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by hinaseno
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スペクターは、あの黄金律を好きではなかった?


キャロル・キングの黄金律に関心を持つようになって気がついた最も興味深いことは、彼女がスペクターに提供した曲、あるいは共作した曲には、1曲も例の黄金律を使った曲がないということでした。黄金律を使った曲をいくつも作り始めていた時期であるにも関わらず。
そればかりか、キャロル・キングがスペクターのプロデュースのもとで作った曲は、ジーン・ピットニーの歌った「Every Breath I Take」の他には、これっていえるものがあまりありません(ロネッツの歌った「Is This What I Get For Loving You?」は魅力的な曲ですが)。提供した曲数も少ない。このあたり、スペクターにとってはあの黄金律は自分の好みではないということなのでしょうか。
というわけで、スペクターのプロデュースした曲の中で、あの黄金律が使われているのは、昨日紹介した「Stumble And Fall」(理由がどうであれ、これも実際にはお蔵入り)の他には、クリスマス・アルバムに収録された、この「Winter Wonderland」だけ。



もちろんこれはスタンダード・ソング。もともとは、同じダーレン・ラヴが歌った「Wait Til' My Baby Gets Home」(曲を作ったのはエリー・グリーニッチ)のアレンジをちょこっといじって(クリスマス・アルバム収録曲はほぼその手法で作られています)、で、イントロに、あの黄金律を入れたんですね。きっとアレンジャーのジャック・ニッチェが勝手にしたんでしょうね。ロマンチックなメロディに見事にあっています。
ただ不思議なことに、大瀧さんは「ゴー!ゴー!ナイアガラ」で一度もこの「Winter Wonderland」をかけていません。日本盤で出たスペクターのクリスマス・アルバムの大瀧さんの書かれた解説を見ても、黄金律についてはふれられていません。

でも、大瀧さんはこの「Winter Wonderland」のイントロで使われたものと、ほぼ同じイントロを使った曲を作っています。
松田聖子の「冬の妖精」ですね。



『風立ちぬ』のアルバムの1曲目に収められた曲。もちろん「君は天然色」の流れで作られています。あの黄金律はイントロだけでなく、曲の中でも使われています。1番、2番のメロディの終わるところ(そこが大好き)。あの黄金律をこんな形で使っている曲はそんなにはないはず。本当に見事な使い方です。

ところで、スペクターはもしかしたらあまり好みではなかったかもしれないあの黄金律ですが、アレンジャーのジャック・ニッチェはきっと好きだったんではないでしょうか。彼自身がプロデュースとアレンジを手がけた、彼の奥さんのいたSatisfactionsというグループに、あの黄金律を使ったキャロル・キングの「I Didn't Have Any Summer Romance」(以前、このブログでもキャロル・キング自身が歌ったものは紹介しました)を、見事なスペクター・サウンドでカバーしています。でも、結局、未発表となったようですが、もったいなさすぎます。




この曲は数年前にやはりイギリスのAceから発売されたアルバムに収録されていて、初めて聴いたときには、ほとんど失神寸前。ナイアガラ色でいっぱい。でも、もちろん大瀧さんもこの曲はおそらくはずっと聴いたことがなかったはず。初めてこれを聴かれたとき、きっとこう思われただろうと思います。
「んんん?!これ、オレが作った?!」

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by hinaseno | 2014-02-05 09:42 | ナイアガラ | Comments(0)