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by hinaseno
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もしも「半径3メートル」のなかにその本がなかったならば(その3)


とりあえずこの写真から。早速準備しました。
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描こうと思っているのは、くまくまちゃんのコーラス隊。名づけて「くまくまトーンズ」。ジャック・トーンズとカメカメ合唱団という大瀧さんが作った(?)2つのコーラス隊にちなんでいます。
イメージはできているけど、さて、いつ描き上がることやら。
 
 *        *        *        *

夏葉社の第1作目の『レンブラントの帽子』は新聞の書評で見たその日に、たぶん姫路のジュンク堂で買ったはず。
2作目の関口良雄著『昔日の客』、3作目の上林暁著『星を撒いた街』は、今はもうなくなった岡山の万歩書店(平井店)で買いました。姫路では売られているお店がなかったんですね。

『さよならのあとで』が出版される情報が入って来た頃から、姫路のどこかの店で買えるようにならないのかなとぼんやりと考えるようになりました。
その頃に出会ったのが、ツリーハウスとおひさまゆうびん舎という2軒並びの書店でした。ツリーハウスは文学が中心、おひさまゆうびん舎は絵本が中心。
最初に店に行ったときに、僕の最初の言葉は「小沼丹の本がありますか?」でした。その頃、買ったばかりのクラフトエヴィング商會の『おかしな本棚』で紹介されていた小沼丹の3冊の本、『黒いハンカチ』、『小さな手袋』、そして『汽船』を探していたんですね。
残念ながら小沼丹の本はどちらの店にもなかったのですが、このときに小沼丹の本を探していたというのがYさんとの出会い、さらには”姫路の”木山捷平との出会いにつながっていくことになるので、何度も書きますが縁というのは本当に不思議です。
でも、小沼丹はなかったけど、その時期に探していた小川洋子さんの本がおひさまゆうびん舎に置かれていたんですね。実はその少し前に岡山県出身の作家小川洋子さんと結構深い縁があることがわかったので、彼女の廃刊になった単行本を集めるようになっていて、その見つからなかった本がお店のいちばん目立つところに3冊も。これもやっぱり縁です。

ツリーハウスとおひさまゆうびん舎との最初の思い出で最も強く心に残っているのは2011年の暮れの押し迫った日のこと。店を見つけてから1週間くらい経った日だったと思います。
その日はとてつもなく寒く、しかも店に着いてからかなり激しい雪が降ってきました。
実はその日にツリーハウスの当時の店長の清水さんに夏葉社の本を置いてもらえないかという話を用意していました。一度来たときに少し話をしてここだったら置いてもらえそうだと、いや、正しくはここに置いてもらえたら気軽に本が買えそうな気がしたんですね。
雪がはげしく降りしきる中、さすがに客足は途絶えてしまって、清水さんの淹れてくれたコーヒーを飲みながら、二人でいろんな話をしました。
で、話が途切れて僕が”その話”を切り出そうとしたときに清水さんは何かを察知されたのか、実は間もなくツリーハウスを閉めるんですと言われたんですね。あまりにびっくりで言葉を失いました。ようやく理想的な店を見つけた矢先のことだったので、すっかり気持ちは落ち込んでしまいました。

そんなときにお店の中に入って来たのがとなりのおひさまゆうびん舎の窪田さんでした。はげしく降る雪と、僕の沈んだ気持ちを吹き飛ばすような、まさにお日様そのもののような明るさで。
どうやら窪田さんのお店にもお客は来なくなったみたいで、窪田さんも清水さんと話をしに来たようでした。
初めておひさまゆうびん舎に足を運んだときには窪田さんとは話らしい話はできませんでしたが、すでにちょっと打ち解けた関係になっていた清水さんもいたので、すぐに打ち解けた話ができるようになり、窪田さんの素晴らしい人柄に触れることもできました。
おひさまゆうびん舎とのつながりを考えるときには、この12月の雪の日のことが大きかったように思います。雪が降っていたという童話的なシチュエーションを用意してくれたというのもちょっとできすぎていました。

ただ、夏葉社のことに関していえば、それまでの三作が文学色の強いものだったので、おひさまゆうびん舎に置いてもらうことはそのときには思い浮かびませんでした。

そして翌年の1月末に『さよならのあとで』が発売されます。
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by hinaseno | 2016-04-25 13:03 | 雑記 | Comments(0)