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by hinaseno

木山さん、『断腸亭日乗』を読む


iPhoneに入れている『酔いざめ日記』を「荷風」で検索した結果の話の続き。
次に出てくるのは荷風が亡くなった日の昭和34年4月30日の日記。かなり長い記述の後、最後にこう書いています。

「明治12年、己卯の生れで、小生の父と同年であったことで感慨無量であった」

その次は昭和37年11月4日の日記。
この日、荷風が何度も足を運んだ浄閑寺に荷風の碑を立てるという話が出てきて、その中にこんな記述が。

「荷風日記昭和12年6月22日、『この寺を訪ねたときほどいれしかったことはない』と記している」

なんと荷風の日記のことが。
やはり木山さんは『断腸亭日乗』を持っていて、それを読んでいたようです。
ちなみにこの日の日記の最後はこんな言葉。

「先日死去した正宗白鳥、又永井荷風氏共に明治十二年生れである。つくづく感慨深し。同年生の我父を比べるのは失礼ではあるが」

何かのエッセイに荷風のことを書いていないかな。
by hinaseno | 2016-05-21 08:24 | 文学 | Comments(0)