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by hinaseno
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「小津、マジ、やばいかも」


ラジオデイズで待望の居島一平さんをゲストに迎えた「コペルニクスの探求」が発売されました。合わせて2時間くらいのものですが、もう2回聴いてしまいました。いや、本当に面白い。そして、居島さんの歴史に対する知識のすごさに、僕も思わず「歴史、マジ、やばいかも」って言いそうになってしまいます。鼎談が行なわれた2月19日がコペルニクスの誕生日だってことをちゃんと調べられていたり。

都道府県を言われたらすぐに答えるというネタで、平川さんから「岩手県」とふられて、「岩手県といえば」で最初に言ったのが「胆沢城」というのが個人的には大爆笑。それ以外のネタも、やはりそれなりの歴史に対する知識がないと笑えないのかなと思いつつ、なくても笑えるという芸になっていると思います。だって、○○の話とか、△△の話なんて、僕も知らないけど大爆笑でしたから。
難点なのは、ほんとうはテレビなんかで実際の映像を見た方がもっと笑えるけれど、とても公共の電波には乗せられない過激なネタが多すぎるということでしょうか。でも、その過激さ、話のテンポはデビュー当時のビートたけしを彷彿とさせるものがあります。

実際の映像を見たかったといえば、居島さん、小津の『生れてはみたけれど』の父親役の斎藤達雄の顔真似を一瞬されたようですね。この場面でのこんな顔でしょうか。見たかったな。
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この『生れてはみたけれど』の父親役の斎藤達雄の顔真似のネタとか『早春』の浦辺粂子の物まねとか、知らないと笑えないと言えばそれまでかもしれませんが、知っていると対談されていた平川さんのように大爆笑間違いなし、です。
でも、逆に居島さんのコントをきっかけにして小津の映画に入っていく若い人がひとりでもふたりでもいればいいかなと、いやきっといるだろうと思いました。
「小津、マジ、やばいかも」
ってね。

考えてみると、居島さんとの出会いは、昨年12月のアゲインでのモーメント・ストリングス・カルテットによる小津映画の音楽を演奏するライヴ。その日、平川さんがゲストで話をされることは知っていましたが、石川さんから「もう一人”小津の映画にものすごく詳しい人”の話があります」と教えていただいたのが居島さん。
実は居島さん、僕のすぐそばに座られていて、平川さんとも小津の『早春』の話をいろいろとされていたんですね。ゲストコーナーで急に立ち上がって出て行かれたときにはびっくり。で、すっかり居島ワールドにはまってしまったという。戻ってこられて少しだけ話をさせていただきました。
僕にとってはまさに「『人の縁と時の運』(時の縁と人の運)」でした。
とにかく是非聴いてみて下さい。個人的にドキッとする話もありました。

ところで、その鼎談の中で平川さんが話されていた、小津の『生れてはみたけれど』を店内に流し続けているという隣町珈琲(カフェ)が先日、開店されたんですね。場所は池上線荏原中延。アゲインのある武蔵小山から1kmほどの距離。近くに住んでいたら毎日でも通ってみたいです。店内の写真を見たら本棚に川本三郎さんの本も何冊か置かれていました。
それにしても隣町探偵団の結成から映画研究、そして珈琲店の開店と、小さな動きが少しずつ大きく(といってもあくまでヒューマンサイズ)なっていて、遠くから見ていてもわくわくします。きっとこれからさらに信頼という確かな結びつきによる”隣町コミュニティ”がいろいろな分野のものと有機的に、毛細血管的につながっていって、広がっていくような気がします。
オリンピックに向けた再開発という名の破壊に負けないでほしいです。

そして2020年、オリンピックに関心を持たない人たちが(きっとたくさんいるだろうな)、隣町珈琲に大挙して押し寄せて、みんなで小津の『生れてはみたけれど』というサイレント映画を観ているという風景。その中には居島さんのコントを見て、「小津、マジ、やばいかも」って思って、小津映画にのめりこんだ元女子高生が何人かはいたりして…。

そんな「東京」があったっていいですよね。
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by hinaseno | 2014-03-09 10:16 | 雑記 | Comments(0)