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by hinaseno
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スナッフ・ギャレットのリバティ・サウンドとキャロル・キング(その2)


今日は大瀧さんの命日。早いものでもう2年の歳月が流れてしまいました。今日はいろんなところで、いろんな形で大瀧さんを追悼するイベントが開かれているでしょうけど、僕はひとりささやかに追悼しています。
ナイアガラーの聖地である武蔵小山のアゲインでは「ナイアガラ・カフェ」と題したイベントが今日行なわれるようです。「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の特集の中から店主の石川さんがベスト5を選んでそれについて話をされるとのこと。石川さんはいったいどれを選んでいるんでしょうか。きっとデイヴ・クラーク・ファイヴ特集とフレディ・キャノン特集は選ばれる気がしますが、はたして...。

ちなみに僕がベスト5を選ぶならこうなります。
第1回   キャロル・キング特集(パート1)
第2回   キャロル・キング特集(パート2)
第7回   大瀧詠一特集
第38回  レスリー・ゴーア特集
第108回 スナッフ・ギャレットのリバティ・サウンド特集

最近、話題にしている特集が3つ入っていますね。今年始めに亡くなったレスリー・ゴーアの特集も何度聴いたかわかりません。そして未発表曲がいっぱいの第7回の大瀧詠一特集はマスト。石川さんも絶対に選ばれているはず。

さて、「スナッフ・ギャレットのサウンドにキャロル・キングが多大な影響を与えた」という40年前の大瀧さんの発言。近年出て来た資料によって裏付けることができるんですね。
一番の資料といえば、今から20年前の1995年にBrill Tone Recordsという怪しいレーベルから出た『Carole King: Complete Recordings 1958-1966』というCD。「Brill buildind Legends」というシリーズの一環で出たものですね。このシリーズは今まで聴いたこともないようなデモ音源を大量に詰め込んでいて本当にびっくりしたものです。
このキャロル・キングのCDにはボビー・ヴィーに提供した「How Many Tears」「Take Good Care Of My Baby」「Walkin' With My Angel」「In My Baby's Eyes」の4曲のデモが収録されています(厳密にいえばもう1曲あるのですが、それについては後ほど)。
このうちボビー・ヴィーが歌った「How Many Tears」「Take Good Care Of My Baby」「Walkin' With My Angel」の3曲は「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の第1回めの放送「キャロル・キング特集(パート1)」でかかっています。この3曲こそまさにスナッフ・ギャレットのリバティ・サウンドを決定づけた曲と断言していいように思います。

キャロル・キングのデモは基本的にはピアノとキャロル・キング自身のボーカルのみで作られています。ただし、ピアノもボーカルも多重録音しているのがほとんどで、コーラス部分も含めてきちんとアレンジがなされているんですね。つまりメロディだけでなく曲の細かい部分までデモの段階で作り上げられていたわけです。アレンジャー(クレジットはされていませんがおそらくアーニー・フリーマン)はそれをなぞっていろんな楽器を使って色付けするだけ。デモの段階ですでにスナッフ・ギャレットのリバティ・サウンドに特徴的な”あの感じ”をキャロル・キングが作り上げていたわけです。で、スナッフ・ギャレットはアレンジャーにそれを学ばせて、キャロル・キングの曲ではないものでも、”あの感じ”のアレンジをさせたわけです。

ということでキャロル・キングのデモとボビー・ヴィーが歌ったものを並べて貼っておきます。残念ながら「How Many Tears」のキャロル・キングのデモはYouTubeになかったので、まずは「Take Good Care Of My Baby」を。
これがキャロル・キングのデモ。



で、ボビー・ヴィー。



次は「Walkin' With My Angel」のキャロル・キングのデモを。



そしてボビー・ヴィー。イントロからそのまんまです。



1975年当時、大瀧さんはこんなデモ音源を聴くことなんて絶対にできなかったはず。それでもちゃんと見抜いていたんですね。すごいとしか言いようがありません。僕なんか「ゴー!ゴー!ナイアガラ」を聴くずっと前からキャロル・キングのデモを聴いていたのに気づきませんでした。
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by hinaseno | 2015-12-30 13:49 | ナイアガラ | Comments(0)