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Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
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こんなに素敵な一日の光を誰かのために捧げるなんて


さて、結果的には「マンハッタン ブリッヂにたたずんで」を大瀧さんに奪われた形になった佐野さんですが、でも、佐野さん、そんじょそこらのアーティストとはわけがちがいます。
「マンハッタン ブリッヂにたたずんで」という『サムデイ』にとって重要な曲を失ったことを悲観したり恨んだりすることもなく、ひとつの、とっても素敵な「小品」を作り出すんですね。それがアルバム『サムデイ』の最後に収められた「サンチャイルドは僕の友達」。
これに関する佐野さんの言葉。
結局、B面の2曲目から「マンハッタン ブリッヂにたたずんで」を除くことにした。そうするとB面が「ロックンロール・ナイト」で終わるんだけど、なんかちょっと寸詰まりに感じた。じゃ、「ロックンロール・ナイト」の後に曲を入れればいいだろうということになった。

ここで、佐野さんはある人物をセッションに呼ぶんですね。なんとそれが伊藤銀次さん。こういうのがいろんな偶然の積み重ねの結果起こっているんですから、いやはやなんとも。
結局、セッションの最後の最後に銀次を呼び出して、エヴァリー・ブラザーズと同質の曲をやりたい、と言って作ったのが「サンチャイルドは僕の友達」。「マンハッタン ブリッヂにたたずんで」がなくてもまとまったので、結果オーケーでした。

「サンチャイルドは僕の友達」がエヴァリー・ブラザーズだったというのも、何ともうれしい驚き。ポール・マッカートニーの「ブラック・バード」とか、”Ocean Child”の出てくるジョン・レノンの「Julia」あたりをイメージして作られているんだろうとずっと思っていました。そういえば、例えばこの「Devoted To You」にちらっと似た部分も出てきますね。



ずっと思っていたことといえば、これまで僕は「サンチャイルドは僕の友達」は佐野さんのダブルヴォーカルだとばかり思っていたのですが、銀次さんとのデュエットだったとは。
YouTubeを調べたら、近年のライブで佐野さんと銀次さんがデュエットしている映像があるじゃないですか。



いや、これには感動しました。たぶんオリジナル通り歌っているはずなので、銀次さんがどの部分を歌っていたかよくわかりますね。
ちなみに『SOMEDAY Collector’s Edition』に収められた「サンチャイルドは僕の友達」の別テイクでは、銀次さんは途中からではなく最初から歌っています。個人的にはそっちの方が好きです。よりエヴァリー・ブラザーズっぽくって。
曲が終わった後、銀次さんの「佐野さん、よかったと思います」って声も聴こえます。

それにしても「サンチャイルドは僕の友達」は本当に素敵な曲。特に途中の”シュ・ビ・ドゥ・ビ・ダン、シュ・ビ・ドゥ・ビ・ダン、シュ・ビ・ドゥ・ビ・ダン・ダン”がたまりません。

最後に少しだけ気になったことを。
『レコード・コレクターズ増刊 大瀧詠一 Talks About Niagara Complete Edition』の『ナイアガラ・トライアングルVol.2』のインタビューでは、雑誌掲載時にカットされていた部分が大量に収められた一方で、特に佐野さんの発言した言葉が要約のような形になって大幅に削られています。さっき引用した部分もちょっと要約っぽい。佐野さんらしさまで失われています。
少しではなく、かなり残念。
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by hinaseno | 2014-05-14 08:30 | ナイアガラ | Comments(0)