Nearest Faraway Place nearestfar.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
プロフィールを見る
画像一覧
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

『DEBUT AGAIN』のジャケットの話


僕が最も敬愛するミュージシャン(敬愛するのはミュージシャンとしてだけではありませんが)である大瀧詠一さんの驚愕の未発表作品集『DEBUT AGAIN』、あまりにも語るべきことが多すぎて何から話をしていいやら。
とりあえず最初はジャケットに使われた写真の話から。
a0285828_1749691.png

このジャケット写真が公開されたときには驚きました。今まで一度も見たこともない写真だったので。
事務所っぽい部屋の机に座って電話をかけながら作業をしている大瀧さん。机の上には様々なものが置かれています。背景のテレビ画面に映っている映像とかも含めて気になるものばかり。

このジャケットのデザインを手がけられたのは岡田崇さん。細野さん関係の作品のデザインや例の『レイモンド・スコット・ソングブック』を制作された方ですね。もしかしたら岡田さんがいろいろとコラージュされたのかと思いながら、手持ちの大瀧さんのいろんな写真を調べていたらありました。
『EACH TIME』の翌年の1985年の夏に発売された『B-EACH TIME L-ONG』の、たぶんレコードショップに置かれていたちらしに掲載されていたこの写真。
a0285828_1343382.jpg

大瀧さんの着ている服も含めて、机の上に置かれているものはほぼすべて同じ。岡田さんがコラージュしたものではありませんでした。カセットテープがいくつも挟み込まれたドラムのようなものはすごいですね。こういうの売られていたのかな。
ちなみに僕は『B-EACH TIME L-ONG』は車の中で聴きたいと思って(まだ当時カーステにはCDを搭載していなかったので)、カセットテープを買いました。大瀧さん関係のものでカセットを買ったのはこれだけ。
a0285828_13443757.jpg

写真を細かく見比べてみると武者人形が手にしているCDが違っていますね。
それから最も大きく違っているのは後のテレビ画面の映像。『B-EACH TIME L-ONG』のちらしに映っているのは映像版『NIAGARA SONGBOOK』のワンシーンですが、『DEBUT AGAIN』の方に映っているのは大瀧さんのライブの様子をとらえた映像。これはどうやら『A LONG VACATION』発売直前の1980年12月16日に郵便貯金ホールで行なわれたライブのようです。この部分だけは岡田さんが入れ換えられたんでしょうね。
ちなみに、この日のライブのタイトルは「LET’S DEBUT AGAIN」。今回のアルバムのタイトルもここからとっているようです。

と書きましたが後で調べたらどうやら1981年6月1日に行なわれた新宿厚生年金会館でのライブ映像からのもののようです。

ところで大瀧さんの机に置かれているのは以前にも紹介した「EACH TIMES」という、『EACH TIME』が発売される数ヶ月前からやはりレコードショップの店頭に置かれていた新聞。これを見ると『EACH TIME』の発売をまだかまだかと待ちながらレコードショップに何度も足を運んでは毎号わくわくして読んでいた日々のことを思い出します。
その「EACH TIMES」の中でも最も興奮したのが、机の一番上に置かれている第3号。 はじめてジャケットが公開されたときのものです。新聞には「これがアルバム・ジャケット。『A LONG VACATION』とは一味違う河田久雄氏のイラストレーションに注目。」と書かれています。
a0285828_13451416.jpg

河田久雄というイラストレーターの名前を知ったのはこのときが初めて。
永井博さんが描いた『A LONG VACATION』の海の風景とは違ってそこに描かれていたのは都会(まち)の風景。でも、空気感はあまり変わらない。
このジャケットをカラーで見たのは店頭にポスターが貼られたとき。それもやはり衝撃でした。

大瀧さんの新譜をリアルタイムで待ち続けたのは後にも先にもこの『EACH TIME』だけ。だから『EACH TIME』には他のアルバムとは比べものにならないほどの思い入れがあります。
にもかかわらず、そのジャケットを勝手にちょっといじったものを作ってしまった理由を次回に書くことになりそうです。

これを書きながら久しぶりに聴いていたのは先程紹介した『レイモンド・スコット・ソングブック』。何から何まで本当に素晴らしいアルバムです。
この「Manhattan Minuet」という曲がお気に入り。


[PR]
Commented by はじめまして at 2016-03-30 07:56 x
いつもブログを拝見しております
同じ石川師匠の弟子のまーしーです
僭越ながら兄弟弟子の関係ですね
興味深い記事で勉強になりました
ありがとうございます
拙ブログに引用させてください 
よろしくお願いします
Commented by hinaseno at 2016-03-30 09:05
まーしーさん、こんにちは。
何度もブログ拝見させていただいたことあります。
ただ『DEBUT AGAIN』に限りませんが、大好きなアーティストや作家の新作が発表されたときには、それにふれる記事は極力見ないようにしています(大変だけど)。
あのジャケットの写真が『B-EACH TIME L-ONG』の宣伝のときに撮られたという推理は大正解でしたね。
こちらこそ今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
by hinaseno | 2016-03-29 13:49 | ナイアガラ | Comments(2)