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by hinaseno
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Springsville in Tokyo #25 - 再びニコライ堂のこと


タイトルが「再びニコライ堂」となっていますが、別に銀座からニコライ堂に戻ったわけではありません。前にニコライ堂のことを書いた後で、いくつかニコライ堂に関する興味深いものが見つかって、それについて書きたいと思っていたところに、なんと昨日紹介した「大瀧詠一的2009」で、平川さんがニコライ堂に関するびっくりするような話をされていたんですね。

その話が出たのは、大瀧さんに聞き込み調査のことを聞く直前。その前に石川さんが日本という国は記録などを大事にせず、むしろ民間が持っているものに貴重なものが多く含まれているという話をしたのを受けてのこと。


「民間にすごいのがいるね。あそこのニコライ堂を、最初木組みで建てていってだんだん建ちあがっていくじゃないですか。あれを全部写真に残している人がいて。で、全部骨組みができたときにニコライ堂の上から周囲を全部カメラで撮影したという、それがあるんですよ、今。僕、その本もらったんだけど、神田の…、これは是非見てください、これはね。当時の秋葉原とか全部出てんですよ。要するにあきばっぱら(秋葉ツ原)なんですよ。あのへんがね」


この本、なんだろうかと調べたんですがよくわからない。どうやら市販されているものではなさそう。この本、見てみたいです。どんな風景が映っているんだろう。


さて、今は東京に行った時の写真やそれに関連する写真を整理しながらこれを書いているのですが、先日パソコン内のアルバムで見つけたのがこの写真でした。

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成瀬巳喜男の『稲妻』のワンシーン。高峰秀子さんが歩いている後ろにニコライ堂が大きく映っています。で、今は土地勘がかなりできているので、このシーンがどこで撮影されたかすぐにわかりました。

ニコライ堂の前の紅梅坂を西に行って日本大学歯学部付属歯科病院の横の路地を入ったところ。残念ながらここまでは行かなかったので、例によってストリートビューの写真を。ストリートビューはかなりの広角で撮影されているので、ニコライ堂は実際よりは小さく見えています。

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ところで『稲妻』が公開されたのは1952年。『銀座化粧』の翌年ですが、興味深いのはやはりニコライ堂が大きく映された小津の『麦秋』の翌年でもあるんですね。小津への意識があったのか、ちょっと興味深いところ。でも、成瀬の映し出す風景は小津と違って生活感がありますね。


それから、もうひとつニコライ堂の貴重な写真を。なんとあの松本竣介がニコライ堂をカメラで撮影していたんですね。この写真を見つけたのは『松本竣介 線と言葉』という本。実はその写真は『松本竣介展 生誕100年』にも載っていて、そちらは何度も見ていたんですが、写真が小さいために気づかなかったんですね。ニコライ堂が写っているのはこの写真。

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以前紹介した市川崑の『わたしの凡てを』と同じく昌平橋のあたりから写したもののようです。松本竣介はこういう写真をもとにして絵を描いているんですね。


それからもう一枚昌平橋でとった写真。これはニコライ堂は写っていませんが、あの山高登さんが「まるでジオラマで作られたような風景」と書いていた場所ですね。竣介もこういう場所が好きなんですね。ここからの風景を描いているんでしょうか。

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さて、その山高登さんも自らが撮影した写真を元にして版画を作っていた人。僕が新宿へ行ったのは新宿で開かれていた山高登さんの写真&版画展を見るためでした。


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by hinaseno | 2017-06-06 13:19 | 雑記 | Comments(0)