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by hinaseno
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Springsville in Tokyo #5 - 隣町珈琲にて


大崎広小路駅で池上線の電車に乗って2つ目の駅が荏原中延駅。荏原中延は平川さんが隣町珈琲をされるようになって知った町ですが、東京に行く前に『早春』のシナリオ(昭和30年11月発行の『シナリオ 早春特集号』と昭和31年発行の『松竹映画シナリオ 早春』)を読んでいたら、その荏原中延が出てきたんですね。

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39 夕方、荏原中延界隈
      高架線の上を電車が通る。

ところが『日本シナリオ文学全集』(理論社)に掲載されたシナリオではこれが五反田に変えられていました。

このあたりのいきさつはよくわかりませんが、いずれにしても浦辺粂子(池部良の奥さんの淡島千景の母親役)がやっているおでん屋は当初は荏原中延のあたりに考えられていたんですね。ただ、おでん屋は高架下にイメージしていたら、荏原中延のあたりは高架ではないということがわかって最終的には場所を五反田に変更されたんですね。でも、きっと小津は荏原中延のあたりをロケハンしていたはず。

なんてことを考えながら荏原中延駅から商店街を通って隣町珈琲に向かいました。

これは荏原中延駅。

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あとで写真を確認したら下に交番があったんですね。ちっとも気がつきませんでした。共謀罪なんてものができたら即座にしょっぴかれちゃいます。

で、駅から連なる商店街を。

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日曜日の昼過ぎ。人にあふれているとまではいかないけど、これくらいの人が行き交う商店街というのはなんだかとても懐かしい。

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花屋には春の花がいっぱい。ちょっと年配の女性も大きな買い物かごを取り付けた自転車で元気に通り過ぎていきます。

そして隣町珈琲が見えてきました。駅から歩いて5分くらい。ここまで地図もナビも一切使わずにやってきました。この町もストリートビューで何度も歩いていたので。

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これが正面入り口。初めて来たのに懐かしい。

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どきどきしながら店内に。入り口すぐそばの本棚には高橋和枝さんの『くまくまちゃん』と益田ミリさんの『今日の人生』が並んでいました。

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そしてカウンターには小さな額に飾られた大瀧さんの写真。大切な人や大切なものがいっぱい。

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で、平川克美さんが一番奥の席にいらっしゃいました。パソコンを前に執筆中。テーブルは埋まっていたので、平川さんに促された場所に座ったら、目の前に見覚えのある人。あの名越康文さん。よく来られているとは知っていましたが、やはりびっくりしますね。

ちなみにこの写真を撮ったとき、名越先生はお手洗い中。

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平川さんのことはこのブログで何度も書いているのでちょっと名越先生のことを。

僕はテレビは10年くらい前からあまり見なくなったけど、毎日必ず見ていた番組があってそれが『ちちんぷいぷい』でした。正直、関西の番組はどれも苦手でしたが、『ちちんぷいぷい』は司会をされていた角淳一さんが好きだったんですね。『ヤングタウン』時代からのファンだったので。

その角さんのあとに司会をするようになったのが岡山出身の西靖さん。これも縁でした。最初ははらはらして見ていましたが、でもすぐにアナウンサーとしてもひとりの人間としても大変優れた人であることがわかりました。で、その『ぷいぷい』にレギュラーとして出られていたのが名越先生。

その名越先生と西さんと内田樹先生(改めていうまでもありませんが平川さん、石川さんの幼馴染で同じ会社にもいらっしゃった人)が『辺境ラジオ』というのをするようになったんですね。これがめちゃくちゃ面白くって第一回目から全部聞いています。

その名越さんと平川さんが目の前にいらっしゃるので緊張しない方がおかしいですね。いやはや。でも、岡山がらみのいろんな話をしました。岡山の女性の顔は○○だ、という話(ブルゾンちえみにつながる話)で盛り上がってしまって、予定の時間をオーバー。お二人に囲まれて写真を撮らせてもらっていい記念になりました。


ところでこれは昨日紹介した平川克美さんの新刊『路地裏の民主主義』(角川新書)。

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もちろんサインしていただきました。帯に使われている写真はおそらく荏原中延の商店街で撮られたもの。家に戻って読んだらびっくり。この日に紹介した『望星』に収録された話が載っていました。他にもうれしい話がいっぱい。池上線や目蒲線沿線の町の話とともに岡山の話もあちこちに出てきます。

ただ、この本は単なる町歩きの穏やかな本ではありません。この本を書き上げたあとに平川さんは大きな手術をされたんですね。先月アゲインで行われたアゲイン10周年記念イベントの内田樹、平川克美、石川茂樹鼎談では手術の前に遺書を書かれていたとおっしゃっていました。ある種の(つまり場合によってはこれが遺作になるかもしれないという)覚悟の中で、この本を書かれていたんですね。絶対にオススメですので是非読んでみてください。

そういえば隣町珈琲では内田樹、平川克美、名越康文の鼎談を収めたこの『僕たちの居場所論』本も買いました。本は持っていたんだけど、サイン本ということだったので。でも、あとで見たら平川さんのサインはありませんでした。まあ、もう一冊の方にいただいたのでいいかな。

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さて、その平川さんに近道を教えてもらって、急ぎ足でアゲインに向かいました。少し拝見しようと思っていた郡さんの『ほのぼのSP講座』も終わりかけの時間になっていました。


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by hinaseno | 2017-05-13 11:02 | 雑記 | Comments(0)