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by hinaseno
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暖簾が風に気持ちよくはためくためには(11)― たまたまやってきた勝山の町で見つけたパン屋で... ―


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子どもの頃に嫌いだったものは、その後のいろんな段階で克服してきたのですが、数少ない克服できないままでいたもののひとつがレーズン。
というわけでおそるおそるレーズンを噛んでみました。

ああ、大丈夫。
いや、とっても美味しい。

もちろんこれまで全くレーズンパンを食べてこなかったので、それがどれくらい他と違って美味しいかはわからない。でも、小学校の1年生のとき以来、ずっと食べるのを遠ざけてきた(パン屋やパン売り場で見かけてもすぐに目を逸らせていた)僕を食べる気にさせ、そして美味しく食べさせてくれた。それだけでもタルマーリーに来た甲斐がありました。
結局、レーズンがいっぱい入った顔くらい大きなパンを完食。自分でもびっくりでした。

ところでカウンターでパンを食べている間、僕にパンとコーヒーを出してくれた後、カウンターの向こう側でいろいろと作業をしていた女の子と少し会話。
たぶん「暑くないですか」って訊かれたところから話は始まったと思いますが、僕はてっきり勝山の子だと思って話をしたらそうじゃなかったんですね。彼女は静岡からやってきたとのこと。勝山の夏は初めて経験するとのこと。その日が特別暑かったとはいえ、やはり勝山の夏は岡山の中でもかなり暑いことは確か。
彼女にタルマーリーで働くようになったきっかけを訊いたら、いくつもの「たまたま」が出てきてうれしくなってしまいました。
たまたまこのあたりを旅行していたら、たまたまこの店を見つけて、で、パンを食べてみたらとても美味しくて、そうしたらたまたまそのときにタルマーリーで研修生を募集しているのを知ったので、すぐに応募してそのまま働くようになったとのこと。
「たまたま」を引きつける場ってあるんですね。また、その「たまたま」という縁の尻尾をぐっとつかんだ彼女も素晴らしい。
せっかくだから僕の方の「たまたま」の話をしようかと思ったけどやめました。

あとで渡邉さんの奥さんのマリさんに話を伺ったら、現在タルマーリーで働いている中で勝山の子はたった一人とのこと。かなり遠くの県からやって来ている人も何人もいるそうです。ほとんどの人はタルマーリーという店がいろんなメディアに取り上げられるようになって、雑誌かなにかで店のことを知って研修生に応募したそうですが、僕が話をした女の子だけは「別」だったようです。
「たまたま」をきっかけにして店で働くようになった子が、「たまたま」僕にパンとアイスコーヒーを出してくれて話ができたのも幸運でした。

というわけで美味しいパンも食べることができて、かなり元気が出てきたので、改めて町並み保存地区を歩いてみることにしました。マリさんに、大きな造り酒屋があるからそこまで行かれては、と言われたのでそうすることに。
でも、その前にタルマーリーの前に、この町の暖簾を作った加納さんのお店があったのでそこに入ってみることにしました。
店内には暖簾のほかにもいろんな種類の染色したものが並び、さらにところどころに昔ながらの織物、染め物関係の道具も置かれていて、やはりいい空間。江戸時代の職人の店にタイムスリップしたような気持ちにさせられてしまいました。
ちょうど何かの新しい店をされようとしている若い夫婦が暖簾の依頼をされているところでした。「半年くらい待っていただくことになります」「それでもぜひお願いします」との会話。

加納さんの店を出て昼前に入った○○館を通り越してもう少し北の大きな造り酒屋が見えるところまで歩きました。そこには川本さんの文章に書かれていた「寅さんロケ地」の碑が。
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僕は寅さんにはあまり関心がないので、そそくさと引き返そうとしたときに声を掛けられたのが、例の下駄屋さんでした。
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by hinaseno | 2014-08-06 10:16 | 雑記 | Comments(0)