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「ノスタルジーですって?」


世田谷ピンポンズさんの新しいアルバム、『僕は持て余した大きなそれを、』の予約注文がアマゾンで始まっています。近所に、あるいは「遠くて、少し不便な場所」にも買えるお店がない人はそちらでポチしてください。

発売日は7月7日。

いい日です。この日のブログで書いている通り(実は書いていないこともあるけど)、僕にとって7月7日は大切な日。

そういえば、昨日気がついたのですが、タイトルの「僕は持て余した大きなそれを、」という言葉は、あの小樽で作られた「ホテル稲穂」の歌詞の中から取られていました。この曲はアルバムに収録されるようです。
「ホテル稲穂」は特に詞が素晴らしいですね。ここにYouTubeの音源があるので聴いてみてください。



ちなみにこれはデモバージョンで、アルバムバージョンは違うはず。同じくたぶんアルバムに収録されるはずの「早春」とともに、アルバムバージョンとデモバージョンがどう違うのかも楽しみのひとつ。

楽しみといえば、まだアマゾンの方にはアップされていませんが、そのアルバムジャケットがどんなふうになるのかもとても楽しみです。
ピンポンズさんのことを知って、こちらのサイトでディスコグラフィーを調べていたときに、まず目を奪われたのが、それぞれのアルバムのジャケットに描かれた独特の情感あふれる絵でした。
ちなみに僕が今持っているのはこれだけですが、廃盤になった作品の中にはジャケットだけでもほしくなるものがあります。
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描かれているのは輪佳(waca)さんという方。
ピンポンズさんの歌詞が私小説のような抒情詩ならば、輪佳さんの絵は抒情絵と言ってもいいのかもしれません。今の主流の絵というのがどういうものなのかはわかりませんが、輪佳さんが描かれているのは、それらとは明らかに違う、どこか懐かしさを感じさせる絵。世田谷ピンポンズさんの作品と輪佳さんの絵(アート)は切り離すことはできない関係になっています。ピンポンズさんの曲よりも輪佳さんの絵の方がいいという人もいるとか。

先日のおひさまゆうびん舎でのピンポンズさんのライブでは、くまくまちゃんに変わってバックコーラスをしていたのは輪佳さんによって描かれた女性たち。現代を生きているのか過去を生きているのか未来を生きているのか、あるいはこの世界を生きているのかわからないような、ちょっと不思議な女性ばかり。
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ところで輪佳さんはピンポンズさん関連のグッズのデザイン&製作もされていますが、その中から例によってレアなものを2つほど。
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左は「初版」とデザインされたトートバッグ。
持っている人も多いので「どこがレア?」と思われるかもしれませんが、実はこのバッグ、「初版」の「初」の印刷がちょっとかすれているんですね。印刷ミスということで輪佳さんがおひさまさんにプレゼントされたようですが、それをおひさまさんからプレゼントしてもらいました。確かバッグを買おうと思ったら品切れ状態になっていて、それではということでしまわれていたものをいただいたんですね。

それから右の「私小説」と書かれた巾着(のようなもの)は、別の場所でのライブの特典だったようですが、僕がおひさまさんにあれがほしいなと言っていたら、おひさまさんから輪佳さんに話が伝わったようで、限定で、もういくつか作ってくれたんですね。この中に木山捷平や上林暁や尾崎一雄などの私小説作家の文庫本を入れてもよしですが、ちっとも私小説ではない作家の作品を入れてもよしです。

ところで限定といえば、輪佳さんは限定200部の『印象』という本を出されています。これももう絶版でしょうか。
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ここには輪佳さんの絵とピンポンズさんの詩(の一部)が交互に収められていて、輪佳さんの画集としても、ピンポンズさんの詩集としても楽しむことができます。

お気に入りの絵はいくつもありますが、例えばこの絵。
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ピンポンズさんの「マイリトルトーキョー」の前に添えられています。詞もいいですね。
この画集(&詩集)、少なくとも1000人ぐらいの人に手に取ってもらいたいと思える一冊です。
ちなみに僕が持っているのは(58/200)というシリアル番号が記されています。

その『印象』の最後のページに収められたこの言葉。
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「ノスタルジーですって?」

この反語的な言葉に輪佳さんの強いメッセージを感じます。とても温和で、そばにいるだけでほんわりと温かい気持ちになる方なんですが。

僕は言うまでもなく”古い”ものに心をひかれる、基本的にはノスタルジックな人間ですが、でも川本三郎さんがよく書かれているように、「単なるノスタルジー」みたいな定型句で何かを語ったり、批判したりするのを見聞きすると、ちょっと待てよと思いたくなります。
そんなときには「ノスタルジーですって?」と一言つぶやこう。

おひさまゆうびん舎での輪佳さんの作品展は今日が最後です。お近くの方、あるいは「遠くて、少し不便な場所」に住んでいる方も、ぜひ行ってみてください。
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by hinaseno | 2016-05-31 13:00 | 雑記 | Comments(0)