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by hinaseno
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『アメリカン・ポップス伝パート4』の第一夜で語られた物語(3)


大瀧さんは50分という短い放送の中で、いろんな形のつながりを示してくれます。ほとんど知らなかったことばかり。へえ〜っと思ったことを書いていたらきりがないので、とりわけへえ〜っと思ったものや興味をひかれたものだけを。

まずはカウンツ(The Counts)の「Darling Dear」。



で、曲の後で「このパッパッパ〜というのはスペクターがいただいておりましたね」とコメントしてかけたのがロネッツのこの「Why Don't They Let Us Fall In Love」という曲。



この曲、以前、このブログで紹介したことがありました。大瀧さんがプロデュースしたシリア・ポールの「Tonight You Belong To Me」で同じコーラスを使っているんですね。「Tonight You Belong To Me」の話は放送ではされませんでしたが、気づける人は気づけるでしょ、ってことですね。
それにしても「Why Don't They Let Us Fall In Love」の前に「Darling Dear」があったというのはやはりびっくりでした。大瀧さんが、(とりわけスペクター関係の楽曲の)おいしいところだけをいただいているなんて見方をしていたら、どうしようもないことを思い知らされます。

次はスカーレッツ(The Scarlets)の「Dear One」。



この曲の後のコメントは「ニール・セダカはこれを聴いていたんでしょうね」。このとき、この曲に影響を受けて作られたニール・セダカの曲はかけられませんでしたが、きっとこの「The Diary」のことなんでしょうね。



次はクレフトーンズ(The Cleftones)の「Little Girl Of Mine」。



この曲の終わり付近で大瀧さんはメロディに合わせて「カモン・レッツ・ターキー・ロット」と1フレーズほど歌って「キャロル・キングさんもこの曲をいただいていました」と言ってこの曲をかけます。



リトル・エヴァの「Let's Turkey Trot」。
実は実は、この曲はレーベルにはキャロル・キングの作曲(作詞はジェリー・ゴーフィン)となっていますが、実はジャック・ケラーの曲なんですね。いや、実際にはジャック・ケラーの曲ともいえなさそうです。
調べてみるとジャック・ケラーがリトル・エヴァのために新しい曲を作ろうとしていたのですがなかなかできなくて、待ちきれなくなった作詞家でプロデューサーでもあったジェリー・ゴーフィンがジャック・ケラーを急かしたら、ジャック・ケラーがこんな感じの曲を作ろうとしているんだとジェリー・ゴーフィンに渡したのがクレフトーンズの「Little Girl Of Mine」。それでも待ちきれないジャック・ケラーは、なんとその「Little Girl Of Mine」に詞をつけてデモまで作ったようです。で、それを会社の社長ドン・カーシュナーに聴かせたらそれを気に入ってしまってジャック・ケラーが曲を仕上げる前にそのままレコーディングしてしまったと。でも、とりあえずできたその曲の作曲者はジャック・ケラーということにはなっているようですが、レーベルにはリトル・エヴァの多くの曲がそうなっているように、”間違って”キャロル・キングと記載されたという。なんともややこしい話。
僕の持っているいくつかのCDのクレジットもジャック・ケラーとなっているものもあればキャロル・キングとなっているものも。
結構ややこしい話なのですが、とっても興味深いのは、大瀧さん、「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の放送が始まって間もない第5回目の「ジャック・ケラー特集」のときに、この「Let's Turkey Trot」をかけているんですね。その前に2回にわたって特集された「キャロル・キング特集」ではなく。
果して大瀧さん、この曲が(とりあえずは)ジャック・ケラーの曲であることを忘れられたのか、あるいは新しい事実をつかまれたのか。放送された段階で、だれかが指摘しておくべきでした。

いずれにしても50年代中期のドゥーワップが、いかに60年代ポップスに、さらには大瀧さんの楽曲に影響を与えたかを思い知らされる”つながり”ばかり。
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by hinaseno | 2014-09-09 11:08 | ナイアガラ | Comments(0)