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カテゴリ:音楽( 363 )


BREEZEがつながる


大瀧詠一→ペリー・コモとつながった「BREEZE」つながりの話の続き。

以前、ペリー・コモが歌ったジャック・ケラー作曲の「Beats There A Heart So True」という曲にまつわるかなり長い話をしたとき、その最終回でこんな願いを書きました。


いずれにしても、これほど数々の名曲を作っている偉大な作曲家でありながら、ドン・カーシュナーが語っていたようにジャック・ケラーほど過小評価されている人はいないですね。同じアルドン系のスタッフライターの作品を集めたコンピレーションが山ほど出ているのに、彼の作品集は1つもない。宮治さん、やってくれないかな。日本独自編集で。ジャック・ケラーが選曲したあの80曲に、そこからもれた素敵な曲を20曲集めたCDをもう1枚プラスして5枚組計100曲で。お金いくらでも出します(上限はあるけど)。
それから野口久和さんにはビッグバンド with BREEZEで「Beats There A Heart So True」を演奏し続けてほしいですね。一度生で聴いてみたいけど、願わくば次に出されるCDに収録してもらえたらと。

この2つめに書いた願いが実現することになったんですね。このゴールデンウィークの最終日に野口久和さん率いるビッグバンドであの「Beats There A Heart So True」が再演されることになったんです。

この曲で歌を歌っているのがBREEZEというコーラスグループ。グループの名付け親はあの和田誠さん。つながってます。


実は5年前に演奏されたときからBREEZEのメンバーがお一人交代されているということだったので再演は難しいとの話を伺っていたんですね。無理らしいと。ところが、どうやら新たなメンバーを入れて歌われるようになったんですね。素晴らしい。

「Beats There A Heart So True」という曲については僕とアゲインの石川さんの二人(だけ)でワーワーと騒いでいて、僕のワーワーは大して影響力はないけど、石川さんは最近では”声を普通にして”しゃべっただけでも何かを動かす影響をもってきているようです。あるいはもともと奇跡を呼ぶ力をもっているのか。

こうなった以上行かないわけにはいきません。楽しみすぎて心が張り裂けそうです。その瞬間、号泣するかもしれません。


さて、最後に、もうひとつBREEZEつながりの話を。先日手に入れた『A LONG VACATION』の話です。

何度か書いていますが『A LONG VACATION』でいちばん好きな曲はA面2曲目の「Velvet Motel」という曲。1曲目の「君は天然色」と3曲目の「カナリア諸島にて」という超強力な曲に挟まれてちょっと目立たない感じになっていますが、「君は天然色」も「カナリア諸島にて」もこの「Velvet Motel」という曲があればこそさらに輝きを増しているんですね。僕としては「君は天然色」のピアノのエンディングから「Velvet Motel」という曲は始まっています。そしてこの曲があってはじめて次の「カナリア諸島にて」が始まる。そう、「Venus In Blue Jeans」の前には「Don’t Ask Me To Be Friends」がなくてはならないように。

で、この「Velvet Motel」の原題が「Summer Breeze」。『NIAGARA SONG BOOK』に収録された「Velvet Motel」のタイトルが「Summer Breeze」となっていて、一体どういうことなんだろうと思っていたら、実は大瀧さんがアン・ルイスのために「Summer Breeze」というタイトルで書いた曲がボツになって、で、ちょっとメロディーを書き足して自分で歌ったのが「Velvet Motel」。このあたりの事情は「君は天然色」と同じ。

今にして思えば『A LONG VACATION』の帯に「BREEZE」という言葉を入れたのは大瀧さんなりのメッセージだったのかもしれません。

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というわけで『NIAGARA SONG BOOK』の「Summer Breeze」を貼っておきます。

この音源の2曲目(このアルバムでもA2ですね)に収録。4:18あたりから「Summer Breeze」が始まります。




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by hinaseno | 2017-05-05 12:53 | 音楽 | Comments(0)

今朝更新されていたアゲインの石川さんの(1日限定の)ブログを読んで、昨日ほとんど書いていたこの話を昨日のうちにアップしておけばと少し後悔。アップの最終予定時間までに(一応午後の3時くらいにしています)YouTubeにリンクしたり、写真を貼り付けたりする時間をもつことができませんでした。

それはこんな書き出しでした。


「2017年はJKの時代」(by宮治淳一)ということで、この5月からきっとあちこちでジャック・ケラーのことが語られ始めるはずなので、その先陣を切って(先陣を切るのは僕しかいません)久しぶりにジャック・ケラーの話を。

この書き出しで触れていた宮治さんが昨日アゲインにいらっしゃっていたんですね。で、どうやらJKの話もあったようで。「たまたま」好きとしてはちょっと残念でした。

昨日ブログにアップできなかったのはこの自家製のCDに絡めた話でした。

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タイトルは『Jack Keller Album:Side-A』。

ジャック・ケラーの曲を集めて1枚のレコードを作るとして、そのA面の5曲を選ぶとしたらと考えて作ったCD。選ぶ基準としてはもちろんそれぞれの曲が魅力的なものであることはいうまでもありませんが、大事なのはつながり。


これを作ったきっかけは石川さんの一言でした。ひと月ほど前に例の『JACK KELLER BOX』をお送りしたときにお礼の電話をいただいたんですが、そのときに石川さんがこんなことを言われたんですね。


「(エヴァリー・ブラザーズの)『Don’t Ask Me To Be Friends』が終わったら次は(ジミー・クラントンの)『Venus In Blue Jeans』がかかるという曲の流れが好きなんだ」


その言葉を聞いたときには一瞬「えっ?」って感じになったのですが、改めて考えたらおっしゃられる通りだなとひざを3回ほど打ってしまいました。確かに「Don’t Ask Me To Be Friends」というバラードの曲の綺麗なエンディングが終わると前追いするような感じで「Venus In Blue Jeans」のあのイントロが聴こえてくる。


これには理由があって、今から5年ほど前に、石川さんから「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のジャック・ケラー特集を録音した音源を送っていただいたときに、特集でかかった曲以外にもジャック・ケラーの曲がいくつも紹介されていて、時間の関係等でかけることができなかったということで大瀧さんも残念がっていたので、紹介した曲を全部入れた『Jack Keller特集Complete』なるCDを作って石川さんにもお送りしていたんですね。そのCDが「Don’t Ask Me To Be Friends」→「Venus In Blue Jeans」という流れになっていて石川さんはそれを”刷り込み”のような状態になるくらいに何度も聴いてくれていたようです。


前にも書きましたが大瀧さんはその日の特集で「Venus In Blue Jeans」の前にエヴァリー・ブラザーズの「How Can I Meet Her?」と「Don't Ask Me To Be Friends」をかけたいと思っていたのに「How Can I Meet Her?」は4週前のキャロル・キング特集のときに間違ってかけてしまい、「Don't Ask Me To Be Friends」はレコード盤が見当たらないので残念がっていたんですね。「かけたかったな~」と。

この本来想定していた「How Can I Meet Her?」→「Don't Ask Me To Be Friends」→「Venus In Blue Jeans」という流れが素晴らしいんですね。さらに付け加えれば「Venus In Blue Jeans」の次にかかったケニー・カレン「Sixteen Years Ago Tonight」へのつながりも大好き。


ところが僕が先月お送りした『JACK KELLER BOX』の『CD-4 GO! GO! NIAGARA 1975 selected by Eiichi Ohtaki』では番組でかかった曲と紹介だけされた曲を分けたので「Don't Ask Me To Be Friends」→「Venus In Blue Jeans」を分断。石川さんは以前僕が作ったものを何度も聴いていただいていたためにこれに違和感を覚えたようでした。LP世代ならばこその感覚でしょうね。


ちなみに僕の好きな曲を集めた『CD-8 Most Favorite Jack Keller’s Songs』でも「How Can I Meet Her?」→「Don't Ask Me To Be Friends」と「Venus In Blue Jeans」→「Sixteen Years Ago Tonight」という2つのつながりは作っていたものの「Don't Ask Me To Be Friends」と「Venus In Blue Jeans」は分断。

改めて「How Can I Meet Her?」、「Don't Ask Me To Be Friends」、「Venus In Blue Jeans」、「Sixteen Years Ago Tonight」の4曲を並べて聴いてみると、まるで大瀧さんの『ロング・ヴァケーション』のA面を聴いているような感じがしたので、じゃあもう1曲入れて『Jack Keller Album:Side-A』を作ろうと。


ただ、次の5曲目をどうするかで悩みました。僕が5年前に作っていた『Jack Keller特集Complete』では次の曲はブレンダ・リーの「It Started All Over Again」。ただしこれはブレンダ・リーの「Your Used To Be」をかける前にこんな曲を作っていましたと紹介しただけの曲。で、放送では「Sixteen Years Ago Tonight」のあとに「Your Used To Be」をかけたんですが、かけたあとで大瀧さんとしてはちょっとあてが外れたような言葉を語られていました。どうやら「Your Used To Be」はあまり聴いていなかったようです。

で、そのあとにかけたのがリトル・エヴァの「Let's Turkey Trot」。これは大瀧さんお気に入りのようで、日本盤のシングルもアメリカ盤(Dimensionですね)のシングルも両方持っていると。日本盤のシングルのジャケットのタイトルが「ガヤガヤ・ノロノロ・ヨチヨチ・ウーウー・ターキー・ダンス」だといって笑っていました。

というわけでケニー・カレンの「Sixteen Years Ago Tonight」にはリトル・エヴァの「Let's Turkey Trot」に決定。この5曲を集めたプレイリストを作ってみたらこれがいいんですね。何度聴いても飽きない。

ジャック・ケラー初心者にはこの5曲を20回くらい聴いてもらえたらその魅力に気づいてもらえるのではないかと思いました。


さて、これをCDに焼いたもののそのジャケットをどうするかでしたが、デザインは決めていました。ジャック・ケラーのまわりに5枚のシングル盤を並べること。エヴァリー・ブラザーズの2曲はアメリカ盤のピクチャー・スリーヴ付きのシングル盤。これはあっさりと手に入りました。

残りの3曲はアメリカ盤ではピクチャー・スリーヴが付いていませんが、日本盤が写真付きなのでそれを載せようと。

「Venus In Blue Jeans」の日本盤は持っていたので、あとはケニー・カレンの「Sixteen Years Ago Tonight」の日本盤(邦題は「夢見る16歳」)とリトル・エヴァの「Let's Turkey Trot」。これがかなりレア。

ただ、このCDを作ろうと思い立った頃、運良くヤフオクにケニー・カレンの「夢見る16歳」が出品されたんですね。しかもかなり安い価格で。そのときには多分こんなレコード、そんなには探している人はいないと思って自分なりの限界価格で入札していたら、なんと想定外に高い価格で落札されてしまったんですね。ショック。

そのあとeBayにリトル・エヴァの「Let's Turkey Trot」の日本盤とケニー・カレンの「夢見る16歳」が出品されていたけど、僕の基準からは高すぎたので、安くならないかと待っていたら、つい先日、それも誰かが購入したようでなくなってしまいました。

ってことで仕方なくこの2枚はネット上で拾った画像を入れて、昨日ようやくジャケットを完成させました。

この5曲、順番に並べておきます。個人的には今「Don’t Ask Me To Be Friends」がジャック・ケラーの書いた曲の中で一番好きです。













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by hinaseno | 2017-05-03 11:57 | 音楽 | Comments(0)

チャック・ベリーが亡くなって彼の曲をいろいろと聴いていました。主にこの2つですが。

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1つはHIP-O Selectというレーベル(一時期本当にいい編集盤を出していました)から10年前に出た4枚組のボックスと、つい先日ACEから出たチャック・ベリーの曲のカバー作品を集めたもの。特に後者のアルバムを聴いて、僕が最も愛するミュージシャンたちの魂を激しく揺さぶり、大きな影響を与えていたことを改めて痛感しました。彼がいなければロックンロールは、アメリカン・ポップスはどうなっていたんだろう。


そういえばチャック・ベリーが亡くなった翌日、アメリカの前大統領のオバマさんがこんなツイートをしていました。


Chuck Berry rolled over everyone who came before him – and turned up everyone who came after. We'll miss you, Chuck. Be good.


チャック・ベリーという一人のミュージシャンが歴史的にいかに重要だったかを”roll over”とか”turn up”といったウィットに富んだ言葉で表現しています。最後の「Be good」という言葉は、もちろん彼の書いた名曲「Johnny B. Goode」にかけてのこと。チャックへの敬愛の気持ちをこんな短い言葉で表せるのだからオバマさんという人もすごいですね。いや、ほんとに、感心します。


ところで僕とチャック・ベリーとの出会いはやはり「Johnny B. Goode」でした。いまだにいちばん好きな映画である『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のこのシーンでマイケル・J・フォックスが歌ったのがチャック・ベリーの「Johnny B. Goode」。いったい何度見ただろう。




途中でチャックのいとこが電話でこの曲を聴かせるということからロックの歴史が始まるという仕掛けがたまらないですね。その仕掛けを知ったのは小林信彦さんの『映画につれてって』に収録された小林信彦さんと大瀧さんとの対談でした。

さて、大瀧さんはもちろん『ゴー!ゴー!ナイアガラ』でチャック・ベリー特集をしていました。基本的にはカバー特集ですが、その日の1曲目にかかったのがこの「Sweet Little Sixteen」。




曲が終わると大瀧さんはこんなコメント。


この曲をかけると次に何がかかるかはだいたい想像がつくと思います。


そしてかかるのがこの曲。




ビーチ・ボーイズの「サーフィンUSA」ですね。大瀧さんのコメント。


これを聴いてもらうとわかると思います。「Sweet Little Sixteen」、チャック・ベリーの曲を下敷きにしてブライアンが「サーフィンUSA」という曲にしましてね。別段これについてなんのイチャモンをつけるというわけではないのですけれども。僕の中学3年のときでした、この「サーフィンUSA」の当時買ったシングル、ここにありますけれども、ブライアン・ウィルソン作曲となっています。で、最近、オムニバスとか、そういうのに入っている「サーフィンUSA」にはチャック・ベリー、ブライアン・ウィルソンの2人の名前が連ねてあります。


ところでサーフィンといえば、あのくまくまちゃんもサーフィンをするんですね。おひさまゆうびん舎で開かれた「おひさまふふふフェスティバル」のときに「ゆらくまちゃん キット」というポストカードが売られていたので、その日に何枚か、それからピンポンズさんのライブの時にもさらに何枚か買っちゃいました。

ランディー・ニューマンの曲に「サイモン・スミスと踊る熊」という曲がありますが、こちらはサーフィンをするくまくまちゃん。サーフィンUSAならぬサーフィンKUMAです。

そういえば今日がおひさまゆうびん舎のくまくまちゃんフェアの最終日。ゆらくまちゃんキット、まだ残っているかな。

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by hinaseno | 2017-03-31 14:22 | 音楽 | Comments(0)

昨日3月21日はナイアガラ・デイ。本当はブログを更新したかったけれど、そんな余裕はまったくない1日となりました。空いた時間を使って作業を続けていたのは昨日の完成を目指していたジャック・ケラー・ボックス。

海外に注文していた最後の1枚のレコードが昼までに届くかどうかとやきもきしている中、朝イチで宅配で届いたのが、この日発売された『NIAGARA 45RPM VOX(ナイアガラ 45 ヴォックス)』でした。その感想はまた改めて。昨日はゆっくり見る時間はありませんでした。

で、昼前に海外に注文していたジミー・ロジャースのレコードが配達されました。5回ほど繰り返して聴いたもののイマイチという判断で収録を見送り、とりあえず作っていたものでCDを焼く作業に入りました。

でも、その前に思わぬ予定変更が。

昨日は朝の段階でもしその日にレコードが届いて。その内容がよけば1曲を差し替えればいいという状態までものごとを仕上げる作業をしていたんですが、そんな中驚くようなものを発見したんですね。腰が抜けそうになりました。


そもそも僕がジャック・ケラー・ボックスを作ろうと思ったきっかけは、例のドン・カーシュナーの本に収録された「Beats There A Heart So True」の話に出てきた、ジャック・ケラー自身が作って極めて親しい知人にだけ配ったという『Music for All Occasions』というCDボックスの存在を知ったことでした。それが手にはいれば言うことなしなんですが、その可能性は極めてゼロに近いので、それでは自分で、ということにしたのですが、なんと驚いたことに、それを持っている人、それも日本人がいることがわかったんですね。『Music for All Occasions』の存在を知ってから、ネットでかなり調べたけれども、海外のサイトでも全く情報を得られなかったのに、まさか日本のサイトで発見しようとは。しかもそれはよく知っているサイト。

そのサイトは「どい」さんという方が運営されている「letter from home」。このサイト、達郎さんのサンデー・ソングブックでかかった曲を毎週紹介をされていて、昔から何度も拝見していました。で、ジャック・ケラー特集が行われた時の記事も何度か見ていましたが、その特集が行われた時のコメント欄に『Music for All Occasions』をお持ちだという人がコメントを寄せていたんですね。コードネームはA Passenger。まちがいなく日本人のはず。その人はジャック・ケラー自身がそのボックスのライナーノーツに書いたコメントを番組でかかった曲ごとに紹介されていました。この日この日この日のコメント欄です。いや、驚きました。この方の書かれたコメントを読む限り、大変誠実な人であるような印象。どうやって入手されたんでしょうか。ジャック・ケラーの知人だったのか、あるいは何か特別なルートをお持ちなのか。

それにしてもジャック・ケラーのコメントはどれも興味深いものばかり。例えば前回紹介した「How Can I Meet Her?」についてはこんなコメント


This was one of those songs that was written and demoed especially for an artist (with Carole King singing the male lyrics), and they actually did it.

つまり、これはエヴァリー・ブラザーズのために作った曲で、キャロル・キングといっしょに歌ったデモを作ったようで、エヴァリーはそのデモの通りに歌ったと。


それから「Venus In Blue Jeans」についてはこんなコメント。


This song started out as a parody of Paul Anka's lyrics (moon & June, love & above, etc.). Carole King wrote the arrangement. I remember going over to her house the night before the session to show her the song. I can't believe that no one has used this song in a commercial.


この曲のアレンジを考えたのもキャロル・キングなんですね。


へえ~と思ったのはボビー・ヴィーの歌った「Please Don't Ask About Barbara」のコメント。


My usual co-writer, Howard Greenfield, asked me to write a melody to a lyric that a friend of his wrote. It became the follow-up "Run To Him.”

他にも興味深い話ばかり。ということで、急遽、僕がボックス用に作っていたブックレットにこの方のコメントを含めたジャック・ケラーの曲解説を載せることにしました。おかげでページ数は大幅に増加。

さらに完成寸前に、ボックスセットからは外した曲をぼんやりと聴いていたら1曲とてもいい曲があって、最終段階でそれを差し替え(そのためにブックレットに載せた曲名を変更しなければならなかったので、印刷のし直し)。まるで大瀧さんがやっていたようなことをやりました。

でも、どうにか昨日の予定時間にぎりぎり完成。ある方に出荷しました。さすがに疲れました。


それはさておき「letter from home」というサイトのコメント欄に書き込みをされた方、いつか何らかの形で僕のブログに気がついてもらえないものかと考えています。

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by hinaseno | 2017-03-22 14:56 | 音楽 | Comments(1)

ジャック・ケラー・ボックスもこの連休で完成、としたかったのですが、海外に注文しているシングル盤がまだ1枚届かない状態が続いています。明日のナイアガラ・デイでの完成を考えていたので、明日の午前中まで待ってみるつもり。来なければそれを外して作ることにします。でも、歌っているのがあのジミー・ロジャース(カントリーの人ではなく「Secretly」を歌っているシンガーの方)なので気になります。

で、作業が中断したために、ふと、当初7枚の予定にしていたボックスに急遽8枚目を入れることを考えました。「Most Favorite Jack Keller’ Songs」と題して僕が最も好きなジャック・ケラーの曲を集めたもの。全部で30曲。

これが結構大変。10曲くらいは文句なしに決まったのですが、あとの20曲を昨日1日がかりで考えていました。


さて、その文句なしに入る1曲であるエヴァリー・ブラザーズが歌った「How Can I Meet Her?」について今朝、驚くべきことを発見。なんとこの曲、前回紹介した「(I Play The) Part of a Fool」が収録されたバリー・マンの作品集を出しているNot Now Musicというレーベルから同じシリーズで出ているキャロル・キング作品集に収録されていることがわかりました。これですね。

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それに限らずiTunes Storeをチェックしたら「How Can I Meet Her?」はいくつものキャロル・キング作品集に収録されて売られています。

ひどい。

これはB面の曲ですが、A面の「That’s Old Fashioned」は全米7位の大ヒット。「How Can I Meet Her?」も最高位75位にランクされた曲。いろいろとチェックしたけど、どれもレーベルにはきちんとGoffin - Kellerと記載されています。こんな感じで。

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まあ、たぶんこの曲の作詞者がジェリー・ゴフィンということで、もしかしたらキャロル・キングとジェリー・ゴフィンの(二人の共作という意味ではない)作品集にこの曲が入れられて、で、そのあと適当に音源を集めてCDを安く作るレーベルがキャロル・キングの作品として入れたんでしょうね。

ちょっと調べたらすぐにわかるはずなのに。


それはさておき「How Can I Meet Her?」にはおもしろいエピソードがあります。こちらは間違いに気がついたらすぐに謝って訂正する方の話。

以前にも紹介しましたが、「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のジャック・ケラー特集のときに大瀧さんはこんな話をしていました。ボビー・ヴィーの「Run To Him」と「Please Don't Ask About Barbara」をかけた後のこと。


ここでひとつ謝らなくちゃいけないんですけど、ここで次はエヴァリー・ブラザーズの「How Can I Meet Her?」がかかる予定だったんですけども、これをですね、キャロル・キングの特集のときに間違えてかけてしまいましたのでございますよ。え~、♫ハウ・キャナイ・ミーハ~♫ですけどね、なんでかけちゃったのか、実に私のミスでして申し訳ありません。「That’s Old Fashioned」のB面だったんですけどね。エヴァリーはそういえば両面ヒットが多いですけどね。♫ハウ・キャナイ・ミーハ~♫とここでくる予定だったんですけど、そして「Don't Ask Me To Be Friends」も続く予定だったんですね。この「Don't Ask Me To Be Friends」も僕は好きなんですけどね、現在、ちょいとお皿(レコード盤のこと)がなくてかけられません。いやぁ~、かけたいなぁ。

と、こんなふうに大瀧さんは話しているんですが、実は「How Can I Meet Her?」はキャロル・キングの特集のときにかかっていないんですね。エヴァリー・ブラザーズでかかったのは「Crying In The Rain」だけ。何度聴き返しても「How Can I Meet Her?」はちらっともかかっていないし、『KAWADE 夢ムック 増補新版 大瀧詠一』に掲載されている「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の曲目リストにも「How Can I Meet Her?」は載っていません。「なんでかけちゃったのか、実に私のミスでして申し訳ありません」と言っていますが、なんでかけちゃったと勘違いしたんだろうかとずっと謎でした。でも、どうやらその謎がわかりました。やはりどうやら大瀧さんはキャロル・キングの特集の第一回目のときに間違えて「How Can I Meet Her?」をかけていたようです。

僕が今聴ける音源ではエヴァリー・ブラザーズの「Crying In The Rain」がかかった後に、キャロル・キング自身が歌う「Crying In The Rain」が収められています。『KAWADE 夢ムック 増補新版 大瀧詠一』に掲載されている「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の曲目リストでもそうなっています。でも、よく聴いてみるとこのキャロル・キング自身が歌う「Crying In The Rain」はちょっと不自然なんですね。どうやらこれはミスに気がついた大瀧さんが後で曲を差し替えたようです。

実は今、僕をはじめ一部の人が聞くことができる「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の音源は、大瀧さんが番組を始めてしばらく経ってから、テープ・サービスとして過去の放送を聴きたい人に配ったり、あるいは事務所でダビングさせたもののようです。で、そこで配られたのは実際に放送されたテープではなく、曲を入れ替えたものだったんでしょうね。

まあ、考えてみれば、そのキャロル・キング特集というのは、「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の第一回目の放送でもあるので、真夜中の3時に、どんな番組かわかりもしない放送を最初から録音する人なんていません。


では、どうしてこれに気がついたかというと、キャロル・キング自身が歌う「Crying In The Rain」をかけたあとの大瀧さんの言葉でした。普通だったら「キャロル・キングの”Crying In The Rain”でした」というはずなのに、それがなく、ちょっと不自然な間があってこんな言葉が語られます。実際の放送では「How Can I Meet Her?」がかけられて、「エヴァリー・ブラザーズの”Crying In The Rain”、そして”How Can I Meet Her?”でした」という言葉の後に語られたはずの言葉です。


え~、エヴァリー・ブラザーズといいますと、いわゆるポップ・カントリーのはしりと言われますが、ケイデンスから「Bye Bye Love」でデビューしたのが57年です。ケイデンスというとジョニー・ティロットソンもそうで、ジョニー・ティロットソンの初期の頃もいわゆるポップ・カントリーのはしりという感じがしますが、ケイデンスというレーベルがポップ・カントリーというイメージがあるんですけど。ケイデンスからワーナー・ブラザーズに移ったのがちょうど1960年で、5枚連続両面ヒットと移籍しても全然人気は変わりませんでした。「Crying In The Rain」が6枚目で「How Can I Meet Her?」が7枚目で、7枚目の「That’s Old Fashioned」がA面でした。

ここで「How Can I Meet Her?」のことをちらっと言ってたんですね。なんで気がつかなかったんだろう。もちろん曲をかけたがゆえの言葉。

というわけで、廉価版のキャロル・キング作品集にジャック・ケラーが作曲したエヴァリー・ブラザーズの「How Can I Meet Her?」が収録されていることに気がついたことで、思わぬ発見ができました。


ところで、これも今日気がついたのですが、今年の1月にこれまたよくわからないレーベルから『The Gerry Goffin & Carole King Songbook: Will You Love Me Tomorrow』というタイトルのこんなCDが出ていて、これにも「How Can I Meet Her?」が収録されているのがわかりました。

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以前ACEから出たこの作品集の写真とまったく同じレイアウト。

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写真をカラーに加工していますが、ひどいものですね。くれぐれもお間違いのないように。

ってことで、最後になりましたが「How Can I Meet Her?」を。ジャック・ケラーが書いた曲の中ではいちばんかっこいい曲だと思っています。




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by hinaseno | 2017-03-20 12:34 | 音楽 | Comments(0)

Berry(ベリー)のことを書こうと思っていたら、チャック・ベリーが亡くなりました。つい先日、イギリスのACEから彼の作品集が出たばかり。もし、ジャック・ケラーの作品集が出されるとしたら、やっぱりACEのようなちゃんとしたところから出してもらいたいと思い続けています。


さて、ジャック・ケラー自身が作った作品リストを見ると「(I Play The) Part of a Fool」という曲はロッキー・ハート(Rocky Hart)、ロビン・ルーク(Robin Luke)、サル・ミネオ(Sal Mineo)、メロー・キングズ(Mello-Kings)の4人のアーティストに歌われています。このうち知っているのは最後のメロー・キングスだけ。「Tonite, Tonite」だけですが。

最初に「(I Play The) Part of a Fool」を録音したのはおそらくロビン・ルーク。これがロビン・ルークのレコード。ネットの記載を見ると発売は1961年5月。

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レーベルにははっきりと(Keller - Hunter)と記載されていますね。Kellerはもちろんジャック・ケラー。Hunterはハンク・ハンター。ところでこのときの曲のタイトルは「Part of a Fool」となっています。これがその曲。




ところで、同じ年か翌年に出たのがロッキー・ハート(Rocky Hart)のこのレコード。

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曲名は「I Play The Part Of A Fool」となっていて、なんとレーベルには(Hank Hunter, Barry Mann)の名前がクレジットされています。曲は全く同じなのに。




で、前回紹介したNot Now Musicから出た『The Songs of Mann & Weil - 60 Original Classics』というCDでは、いずれもタイトルを「I Play The Part Of A Fool」にしてバリー・マン作曲の曲として収録しています。

さらに確認するとアーティスト名はRocky Hart & The Passionsなんて名前になっていますが、そんな記載のあるレコードはどこにも見当たりません。いい加減。廉価版のCDというのはそういうのはおかまいなしなんですね。

で、これを書きながら改めてネット上にアップされているロッキー・ハートのシングル盤の画像のいいもののレーベルを拡大してよくみたらなんとBarry Mann(バリー・マン)ではなくてBerry Mann(ベリー・マン)となっています。

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これをみてもこのシングルがいい加減な形で作られていることがわかります。

ちなみにサル・ミネオとメロー・キングズの歌ったものはシングル盤としては出ていなくて、CDのボーナストラックとして収録されているみたいですね。サル・ミネオのCDの方は確認できなかったんですが、メロー・キングスのほうの作曲者のクレジットは驚いたことにLevister。これ、メロー・キングスの曲をいくつも書いているマネージャーのDick Levisterのことのようです。曲としてはこのバージョンがいちばんいいですね。




ちなみにこの曲のタイトルは「I Played The Part Of A Fool」! なんと動詞が過去形になっています。


ところで、この曲について調べていたら、なんとアゲインの石川さんのサイトにぶつかりました。石川さんがアゲインを始める前にやられていた青空音楽会の第3回目の記事。これですね。イベントが行われたのは2002年10月5日。

このときのテーマは「バリー・マンVSキャロル・キング」。

そこでかかった曲のリストが掲載されているのですが、「(I Play The) Part of a Fool」に触れられているのはこの部分。


Section 6: Mystery Train
I Play the Part of a Fool/ Rocky Hart (Barry Mann-Hank Hunter, GLO 216, 1961)
N.B. The song title cannot be found on BMI song list of Barry Mann.
Part of a Fool/ Robin Luke (Jack Keller-Hank Hunter, Dot 45-16229, 1961)
N.B. The song title cannot be found on BMI song list of Barry Mann.
I Played the Part of a Fool/ the Mellokings (-, Relic 7008, 1991)
N.B. Printed only “Unreleased” on the back cover of the reissue CD album.
Part of a Fool/ Sal Mineo (-, Taragon TARCD-1092, 2002)
N.B. Printed “Unknown” at the item of composers on the liner notes of the reissue CD album.


この「Mystery Train」というタイトルで紹介されている曲はどうやらバリー・マンの作曲リストには載っていない曲を集めたようで、「(I Play The) Part of a Fool」もロッキー・ハートのシングルにはバリー・マン(実際にはベリー・マンですが)と記載されているけれども、リストには見当たらないとの但し書きが付けられています。

バリー・マンの作品リストがどういうものなのかわかりませんが、それに載っていないのは当然。なぜならばこの曲は間違いなくジャック・ケラーが書いたものだから。


ところで、以前、ジャック・ケラーの「Beats There A Heart So True」という曲にまつわる話をしたときに紹介したRich Podolsky 著『Don Kirshner: The Man with the Golden Ear』には章のタイトルとしてジャック・ケラーの曲が3曲使われていると以前書きました。ボビー・ヴィーの「Run To Him」、ペリー・コモの「Beats There A Heart So True」、そしてもう1曲が「The Part of a Fool」。実は章のタイトルとして使われた全部で28曲の中で、知らなかったのはこの曲だけ。

自分のパソコンにある曲をチェックしたら『Barry Mann Masterpiece Vol. 1』に収録されたロビン・ルークの歌った曲があったので、バリー・マンの曲かとそのままスルーしていました。

で、ジャック・ケラー自身が作った自作の曲目リストを細かくチェックしていた時に「The Part of a Fool」があって、あっと気がついたんですね。その章に書かれていることをかいつまんで紹介します。ジャック・ケラーの証言をはさみながらの話。


1961年頃、ジャック・ケラーは「One Way Ticket (To The Blues)」などの曲を共作したハンク・ハンターと「The Part of a Fool」という曲を作ります。ジャック・ケラーにとっては自信作だったようできっと大ヒットするだろうと考えていました。そのデモを歌っていたのがバリー・マン。バリー・マンは「Venus In Blue Jeans」をはじめとしてジャック・ケラーのデモをいくつも歌っていて、中にはそのままシングルにしてもいいような素晴らしいものがいくつもあります。

「The Part of a Fool」のデモを聞いた”黄金の耳を持つ男”ドン・カーシュナーはジャック・ケラーを連れて、いちばん高く買ってくれそうな人のところに曲の売り込みに向かいます。

会いに行ったのはアトランティック・レコードのジェリー・ウェクスラーとアーメット・アーティガン。ウェクスラーとアーティガンはドン・カーシュナーのことを友人というよりも競争相手と考えていたので、もともとあんまりいい関係ではなかったようです。でも、曲を聴くや、ウェクスラーとアーティガンはその曲にはヒットする可能性があることを認めます。ただ、そこで生じたのがお金の問題。どうやらカーシュナーはそれがヒットするはずだと考えてかなり高い値段をふっかけたみたいです。ウェクスラーとアーティガンは拒否。するとカーシュナーはじゃあ売らないとそのデモテープを持って立ち上がって帰ろうとすると、ウェクスラーとアーティガンがそのデモを奪い取ろうとして、なんとジャック・ケラーの前で3人がデモテープの奪い合いを始めたとのこと。結局カーシュナーがデモテープを奪い返して、結局ドット・レコードに所属していたロビン・ルークというシンガーによってレコーディングされます。でもチャートには入ることはありませんでした。


実は「The Part of a Fool」についての話はここまで。この話は基本的にはジャック・ケラーの証言をもとにして書かれていますが、ジャック・ケラーが嘘を言うはずもなく、このインタビューが行われていた時には「The Part of a Fool」がバリー・マンの曲としてCDに収録されているなんて知る由もありません。きっとこの本の著者も。


ここで僕なりに推測すると、「The Part of a Fool」は一応正式な形としてはドット・レコードが買い取ってロビン・ルークに歌わせたんだろうと思います。ところが何らかの形でこのデモが散逸して、それが出回ったのではないかと。ロビン・ルークの歌ったもののカバーだったらこんな混乱はおきなかったはず。ロッキー・ハートのシングルのクレジットがバリー・マン(ベリー・マンだけど)となっているのは、歌っているシンガーがバリー・マンと知っている人がいたんでしょうね。

もしバリー・マンの歌ったデモがきちんと保管されていたら、「Venus In Blue Jeans」などジャック・ケラーが書いた曲のデモがいくつか収録された『Inside the Brill Building - Complete Recordings 1959-1964』に収められたはずだから。

ということで長くなりましたが最後にジャック・ケラー(右)とバリー・マン(左)の写真を。二人はもちろん仲良しです。

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by hinaseno | 2017-03-19 12:48 | 音楽 | Comments(0)

昨日は素晴らしい時間を過ごさせていただきました。あの方にも、あの方にも、そしてあの方にもお会いでき、いろんなサプライズもあり、しかもジャンケン大会に優勝するという、日頃ジャンケンにはめっぽう弱い僕には考えられないことも起きたりと(たいていいつも1回目でアウト)、まあいろんなことがありました。また落ち着いてゆっくりと書きます。

で、話は相変わらずジャック・ケラー。これだけは書いておかなければという話で、昨日アップする予定でしたが間に合いませんでした。


先日、ネットをチェックしていたら、たまたま目に留まったのがこのCD。

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なんとフィリップ・スプリンガー(Philip Springer)の作品集。昨年の4月に出たようです。このレーベルからはデヴィッド・ゲイツやバート・バカラック、エリー・グリニッチなどのすばらしい作品集が出ているのですが、まさかフィリップ・スプリンガーの作品集が出ていたとは驚きました。

フィリップ・スプリンガーといえば、アゲインの石川さんに教えていただいたクリフ・リチャードの「Next Time」の作曲者。これが最高に素晴らしい曲だったので「Next Time」以外にどんな曲を書いているのか調べてPhilip Springer Songbookというプレイリストを作って10曲ほど集めていましたが、今度の作品集にはなんと31曲も収録。もちろんクリフ・リチャードの「Next Time」も。

これは入手せねばと思いつつ、こういうのを見るとなんでジャック・ケラーの作品集が出ないんだろうと改めてため息をつきたい気持ちになってしまいます。ヒット曲の数から言っても、ジャック・ケラーの方が比較にならないくらい多いのに。


そういえば今月末にバリー・マンの作品集が出るそうでこちらも心が動いています。昨年暮れに海外で発売されていたものの国内仕様盤。バリー・マンの作品集は国内編集のものも含めてよく出ますね。大瀧さんの表現を使えばバリー・マンの、特に大作の曲の「歌謡」は日本人に響くものがあるんでしょうね。それに対してほとんどが小品のジャック・ケラーの曲は大瀧さんが言うように「日本文化の何かに移植しようとしても、ない」。といいつつ、ジャック・ケラーに最も大きな影響を受けた大瀧さんの曲はすでに日本の音楽文化の中に定着しているはずなので、もしかしたら海外よりも日本の方がジャック・ケラーの音楽に親しみを持てる「何か」が確かな形で育まれているような気がします。僕のように。


ところで、バリー・マンの作品集といえば廉価版の作品集をいっぱい出しているNot Now Musicというレーベルから3年前にこんなのが出ました。持ってないけど。

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3枚組、全60曲。すごいですね。実はこの中に「I Play the Part of a Fool」というタイトルの曲が2曲収録されています。Robin Lukeというシンガーが歌ったものと、Rocky Hart & the Passionsが歌ったもの。実は昔、日本で発売された『Barry Mann Masterpiece Vol. 1』というCDにもRobin Lukeというシンガーが歌ったものが収録されていました。

でも、ここではっきりと断言しておきます。この曲の作曲者はバリー・マンではなくジャック・ケラーだと。

ということでこの曲にまつわる話をもう少し。


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by hinaseno | 2017-03-17 13:16 | 音楽 | Comments(0)

家内制手工業で作り続けているジャック・ケラー・ボックスも7枚中6枚が作り上がりました。残すところあと1枚。

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一応内容を紹介すると、CD-1〜3は『Music for All Occasions』と題してジャック・ケラーが生前に自ら選曲して親しい知人に配ったという4枚組のCDボックスに収められた全80曲のうちの72曲を収録。ジャンルごとに振り分けるのは難しかったので年代順に並べることにしました。

CD-4は大瀧さんの「GO! GO! NIAGARA」のジャック・ケラー特集でかかった曲と、曲はかからなかったけど大瀧さんが紹介した曲を集めたもの。CD-5は山下達郎さんの「SUNDAY SONGBOOK」で3回に分けて放送されたジャック・ケラー特集でかかった曲。

で、CD-6とCD-7はCD-1〜5には収録されなかった曲の中から僕のお気に入りの曲を男性シンガー編と女性シンガー編に分けて収録しました。曲数は一応25曲ということに。いうまでもなくこれが大変。CD-1〜5に収録されていないものでもいい曲がいっぱいあるんですね。ホント。

女性編は昨日完成。ってことで、これをずっとリピート中。最高です。

今は注文している2枚のレコードを待ちながら男性編を選曲中。全部で50曲を超える曲の中から25曲にする作業はとにかく大変。前にも書きましたが、ジャック・ケラーの曲は一聴してくだらない曲だと思っていても何度か聴いているうちに必ずいい部分、あるいは面白い部分を発見してしまうんですね。

例えばこの曲。タイトルは「Everybody Loves a Guy Named Johnny」。




はっきりいって、最初に聴いた時には即アウトにしていました。でも、何度か聴いているうちに、これは大瀧さんが大好きな織り込みソングだとわかったんですね。「ジョニー(Johnny)」という名前がついた曲が次々に出てきます。ジョニー・ソマーズの「Johnny Get Angry」、シェリー・フェブレーの「Johnny Angel」、「Johnny Loves Me」。歌詞の中にはジョニー・ソマーズやシェリー・フェブレーも出てきます。

歌っているのはThe Cardigan Brothersというわけのわからないグループですが、調べたらこの曲のプロデューサーはジャック・ケラー(ちなみに作詞家はバリー・マンとの共作が多いMike Anthony)。もしかしたらジャック・ケラーが作った覆面グループかもしれません。

さらに面白いことに、ジャック・ケラーはこの曲が発売される3ヶ月前に「A Heartache Named Johnny」という曲を作っているんですね。歌っているのはJaye P. Morgan。作詞はハワード・グリーンフィールド。




これはとてもしっとりした素敵なバラード。当然、女性編に入れています。ジョニーという名前の男について真面目な曲を書いたので、ちょっと茶化した曲を書いてみたくなって「Everybody Loves a Guy Named Johnny」という曲を作ったんでしょうね。こういうところって大瀧さんにそっくり。ってことで、これは外せない一曲になってしまいました。

という感じで男性編は超難航していますが、なんとも楽しい作業が続いています。


というわけでまもなく完成のジャック・ケラー・ボックス。自分で言うのもアレですが、天国にいるジャック・ケラーにもきっと喜んでもらえる内容になっていると思っています。でも、何よりも喜んでいただきたいのはジャック・ケラーという素晴らしい作曲家のことを教えてくれた大瀧さん。海外に発注しているレコードがいつ届くかにもよりますが、ナイアガラ・デイの3月21日完成を目指しています。


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by hinaseno | 2017-03-15 12:26 | 音楽 | Comments(0)

アゲインの石川さんから、アゲイン10周年を記念して作られたCDを送っていただきました。今日はそのCDの話。近いうちにアゲインに行かれる予定のある方はCDを手にされた後で読んでください。


収録されているのは全部で19曲。最初は曲のリストを見ないで聴きました。僕のよく知っている話につながる曲もあれば、そうでない曲もあって、おっと思ったり、へえ〜と思ったり。

いつものテーマソングの次は大瀧さんかと石川さんをつなぐきっかけとなったデイヴ・クラーク・ファイヴの「I Miss You」。そして次はもちろん大瀧さんの曲。そこで選ばれていたのが前回紹介した大瀧さんの「私の天竺(私の青空)」でした。いかにあの日のイベントが石川さんにとって重要なものであったかがわかります。

その後も、ジャック・ケラー作曲の「Beats There A Heart So True」(野口久和ビッグバンドの演奏したもの!)やハリー・ウォーレン作曲の「The More I See You」など、嬉しい曲がいくつも続きます。アゲインで収録された伊藤銀次さんの「ウキウキWatching」も最高。

そんな中、とりわけおっと思ったのはマイクロスターの「My Baby」。この曲の開放感ったらないですね。聴いたのは久しぶりだったんですが、とにかく天国的に素晴らしい曲ですね。

そして、最後から2曲目に収録されたのが村田和人さんの「Hello Again」の替え歌の「Cafe Again」。これはもう涙なくして聴けません。2年前にアゲインが8周年を迎えた時に、アゲインで定期的にライヴをされていた村田さんが石川さんのために歌ったもの。貴重すぎる音源です。この曲のことは知っていましたが、聴けたのははじめて。村田さんはその翌年、アゲインが9周年を迎える前に亡くなられたので、余計にこの曲を聴くと心が震えてしまいます。

さて、その曲。原曲はこれです。




で、その替え歌である「Cafe Again」の歌詞はこうなっています。どんなふうに歌詞が変えられているか、原曲を聴きながら読んでみてください。


想い出だけは今でも この店にある 
いつも出てた ライブカフェ 今年8年目
時の流れより早く変わるのは 
店のメニューと街の景色 
あの頃のお客さん 懐かしい顔がある 
古ぼけた 蓄音機 抱えて鳴らせば
 
徹夜して準備した New Badge 君だけに
あげたくて Telephone Call 覚えているかい 
違う時を過ごしている二人でも 
同じライブを観に行ったね 懐かしいフレーズが休憩を告げてくる 
少しだけお菓子買おう 笑顔にCafe Again
 
時の流れは戻せないね
 
新しいドリンクに もう君は慣れた頃 
繰り返すオーダーと あの声にSay Goodbye
懐かしいフレーズが 休憩を告げてくる 
少しだけお菓子買おう 想い出にCafe Again
Say hello and say goodbye with love with regret…


この替え歌の歌詞を書かれたのは石川さん。石川さんらしいユーモアに溢れた歌詞になっていて、何度も笑い声が起こっていました。

特に一番大きな笑いが起こったのは「時の流れより早く変わるのは店のメニューと街の景色」の部分。でも、今、武蔵小山はアゲインのメニュー以上に街の景色が激変しているんですね。

ところで歌詞に「徹夜して準備した New Badge」というのが出てきますが、その10周年のニューバッジもいただきました。

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by hinaseno | 2017-03-13 13:30 | 音楽 | Comments(0)

ちょっとバタバタと落ち着かない日々。読書もあまりできません。大好きな村上春樹の新刊『騎士団長殺し』を発売日に買ったものの、まだ上巻の半分あたり。まあ、久しぶりの長編小説、急ぐ必要は全くないのでゆっくりと味わっています。そのうちきっと途中でやめられなくなってペースがあがるはずだけど。


さて、ここのところの生活の中心はというと、相変わらずジャック・ケラー。空いた時間はジャック・ケラー絡みの作業をしています。かなりの数の音源を集めたので、とりあえず現段階で何か形にしておこうかと。といっても、集めた音源をただ単純にCDにするだけでは芸がないので、どうしたら面白いものになるかといろいろ考えて、結局7枚組のCDボックスを作ることにしました。ある程度構想が固まって今は選曲中。


そういえば一昨日発見したのがこの「I Miss My Surfer Boy Too」という曲。




歌っているThe Westwoodsというのはジャック・ニッチェの奥さんがリードシンガーをしているグループ。アレンジはもちろんジャック・ニッチェ。レコーディング・スタジオはあのゴールドスター。ということでウォール・オブ・サウンドのサーフィン・ソング。悪かろうはずがありません。只今制作中のCDには文句なしに入る曲。

ところでこの曲、YouTubeから結構手間をかけて取り込んだら、あとになってAceから出ていた『Hey, Beach Girls! Female Surf'n'Drag 1961-1966』というCDに収録されていて、すでにパソコンに取り込んでいたことがわかりました。なにやってんだか。


それにしても選曲って難しいですね。正直言えば、ジェック・ケラーに関してはいい曲の割合は3割前後。超A級と言えるような曲はあまりなくて、B級といってもいいような曲ばかり。さらに言えばいい曲とそうでない曲の線引きが難しいんですね。くだらない曲だと思っても、何度か聴いているうちにどこか愛すべきところを発見してしまう。聴けば聴くほど愛しくなる。

たとえばこのThe Cinderellasというグループの「Yum, Yum, Yum」という曲。




作詞はノエル・シャーマン。つまり「Beats There A Heart So True」と同じコンビによる曲。すごい違いですね。どうってことのない曲と言ったらそれまで。でもどこか捨てがたい魅力がある。大瀧さんの「FUNx4」にも似たところもあったりするので、もしかしたら下敷きのひとつになっているかもしれません(タイトルも「Fun, Fun, Fun」につながるものがあります)。

大瀧さんはジャック・ケラーが自分の体質にいちばん合っていると言ってましたが、こういう曲を聴くとそれがよくわかります。僕はもうすっかり大瀧さんによって体質改善(?)されてしまっているので、こういう曲がなんとも愛しく思えてくるんですね。これも当初は入れる予定はなかったけど、今では外せない曲になってしまいました。


ということでまだまだ選曲の試行錯誤は続きそうです。今月の、できれば3月21日のナイアガラ・デーまでにジャック・ケラー・ボックスを完成させることができるでしょうか。ただ、先日、YouTube、iTunes、アマゾン等でどうしても見つからないもので、でもきっといい曲に違いないという予感のある2枚のシングルを現在海外に注文したので、それがいつ届くかにもよりそうです。


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by hinaseno | 2017-03-10 15:03 | 音楽 | Comments(0)