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2017年 01月 30日 ( 1 )



昨夜、アゲインの石川さんからお電話。僕がブログに書いた武蔵新田近辺の話が、局地的ではあるけれど結構大きな反響をよんでいるとのこと。「きみは僕より詳しいから、今度武蔵新田を案内してくれ」と言われました。案内する自信、あります。


さて、僕が武蔵新田に関心を持つきっかけを与えてくれたのは武蔵新田のティールグリーンで絵本の原画展をされていた高橋和枝さん。

その高橋さんの待望の新刊が出ました。なんとあのくまくまちゃんシリーズの第3弾『くまくまちゃん、たびにでる』です。それにともなって絶版になっていた『くまくまちゃん』と『くまくまちゃんのいえ』も新たな装幀で復刊。『くまくまちゃんのいえ』は持っていなかったので、せっかくなので3冊まとめて買いに行きました。買ったお店はもちろん姫路のおひさまゆうびん舎。おひさまゆうびん舎では現在「かえってきた、くまくまちゃんフェア」を開催中。とても全部は気づけそうにないくらいに、店の至るところにくまくまちゃんがいっぱい。くまくまちゃん愛にあふれています。で、おひさまゆうびん舎さんで売られている本は高橋さんの直筆のサイン&イラスト入り。ここで買うべきですね。

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さて、おひさまゆうびん舎ほどではないけれど、僕の家でも何匹かのくまくまちゃんがお出迎え。そう、高橋さん手製のくまくまちゃんと、高橋さんのワークショップで学んだことをもとにして描いたくまくまトーンズ。

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くまくまちゃんは女性に大人気なんですが、店主の窪田さんによると大人の男の人も結構買っているそうです。うれしいですね。

くまくまちゃんの物語の語り手は「ぼく」、つまり男性なんですね。くまくまちゃんというのは女性ではなく男性が思い描いた存在。そこがポイント。ただただかわいいだけではない世界がそこにあるんです。

読んでいなかった『くまくまちゃんのいえ』ではその語り手の男性が登場します。20代の男性のようにも見えるし50代の男性に見えなくもない。

それから最新刊の『くまくまちゃん、たびにでる』もとても素敵な本でした。夜、窓から外を眺めている絵は最高。それからふっと大瀧さんのことを考えてしまう場面もありました。

高橋さんの絵本には日頃、特に男性は、と言ってもいいかもしれないけど、心の片隅に追いやってしまった感情をふっと呼び起こしてくれて、それをほっこりと癒してくれる力があります。その意味ではもっともっと男の人に読んでもらえたらと思っています。「くまくまちゃん」は大人の男の人にこそ読まれるべき絵本ではないかと。とにかく僕はくまくまちゃんに出会えてよかったなと。彼が僕の心の中の山奥に住みついた、いや、そこに住んでいることに気づかせてくれたことに感謝しています。


ところで、改めて考えてみると僕がくまくまちゃんに出会えたのも「快盗ルビイ」のおかげですね。あの曲の作詞を大瀧さんが和田誠さんに依頼したからこそ、僕は和田さんのことを知って和田さんのファンになり、和田さんが表紙を描いたマラマッドの『レンブラントの帽子』に目を止めることになり、で、夏葉社のことを知って、『さよならのあとで』を読んで、その挿画を描かれた高橋和枝さんのことを知ることができたのだから。

でも、正直にいうと、はじめて「快盗ルビイ」を聴いたとき、どうして歌詞を松本隆さんにしてくれなかったんだろうとかなり残念に思ったものでした。ディレクターの田村さんもきっとそれを期待していたんじゃないでしょうか。田村さんはインタビューで大瀧さんに作曲を了解してもらったときのことをこう話しています。


歌詞は?と聞くと大瀧さんは和田誠さんがいいという。和田さんは(映画の)監督ですよ(笑)。

やはりかなり意外だったんでしょうね。ちなみに『大瀧詠一SONG BOOK VOL.2』の解説で大瀧さんはこんなことを書いています。


 ビクター製作の同名の映画主題歌でしたが、監督は和田誠さんでした。作詞は映画制作関係者側には『探偵物語』の関係者も多かったので〈松本隆〉になるものだと思っていたようですが、私は和田誠さんご本人が面白いのではないかと考え依頼しました。最初は〈意外〉に受け取られたようですが〈脚韻〉を踏むなどの和田さんならではの詞となりました。

作詞家をだれにするかは大瀧さんの判断に委ねられていたんですね。普通に考えれば候補としては次の3人。1番手は「なんてったってアイドル」「夜明けのMew」「キスを止めないで」などの歌詞を書いていて当時ブレイクしていたあの秋元康。2番手は「まっ赤な女の子」「艶姿ナミダ娘」「渚のはいから人魚」「ヤマトナデシコ七変化」などの歌詞を書いていた康珍化(かん ちんふぁ)。そしてもちろんはっぴいえんどからの盟友である松本隆。松本さんも小泉今日子さんには「迷宮のアンドローラ」や「水のルージュ」の歌詞を提供していました。そのときの作曲者は筒美京平さん。「木綿のハンカチーフ」コンビですね。

でも、改めて小泉さんの曲をいろいろ聴いてみると、松本さんの書いた叙情的な歌詞はなんとなく小泉さんに合わない気がします。たぶん大瀧さんもそれを感じたんでしょうね。で、松本さん以外でと考えて、当然、秋元康と康珍化が頭には浮かんだとは思いますが結局大瀧さんが選んだのが和田誠さん。和田さんの本をずっと読んできて、きっと曲の歌詞を書ける人だと直感したんでしょうね。

そして、出来上がった和田さんの遊び心いっぱいの歌詞は小泉さんにも「快盗ルビイ」という曲にもぴったりでした。和田さんの歌詞がなければ「快盗ルビイ」をこんなに好きになってはいなかったのではと思えるくらい。


ということで改めて和田誠さんの歌詞を貼っておきます。「脚韻」にどれだけ気づくことができるでしょうか。20箇所くらいあります。


誰かの熱いハート

いつでも恋はきらめく謎ね


ねらいをつけたら 

もう逃がさないから

海賊が埋めたあの宝 

手に入れたらすぐサヨナラ


キラキラ ダイヤモンド 

赤いルビイも 輝く夜

夢みれば上がる温度 

光るエメラルド 心はおどる


好きよ金銀サンゴ

憧れてたタンゴ

欲しいのはサファイア

それとも素敵なキス・オブ・ファイア


ヒミツの鍵穴 

やさしくかける わな

涙をかくしたあの戸棚 

思わず心に咲く花


誰かの熱いハート 

盗んでいたのいつのまにか

はばたく 天使の鳩 

今度の恋は たしかに間近


いつでも恋はきらめく謎ね

私は 私は 燃えるルビイ


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by hinaseno | 2017-01-30 13:02 | 雑記 | Comments(0)