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by hinaseno
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「幸せにさよならしちゃったら、まずいよなぁ」(最終回)


「POP FILE RETURNS」の中で、伊藤銀次さんが「幸せにさよなら」について語った言葉。1974年の正月のこと、加山雄三のこと、そしてメリサ・マンチェスターの「想い出にさようなら」の話がやはり出てきました。
メリサ・マンチェスターの曲のことを知った大瀧さんは、「まずい。絶対敵の方が売れてるんだから。だから、真似したって言われるに決まってる」って言ったそうです。
で、びっくりしたのはこの後。大瀧さんは悩んだ末に銀次さんにこんな提案をしたようです。

歌詞の中に「君もどうか幸せに」ってあるだろう、この「幸せに」を持ってきてだな、「幸せにさよなら」ってのはどうだ。


僕はこれまでずっと「幸せにさよなら」へのタイトル変更は、大瀧さんが銀次さんにタイトルを変更するように言って、銀次さんが考えたものだとばかり思っていました。そうではなかったんですね。「幸せにさよなら」というタイトルを考えたのは大瀧さんだったんです。

「幸せにさよなら」で何度もリフレインされるのがこのフレーズです。

淋しいけれど想い出にさよなら
君もどうか幸せに


大瀧さんが「歌詞の中でも非常に重要な部分」と言っていたように、本来のタイトルである「想い出にさよなら」というのはここからとられています。

で、エンディングは

君もどうか幸せに
幸せに……


「さよなら」したのは別れた相手との「想い出」。そして、別れた相手のには「幸せに」と願っているわけですね。その「幸せに」をタイトルの「想い出」と入れ換えたわけです。安直と言えばそれまで。でも結構深いですね。
もしかしたら「君もどうか幸せに」とか「幸せに」というタイトルも考えたかもしれません。でも、やはり「幸せにさよなら」というタイトルが一番インパクトがあることは確か。

銀次さんも「すごいなと思いました」と。

「幸せにさよなら」は当然「新春放談」でも何度もかかっています。最初にかかったのが1993年1月9日の放送。曲がかかる寸前に大瀧さんは苦笑まじりにこんな言葉をもらしています。

「幸せにさよなら...変なタイトルだなぁ」

で、曲がかかったあとでこんな会話が交わされます。

大瀧:これね、「想い出にさよなら」だったのよ。
山下:(少し間があって)そうでしたね。原題はね。
大瀧:うん。ラフミックスは「想い出にさよなら」のラフミックスだってね。で、同じタイトルの洋楽が同時に出たのよ。
山下:あったんですよね、確か。
大瀧;で、しょうがなくて...
山下:それで「幸せにさよなら」に...
大瀧:幸せにさよならしちゃったら、まずいよなぁ。
山下:(爆笑)
大瀧:想い出にさよならするくらいならまだいいけどさ。
山下:やっぱりちょっとヘビーでしたかね、詞が。
大瀧:これじゃ売れないのかな(笑)。

タイトルを「幸せにさよなら」にしたのは大瀧さんなのにね。でも、改めて考えてみたら、大瀧さんの音楽活動において「幸せ(ハッピー)」という言葉は重要なキーワードになっていますね。

ところで先日紹介した「POP FILE RETURNS」でかかった曲でいちばんよかったのは杉真理さんがリード・ボーカルを務めた「雨のステラ」という曲。オリジナルを歌っているのは伊藤銀次さん。作詞 神田広美、作曲 伊藤銀次。
これがオリジナルです。



『ナイアガラ・トライアングルVol.1』の30周年記念盤で伊藤銀次さんはこんなコメントを寄せていました。

もうひとつ忘れられないのは「幸せにさよなら」のこと。
ココナツ・バンク解散後、傷心(?)の銀次が実家に帰った時、気軽な気持ちで今までの自分とは違った作風のこの曲のデモを作って福生に持ち帰り、大瀧さんに聞かせたところ気に入ってもらえたことも、このアルバム制作が始まるきっかけのひとつだったように記憶しているが、この曲がなかったら僕は、その後の「Baby Blue」や「雨のステラ」などの路線に向かうことはなかっただろう。

これが「幸せにさよなら」のシングル。すごいジャケットです。いつか手に入れたいとは思いつつ、とんでもない値段がついているんですね。今、ヤフオクでチェックしたら4万円!!!
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by hinaseno | 2016-01-05 11:30 | ナイアガラ | Comments(0)