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「魔法の瞳」のヒミツ(その2)


『EACH TIME』発売直後の雑誌のインタビュー(『FM Station』という雑誌でしょうか?)で、「魔法の瞳」について大瀧さんはこんなことを話しています。

「本当はストリングスを仰々しくつけて、なかなか始まらなくてキレイキレイなイメージから急にハード・ロックみたいなのが始まる、みたいなのが基本のアイデアだったんです。暫定案ですな、あれは。ゆっくりしたもので始まるであろうところからアップ・テンポってアイデアは『ア・ロング・バケーション』終わった時に、次にはそうしようと考えた簡単なアイデア」

このインタビューの時の写真がこれ。
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ちなみにこのときのインタビューの後半で『EACH TIME』の曲順について訊かれて、こう答えています。

「これは最後の最後まで悩みましたね。でも曲順には自信あります。曲順だけは自信あるんです」

でも、結局、『EACH TIME』はCDになってからは曲順はコロコロ変わって、もともとはA面1曲目だった「魔法の瞳」はあちこちに回されて2度と1曲目に置かれることはなくなってしまったのですが。

さて、同じ人(小倉信昭)がインタビューした別の記事(たぶん同じ『FM Station』という雑誌の別の号)には、『EACH TIME』に収録された曲ごとの紹介があって、「魔法の瞳」についてはこう記されています。
上に引用した最初のインタビューのときの話をまとめたようですが、最後に別の言葉が入っています。

「本当はもっとストリングスなんかのキレイなイメージの前奏を長くして、そこから突然ロックっぽくなる、みたいなものにしようとも思ってたんですけどね。こういうアイデアは前のアルバムが終わったときからあって…。この曲は作っているうちにどんどん変わっていって、面白かった」

このインタビュー時の写真はこれ。
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上のインタビューとは場所も服装も違うようなので、インタビューは別の日に行なわれたことがわかります。
それにしてもこの時期の大瀧さんの露出度はすごいですね。写真を撮られることにも抵抗がなかったようで、それぞれの雑誌に最低4、5枚の写真が載っています。

というわけでインタビュー記事から読み取ると、やはり「魔法の瞳」もオケから先に作り始めたようです。イメージは『ロンバケ』直後にあったんですね。イメージのもとにあったのは何度か書いたようにフォーシーズンズのこの「Dawn」という曲だっただろうと考えています(どこにも語られていませんが)。
ゆっくりとキレイな感じで始まって、急にアップ・テンポに変わる。



このオケを作り上げて、それを松本隆さんに送ったか、あるいはただ言葉数だけを決めたものを送ったかはわかりませんが、松本さんから送り返されてきたのがこんなとびっきりメルヘンチックな歌詞でした。

眼が逢うたびに 夢うつつさ

Magic in your eyes 見つめたら
催眠術だね
乱れだしたときめきは
揺れてる銀時計

ほうきに乗った可愛い魔女が
月を横切り小窓をノックした
oh oh oh…

イチゴみたいに赤いくちびる
まるで生きてるショート・ケーキだよ

Magic in your eyes ソファーでね
肩寄せたいけど
1メートル以内には
不思議に近寄りにくい

夜明けまで星が薄れるまで
とけない魔法を かけておくれ

Magic in your eyes 見つめたら
催眠術だね
乱れだしたときめきは
揺れてる銀時計

お喋りになる君とは逆に
ぼくは照れると無口になるのさ

Magic in your eyes ディズニーの
動画(アニメ)の銀幕
迷いこんだみたいだよ
花さえコーラスしてる

夜明けまで 帰したくないけど
12時しらせる鐘が鳴るよ

Magic in your eyes もしも今
好きだと告げたら
私もよってうなずいて
ウットリほほそめるかな

ス・テキな夜
キ・スをして
だ・きしめながら
よ・ぞら飛びたい

飛べなくなったピーターパンに
妖精の粉振りまいておくれ

Magic in your eyes 魂の
絹帽子(シルクハット)の中
片想いを両想い
手品ですり変えてくれ

夜明けまで 帰したくないけれど
12時しらせる鐘が鳴る 鐘が鳴るよ

Magic in your eyes 見つめたら
催眠術だね
乱れだしたときめきは
揺れてる銀時計

この詞を見た大瀧さんは元来の遊び心がむくむくと出てきて、それぞれの言葉に効果音(SE=Sound Effect)を入れることを思いついたんでしょうね。で、その効果音を活かすために、当初、強い音色で入っていた楽器(もしかしたら鈴木茂さんのエレキギターなんかがぎんぎんに入っていたかもしれません)を排除、あるいは音量を下げて曲を作り替えていきます。
さて、一体大瀧さんはどこにどんな効果音を入れたんでしょうか。
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by hinaseno | 2016-06-03 12:44 | ナイアガラ | Comments(0)