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My Darling Clementine(2)


『荒野の決闘』でもフォスターの曲が使われていることを発見しましたが、この映画には言うまでもなくあまりに有名なテーマソングがあります。
「Oh My Darling Clementine」(邦題は「いとしのクレメンタイン」)。
この映画の原題も実は「My Darling Clementine」。ジョン・フォードはおそらくこの曲が大好きだったんで、曲のタイトルをそのまま映画の題名にして、さらには主人公の女性の名前をクレメンタインと名づけて映画を作ったんですね。
映画の最後で、ワイアット・アープがクレメンタインに「僕はクレメンタインという名前が大好きです」と告げる場面があるのですが、それはまさにジョン・フォードの気持ちそのものだったように思います。
というわけで、「Oh My Darling Clementine」は映画のオープニングとエンディングと、それからクレメンタインが駅馬車に乗ってトゥームストンの町にやってきた場面で流れます。
これがオープニングの場面。ここだけでも心震えます。



さて、僕は「Oh My Darling Clementine」という曲をずっとアメリカ民謡と理解していたのですが(そう表記されているものも多い)、今回、映画を観直して、特にクレメンタインの登場するときに流れる、歌の入っていないものを聴いたときに、どこかフォスターの曲に通じるものを感じて調べてみました。どうやら西部開拓時代にPercy Montroseという人によって作曲されたとのこと。別の人によって書かれた原詩があって、それに曲をつけたようです。でも、Percy Montroseって人のことについては全く不明。
よく耳にする「Oh My Darling, Oh My Darling, Oh My Darling Clementine」の部分は2番なんですね。

なんてことを調べていた一方で、大瀧さんの『EACH TIME』に収録された「恋のナックルボール」のことを考えていたのですが、アルバムの発売当初に出た、ある雑誌(『MUSIC STEADY』1984年6月号)に載ったインタビューで、大瀧さんはこんなことを語られていました。
「最近得意のSEシリーズ。『ナックルボール』を聴いてどれ位わかるかってのがナイアガラ度のバロメーターなんだよ、実は。全問正解者はほんとうにナイアガラ旅行をプレゼントしてもいいよ」

その雑誌の最後にはこんなナイアガラ・クイズというものがつけられていて、切り取って送るようになっていました。
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でも、当時、僕はまだ大瀧さんの過去の音源すら満足に聴いていない状態。『BLACK VOX』は買ったものの、まだ、なんのこっちゃ状態でしたから。だからとてもではないけど一つとしてわかりませんでした。これ、全問正解してナイアガラ旅行をプレゼントされた人、いるんでしょうか。

「恋のナックルボール」のことを考えていて、ふと、このナイアガラ・クイズのことを思い出したのですが、今でもよくわかりません。ただ、大瀧さんが「ナイアガラ度」と言うときには、おそらくそれは『レッツ・オンド・アゲン』を指していることが多いことは理解しているので、久しぶりに(あまり聴いていない)『レッツ・オンド・アゲン』を聴きました。そうしたら...。
まさに、あの「Oh My Darling Clementine」の、「Oh My Darling, Oh My Darling, Oh My Darling Clementine」のフレーズが出て来たんですね。実際にはこう歌われています。
ピンク・レディー、ピンク・レディー。オー・マイ・ダーリン・ピンク・レディー

この曲、歌詞カードにはこう表記されています。
「ピンク・レディー/モンスター」

これを見たら、まあナイアガラ―でない限りは全員、ピンク・レディーが歌った「モンスター」という曲のことだと思いますね。でも、実際はモンスターというグループ(もちろん架空のグループ名)が歌った「ピンク・レディー」というタイトルの曲。曲を作ったのはもちろん大瀧さん。ピンク・レディーの曲のエッセンスがこれでもかというほど詰め込まれています。特にピンク・レディーの曲のエンディングが次から次へと出てくるエンディングは最高です。
というわけでこれを貼っておきます。



ちなみにこの曲の弦アレンジをしているのは井上鑑さん。これが大瀧さんの曲ではじめての弦アレンジ。この次がなんと「風立ちぬ」です(その次が「白い港」)。大瀧さんのとてつもなく大きな振れ幅の両極端の音楽に対して、"真面目に"仕事されています。

実はもうひとつ気づいたことがあります。そちらの発見の方がうれしかったのですが。
歌詞カードの解説をよく見ると「ピンク・レディー」の下に括弧つきで(讃歌)と書かれています。そのためにこの曲はときどき「ピンク・レディー讃歌」と表記されることもあります。でも、讃歌はあくまで括弧付き。
なぜ、ここに(讃歌)が付いているかというと、もちろん大瀧さんはあることを知っているからですね。僕は昨年それを初めて知ったのですが。
『荒野の決闘』のテーマソングである「Oh My Darling Clementine」は、日本では原詩とは全く違う歌詞を付けられて「雪山讃歌」というタイトルに変えられて歌われていたんですね。聴いたことがないわけではなかったのですが、タイトルまで確認したことはありませんでした。
これですね。



大瀧さんは「ピンク・レディー」のエッセンスをちりばめた曲の導入部分に、ヴァースのような形で「Oh My Darling Clementine」を入れ、で、それが「雪山讃歌」という曲として歌われているのを知っているので、あえて括弧付きで(讃歌)という言葉を添えてたんですね。本当に、大瀧さんったら、やることが二重にも三重にもこりすぎています。

ちなみにモンスターというのは実はデビューする前のシャネルズ。つまりラッツ&スターですね。ちなみに彼らはその次の「禁煙音頭」も歌っています。こんな曲でデビューしてたら彼らの未来はなかったでしょうね。
ところで『レッツ・オンド・アゲン』といえば、なんといっても布谷文夫さんの歌うこの2曲。
まずは「呆阿津怒哀声音頭」。これはぜひ歌詞カードを見ながら聴いて下さい。"silly girl"が…。



それからアルバム最後の曲である「Let's Ondo Again」。僕のパソコンのiTunesではこの次に「君は天然色」が出てきます。大瀧さんのヒストリーではそういう流れ。



今日1月15日は布谷さんの命日ですね。
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by hinaseno | 2014-01-15 09:31 | ナイアガラ | Comments(0)