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by hinaseno
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蘭越ジミーとオシャマンベ・キャッツ


東北、そして北海道のことを考える日々。
考えてみると昔からアイヌや縄文人にはどこか親密な感情を抱いていまし、東北や北海道の旅する番組もよく見ていました。
そういえば数年前に夜、テレビをつけたらたまたま放送されていたのが、元ピチカート・ファイヴの野宮真貴さんが北海道を旅する『Small Trip ちいさな荷物で週末旅』という番組。その日が最終回。とってもいい番組だったんで再放送を期待していましたが結局見ることができないまま。ああ見てみたい。

いろんなことをきっかけに北海道や東北のいろんな町を好きになっています。たぶんアイヌ語をもとにした町の名前が素敵なことも理由のひとつ。
最初に好きになったのは小樽。その小樽から函館までを結ぶ函館本線沿いに好きな町が多いようです。
最近知ったのでは青葉市子さんがライブをした美唄。美しい唄とかいて「びばい」と読むんですね。「カラス貝の多く棲む沼」という意味のアイヌ語から来ているようです。
そういえば宮沢賢治も1923年8月に樺太に行くために函館本線に乗っています。

2年前のこの日のブログで紹介した川本三郎さんの「遠い声」と題されたエッセイに登場するのも函館本線の駅。そのエッセイでは函館本線のことも駅の名前も、その駅から出ていた岩内線のことも隠されていました。もちろん川本さんがその駅で出会った少女を気づかってのことのこと。だから僕も駅の名前を書かないことにしました。でも、あの少女もおそらくもう中学生になっているはずなので、もう名前を書いてもいいですね。駅の名は小沢駅。「こざわ」と読みます。
地名の由来はやはりアイヌ語。ただ音ではなく意味から来ているんですね。
もともとはアイヌ語の「サクルペシペ」という地名があったようです。意味は「夏越える沢道」。それが江戸時代に「夏小沢」と訳され、のちに「小沢」となったとのことです。

川本さんが函館本線に乗って小沢に行ったのは2010年の夏。小樽から函館までの鉄道の旅をされて、途中立ち寄ったのが小沢でした。ちなみに別のエッセイを読むと同じときに函館本線の深川駅から出ている留萌本線にも乗って、留萌(るもい)、さらには増毛(ましけ)に行っているようです。
留萌も好きな町。名前も当てられた漢字も素敵ですね。増毛は先日亡くなった高倉健さんが主演した『駅 STATION』の舞台になった町とのこと。その増毛から車で小樽まで行って、そこから再び函館本線に乗ったんですね。

さて、ずっと布谷文夫さんの話をしてきましたが、実は布谷さんもこの函館本線の町と関係の深いことを最近知りました。
「呆阿津怒哀声音頭」を唄っているアーティスト名は正式には”蘭越ジミーとオシャマンベ・キャッツ”。
蘭越ジミーはもちろん布谷さんのこと。「深南部牛追唄」で作者の一人としてジミー蘭越となっていましたが、歌手としてこの名前がつけられているのはこの曲だけ。
『LET’S ONDO AGAIN』の歌詞カードには蘭越ジミーについてこんな紹介文が書かれています。もちろん大瀧さんならではの冗談にあふれた文章ですが。
蘭越ジミー 北海道、蘭越出身。民謡とR&Bが大好きで、そのミックスした味はジュースの如く美味しい。このような唄を唄うのは世界中彼一人でこのジャンルでは斜め右に出る者はあるが、押しも引かれもする、第一人称で書いた文章である。

布谷さんに関してはどこに掲載されたプロフィールをみても北海道函館出身となっていますが、ここでは蘭越(らんこし)となっています。おそらくはこの蘭越が本当の出身地のはず。でなければ、こんな名前にするはずがないですからね。
で、この蘭越がやはり函館本線にある町。地名の由来はやはりアイヌ語。「桂の木が多い所」という意味の「ランコ・ウシ」からきているようです。ちなみにアイヌ語の「ウシ」は「〜する所」という意味とのこと。でも、「うし」つながりでもあります。
この蘭越は函館からはかなり離れていて、むしろ小樽に近いですね。あの小沢駅とは40kmの距離。
ちょっと確認すると、小樽から函館に向かう3つめの駅に余市があります。布谷さんはこの余市にあった高校に通っていたようです。で、余市から4つめにあるのが小沢駅。さらに小沢駅から5つめにあるのが蘭越駅。ついでにその蘭越から6つめにあるのが長万部(おちゃまんべ)駅。

ちなみにオシャマンベ・キャッツについてはこんな説明。
全員が北海道とは何の関係もない。

ナイアガラファンにはいうまでもないことですが、オシャマンベ・キャッツはもちろん伊集加代子さんをはじめとするコーラスグループ。オシャマンベ・キャッツは『ロング・バケーション』にもクレジットされています。

下は先日入手した『日本地理大系 北海道・樺太篇』に載っていた昭和初期の留萌の町の写真。
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手前に見える建物には興文堂書房との文字が見えるので、どうやら書店のようです。通りがかった人が見ているウィンドウには本が並んでいるんでしょうね。こんな素敵な雰囲気の書店がこんな場所にあったなんて驚きでした。
でも、この書店、残念ながら今はもうないようです。
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by hinaseno | 2015-01-24 11:26 | ナイアガラ | Comments(0)