「ある本屋の話」というタイトルで4回にわたっておひさまゆうびん舎でのイベントのことを書いてきましたが、大事なことを書き忘れていました。もし当日のライブに行かれていて、これを読まれた方がいらっしゃったら、きっとあれを書き忘れないでよと怒っているかもしれません。すみませんでした。
実はピンポンズさんはこの日のライブのために新曲を書かれていたんですね。タイトルは「ある本の話」。ライブの前日に作ったとのことでした。
イントロをギターで演奏され始めてすぐに浮かんだのは昨年のライブで演奏された吉田拓郎の「ソファーのくぼみ」と雰囲気が似ているなということ。「ソファーのくぼみ」をイメージしながら曲を作られたのかもしれません。
古本屋で手にした文庫本に描かれた物語と、それを読むために立ち寄った喫茶店から見える世界の物語が重なりあっていくような内容の詞。それに8分の6拍子のメロディーが重なってほろりとさせられるようなとても素敵な曲になっていました。
曲の最も魅力的なところは、ブリッジからサビへと繋がる部分。もしかしたらこの部分のフレーズから曲を作り始めたのかもしれません。
こんな歌詞がついています。
物語は本の中で
物語は街の中で
そして、最後は
どこかの街の、ある本の話
曲が終わった後、なんともいえない幸せな空気に包まれていました。素敵な曲が生まれる瞬間に立ち会えるというのはたまらないものがありますね。ピンポンズさん自身も言われていたように今回演奏されたものはまだ少し手探り感はありましたが、演奏を重ねていくうちに少しずつこなれてきて、名曲と言われるものに育っていくだろうと思いました。
次はいつ聴けるだろう。