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「窓」をめぐる断章(その3)― 「帰窓」


牛窓に行ってきました。いや、”行ってきた”というよりも気持ちの中ではいつも”帰ってきた”という感じ。

「帰窓」ですね。

先日、牛窓在住のある方(お生まれは東京)の本をいただき、その本の中でこの「帰窓」という言葉を見つけました。その方が牛窓に帰ることを表す言葉として考えられたとのこと。
素敵な言葉ですね。音的にも「帰巣」と同じ。僕もこれから牛窓を訪れるたびに「訪窓」ではなく「帰窓」という言葉を使いたいと思っています。
その方やその本のことについては、また改めて書きたいと思っています。

さて、僕が「帰窓」して、必ず車を停める場所は例のニコニコ食堂の前。店は閉じてしまっていますが、いつも「ニコニコ」と迎えてもらっています。でも、今回訪れたときに見たら何かおかしい。驚いたことに、昨年の1月に行ったときには「ニコニコ」だったのに、今回行ったら「ニコニコ」の2つめの「ニ」の下の横線が落ちてなくなっていました。
これが昨年1月に訪れたときに撮った写真。
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そしてこれが先日訪れたときに撮った写真。
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まだ、うっすらと下の線の痕が残ってはいるものの、「ニコニコ」ではなくなってしまているのを見てちょっと悲しい気分に。

気持ちを持ち直して「波兎」が飾られた建物を探しに。
前回はその建物の場所を確認せずに行ったのですが、今回はきちんと場所を確認して行きました。櫓屋という建物。例の『カンゾー先生』でも、遊廓シーンで使われたそうです。場所はニコニコ食堂のすぐ近く。

でも、見当たらない。近くにあった絵地図にも櫓屋は描かれているのですが。
どうやら、近年、建物は取り壊されたようで、その建物のあった敷地には新しい家が建てられていました。

残念。
気がついたときには遅かったということばかり。

再び気持ちを持ち直して、ニコニコ食堂のそばにある小料理屋へ。川本三郎さんが2度目に牛窓を訪ねられたときに立ち寄って「刺身と瀬戸内名物のままかりを肴に酒を飲んだ」という「いい店」ですね。寿司勝という名前の店。
川本三郎さんはどこに座ったんだろうかと思いながら、カウンターの端の方に座ってお昼の定食を注文。
ふと目を前にやるとカウンターの端の方に小冊子が並んでいました。販売もしているようでしたが、見本のようなものがあったので手にとってみました。

『あの人、この人 牛窓人物誌』と題された本。目次には8人の牛窓に暮らす人の名前とその人の職業、あるいはその人がたずさわっている活動が載っていました。
「はじめに」にはこんな言葉が。
牛窓に住むさまざまな人びと、農業・漁業・造船・商店など実業にたずさわる人びと、絵画・文芸・教育・サークルなど文化にたずさわる人びと。これらの人びとの”生活と意見”を聞き書きによってまとめることで、個人史でもあるが牛窓の町の歩みの一端を語るものにしたい……。こんな思いから、この『あの人、この人 牛窓人物誌』の企画が立てられました。

これだけ読んだだけで、これはまさに僕が読んでみたい本であることを確信しました。
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by hinaseno | 2014-04-29 10:31 | 雑記 | Comments(0)