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by hinaseno
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もうひとつの平山家(9)――おのみち映画資料館にて


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尾道を歩いていた時に、偶然出くわすことができればいいと思っていたのは、尾道の路地で映したはずのこの2つのカットでした。
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上は香川京子さんが尾道の平山家を出て歩いている場面。こちらは目印というべきものが何もありません。下は大きな建物のそばを子供達が登校あるいは下校する場面。建物には「栗吉材木店」と大きく書かれた看板があるので、こちらはネットを調べればすぐにわかるだろうと思いましたがそれではおもしろくないので。

でも、この日かなりの距離を歩いたにもかかわらず、それらしい風景に出会うこともなく、ロケ地探しもとりあえずは終わりと思って映画資料館に入ったら、すぐ正面に作られたパネルに、大きな地図と『東京物語』に映ったシーンの写真が貼られていました。もちろんこの2枚の写真も。
驚いたのは下の写真が映画資料館を出てすぐ左の場所だということ。嘘みたいな話。何度も通っていた場所でした。すぐに出て見に行こうかと思いましたが、そういうわけにもいかないので、展示されたものを見た後で行きました。
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映画に映っている風景は跡形もありませんね。
これではつまらないので、何かこの建物が映っている昔の写真はないかとネットで探したら、魚信という旅館のサイトにおっと思う写真がありました。魚信は尾道の市役所から少し東の海沿いの旅館。上に貼った写真の右手の少し奥に行ったところに緑色に茂った木が見えるのが魚信の場所。
その魚信のサイトに貼られていたのがこの写真。大正末期とのこと。
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帆船の泊まっているあたりが魚信。その左の方の道をはさんで向こう側に気になる二つの建物が写っています。小津が撮影したのはこの写真の30年後くらいなので、多少建物の外観は変わっているように見えますが、上の方の窓とか屋根の感じから、おそらく同じ建物のはず。
ところで、魚信のサイトでは、この写真の帆船が北前船ではないかと書かれています。北前船というのは江戸時代から明治にかけて米などを運んでいた船。この船がこのあたりに寄港して米などを荷揚げしたので米揚町という名がついたのでは、と推測していたら、このあたりは「揚」ではなく「場」の米場町(こめばちょう)という名で現在も呼ばれていることがネットに書かれているのを発見しました。厚田さんは「こめあげ」町と、多分町を案内した人に聞いたので「米アゲ」町と表記したはずですが。果たしてどちらが正しいんでしょうか。

さて、気になっていたもう一枚のカットが撮影された場所もパネルに記されていました。場所は久保小学校の近く。
ただ、パネルの地図はかなり大雑把なものだったので、すぐにはわかりそうもなく、後の予定のこともあったので、そこに行くべきかどうしようかと考えながら、資料館に展示されたものを見て回りました。
正直、そんなにあっと驚くようなすごいものがあるとは期待もせず見て回っていたら、あったんですね。僕としてはすごすぎるものが。
一つは展示されていた『キネマ旬報』に掲載された『東京物語』のロケの様子を捕えた写真。見たこともない写真が並ぶ中に驚きの一枚が。これを見てやはり香川京子さんが歩いた場所に行かなければと思いました。本当はそこに展示されていたものの写真を撮影しておきたかったのですが、そういうわけにもいかないので戻ってから入手しました。いやはやすごい。
それからもう一つは資料館の2階に置かれていて本に掲載された一枚の写真。その場で見たときにはそれほど驚きはしなかったのですが、後でそれを入手してよく見たら、腰が抜けるほどびっくりなことが。今回の一番の発見でした。その場で気が付いていたらそちらも歩いていたのに、でした。

というわけで、映画資料館を出て、隣の建物のあたりを撮影してから、久保小学校の方に向かいました。
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by hinaseno | 2016-09-23 13:34 | 映画 | Comments(0)