク・ウィリアムスのCDをいくつか持っているくらいで、でもあんまり聴いていません。奇しくもこの曲の後に大瀧さんはこう語られています。
ジョニー・ティロットソンは好きでも、カントリーまでは行けないという人が結構多いんじゃないかと思いますが。

そうですね、僕はジョニー・ティロットソンやエヴァリー・ブラザーズ、あるいはスキーター・デイヴィスは大好きなんですが、カントリーまでは行けませんでした。
考えたらアメリカン・ポップス伝はカントリーにあまり触れてないですね。次回、60年代ポップスに突入と思いきや、また50年代に戻って、カントリー・ソングが特集されるかもしれません。それも聴いてみたいですね。

というわけで、昨日は僕の持っているエヴァリー・ブラザーズのCDやスキーター・デイヴィスのレコードでハンク・ロックリン探しをしていました。どちらも「Send Me The Pillow You Dream On」を歌っていました。

それからスキーター・デイヴィスのこのアルバムにもハンク・ロックリンの「Please Help Me, I'm Falling」という曲とスキーター・デイヴィスのアンサー・ソングである「(I Can’t Help You)I’m Falling Too」が収められていました。
a0285828_1532365.jpg

このアルバムは大好きで何度も聴いていたのですが、ハンク・ロックリンの名前はチェックしていませんでした。
というわけで、この2曲を貼っておきます。こういうの詞をじっくり読んだら楽しいんでしょうね。





ところで、ついでにいろんなレコードをチェックしていたら、ハリー・ウォーレンの曲をいくつか発見。また紹介します。
[PR]
by hinaseno | 2013-08-26 15:08 | 音楽 | Comments(0)

ドビュッシーとの散歩


ここ最近、ほとんどゆっくりと読書する時間がなくて、数時間の空き時間、あるいは寝る前に本を読むと、数分で眠くなってしまう状況。そんな中、毎日ちょとずつ読んでいるのが青柳いづみこさんの『ドビュッシーとの散歩』という本。
a0285828_9354692.jpg

青柳いづみこさんはピアニストで文筆家。専門はドビュッシーですね。始めて読んだ彼女の本は『六本指のゴルトベルク』。毎日新聞に載っていた堀江敏幸さんの書評を読んで読みたくなったんですね。青柳さんは小川洋子さんの『やさしい訴え』の文庫本の解説も書かれていました。

青柳さんといえば、祖父があの阿佐ヶ谷会の青柳瑞穂、なんてことを知ったのは昨年のこと。木山捷平のことをいろいろ調べるなかで手にとった『「阿佐ヶ谷会」文学アルバム』を青柳いづみこさんと川本三郎さんが監修されていたんですね。ちょっとびっくりでした。

『ドビュッシーとの散歩』は基本的にドビュッシーのピアノ曲のひとつひとつでひとつの章をもうけて、その曲にまつわる興味深い話が書かれています。これまで聴き流していたかなりマイナーなピアノ曲もとりあげられているので、毎日1章ずつ青柳さんの文章を読んではその曲だけを聴いてみるという日々。新しい発見だらけです。「夢(Reverie)」が取り上げられてなかったことは残念なのですが。

例えば邦題が「帆」という曲についての話。この曲です。



YouTubeの画像でもこんな絵が貼られているように、ヨットの帆のことだとずっと思っていて、海に浮かぶヨットを思い浮かべながら夏に似合う曲として聴いていました。でも、実は原題の「Voiles」には「ヴェール」の意味もあって、ドビュッシーは二重の意味をもたせていたのではと青柳さんは書かれていますが、青柳さんの書かれていることをいろいろ読んで改めて「帆」を聴くと、だんだんとヨットの帆ではないような気がしてきます。そのエッセイの最後にはこんな言葉も。
誰だ、「帆」なんて訳したのは......。

さて、『ドビュッシーとの散歩』には「スペインもの」という章があります。ドビュッシーが書いたスペインに関する曲をまとめて語っています。結構多いんですね。
代表的なものはやはり昨日触れた『管弦楽のための映像』の「イベリア」。それからピアノ曲では『版画』の「グラナダの夕」、『前奏曲集第一巻』の「とだえたセレナーデ」、『前奏曲集第二巻』の「ヴィノの門」など。ドビュッシーの「スペインもの」に関して青柳さんはこう書いています。
ドビュッシーの「スペインもの」には、優雅でおしゃれなフランス文化にはみられない、ちょっとグロテスクな、ちょっとおどろおどろしい雰囲気が漂っている。

「ヴィノの門」(あの有名なアルハンブラ宮殿の入場門のひとつとのこと)は、スペインの作曲家ファリャからもらった絵ハガキにヒントを得て作ったのものとのこと。実はドビュッシーは一度もスペインに行ったことがなかったんですね。で、できた曲を聴いたファリャは、本物のスペイン人よりもスペイン的な音楽を書いたと驚いたそうです。

ドビュッシーの作った「イベリア」を聴きながら、ジェリー・リーバーは、その曲のようなスペイン風の曲を作ろうとフィル・スペクターに話をもちかけたみたいですが、実はそれはスペインに行ったこともない人間がスペインのことを空想して作った曲だったということ。なかなか面白い話です。

そういえば、大瀧さんの「カナリア諸島にて」の詞を書いた松本隆さんは、実はカナリア諸島なんて行ったことがなくて(何年かのちに行ったそうですが)、当時好きでよく読んでいた小川国夫の小説(『アポロンの島』?)の中にカナリア諸島という場所が出てきて、その言葉が気に入って使ったそうです。
あのメロディに「カナリア諸島(カナリアン・アイランド)」以外の言葉は考えられないですね。

青柳いづみこさんが演奏する「グラナダの夕」があったので貼っておきます。


[PR]
by hinaseno | 2013-08-25 09:44 | 音楽 | Comments(0)

2009年に出たリーバー&ストーラーの自叙伝『HOUND DOG』に“そのエピソード”は載っています。でも、“そのエピソード”については僕の持っているいくつかの本に書かれているのですが詳細はかなり違っています。ここではたぶんリーバー&ストーラーに関する最新の本である『HOUND DOG』をもとにして“そのエピソード”について書いておきます。ちょっとだけドビュッシーに関わっている興味深い話です。でも、残念ながら「My Claire De Lune」の話ではありません。
a0285828_14172130.jpg

話は1960年の夏のある日のこと。その日、ジェリー・リーバーの自宅にひとりの若者がやってきます。当時まだ19歳。彼はその年の春に、リーバー&ストーラーのもとにやってきて、音楽制作に関するさまざまなことを学んでいました。
で、若者はあるときからずっとリーバー&ストーラーといっしょに曲を作りたいと言い続けていたようです。それがようやく実現する日がやってきたんですね。

若者は約束の時間よりもかなり早く ジェリー・ リーバーの家にやってきたそうです。マイク・ストーラーはまだやってきていませんでした。

その頃、ジェリー・リーバーが熱心に聴いていたのがドビュッシーの「イベリア」とラベルの「スペイン狂詩曲」。いずれもフランスのクラシックの作曲家がスペインを題材にして作った作品ですね。その2曲が1枚のレコードに収められていたのかどうかはわかりませんが、どうやらジェリー・リーバーはその若者がやってきたときもそのレコードをずっと聴き続けていたようです。
ちなみに、「イベリア」とは「管弦楽のための映像」のなかの第2曲。一応、貼っておきます。



で、ジェリー・リーバーはその若者にスペイン風の曲を作りたいねと促します。その若者はそのアイデアを気に入って、早速そのイメージでギターをかき鳴らしはじめます。それを聴きながらジェリー・リーバーはすぐに浮んできた詞を書きます。結局、曲はマイク・ストーラーがやってくる前に完成します。

その曲はその年の10月にレコーディングされます。歌ったのはベン・E・キング。あの「スタンド・バイ・ミー」と同じ日に録音されているんですね。で、なんと「スタンド・バイ・ミー」よりも先に、ドリフターズを抜けたベン・E・キングのソロ1作目に採用されます。

その曲のタイトルは「スパニッシュ・ハーレム」。曲を書いたのはフィル・スペクター。曲は翌61年にリリースされて大ヒットします。



ちなみにこちらはスペクター本人が歌ったもの。こっちの方がスペインっぽいですね。


[PR]
by hinaseno | 2013-08-24 14:23 | 音楽 | Comments(0)

この夏、ずっと気になり続けていたのは、大瀧さんが77年と78年の「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の8月の放送で使っていた波の音の入ったレコードはなんだろうということ。で、先日、それについて石川さんにお尋ねしたら、この『サーフ・ブレイク・フロム・ジャマイカ』というアルバムではないかと。
a0285828_838335.jpg

調べてみたらこのレコードが発売されたのはぴったり77年。写真家の浅井慎平がかかわってるもののようです。このレコードは人気盤のようで、現在もCDで購入可能でした。
聴いてみると波のリズム、波の質、くだけた時の波の泡立つ音はよく似ています。でも、もしかしたら大瀧さんはこの波の音を編集してエコーを加えたかもしれませんが。

YouTubeを調べたら、レコードではB面にあたる、波の音に楽器がプラスされたものがアップされていたので貼っておきます。



話はスティーヴ・ローレンスの「My Claire De Lune」に。
ドビュッシーの曲のタイトルに”my”を付けているのは「My Reverie」と同じですね。
さて、聴いてみると(YouTubeの音源はあまりいいものではないのですが)。



これがなんとThe Raysの「Magic Moon (Claire De Lune)」以上に原曲に近いんですね。サビに当たる” How strange and sweet, is the haunting theme
, How strange and sweet, this dream”の部分も「月の光」からメロディーをとっています。この時期のドン・コスタがプロデュースした曲となると、ギターはもしかしたらアル・カイオラかもしれません。詞はもThe Raysの「Magic Moon (Claire De Lune)」とは全然違います。

「My Claire De Lune」は全米チャートで68位。The Raysの「Magic Moon (Claire De Lune)」よりはちょっと下ですね。でも、こちらはそのあといくつかカバーされています。
こちらはGeorge Feyerという人のピアノの演奏によるカバー。61年ということはスティーヴ・ローレンスが歌ったのと同じ年。なんとケイデンス・レコードですね。



このレコードには、ちゃんとドビュッシーの名前が書かれていますね。どうやらスティーヴ・ローレンスのものも途中からドビュッシーの名をきちんと入れるようになったみたいですね。歌詞がないのでドビュッシーとだけクレジットしても良さそうですが、スティーヴ・ローレンスのものをカバーしてるので、彼らの名前を入れたんでしょうね。でも、ほとんどクラシックですね、これは。

それからジェイ&アメリカンズが歌ったものもありますが、そちらはプロデューサーがリーバー&ストーラーなので、歌わせてみたんでしょうね。残念ながらYouTubeには音源がありませんでした。

それにしても1961年の夏に、ドビュッシーの「月の光」を下敷きにした曲が2枚も作られていたなんて驚きです。しかもそのどちらにも僕にとってはとても重要なソングライター、プロデューサー・チームが関わっていたのですから。
[PR]
by hinaseno | 2013-08-23 08:47 | 音楽 | Comments(0)

昨夜、空を見上げたらきれいな月が出ていました。調べたらやはり満月。「月の光」の話をしていたのでグッド・タイミングでした。考えてみると、月と波は関係が深いですね。というわけで、まず、波の音の画像を。 これまでのとは別の画像です。



ところで先日、久しぶりに神戸に行ってきました。
来月、閉店することがきまった海文堂へ行くため。神戸に行ったら必ず立ち寄っていた大好きな書店だったので本当に残念。
海文堂って、店の名前も最高なんですね。「海」プラス「文」。実際、海に関するいろんな書物がおかれています。

海文堂はブックカバーも素敵で、海文堂だけは必ずカバーをつけてもらいます。
濃いマリンブルーに白く描かれた帆船。最高ですね。
ちなみに買った本は鶴見俊輔の『もうろく帖』。文庫本サイズの素敵な本。こういうの普通の書店には売ってません。あるいは売っているとしてもどこにおかれているかわかりません。

で、神戸に行くとなると、やはり必ず立ち寄る中古レコード屋さん。今回はあまり時間がなかったのでハックルベリーだけに。
まず見つけたのはリッキー・ネルソンの「トラヴェリン・マン / ハロー・メリー・ルー」のシングル。それから次に見つけたのがスティーヴ・ローレンス&イーディ・ゴーメの『COZY』というアルバム。リッキー・ネルソンの「トラヴェリン・マン / ハロー・メリー・ルー」と同じ1961年に出たアルバム。
『COZY』というと、達郎さんにも同じタイトルのアルバムがありますね。居心地のいいとか、そんな意味だったかな。ちょうどその数日前にイーディ・ゴーメが亡くなっていたので、追悼する意味でもいいタイミングでした。
a0285828_8173984.jpg

ラッキーだったのはそのアルバムの中にハリー・ウォーレンの知らない曲が収められていたこと。「Would You Like To Take A Walk」というタイトルの素敵な曲です。二人の幸せそうなかけあいが聴けます。



さて、このレコード、家に戻ってチェックしたらCDになっているのがわかりました。スティーヴ・ローレンス関係のCDは以前はあまり出ていなかったのに、いつの間にかいろいろと出てたんですね。
そのCDは『COZY』と『Two On The Aisle』の2in1で、さらに5曲のボーナストラックが入っています。何といってもスティーヴ・ローレンスの「Go Away Little Girl」が入っているのがうれしいですね。それからイーディ・ゴーメのもっとも有名な「恋はボサノヴァ」も。

他には、と思って見たら、スティーヴ・ローレンスの「My Claire De Lune」という曲が。
おお、"Claire De Lune"!
発表されたのは1961年の夏。The Raysの「Magic Moon (Claire De Lune)」ともほぼ同じ時期。 そういえば、リッキー・ネルソンの「トラヴェリン・マン / ハロー・メリー・ルー」も夏にヒットしているはず。
で、作者名を見ると、なんとあのリーバー&ストーラー! 
エルヴィスやドリフターズ、あるいはコースターズに数々の名曲を作っているリーバー&ストーラー。

1961年に大ヒットしたリーバー&ストーラーが作った曲といえば何といってもこれですね。アレンジはスタン・アップルバウム。ギターはアル・カイオラ。



この曲と同じ頃に作られた「My Claire De Lune」。クレジットにドビュッシーの名はありません。
いったいどんな曲なのでしょうか。
[PR]
by hinaseno | 2013-08-22 08:36 | 音楽 | Comments(0)