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by hinaseno
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Full of Small Happiness


四畳半の部屋はちいさな「幸福(しあわせ)」で一杯だつた

これは半年ほど前に紹介して、英訳までした木山捷平の「秋」(たくさんあるもののひとつ)の詩に出てくる言葉。

昨日はおひさまゆうびん舎の5周年のイベントに参加させていただきました。イベントが行われたスペースはまさに四畳半くらいで、そこに20人ほどの人が一杯に入っていて、でも全然窮屈な感じはしなくて、まさに「四畳半の部屋はちいさな「幸福」で一杯だつた」という感じでした。
それにしてもこれほどに幸せな気持ちになれたというのは正直なところ経験がありません。もちろん5周年を迎えたおひさまゆうびん舎をお祝いするイベントではあったのですが、参加されていた方々すべてが、おめでとうという気持ちとありがとうという気持ちの両方をそれぞれに持たれていて、その気持ちが小さな空間一杯にあふれていたからだろうと思います。

というわけで、まだその幸福な空気の余韻につつまれたままでぼんやりした状態が続いているので、きちんとした文章はとても書くことができません。
久しぶりに(今や業界のカリスマとなっている、けれども人柄はそのままの)夏葉社の島田さんとお会いしていろいろとお話しすることも出来ました。ベッキー(僕もベッキーは可哀想すぎると思っています)、いや、村上春樹にまつわる「へえ〜っ」と話もうかがうことができました。でも、耳に残ったのは「ハンプティ」。
それから窪田さん大絶賛(されて大いに戸惑われている)の長谷川書店さんにも初めてお会いしました。窪田さんの言葉は10分の1くらいに受け取ってください、とのことでしたが、とても魅力的な方であることはよくわかりました。島田さんとの対談も大変面白くて、同時にいろんなことを学ばせてもらいました。
また、いつかお店にうかがえたらと思っています。

そして世田谷ピンポンズさん。
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この日はイベント開始直後からいろいろなサプライズが断続的に起こっていたのですが、僕にとっての最大のサプライズはピンポンズさんのライブのときに起こりました。

何曲目かに例の「船場川」が歌われて、それにまつわる話を「毎回喋ってるんですけど」と話された後で「実はもう1曲木山捷平の詩に曲をつけたんです」という言葉がとび出してびっくり仰天。
さらにタイトルを聴いてさらにびっくり。
なんと「朝景色」。

この日以来何度も紹介してきて、つい10日ほど前のブログでも触れた、僕の大好きな「朝景色」に曲をつけられていたんですね。これがとにかくいい曲だったんです。そしてやはりあの部分がサビになっていました。
考えたら「朝景色」は雨が上がったとにお日様の光が降り注いでいる情景を描いた詩。おひさまゆうびん舎をお祝いする日にぴったりでした。
あとでピンポンズさんにうかがったら「朝景色」の曲は「船場川」と同じ時期に作られたとのこと。
ちなみに講談社文芸文庫の『木山捷平全詩集』では「朝景色」と「船場川」は同じページに収録されています。となりのページの「友の秋」の友は「秋 ―大西重利に―」の大西重利のこと。「里ちやん」がポイントでした。すべて昭和2年、木山さんが荒川小学校に勤めていたときに書かれた詩です。
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考えたら、来年2017年はその昭和2年からちょうど90年目にあたる年。姫路のどこかで『「昭和2年、姫路の木山捷平」展』でもやってくれないでしょうか(おひさまゆうびん舎でやってもらおうかな)。そのときにはぜひピンポンズさんに「船場川」と「朝景色」を歌ってもらって…。

そういえばこの日はピンポンズさんのライブのときだけでなく、いろんな場面で木山捷平の話が出てきました。それを若い方々(多くは女性)が「木山捷平ってだれ?」って感じではなく、ちゃんとよく知った上で話を聞かれているというのが、ちょっと信じられないようなうれしい光景で、姫路の木山捷平というのがピンポンズさんのおかげで浸透してきていることがよくわかりました。

さて、ライブではこのあとに小山清の「春」というエッセイをもとにした曲も初披露。こちらも本当に素敵な曲でした。窪田さんは当然のごとく号泣。僕もかなりきていました。木山さんは「秋」が似合うけど、おひさまゆうびん舎は「春」が似合うので、その意味ではこの曲もおひさまゆうびん舎にぴったりの曲でした。

ちょっとうれしかったのはこの曲のタイトル。
ピンポンズさんは「春」というタイトルの曲をすでに作られていたので、こちらの曲はちょっとだけ題名を変更。それがなんと「早春」!

今回のピンポンズさんのライブで初めて聴けた曲では「キャロットタワー」という曲が心に沁みました。震災が起きたときにピンポンズさんはこの建物の中でアルバイトをしていたそうです。ピンポンズさんの春の風景がそこにあったんですね。

窪田さんのブログで拝見していた何人もの常連さんともお話しすることができました。皆さん、ほんとに素敵な方々ばかりです。

ということで、朝起きてから昨日録音させてもらった「朝景色」をずっと聴きながらこれを書いていたらすっかり昼になってしまいました。

おひさまゆうびん舎に行かれたら是非『泰子の時間』を見せてもらってください。これはすごいです。本当にすごいです。写真を撮りましたが載せません。ちなみにカバーの装画を描かれたのはピンポンズさんのCDのジャケットやいろんなグッズの絵を描かれている輪佳さん。こういうリスペクト精神と愛情溢れるパロディは大好きです。
日を改めて店にうかがってゆっくり見せてもらおうと思います。
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by hinaseno | 2016-03-13 13:28 | 雑記 | Comments(0)