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by hinaseno
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ニール・セダカの「Walk With Me」のことなど


ちょっと間が空きましたが、ジミー・クラントン、そしてジャック・ケラー、ニール・セダカの話の続きを。

ジミー・クラントンのレコードを手に入れてから、改めて「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の「ジャック・ケラー特集」や「ニール・セダカ特集」などを聴き返しました。何度も聴いているのに聴き飽きることは全くありません。
特に「ジャック・ケラー特集」でジミー・クラントンの「Venus In Blue Jeans」をかけるときの大瀧さんのうれしそうな声ったらないですね。本当にこの曲が大好きだってことがよくわかります。
ということで、何度目になるかわかりませんが「Venus In Blue Jeans」を。



もう最高ですね。
ところでこの画像のシングルの作曲者のクレジットはジャック・ケラーではなくニール・セダカ。間違って印刷されているんですね。たぶん訂正されたシングルは出ていないはず。で、今、調べたら、大瀧さんが持っていたはずのLPでもやはりニール・セダカとクレジットされています。
ということなので、現在でも「Venus In Blue Jeans」の作曲者はニール・セダカと紹介されていることが多い中、1976年当時、大瀧さんはそれがジャック・ケラーだとよく知っていたなと感心します。

さて、ジミー・クラントンはニール・セダカの曲を何曲か歌っていますが、そのうちの1つが「ゴー!ゴー!ナイアガラ」でもかかっている「Walk With Me」。



この曲は「ニール・セダカ特集」ではなく「男性シンガー特集」でかかっていました。オリジナルのニール・セダカの歌ったものに続けて。

「Walk With Me」は「King Of Clowns」のB面。このシングル、日本でも発売されています。「King Of Clowns」の邦題は「悲しきクラウン」。あの時代、ちょっとマイナーだと必ず「悲しき」をつけてるんですね。ところで僕はぼんやりとこの「クラウン」を「冠(=Crown)」だと思っていたのですが、よく見たら綴りも違うし複数形になっているし、よくよく考えたら「冠の王様」って変だし。
なんとこの「クラウン」はピエロだったんですね。つまり「ピエロの王様」ということ。確かにピエロってどこか悲しい感じがします。

そして「Walk With Me」の邦題は「二人の並木径」。これはしゃれていますね。
「男性シンガー特集」のとき、ニール・セダカとジミー・クラントンの曲をかけた後で大瀧さんはこの「Walk With Me」についてこんな話をしています。

この(ニール・セダカの日本盤のレコードのこと)解説文を読みますと、ニール・セダカが日本に来たときに、佐川ミツオ(満男)にデビュー・ソングとして贈った曲というふうに書いてありますね。 佐川ミツオのレコードって、たぶんあるんでしょうね。「二人の並木径」、聴いてみたいものですね。

この佐川ミツオの「二人の並木径」のジャケット。ネットで拾ってみたら、ニール・セダカさんと一緒に写っていますね。
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このレコードはかなりレアで僕も聴いたこともなかったのですが、今調べたら、なんとITunesやAmazonで曲が販売されていました。
ここで試聴できます。
ニール・セダカやジミー・クラントンの歌ったものとは違って”Won't you walk with me? Woo, you are my darling”というところから歌っています。

で、この佐川ミツオの娘さん(母親は伊東ゆかり)である宙美(ひろみ)さんがこの佐川ミツオの「二人の並木径」をカバーしてるんですね。やはり”Won't you walk with me?...から歌っています。



この宙美さんが歌われているものについては、アゲインの石川さんが以前ブログに書かれていましたね。

ところで、ニール・セダカは何度か来日しているのですが、佐川ミツオに曲を贈ったというのはどうやら1960年4月の来日のときのようです。デビュー・シングル「二人の並木径」もこの年に出ています。
ちなみにニール・セダカの「King Of Clowns / Walk With Me」のシングルは1962年の3月に発売されていますが、Bear Familyのボックス『NEIL SEDAKA / OH CAROL:THE COMPLETE RECORDINGS 1956-1966』のブックレットを見るとニール・セダカが「Walk With Me」を録音したのは1960年2月8日。どうやらこのときに録音したものを来日したときに持ってきたようです。

で、Bear Familyのボックスにはこんなものが掲載されていました。
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これはどうやら1960年の4月に来日したときのチラシのようです。青い城という場所で6日間ライブが行われています。

このときに歌ったはずの曲目が書かれているのでそれをそのままの表記で列挙しておきます。といっても邦題はちんぷんかんぷんなのですべて原題も入れておきます。

恋の片道切符(One Way Ticket)
恋の日記(The Diary)
おゝ!キャロル(Oh! Carol)
遅すぎた打明け(I Waited Too Long)
欲しいのは君なんだ(All I Need is You)
間抜けなキューピット(Stupid Cupid)
アイ ゴー クレイジー(I Go Ape)
恋のまぼろし(Crying My Heart Out For You)
フォーリン(Fallin')
アイビロング トウ ユウ(I Belong To You)
ムーン オブ ゴールド(Moon of Gold)
君のとりこになっちゃった(You're Knocking Me Out)
いのちの限り(As Long As I Live)
ホット リズムは御機嫌(You Gotta Learn Your Rhythm And Blues)

この1960年4月というのはニール・セダカがまだそんなにヒット曲を持っていない時期だったので半分くらいは知らない曲。きっとライブに行った人はもっと知らなかったはず。

でも、とにかくこの時期にはチラシにも書かれているように、ニール・セダカといえば日本では「恋の片道切符(One Way Ticket)」だけなんですね。
ただ、実はこれはもともと「恋の日記(The Diary)」のB面の曲。しかもニール・セダカの作った曲ではなくて、なんとこれがジャック・ケラー。ジャック・ケラーらしさがちっとも見られないマイナーな曲。でも、当時日本でヒットしたのはたいていこういうマイナーな曲なんですね。



はっきり言って僕はこの「恋の片道切符(One Way Ticket)」はあまり好きではありません。ジェック・ケラーの好きな曲を集めたコンピレーションにも入れません。大瀧さんもきっと好きではなかったはず。

ニール・セダカさんも日本にやって来たとき、自分が作ったわけでもないこの曲を歌ってキャーキャー言われるのはかなり複雑ではなかったかと思います。
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by hinaseno | 2016-07-15 15:08 | ナイアガラ | Comments(0)