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Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
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カバーを外せば…


珈琲をめぐる話でずっと息抜きをしている気分でいますが、ここでちょっと別の話。一昨日に立ち寄った中古レコード屋さんでの話を。

中古レコード屋に行くのはかなり久しぶり。なんかいいものがあるかなと思って店内を見ていたら『ゴー!ゴー!ナイアガラ』のレコードが立てかけてあっておっと思う。『ゴー!ゴー!ナイアガラ』のレコード、持ってたっけ? とか考えながら、その前の箱を見たら大瀧さんと達郎さんのレコードが何枚か並んでいました。

そこで目に飛び込んできたのがこれ。

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『Complete EACH TIME』のアナログ盤。しかも初回プレスのみのヴィニール・パッケージつき。おおっ!!!!! でした。値段も全然高くなかったので即、購入。


僕は『Complete EACH TIME』はCDで買いましたが、2001年版の『All About Niagara』を見てアナログ盤が同時に出ていたことを知りました。

『Complete EACH TIME』は、『EACH TIME』の後に発売されたシングル「バチェラー・ガール」と「フィヨルドの少女」を付け加えたもの。でも、その2曲も曲順もいろいろと違和感がいっぱいあって正直あまり聴きませんでした。CDのパッケージもなんだか安っぽかったし。

ところがアナログ盤が出ていたことを知って、しかも収録された音源がCDとは違っていることもわかり、ぜひ手に入れたいと。でも、値段が結構高かったんですね。ヴィニール・パッケージつきのものはさらに高くって。


というわけで長年の夢が叶って、最近はいいことが続いているなとほくほくして家に帰りました。ただ、その日はそのあといろんな用事が入ったのでレコードはそのままにして夕食の後、パッケージから取り出したら、おやっ!?と。

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大瀧さん直筆の「Complete」の文字がない。これ、普通の『EACH TIME』じゃん。愕然としてすぐに店に電話したけど、すでに閉店。がっくり。いいことってそうは続かない。

ただ、よく思い出したら、このレコードの手前にもう一枚『EACH TIME』があって、そこには「Complete」の文字が記載されていたような気がしてきました。もしかしたら店の人が同じ人から買って盤質をチェックしたときに入れ間違えたんじゃないかと。それが売れていなければと祈るように眠りにつき、翌朝の開店時間を待つことにしました。


で、翌朝、改めて間違って入っていた『EACH TIME』のレコードを見るとこれが素晴らしいコンディション。レコード盤のヴィニールに貼られていたステッカーはそのまま。

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中も全然開いた形跡が感じられず、レコードの入った袋も歌詞カードも全くシワがない。

さらにはこんなものも入っていました。

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「大瀧詠一クイズ」のついた応募はがきと、『EACH TIMES』のVol.4。はがきはもちろん出したので今、手元には当然ありません(全問正解しなかったはず。今ですらわからない問題がいくつかあります。全問正解者は何もらったんだろう)。

『EACH TIMES』のVol.4は持っていますが、僕のは穴を開けて紐で通されていたものをちぎったものなので上の方には穴と破れがあるんですが、こちらは穴もなく変色もしていない。

そしてレコードに傷一つないことは言うまでもありません。新品のピッカピカ。一度でも針を下ろしたんだろうかと思うくらいのもの。僕の持っているものよりはるかにいい。眺めているうちになんだか手放すのが惜しくなってきました。これは絶対に持っておくべきだなと。


で、店に開店直後に電話したら、やはり同じ箱に『Complete EACH TIME』が置かれていることがわかりました。予想した通りお店の人の入れ間違いだったようです。店の人からは申し訳ないので交換するときにいくらか返金しますと言われたのですが、交換でなく『Complete EACH TIME』も購入させてもらいますと言ったら恐縮されて、なんとそちらは無料でいいですと。

ということで結果的には素敵な贈り物をいただく形になりました。そしてこちらも『EACH TIME』同様、ほぼ新品。ヴィニールに貼られたバクダン・ステッカーもそのまま。大瀧さんが書いた「Complete」の文字もはっきりと。いやあ、うれしいなあ。いいこと続くなあ。

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レコードをただでいただくだけではなんだか申し訳ないというか”うしろめたい”ので、レコード2枚買いました。いずれも前日買おうと思ったけどお金がなかったので結局買わなかったものでした。そのレコードについてはまた改めて。


お金がなかったというのはレコード屋に立ち寄る前にその前に本屋でこんな本を買ったためでした。

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『アート・オブ・サウンド 図鑑 音響技術の歴史』。何かで紹介されているのを読んだわけでもなく書店でばったりと出会った本です。

ものすごく分厚い本で値段も相当高いので、本当は中身を確認してから買いたかったのですが、置かれていた本にはすべてヴィニールのカバーが付けられていて中を見れない。でも、これは絶対に素晴らしい本であることは間違いなかったので、えいっ、と思って買いました。


家に帰って見て、買って正解でした。蓄音機の時代から最新のデジタル技術のものに至るまで貴重な写真満載。やっぱり古いほうがいいですね。

音響技術の歴史の中で重要な人物としてマルチ・レコーディングを始めたレス・ポール(大瀧さんの『アメリカン・ポップス伝』でも紹介されていました)、そして大瀧さんのナイアガラ・サウンドに多大な影響を与えた2人のプロデューサー、フィル・スペクターとジョー・ミークも数ページにわたって紹介。読むのが楽しみです。これ、きっとアゲインの石川さんが見たら、たまらないでしょうね。


カバーを外すといえば、ここ最近ずっと読んでいて、昨夜ようやく読み終えたのが山崎ナオコーラさんの『かわいい夫』。夏葉社の本ではありますが、この本だけ遠ざけていたんですね。男が読むような本じゃなさそうだなと。でも、ようやく先月、おひさまゆうびん舎で開かれていた夏葉社フェアの最終日前日に立ち寄って買いました。

実はその時に夏葉社の島田さんがこのおひさまゆうびん舎でのフェアのために描いた絵をブックカバーにしたものをつけてもらったんですが、読み終えるまでずっと付けたままで、昨夜ようやくカバーを外したら。

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帯にこんな言葉が。


「寝る前に、一、二編」

まさにそうでした。ときどきは朝起きて珈琲を飲みながら一、二編。

山崎ナオコーラさんに関してはこの本や他の本のタイトルも含めてなんとなく抵抗感があったためか、おひさまさんで買ってもしばらくは読まないままでいました。でも、不思議なもので、縁というのはあるんですね。

きっかけは例の「数学的媚薬」。

少し前に日本版のナショナル・ストーリー・プロジェクトというものを内田樹先生と高橋源一郎さんがやったことを書きましたが、そのときに平川克美さんが応募されていたことがわかったので文庫本を2冊買ってきてチェックしたんですが見当たらなかったんですね。平川さん、ペンネームで書いたんでしょうか。

で、ぱらぱらと目次を眺めていたら2冊目の最後に「巻末特別寄稿」というのがあって、何人かの著名人の話を載せていたのですが、その最後に山崎ナオコーラさんの話が載っていたんですね。それがなかなか面白かったので、それをきっかけにして『かわいい夫』を読みました。

正直、大変面白く読みました。共感するところもいっぱい。例えばこんな言葉。


私は、「自己責任」という言葉も嫌いだ。(中略)責任の所在がどうであろうと、私は迷惑をかけたりかけられたりしながら作る社会を肯定をしたい。

全くその通り。「自己責任」とか声だかに言っているやつに限って、無責任なやつが多いんだ…っていうのはおいといて、この本、ぜひ続編を出してもらいたいと思いました。それからいつか山崎さんのご主人にも会ってみたい…、いや、やっぱり想像の中に留めていたほうがいいか(そういえばおひさまゆうびん舎関係の人たちは世田谷ピンポンズさんのライブのために東京に行ったときに会われたんじゃなかったかな)。


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by hinaseno | 2017-11-20 14:47 | 雑記 | Comments(0)