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話の舞台は再び片上に


一度、片上を舞台にした話をしかけたのに、別の方にとんだのはちょっと確認したいことがあったからでした。今村昌平の『黒い雨』で撮影された(つまりは川又昂さんが撮影した)片上駅は赤穂線の備前片上駅なのか、今はなき片上鉄道の片上駅なのか。
もともと僕は片上鉄道の片上駅だろうと推測していたのですが、ちらっと背後に映っていた自動車会社の現在の場所が赤穂線の備前片上駅のすぐ近くにあったのでそっちだと、仕方なく判断しました。「仕方なく」というのは話の流れ、つながりがなくなってしまうから。でも、話の流れにつごうがいいからといって、事実を無視するわけにもいきません。

まあ、とにかくきちんと確認しようと片上に足を運んできました。向かったのは、いつも片上に行ったら必ず立ち寄る、片上鉄道の片上駅があった場所のすぐ前にある食堂。昭和の香りがたっぷりと残っているなかなかいい食堂です。
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ひと月ほど前、片上鉄道のことを最初に聞いたのもそこの主人でした。そのときにそこで映画が撮影されたようなことも聞いてはいましたが、確証はありませんでした。
で、今回訪ねたら、一冊の写真集を出してくれました。昔の片上を写した写真集。写真の大半が片上鉄道をとらえたもの(赤穂線の写真は一枚もありませんでした)。で、その裏表紙に載っていたのがこの写真。
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これが『黒い雨』で、原爆が落ちる前に映った駅。改札口の向うに見える客車も全く同じです。
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ちなみにこれが片上鉄道の片上駅の駅舎の写真。改札口も見えます。『黒い雨』で撮影されたのは、まちがいなく片上鉄道の片上駅でした。
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ちなみにこれは僕の持っている本に載っていたもう少し古い片上駅の写真。
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そしてこれがその場所の今の写真。駅前のロータリーは昔のままですね。
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とりあえず、これで話のつながりがよくなりました。
藤原審爾の小説にはいくつか片上を舞台にしたものがあります。そこに出てくる「駅」は片上鉄道の片上駅でした。彼が片上に住んでいた当時、まだ赤穂線は通っていなかったので。和気にある閑谷中学に通っていたとき、彼はある女性に会うために彼の家からは500mくらい離れたこの駅のすぐ前にあったカフェーに何度も来ていました。

さて、片上鉄道は片上湾の近くにある片上駅を出て山を越えて和気に行ったあとは、吉井川沿いを北に北に走ります。終点は柳原。鉱山があった場所。もともとは柳原鉱山でとれた硫化鉄鉱を高瀬舟と呼ばれる川舟を使って吉井川経由で片上まで運んでいたのですが、それに代わって作られたのが片上鉄道だったんですね。

途中には吉井川を渡るこんな場所もあったようです。一度乗っておけばよかった。
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片上鉄道の終点の柳原をこえて、さらに吉井川を北に上ったところにあるのが奥津温泉。藤原審爾が書いた『秋津温泉』は、吉井川の上流にある奥津温泉を舞台にした小説でした。

これはおそらく『黒い雨』が撮影された時期に撮られた片上駅周辺の写真。駅の向うに見えるのが片上湾。僕が訪ねた食堂も写っています。
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by hinaseno | 2014-10-06 09:09 | 雑記 | Comments(0)