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by hinaseno

シリア・ポールをめぐるあれこれ(1)


東京に行った日の夜、関口直人さんとお別れする間際にこんなやりとりをしたことを思い出しました。


「そういえば、あの曲の作曲者、わかりましたか?」

「ああ、あれはヒグチ・ヤスオです」

「ヒグチ・ヤスオ?」

どこかで聞いたことがあったような気がするけれどもぴんとこない。で、とりあえず携帯のメモに「樋口やすお」と入力。

「ONのCM関係のCD、まだ手に入ると思いますよ」

「帰って調べてみます」


*  *  *


さて、前回の「2017年10月22日の人生」に書いた翌日10月23日に70歳の誕生日を迎えられるというのは、ナイアガラの原節子といってもいいシリア・ポール。大瀧さんがらみでは「夢で逢えたら」のシングルを1枚と、それを収録したアルバム1枚を残しただけなんですが、まちがいなくナイアガラの女神(ミューズ)ともいうべき人。原節子さん同様、大変に美しい人です。

これは大瀧さんとレコードを作っていた当時のシリア・ポール。

シリア・ポールをめぐるあれこれ(1)_a0285828_14281153.jpg


先日、久しぶりに「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のシリア・ポール・ストーリーを聞き返しました。シリア・ポールさんをゲストに招いて1977年6月14日と21日の2回に渡って放送されたもの。僕にとっては運命的とも言えるものだったので、何度も聞き返しています。

いきなりおっと思ったのは番組の冒頭で告知されたシリア・ポールのアルバム『夢で逢えたら』の発売日。1977年6月25日。ちょうど聞いたのが今週の日曜日だったのでまさにぴったり40周年の日でした。もし大瀧さんがご存命ならば、40周年記念盤を出していたかもしれないなと思って、2011年に行われたインタビューを読んでいたらちょっとおもしろいことが。出ていればきっと…、もしかしたら冒頭で触れた曲が収録されていたかもしれないと思ったり。これについてはまた後で。


「ゴー!ゴー!ナイアガラ」のシリア・ポール・ストーリーではシリアの芸能生活のスタートから語られます。彼女の芸能界デビューは映画。子役を募集していたのを知って応募したら合格したんですね。『亡命記』という映画。

1955年の松竹の映画で主演は佐田啓二と岸恵子。監督は野村芳太郎。このときシリアは小学校1年生。佐田啓二と岸恵子(『早春』の前年!)が共演していて、しかもシリア(このときの芸名はシリヤ・ポールとなっていたみたいです)が出ていたとなるとぜひ見てみたいけど、残念ながらDVDにはなっていないようです。

ただ、この映画、今年の3月に大阪で上映されたようで(第12回大阪アジアン映画祭特集企画<アジアの失職、求職、労働現場>上映作品のひとつ)、こちらに映画を見た人のレポートが載っていました。

シリア・ポールについてはこんなことが。


「募集子役の日印ハーフのシリア・パールさん。どうみても主演二人の子どもに見えず、彼女には悪いのですが違和感を覚えてしまい、何故彼女なのかと思いました。今なら大人顔負けの演技をする子どもタレントがワンサカいますが、当時は少なかったのでしょうか」

「シリア・パール」となっているのはなぜでしょう。これを書いた人はこの少女が”あの”シリア・ポールだとは全くご存知ないんですね。

そのページに貼られていたのがこの写真。


佐田啓二の膝の上に乗って汽車の窓から外を眺めているのが当時、6~7歳のシリアのはず。

シリア・ポールをめぐるあれこれ(1)_a0285828_14274093.png


by hinaseno | 2017-06-30 14:30 | ナイアガラ | Comments(0)