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by hinaseno
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「たねさん」に会いに行く(その5)


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Fさんが『木靴』の創刊号に書いた「たねさん」という小説の中では、主人公の「私」が生まれ育った田舎の村の地名が書かれていました。
「福元」

もし前之園さんの文章でFさんの郷里が岡山の邑久町であることを知らなければ、仮にこれを読む機会があったとしてもきっとぴんと来なかったような気がします。でも邑久町の福元であればそれがどのあたりにあるのかはよく知っています。小説に出てくる「干田川」、「堂山」も近くにあることがわかりました。この福元がFさんが生まれ育った場所であることは間違いなさそうです。
試しにネットの電話帳で調べたら福元にはFさんと同じ名字の人がかなりたくさんいることがわかりました。残念ながら母親が生まれ育った場所とはかなり離れていて、通っていた小学校も違っていました。

ちなみに邑久町からその北の長船町にかけては「福」の字のつく地名が多く、一番有名なのは長船町の福岡。教科書には必ず載っているこの「一遍上人聖絵」の「福岡の市」の絵はあまりにも有名ですね。
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福岡は最近では黒田官兵衛の舞台にもなったようで観光客がかなり増えているようです。
この福岡から南に2kmほど行ったところが邑久町の福田地区とよばれるところ。その福田地区に福中と福元があります。

果してこの福元に権現様があるのか。今も残っているのか。そしてそのそばには小学校があるのか。
先ず調べたのが手元にある平成17年発行の『邑久町史』。その福元の地図を見たら…、ありました、権現様が。
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ただ、そのそばに小学校はありません。『邑久町史』を読むと福元には福田小学校というのがあったようですが、昭和48年に閉校したようです。ただそれがどこにあったのかは『邑久町史』では確認できませんでした。
地図を見たら「たねさん」にも出てくる「牛神様」もあります。Fさんが福元という土地に詳しいことがよくわかります。
さて、『邑久町史』にはこの権現様についてこう記載されていました。
吉井川の大水のとき、流れ着いた御神体をここへ祀ったといわれています。イボ取りの神様として有名で、本殿の周りにある石を借りて帰り、石でイボを撫でているといつのまにか治っているといいます。十月二十三日の夜が祭礼で、木造のご神体を投げ合いますが、このご神体に触るとおかげがあるといいます。夜暗い中投げ合っても不思議と人に当りません。ヤブに投げ込んでも必ず出てくるといわれ、中にはご神体を隠す人もいますが、それでも出てきます。

「たねさん」に書かれていた通りのことが記載されていて本当にびっくりでした。こうなるともう権現様に行かないわけにはいきません。

何よりも確認したかったのは、今もその木造のご神体が権現様にあるのかということ、そしてそれが「たねさん」と呼ばれていたのかということでした。
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by hinaseno | 2015-05-27 11:25 | 雑記 | Comments(0)